tempfile 10932930...003 002 はじめに リーダーシップ はじめに...

Transcript of tempfile 10932930...003 002 はじめに リーダーシップ はじめに...

002003

はじめに

リーダーシップ

はじめに

この本を手に取った皆さんは、その大半が「上司」という立場に就いていると思いま

す。そ

して、多くの人が“よき上司”であろうとして日々奮闘しているでしょう。

かつて自分の上司だった人のやり方を、自分なりに改善して頑張っているのではな

いでしょうか。

ところが、部下からするとまったく尊敬できない行動や態度になってしまっている

ケースが多いようです。

尊敬できないくらいならまだマシなほうで、なかにはパワハラやモラハラと受け止

められてしまうことも少なくありません。

それが原因で会社を辞めてしまう部下もいます。

部下の多くは退職時に、辞める本当の理由を言いませんから、その上司はいつまで

たっても自分のやり方がまずいことに気がつきません。

上司が時代錯誤になったやり方をくり返すことで、今、組織はどんどん荒廃してい

るのです。

現在、アラフィフ以上の人たちは若い頃パソコンやインターネットもなく、「24時間

働けますか?」が美徳の世界で育ってきました。アラフォーの人たちも似たようなも

のでしょう。

役職が上というだけで威張る上司や、自分の手柄のために部下を利用する上司、自

分に従順な部下を評価する上司……これらはかつて“上司の当たり前”であり、つい最

近まで行われてきました。いや、今もまだあちこちの職場で行われていると言った方

が正確かもしれません。

002003

はじめに

リーダーシップ

はじめに

この本を手に取った皆さんは、その大半が「上司」という立場に就いていると思いま

す。そ

して、多くの人が“よき上司”であろうとして日々奮闘しているでしょう。

かつて自分の上司だった人のやり方を、自分なりに改善して頑張っているのではな

いでしょうか。

ところが、部下からするとまったく尊敬できない行動や態度になってしまっている

ケースが多いようです。

尊敬できないくらいならまだマシなほうで、なかにはパワハラやモラハラと受け止

められてしまうことも少なくありません。

それが原因で会社を辞めてしまう部下もいます。

部下の多くは退職時に、辞める本当の理由を言いませんから、その上司はいつまで

たっても自分のやり方がまずいことに気がつきません。

上司が時代錯誤になったやり方をくり返すことで、今、組織はどんどん荒廃してい

るのです。

現在、アラフィフ以上の人たちは若い頃パソコンやインターネットもなく、「24時間

働けますか?」が美徳の世界で育ってきました。アラフォーの人たちも似たようなも

のでしょう。

役職が上というだけで威張る上司や、自分の手柄のために部下を利用する上司、自

分に従順な部下を評価する上司……これらはかつて“上司の当たり前”であり、つい最

近まで行われてきました。いや、今もまだあちこちの職場で行われていると言った方

が正確かもしれません。

004005

はじめに

リーダーシップ

本書はまず1章で、上司がよくやってしまいがちな失敗例をまとめました。ここで

1つでも自分に当てはまると感じたら、自分自身の上司としての当たり前を疑ってみ

てください。そして2章以降を読み進めてみてください。

2章~8章までは、「話し方・伝え方」「部下マネジメント」「評価」「トラブル対処」

「会議」「リーダーシップ」「働き方」と、テーマごとにまとめています。

順番通りに読んでいただいてもいいですし、とくに苦労しているところからチェッ

クしても構いません。

また、それぞれの項目について、対象となる上司のランクを星印で表しています。

課長、チームリーダーといった「初級管理職」は★、部長、本部長といった「幹部ク

ラス」は★★、「役員、社長」は★★★といった具合です。

役員、社長向けのコンテンツは、主に経営者向けに書いた日経産業新聞の連載「V

B経営

虎の巻」「VB経営

AtoZ」「Smart

Times」の中から、本書の趣旨

に合うものをセレクトして加筆しました。

読者の皆さんの現在の立場に合うもの、そしていずれなるであろう立場のものも想

本書『上司の「当たり前」をやめなさい』は、私がこれまでに遭遇した「当たり前」

がずれてしまっている人たちとの対話録のようなものです。

経営者として、またはコンサルタントとしてこれまで様々な組織に関わりながら、彼

ら、彼女らにアドバイスしてきたことを2003年から発行しているメールマガジン

「人事の目」で書き連ねてきました。

彼ら、彼女らは、多くの場合、部下への接し方やリーダーとしてのあり方を変えな

ければならないと感じていながら、実際どうしたらいいのかわからず悩んでいました。

最近、管理職になりたくない、という若者が増えています。昇進・昇格したけれど、

うまくいかずツラいことばかりだという人も多いです。それでは会社が楽しくありま

せん。

楽しくない仕事からは何も生まれません。リーダーたちがいきいきと働き、部下た

ちを啓発し、刺激し、新しい仕事がどんどん生まれてくる─。そんな組織を増やし

たいという想いがこの本の原点にあります。

005 プロローグ 中国の過去と未来、そしてイマ 004

国版センター試験「高ガ

考カオ

」の熾烈な競争などが印象深いと思いますが、高考以外にも中国国内の

大学事情、チャイナイノベーションの源泉となる海外帰国組である海亀などについても角度を変

えてご紹介いたします。

最終章は、ジャパンユース(日本の若者)とチャイナユース(中国の若者)の価値観やライフスタイ

ルなどを比較しながら、チャイナユースについての理解を深めていきたいと思います。メディア

などでは知ることのないチャイナユースの価値観を解説することにより、今後日本と中国両国の

交流が深まる中、彼らをより理解することで、どのように関係を構築していくべきか、そしてど

のように協力していくかを読者の皆さんと共に検討していきたいと思います。

日本に留学経験もある思想家・梁

リャンチーチャオ

啓超氏は、1900年に「少年中国説」という散文を書き残

しました。そこには“少年智則国智、少年富則国富、少年強則国強、少年独立則国独立、少年自

由則国自由、少年進歩則国進歩”という言葉があり、直訳すると“若者が賢ければ国も賢く、若者

が裕福であれば国も裕福、若者が強ければ国も強く、若者が自立すれば国も自立し、若者が自由

であれば国も自由、若者が進歩すれば国も進歩する”。若者は国の未来の縮図であり、今後の社会

を背負う人々。若者は国の未来の縮図であり、今後の社会を背負う人々です。筆者は中国で生活

をする中、中国人学生と共に学びを進め、彼らの背中から多くの物事を学んできました。チャイ

ナユースたちは活気があり、常に向上心を保ちながら、社会を変えたいという一心で、ひたむき

に頑張っています。その姿から、中国が今に至るまで、そして今後の発展をも垣間見えた気がし

私は中国生活19年目ですが、自分でもまだ完全に中国を理解しきっていないと思っています。

とくに経済や歴史、または文化についてまだまだ勉強することも多く、それについて語る知識も

経験も不足しています。それでも本書を通じて皆さんにお伝えしたいのが、イマの若者から見る

リアルな中国です。

本書の第一章では、今後中国社会の表舞台に立つ「80後」や「90後」を取り上げ、彼らが生活す

るイマの中国を中心にご紹介します。メディアでは、中国政府や中国経済などを多く取り上げる

ものの、若者にスポットライトを当てることは少なく、中国の若者について知る機会はあまりな

かったでしょう。本章ではそういった中国の若者(チャイナユース)、とくに「80後」や「90後」につ

いて、彼らが生活する中国の社会情勢を交えてご紹介したいと思います。

第二章は、中国社会においてデジタル革命が起きる昨今、ライフシーンやビジネスシーンなど

が大きく変わっていきました。その中で、チャイナユースを中心に取り巻く、デジタル革命によ

る劇的な変化を最前線でリードするアリババとテンセントの歴史を振り返り、両社が作り上げる

中国の社会基盤システムについてご紹介します。

第三章はそんなアリババ系とテンセント系による主要代理戦争や、アプリ大国――中国の現状

を実例交えながら、一日の生活でどんなアプリを使用するかなどを解説いたします。

第四章は、中国の急激な発展を支える中国の教育事情、そして「海ハ

亀グイ

」について、筆者が在学し

ていた清華大学の実例などを参考にご紹介していきたいと思います。中国の教育事情といえば中

004005

はじめに

リーダーシップ

本書はまず1章で、上司がよくやってしまいがちな失敗例をまとめました。ここで

1つでも自分に当てはまると感じたら、自分自身の上司としての当たり前を疑ってみ

てください。そして2章以降を読み進めてみてください。

2章~8章までは、「話し方・伝え方」「部下マネジメント」「評価」「トラブル対処」

「会議」「リーダーシップ」「働き方」と、テーマごとにまとめています。

順番通りに読んでいただいてもいいですし、とくに苦労しているところからチェッ

クしても構いません。

また、それぞれの項目について、対象となる上司のランクを星印で表しています。

課長、チームリーダーといった「初級管理職」は★、部長、本部長といった「幹部ク

ラス」は★★、「役員、社長」は★★★といった具合です。

役員、社長向けのコンテンツは、主に経営者向けに書いた日経産業新聞の連載「V

B経営

虎の巻」「VB経営

AtoZ」「Smart

Times」の中から、本書の趣旨

に合うものをセレクトして加筆しました。

読者の皆さんの現在の立場に合うもの、そしていずれなるであろう立場のものも想

本書『上司の「当たり前」をやめなさい』は、私がこれまでに遭遇した「当たり前」

がずれてしまっている人たちとの対話録のようなものです。

経営者として、またはコンサルタントとしてこれまで様々な組織に関わりながら、彼

ら、彼女らにアドバイスしてきたことを2003年から発行しているメールマガジン

「人事の目」で書き連ねてきました。

彼ら、彼女らは、多くの場合、部下への接し方やリーダーとしてのあり方を変えな

ければならないと感じていながら、実際どうしたらいいのかわからず悩んでいました。

最近、管理職になりたくない、という若者が増えています。昇進・昇格したけれど、

うまくいかずツラいことばかりだという人も多いです。それでは会社が楽しくありま

せん。

楽しくない仕事からは何も生まれません。リーダーたちがいきいきと働き、部下た

ちを啓発し、刺激し、新しい仕事がどんどん生まれてくる─。そんな組織を増やし

たいという想いがこの本の原点にあります。

006

像しながら読んでみてください。

この企画を進めるにあたり、クロスメディア・パブリッシング編集部の坂口雄一朗

さん、社長の小早川幸一郎さんには大変お世話になりました。この場を借りて御礼申

し上げます。

2020年1月3日

 柴田励司

上司の「当たり前」をやめなさい 目次

はじめに 002

1章

「上司」の当たり前をやめる

部下に人格があることを忘れている

[★] 014

部下の時間を奪ってしまう

[★] 018

口先だけでラクに仕事をしてしまう

[★] 022

勉強していない

[★] 026

言っていることとやっていることが違う

[★★] 030

今、決めなくてもいいと思ってしまう

[★★] 034

余裕のない表情をしてしまう

[★★] 038

「経験」に頼ってしまう

[★★] 042

0102030405060708

006

像しながら読んでみてください。

この企画を進めるにあたり、クロスメディア・パブリッシング編集部の坂口雄一朗

さん、社長の小早川幸一郎さんには大変お世話になりました。この場を借りて御礼申

し上げます。

2020年1月3日

 柴田励司

上司の「当たり前」をやめなさい 目次

はじめに 002

1章

「上司」の当たり前をやめる

部下に人格があることを忘れている

[★] 014

部下の時間を奪ってしまう

[★] 018

口先だけでラクに仕事をしてしまう

[★] 022

勉強していない

[★] 026

言っていることとやっていることが違う

[★★] 030

今、決めなくてもいいと思ってしまう

[★★] 034

余裕のない表情をしてしまう

[★★] 038

「経験」に頼ってしまう

[★★] 042

0102030405060708

上司の「当たり前」をやめなさい もくじ

自分と気の合わない人を外す

[★] 074

話しかけにくい雰囲気を出してしまう

[★] 078

自分のことばかり優先してしまう

[★] 082

部下の陰口を知っていながら放置する

[★] 086

仕事の内容をきちんと伝えない

[★] 090

自分を売り込もうとしてしまう

[★] 094

部下へのダメ出しが主な仕事になっている

[★] 098

仕事がデキないというレッテルを貼ってしまう

[★] 102

よかれと思って指摘し過ぎてしまう

[★★] 106

4章

「評価」の当たり前をやめる

勝手に期待して、勝手に失望している

[★★] 112

上司に従順な部下を評価してしまう

[★★] 116

1516171819202122232425

2章

「話し方・伝え方」の当たり前をやめる

つい余計なひと言を言ってしまう

[★] 048

相手の波長を無視して話してしまう

[★] 052

部下の前で周囲の批判をしてしまう

[★] 056

話をしている時の自分の表情に無頓着

[★] 060

曖昧な表現でごまかしてしまう

[★] 064

怒りに任せて話してしまう

[★★] 068

3章

「部下マネジメント」の

当たり前をやめる

091011121314

上司の「当たり前」をやめなさい もくじ

自分と気の合わない人を外す

[★] 074

話しかけにくい雰囲気を出してしまう

[★] 078

自分のことばかり優先してしまう

[★] 082

部下の陰口を知っていながら放置する

[★] 086

仕事の内容をきちんと伝えない

[★] 090

自分を売り込もうとしてしまう

[★] 094

部下へのダメ出しが主な仕事になっている

[★] 098

仕事がデキないというレッテルを貼ってしまう

[★] 102

よかれと思って指摘し過ぎてしまう

[★★] 106

4章

「評価」の当たり前をやめる

勝手に期待して、勝手に失望している

[★★] 112

上司に従順な部下を評価してしまう [★★] 116

1516171819202122232425

2章

「話し方・伝え方」の当たり前をやめる

つい余計なひと言を言ってしまう

[★] 048

相手の波長を無視して話してしまう

[★] 052

部下の前で周囲の批判をしてしまう

[★] 056

話をしている時の自分の表情に無頓着

[★] 060

曖昧な表現でごまかしてしまう

[★] 064

怒りに任せて話してしまう

[★★] 068

3章

「部下マネジメント」の

当たり前をやめる

091011121314

上司の「当たり前」をやめなさい もくじ

6章

「会議」の当たり前をやめる

反対しないが賛成もしない

[★★] 154

空気が悪いのを放っておく

[★★] 158

資料が多いのをよしとする

[★★] 162

会議が指示をする場になっている

[★★] 166

参加するだけの人がいる

[★★] 170

7章

「リーダーシップ」の当たり前をやめる

気くばりを疎かにしてしまう

[★] 174

「やったことがない」という不安に負けてしまう

[★★★] 178

34353637383940

部下の忖度に気づいていない

[★★★] 120

他社の社員が優秀に見える

[★★★] 124

仕事がデキるだけの人をリーダーにしてしまう

[★★★] 128

5章

「トラブル対処」の当たり前をやめる

悪い情報を部下に隠す

[★] 132

相性が合わないのを部下のせいにする

[★] 136

説得しようと試みる

[★] 140

ネガティブな意見を拒絶してしまう

[★] 144

想定外の事態で部下を責めてしまう

[★★] 148

2627282930313233

上司の「当たり前」をやめなさい もくじ

6章

「会議」の当たり前をやめる

反対しないが賛成もしない

[★★] 154

空気が悪いのを放っておく

[★★] 158

資料が多いのをよしとする

[★★] 162

会議が指示をする場になっている

[★★] 166

参加するだけの人がいる

[★★] 170

7章

「リーダーシップ」の当たり前をやめる

気くばりを疎かにしてしまう [★] 174

「やったことがない」という不安に負けてしまう

[★★★] 178

34353637383940

部下の忖度に気づいていない

[★★★] 120

他社の社員が優秀に見える

[★★★] 124

仕事がデキるだけの人をリーダーにしてしまう

[★★★] 128

5章

「トラブル対処」の当たり前をやめる

悪い情報を部下に隠す

[★] 132

相性が合わないのを部下のせいにする

[★] 136

説得しようと試みる

[★] 140

ネガティブな意見を拒絶してしまう

[★] 144

想定外の事態で部下を責めてしまう

[★★] 148

2627282930313233

上司の「当たり前」をやめなさい もくじ

部下を子分扱いしてしまう

[★★★] 182

すぐに社員を呼びつけてしまう

[★★★] 186

希望を語らない

[★★★] 190

部下にやらせず、自分でやってしまう

[★★★] 194

8章

「働き方」の当たり前をやめる

忙しい方が評価されると思っている

[★] 200

部下にやってもらえばいいと思っている

[★★] 204

働き方改革とは残業規制だと思っている

[★★] 208

自分の若いころのハードワークを強要してしまう

[★★] 212

若い時に頑張った遺産で逃げ切るつもり

[★★] 216

朝令暮改で部下を振り回してしまう

[★★★] 220

41424344454647484950