August 2014 - Mettler Toledo...のグラフをエクセルで表示し...

高精度な計量新生児の健康のために2013 年のある医療研究で、赤ちゃんのへその緒の切断を誕生後 1 分まで遅らせることで、新生児の健康が改善される可能性があることが発表されました。あるイギリスの病院では、連続計量と LabX® ソフトウェアを使用して、母親から新生児へ最大限の栄養を渡せるように、へその緒を切断するまでの最適な時間を決定しています。

New York Times 紙によると1、2013 年のある医療研究で、新生児の誕生後、へその緒の切断を約 1 分遅らせることで、血液やその他の体液を通して母親から赤ちゃんの体に十分な栄養を送ることができることが示されました。出生時体重が改善し、新生児のヘモグロビンおよび鉄貯蔵も向上します。この研究では、こうした乳児は生後 3 ～ 6 か月の時点で鉄欠乏になりにくいこともわかっています。ただし、切断を遅らせすぎると別の健康リスクが増える可能性があります。このため、現在イギリスのある病院では、体重をリアルタイムで連続的に計測し、母親の胎盤から新生児への血液およびその他

の体液の流れを測定しています。この目的は、へその緒切断前の最適な体重の均衡を達成するためのガイドラインを定めることです。

リアルタイムの結果調査に必要なリアルタイムのデータを取得するため、病院では LabXDirect ソフトウェアに接続したメトラー・トレドの XS8001L 天びんを使っており、データを直接的かつ安全に自動で管理できます。ひょう量 8 kg、最小表示 0.1 g のこの天びんは、微量の液体の移行を計測するために必要な精度を持ち、計量皿は、計量プロセスの間、新生児の安全性を確保するのに十分な大きさがあります。LabXDirect は天びんから継続的な測定値を受け取り、リアルタイム

14News

LabAnalytical solutions in the laboratory

August 2014

のグラフをエクセルで表示して、担当医がへその緒を切断するタイミングを計るのを助けます。LabXDirect と XS8001L を組み合わせることで、十分なデータポイントを収集でき、いつ体液の移動が終わったか自信を持って判断できます。また、新生児が動くことで生じる値のばらつきも考慮に入れることができます。リアルタイムのグラフは、体液の移動がいつ終わったかを判断するための重要な助けになります。

LabX の柔軟性LabXDirect ソフトウェアはデータを Windows ベースの任意の分析プログラムに送信できます。データのレイアウトは、用途の要件に従って設定することができます。ユーザーが定義した情報も取得データに自動的に追加できるので、結果の識別や編集に役立ちます。この病院のケースでは、シンプルなプロセスとして、長期的な健康転帰に関する情報をさらに追加したり、時間の経過とともに計量結果を比較したりできるため、大変有用です。

より良い結果LabXDirect は病院にとって役に立つツールとして活用されています。この調査は現在、満期産児と早産児について実施されています。効果が実証されれば、出産直後のこのリアルタイム連続計量は、すべての新生児、特に小さく生まれた早産児が、誕生後に最大限の栄養を母親から受け取れるようにし、望みうる最高の状態で人生を始められるようにするために役立ちます。

Text: Julia SchenkAnalytical Weighing Product Manager

} www.mt.com/labx-balance

1: 「Study Finds Benefits in Delaying Severing of Umbilical Cord」 Saint Louis C.、The New York Times July 10, 2013.

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Publisher Mettler-Toledo AG Laboratory DivisionIm Langacher CH-8606 Greifensee, Switzerland

Production LAB Division MarketingGlobal MarCom Switzerlandwww.mt.com/lab-segmentnews

Subject to technical changes. © Mettler-Toledo AG 08/14 Printed in Singapore.

LabX Direct PC ソフトウェアと XS8001L 上皿天びん

2 METTLER TOLEDO Lab News 14 METTLER TOLEDO Lab News 14

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n食品に含まれるナトリウムの量は？ナトリウム分析装置で測定ナトリウムは食品の味を良くしますが、適度な摂取が必要です。そのため、食品メーカーにとってナトリウム量の正確な測定は欠かせません。新しいナトリウム分析装置は、シンプルで費用効果の高い測定方法を提供します。

近年、過度のナトリウム摂取で引き起こされる健康問題が、ますます注目されるようになってきました。食品メーカーには、食品中のナトリウム含量を正確に測定することがより一層求められています。ナトリウムは、一般的に原子吸光分光法、イオンクロマトグラフ法、誘導結合プラズマ分光法で行います。これらは高額な設備投資、超高純度の試薬、複雑なサンプル調製と校正を必要とします。そのため、シンプルで高精度な銀塩化物滴定が代わりに使われることがよくあります。しかし、他のナトリウム（グルタミン酸塩、クエン酸塩）や塩化化合物（KCI）が共存する場合が多く、これら成分が結果に影響します。

ナトリウム分析の新しいアプローチ新しいナトリウム分析装置は、直接的なナトリウム測定ができるシンプルかつ正確で費用効果の高い装置です。ナトリウムイオン選択ガラス電極（ISE）と自動ビュレットを使用し、標準液を添加する既知量添加法で定量します。チューリッヒ応用化学大学と共同開発された特殊なアルゴリズムにより、高精度で繰り返し性の高いナトリウム分析が実現します。

最適なツールの登場ナトリウム分析装置はシンプルでお手頃な価格のため、これまで分析を外部委託をしていた小規模な食品会社でも自社分析が可能になります。過度なナトリウム摂取による健康被害への認識が高まる中で登場したこの新しいナトリウム分析装置は、お客様の分析に大きく貢献します。

Text: Christian Walter Head of SBU AnaChem

} www.mt.com/sodiumanalyzer

新しいナトリウム分析装置

3METTLER TOLEDO Lab News 14 METTLER TOLEDO Lab News 14

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機械モーター部品のための正しいオイルの含有量

ローターのスピンドルモーターに含まれるオイル量は、PC のハードドライブのストレージ性能にとって重要です。そのためハードドライブ業界の品質基準では、ローターの製造中の計量では、不確かさを 1 % と定めています。ある最先端のスピンドルモーターメーカーは、XPE205 分析天びんを採用しました。

ハードディスク業界で製造されるハードディスクは 1 年間に 5 億 2200 万台にのぼり、精密部品サプライヤーからは最高品質と稼働時間を要求されます。ある東南アジアのメーカーは、小型精密モーター製造を専門にして40 年の実績があり、大手ハードディスクメーカー 3 社にスピンドルモーターを供給しています。このスピンドルモーターは、世界中の PC のハードディスクの主要部品です。

繊細な問題こうした大量生産の要件を満たすために、スループットの向上は重要です。ただし、このような小

さい部品の生産には、特に計量時に独特の品質管理の課題が発生します。

生産ラインで各ローターに塗布されるオイルの量を正確にすることは、ディスクのスムーズな回転には欠かせませんが、製造工程を最適化するため製造時間も重視されます。各ローターは、最終組み立ての前に次のように 4 回計量されます。• ローターの重量 • ローター上部にオイルを充填した後の重量

• ローター底部にオイルを充填した後の重量

• 残留オイルを測定するためのスピニング後の重量

生産性および品質ガイドラインでは、1.4 mg 以下の計量時の安定時間が 2.5 秒以内、かつ計量エラーがわずか 1 % の天びんの使用を企業に求めています。

ほぼ休みなく稼働するのに耐える堅牢さを備えた 4 台の天びんを、製造段階ごとに設置する必要があります。さらに天びんは、精度、速度、信頼性を実現しつつ、同時に人間工学設計により手の痛みや反復性疲労障害が起こる可能性を軽減し、快適で安


磁気ディスク中央のハードディスクドライブとスピンドルモーター

XPE205 分析天びん

全に作業できるものでなくてはなりません。

高品質で信頼性の高い設定このようなさまざまな厳しい製造要件に対応するため、同社はメトラー・トレドの XPE205 天びんを生産エリアに導入しました。さらに、メンテナンス中の予備のために 3 台追加しました。また、サービス契約を結び、メトラー・トレ

ドはオペレータが簡単な天びんの問題に対処し、最大限の生産性をあげられるよう専門トレーニングを実施しました。

わずかな許容誤差に対応し、素早く安定する分析天びんと、サポート、トレーニング、外部ユニット、交換部品が含まれた完全な製品・サービスパッケージは作業現場での円滑な作業に大きく

貢献しています。この大手スピンドルモーターメーカーはハードディスクドライブ業界の品質基準を満たしながら最大の稼働時間を確保し、信頼性の高い精密部品サプライヤとして活躍を続けています。

Text: Simon TaylorAnalytical Balances Product Manager

} www.mt.com/XPE-analytical


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左: qPCR 実験で推奨されているローリテンションチップ右: プレート上の E. coli 株

食品の遺伝子検査より良い結果を得るためのヒントPCR や qPCR などの DNA の増幅技術は、迅速な汚染の評価ができるため、食品業界では標準的な検査となっています。液体の取り扱いはサンプル調製において重要であり、良くも悪くも実験結果に影響を与えます。

遺伝子検査は「この食品は何に汚染されているのか」という疑問に素早く高い精度で答えることができます。このような検査は一般的に PCR や qPCR などの DNA 増幅技術を使用して実施されているため、手順が迅速かつ正確で、終わるまでに数日かかっていた従来の実証済みの細菌同定検査より優れています。

サンプル調製中の課題ところが、こうした遺伝子検査でも、PCR プロセスのための試薬を適切に調合するためには慎重なサンプル調製が必要です。サンプル調製時に直面する最も一般

的な課題は PCR プロセスを汚染しない無菌環境を用意する必要があることです。

DNA 汚染の防止ローリテンションチップを使用することでも、DNA を含む微量サンプルがチップに付着したり適切に吐出されなかったりするリスクを減らすことができます。DNA を含むエアゾール物質がピペットに侵入すると、その後の実験が汚染される恐れがありますが、フィルターチップはそれを防止します。このような理由から、qPCR 実験は PCR より影響を受けやすいために、フィルター付きのローリテン

ションチップを常に使用することが推奨されています。

最後に、完全にクリーンなピペッティングを行うために、BioClean チップの使用をお勧めします。このチップはクリーンルームで製造および包装され、高精度の qPCR 技術を用いた非常に感度の高い検出メソッドによる DNA 汚染に対する厳密な検査を受けています。

Text: Murray AndersonRainin Marketing Head

} www.mt.com/LR-LTS


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自動車のブレーキに使用されるセラミック部品

セラミックの性能をTMA で検証高性能のセラミックは、亀裂などを避けるため、優れた温度安定性を示す必要があります。新しい TMA/SDTA 1 はこのような物質を 1600 °C まで測定し、物質の挙動についてより多くの情報を得ることができます。

焼結された高性能セラミックは高い形状安定性を示すことが期待されます。つまり、相転移がわずかにあるか相転移のない低い膨張率であるということで、相転移があったとしても、亀裂を避けるために遅い速度でなければなりません。このような物質を研究するとき、熱機械分析装置（TMA）が形状安定性の調査に最適です。新しい TMA/SDTA 1 では、サンプルを最高 1600 °C まで測定できます。これにより、TMA の適用範囲が大幅に拡大されます。

天然と加工済みの二酸化ケイ素の比較2 つの焼結された二酸化ケイ素のサンプル – 天然素材の二酸化ケイ素（サンプル 1）と技術的に加工した二酸化ケイ素（サンプル 2) を測定しました。3 °C/ 分の昇温速度で 100 ～ 1500 °C の昇温、その後 1500 °C で 120 分保持しました。サンプル 1 では、245 °C でクリストバライト転移が明確に見られます。この急速な体積変化は、物質の亀裂につながることがよくあります。1100 °C で物

質のアモルファス部分が軟化し始めます。技術的に加工した SiO2（サンプル 2）は最初からはるかに遅い速度で膨張し、高温で α 結晶から β 結晶へ小さい転移を見せます。この場合、亀裂が形成されるリスクは少なくなります。約 1150 °C でやはり軟化が始まります。サンプル 2 には結晶核が含まれるため、結晶化は約 1200 °C から始まり、その後長さが増加していきます。結晶化は動的セグメントの終了まで完

了しません。等温セグメントの間、この物質のアモルファス部分の軟化が再度観測できます。

小さく遅い膨張に加え、弱い相転移により、技術的に加工された SiO2 は高性能のセラミックになります。

Text: Matthias WagnerThermal Analysis Product Manager

} www.mt.com/tma

図 1: 昇温速度 3 °C/ 分、 100 ～ 1500°C の TMA カーブ


Know

-How

ラボ環境で乾燥した物質を計量する時に最もよく起こる問題の 1 つに静電気による影響があり、これは不正確な計量結果を引き起こします。新しい XPE 分析天びんはユニークな技術で、静電気の検出、計量に与える影響の測定、静電気の除去を実現します。

StaticDetect™

内蔵の StaticDetect 技術は、静電気による計量への悪影響が、しきい値を超えた場合に、警告を発します。

ErgoClip™

プラスチックやガラス製の試験管用のエルゴクリップバスケットは計量皿を静電気から遮断します。小さな試験管でも静電気発生のリスクを減らせます。

静電気による計量精度への悪影響を抑制


計量における静電気の影響に関する FAQ

1. 静電気とは何ですか？天びんや風袋容器に発生する電荷が静電気を引き起こします。静電気は計量値を増減し、計量結果に悪影響を与えます。

2. 静電気はどうやって発生するのですか？静電気が生じる主な原因は摩擦です。一般的な分析ラボのような温度が調節されている環境では、電荷が簡単に発生し、大きな測定誤差を起こします。少量のサンプルを大きなガラスまたはポリマーの容器で計量することは、静電気によって計量結果の誤差を大幅に増やしてしまう典型的な例です。

3. 計量結果にどのような影響を及ぼしますか?静電気は計量するサンプルや計量皿に影響を及ぼし、その結果、計量結果に重大な誤差を起こします。不正確な計量結果は数ミリグラムから 100 mg までに及びます。

イオナイザーキットイオナイザーキットを分析天びんに取り付けると、計量チャンバ内に対流を起こさずに静電気の除去ができます。

技術資料「計量における静電気の影響」のダウンロードはこちらから

www.mt.com/lab-electrostatic-weighing


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121̊ C

www.mt.com/xlsplus

GLP/GMP 準拠 RFID チップを世界で初めて標準装備したレイニンのピペットは、サービスとデータプロファイルのオンボード保存、校正データのトラッキング、ピペットの在庫管理を行うことができます。

Pipet-Lite XLS+™

すぐれた操作性と機能を実感

最近発売された Pipet-Lite XLS+ 手動ピペットを使うことで、再現性のある結果を非常に快適に得ることができます。新しいエラストマーシールとプラスチック製チップイジェクタを採用し、特許取得済み LTS™ LiteTouch System™ を搭載した XLS+ シリーズは、円滑なピペット操作を実現します。快適にフィットするグリップ、低反発スプリング、Magnetic Assist™ 技術により、軽快で円滑な操作が可能になり、反復性疲労障害のリスクが著しく軽減されます。

万能のチップイジェクタXLS+ シングルチャンネルピペットのチップイジェクタは、腐食せず、化学物質や物理的損傷に対して高い耐性を備えた高密度ポリマー製です。1 回の操作で簡単に取り外せます。

オートクレーブ滅菌XLS+ ピペットは、シールを含めたリキッドエンド全体を簡単にオートクレーブ滅菌できます。オートクレーブ滅菌後も、XLS+ リキッドエンドの性能や質感に影響はありません。


静かな高速印字P-56 と P-58 は最先端の感熱式印字技術を採用しているため、印字がクリアで、振動がなく非常に静かです。1 秒間に最大 100 mm と極めて速い印字速度を誇ります。

オールインワンのプリンタ柔軟性のある印字とラベリング

柔軟性の高い文書化が実現測定結果を文書化し、連続用紙または粘着式ラベル用紙に印字できます。バーコードやサンプルの全情報をラベルに印字でき、簡単でエラーのないサンプル識別が可能です。

長期保管が可能適切に保存すれば、印字データは 25 年の保存、またラベル用紙は 10 年の保存が可能。フェノールを含まず、可塑剤、油、脂肪および水分に対して耐性があります。

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堅牢な汎用プリンタ P-56 / P-58 は、転記ミスの排除、プロセスの迅速化、トレーサビリティの確保など、印字に求められるさまざまなニーズを実現しました。たとえば、連続印字やサンプルへのバーコードを使ったラベリングなどが可能です。 P-56 はシンプルな印字や、組み込みアプリケーションを持つすべての装置に最適です。P-58 は、日付と時刻、統計、合計、調合、ラベリングなどさまざまな統合アプリケーションを提供します。


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Mettler-Toledo AGLaboratory DivisionIm LangacherCH-8606 Greifensee, Switzerland

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