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(福祉職員キャリアパス対応生涯研修課程)
中堅職員コース指導の手引き
Ver.4
社会福祉法人全国社会福祉協議会
中 央 福 祉 学 院
-17-
「中堅職員コース」指導の手引き
目 次
「指導の手引き」活用にあたって3本指導の手引きの構成4中堅職員コース標準研修プログラム5第1セッション 基軸科目の講義と演習 <研修オリエンテーション> <中堅職員としてのキャリアデザインと自己管理>6第2セッション 基礎科目の講義と演習 <福祉サービスの基本理念と倫理の理解を深める><中堅職員としてのフォロワーシップの醸成>11第3セッション 重点科目の講義と演習<チームケアと問題解決-遭遇要因分析>13第4セッション 啓発科目の講義と演習<中堅職員としての能力開発と後輩職員の指導><業務課題の解決と実践研究の実行><利用者の尊厳を守る福祉サービスとリスクマネジメント><他組織や地域の専門職との連携・協働><組織運営管理の理解促進と参画>17第5セッション 行動指針の策定21第6セッション キャリアデザインとアクションプランの策定25ツール集30
この指導の手引きは、随時、更新されることが想定されます。最新の情報は、中央福祉学院へお問い合わせください。
福祉職員キャリアパス対応生涯研修課程専用ページ
http://www.gakuin.gr.jp/member/course65.html
パスワード 294careerpath
「指導の手引き」活用にあたって
○この「指導の手引き」は、『福祉職員キャリアパス対応生涯研修課程』中堅職員コースに関する指導の手順と方法等を示したものである。本課程の指導者養成研修課程を修了し、指導講師としての資格認定を受けた者が、このコースを効果的に運営・指導していく際に手元において参考とすることを想定し、策定したものである。
○活用にあたっては、次の点にご留意いただきたい。
1. この手引きは、標準研修プログラムに準拠し、策定したものである。
2. コース運営・指導にあたっての基本的な手順と方法を示すものである。
3. 研修では、「共通レジュメ」とともに活用するものである。
4. 手引きで示した手順および方法を参考に、レッスンプランを策定し、指導にあたってほしい。独自のレッスンプランを策定・指導する場合は、共通レジュメとの整合性に留意する必要がある(独自のレッスンプランに則して必要に応じてスライドを追加・補正して活用いただきたい)。
5. 指導講師は、4階層のテキストを熟読し、内容を十分理解したうえで指導にあたる必要がある。各テキストの巻末に示した参考文献にも必要に応じて目を通していただきたい。
6. 本コースは、参加型研修を通じて、受講者に必要な情報(知識や技術等)を提供しながら、受講者自身が考え、相互討議を通じて「気づき」を促進すること、さらに自身のキャリアデザインを描くことを通じて福祉職員のキャリアパスを支援することを主旨とするものである。受講者のこれまでのキャリアや成熟度、種別・職種等の多様性に十分配慮し、指導にあたってほしい。
7. キャリアパスの支援は、受講者が所属する法人・事業所等の支援施策、特に職場の上司の支援が重要な意味を持つものである。事前学習およびプロフィールシートの上司コメントおよび本研修で策定した「キャリアデザインシート」への上司コメントは、その主旨を実現するためのものである。
8. 事前学習およびプロフィールシートは、グループ内で配布し、相互紹介するものであるが、個人情報等に関わる内容が記載されているため、研修終了時に原則として本人に返却することを前提に指導にあたってほしい(本人の了解が得られれば、相互に持ち帰ることを可能とする)。
本指導の手引きの構成
第○セッション △△科目の講義と演習
●第○セッションのねらい
○ △△△を学ぶ
●第○セッションの進め方
1.導入講義
10分
①…
2.ワーク
60分
①…
3.フィードバック講義
20分
①…
使用する資料・物品
□模造紙
1.導入講義
①このセッションのねらいと進め方を説明する。
・このセッションのねらいは、…
②テキストを俯瞰し、重要ポイントを説明する。
・第○章の各項目を俯瞰したうえで…
【メモ】
テキストP.○
2.ワーク
①ワークの進め方を説明する。
②ワークを行う。
・全体の進捗を見ながら、全グループが終了
したことを確認する。
【メモ】
(ex. セッション○ 導入講義・このセッションのねらいの説明 これから第○セッションに入ります。皆さんの…) (吹き出しは、講義・説明の例示です。参考にしながら、ご自身の言葉で書き直してください。) (テキスト参照ページなどが書かれています。また、ご自身のメモ欄としてもご活用ください。)
· (セッションと科目名が書かれています。) この「指導の手引き」は、以下のように構成されています。
(時間配分とおおまかな流れが書かれています。)
(具体的な進め方はここを見ます。)
(使用する資料や物品はここで確認します。)
○ 必要に応じて加筆・修正を行い、独自のレッスンプランを作成します。
○ 各セッションで用いるワークシートは、本手引きの巻末にあります。
○ 本手引きに記載しているワークシートは、研修に用いる場合のみ複製可です。
○ 重点科目の講義と演習については、「重点科目の講義と演習 指導の手引き」をご覧ください。
中堅職員コース標準研修プログラム
日
時間
セッション
コースの概要
第1日目
10:00~12:00
120
1
【基軸科目の講義と演習】
<研修オリエンテーション>
・指導講師自己紹介(5)
・研修オリエンテーション(15)
<中堅職員としてのキャリアデザインと自己管理>
・導入講義(30)
・相互紹介(40)
・フィードバック講義(30)
13:00~14:50
110
2
【基礎科目の講義と演習】 <福祉サービスの基本理念・倫理の理解を深める>
<中堅職員としてのフォロワーシップの醸成>
・導入講義(25)
・理解促進テスト個人ワーク(15)
・グループ討議(40)
・フィードバック講義(30)
15:00~17:00
120
3
【重点科目の講義と演習】
<チームケアと問題解決-遭遇要因分析>
・導入講義(15)
・遭遇要因分析ワークショップ(60)
・発表(30)
・フィードバック講義(15)
第2日目
9:30~11:30
120
4
【啓発科目の講義と演習】 ・導入講義(30) ・啓発課題個人ワーク(15) ・グループ討議(45) ・フィードバック講義(20)
11:40~14:30
※途中休憩
120
5
【行動指針の策定】 ・導入講義(10) ・行動指針マップづくり/グループ討議(60) ・発表(30) (途中休憩) ・フィードバック講義(20)
14:40~16:40
120
6
【キャリアデザインとアクションプランの策定】 ・導入講義(20) ・個人ワーク(50) ・相互紹介(30) ・総括講義(20)
*第3セッション(重点科目)は、オプション・プログラム(別シート参照)が準備されているので、受講対象者の特性を考慮しながら研修実施機関で選択し、実施することが可能である。
第1セッション 基軸科目の講義と演習<研修オリエンテーション><中堅職員としてのキャリアデザインと自己管理>
●第1セッションのねらい
○ 本研修の主旨とプログラムを理解すること
○ 中堅職員の役割やキャリアデザインの必要性など、テキスト第1章の内容を理解すること
○ 受講者の不安を和らげ、グループメンバー相互の理解を促進すること
●第1セッションの進め方
1.指導講師自己紹介
5分
① 指導講師として自己紹介を行う。
② 研修受講を歓迎し、期待を表明する。
(受講者の多様性に十分配慮をする)2.研修オリエンテーション
15分
① 本研修の主旨とプログラムを説明する。
② テキストの構成を確認する。
③ 本研修の目標を確認する。
④ 受講にあたっての留意点を説明する。
-学ぶことの意味、参加型研修3つの約束、等
3.導入講義
30分
① このセッションのねらいと進め方を説明する。
② テキスト第1章を俯瞰し、重要ポイントを説明する。
4.相互紹介
40分
① 「自己のプロフィールシート」の相互紹介を行う。
② 小グループで、1人5分程度で行う。
5.フィードバック講義
30分
① 相互紹介の振り返りを行う。
② テキスト第1章の構成内容を再確認し、このセッションで学ぶ重点ポイントを説明する。
③ 第6セッションの「キャリアデザインとアクションプランの策定」につなげる。
<使用する資料・物品>
□ 事前学習およびプロフィールシート
1.指導講師自己紹介
①指導講師として自己紹介を行う。
・受講者に視線を向け、明るく挨拶をしてから自己紹介を行う。
・所属や立場を明確にするとよい(この研修の指導講師を務めることになった経緯、自身のキャリア等)。
②研修受講を歓迎し、期待を表明する。
・受講者の期待と不安の気持ちに応え、研修への心理的準備(レディネス)を整えることが大切である。
【メモ】
ex参照
2.研修オリエンテーション
①本研修の主旨とプログラムを説明する。
・「福祉職員キャリアパス対応生涯研修課程」の主旨を説明する。
・テキストの構成「基軸科目」「基礎科目」「啓発科目」、さらには「重点科目」を説明し、学ぶべき内容について、全体を俯瞰し、説明する。
・3つのステージ(「事前研修」「集合研修」「研修後」)を説明する。
・2日間の「集合研修」の流れを説明する。
・本研修の主旨と全体の枠組みについて、テキストおよび集合研修プログラムの流れに則して理解を促す。
②テキストの構成を確認する。(8章立て、見開き2頁、サマリー等)
③本研修の目標を確認する。
・中堅職員コースの5つの目標を説明する。
(1)中堅職員としてのキャリアデザインとセルフマネジメントのあり方を学ぶ。
(2)福祉サービスの倫理と基本理念の理解を深め、実践での手法を習得す
る。
(3)チームケアの一員としてメンバーシップやチームワークのあり方を再確認
する。
(4)中堅職員としてキャリアアップの啓発課題を学び、方向性を明確にする。
(5)中堅職員としての役割と行動指針を確認し、挑戦目標を設定する。
④受講にあたっての留意点を説明する。
(学ぶことの意味、参加型研修3つの約束 等)
・「社会人としての学ぶことの意味」の4つの輪を説明し、研修への主体的参加を促す。
・本研修は参加型研修であることを述べ、「参加型研修3つの約束」を確認する。
【メモ】
テキストp.ⅱ~ⅷ
テキストp.ⅶ
ex参照
テキストp.ⅶ
ex参照
(ex. 第1セッション 社会人として学ぶことの意味-4つの輪 (共通レジュメ参照) 学生とは違って、社会人・職業人として学ぶことは、単に知識や情報を吸収することがねらいではありません。学んだことを仕事の場で役立て、仕事のすすめ方や利用者サービスのあり方を変えていくこと、実践に役立てることが大切です。 そのためには、「①学ぶ」⇒「②気づく」⇒「③描く」⇒「④変わる」という学習のプロセスを意識的に実践していくことが大切です。この研修では、参加型の研修プログラムで「学ぶ」「気づく」「描く」を大切にしています。) (ex. 第1セッション 講師自己紹介 皆さんおはようございます。○○県社協 研修センターの○○です。 この研修会へようこそお越しいただきました。 この研修会は、「福祉職員キャリアパス対応生涯研修課程」中堅職員コースです。皆さんには、すでに事前にテキストを送付し、「事前学習」にお取り組みいただき、プロフィールシートを作成していただきました。事前学習に取り組まれてどのような感想をお持ちでしょうか。今日から2日間は、集合研修として改めてテキストの内容を確認しながら、いくつかのワークショップに取り組んでいただきます。業務ご多忙のなかご参加いただきました。実りのある2日間にしていただければと思っています。 中堅職員の皆さんは、今の仕事に就いて3年から5年、あるいは、もう少し長い経験を積んでこられた方もいるかもしれません。法人や事業所のなかで中核的人材として活躍されていることでしょう。組織のなかでの期待も大きなものとなり、職務や職責も重くなってきていることと思います。今、それぞれの職場でどのような思いで仕事を続けられているでしょうか。この研修では、皆さんのこれまでの経験を振り返りながら、これからのキャリアについて集中的に検討していただきます。 私は、○○県社協に入って○年になります。皆さんよりは、少しキャリアが長いかもしれません。入職して6年目だったと思いますが、悩んだことがありました。福祉系の大学で学び、社会福祉士の資格もとって、地域福祉の仕事にやりがいを感じていたときに、総務部への異動と辞令を受けたからです。正直言って、組織や上司は一体何を考えているのか、と反発もありました。しかし、今、振り返ってみますと、総務部での仕事は大変よい経験でしたし、その後、研修センターに異動し、数年前から人材育成の仕事を担当するようになっています。管理職となり、苦労もしましたが、今は大変やりがいを感じています。○年程前に、このコースの前身である「福祉職員生涯研修課程」の指導者養成研修を受け、年に何回か指導講師を務めてまいりました。新しく本研修課程が開発されましたので、このコースを指導するにあたって、昨年、改めて本コースの指導者養成研修を3日間受けてまいりました。これも私自身のキャリアアップだと思っています。 2日間、有意義な研修となるようご一緒に頑張ってまいりましょう。 まず、はじめに、本コースのオリエンテーションをさせていただきます。)
(ex. 第1セッション 参加型研修3つの約束 (共通レジュメ参照) この研修は、参加型の研修プログラムとなっています。参加型研修は、ただ一方的に講義を聞くだけではなく、皆さん自身が考え、お互いに話し合い、そのプロセスのなかで学びを深め、明日からのあり方を描いていただくという形式で研修をすすめてまいります。 スライドにある3つの約束、①進んで発言する、②人の話によく耳を傾ける、③時間を意識する、を心がけて研修に参加してください。3つの約束は、この研修で意識してほしいことですが、皆さんがこれから職場でチームの一員として活動していくにあたっても、大切なスキルとなります。そのトレーニングの場であると受け止めるとよいでしょう。 )
3.導入講義
①このセッションのねらいと進め方を説明する。
・このセッションのねらいは、
(1)本研修の主旨とプログラムを理解すること
(2)中堅職員の役割やキャリアデザインの必要性など、テキスト第1章の内容を理解する
(3)受講者の不安を和らげ、グループメンバー相互の理解を促進するである。
・このセッションの進め方を説明する。
②テキスト第1章を俯瞰し、重要ポイントを説明する。
・第1章の各項目を俯瞰する。
・導入講義では第1章-1の内容を中心に説明する(「初任者編」のサマリーを確認するとよい)。
・共通レジュメを提示しながら、説明するとよい。
・初任者から中堅職員へのこれまでのキャリアのなかで、どんな思いで仕事に取り組み、今どんな思いでいるかを問いかける。
・「生涯を通じた職業人生経路(キャリア)」において、中堅職員のキャリアステージは、節目であり、この節目において、「過去-現在-未来」の時間軸で自身のキャリアを考えることの意義を説明する。
・「経験のなかで培ってきた実践能力」(コンピテンシー)について問いかけ、これからのキャリアを考える視点として、コンピテンシーの3つの視点を説明するとよい。
・そのうえで、第1章-1の「中堅職員のキャリアステージで期待されること」「チームケアの中心的担い手として」の内容について確認する。
・中堅職員としての役割行動を明確に意識化し、実践することの大切さを確認する。
【メモ】
ex参照
テキストp.2~14
4.相互紹介
①「自己のプロフィールシート」の相互紹介を行う。
・受講者が持参した「事前学習およびプロフィールシート」を各自配布し、相互紹介を行ってもらう。
②小グループで、1人5分程度で行う。
・まず、自己のプロフィールシートの1~3および上司コメントを紹介し、次に、事前学習シート第1章の2項目を紹介してもらう。
・相互紹介の順番は、名簿順か、着席左手前の受講者から時計回りで行うとよい。最後に回ってくる受講者に司会進行と時間管理を行ってもらう。(6人のグループの場合、30分以内で終わるよう促す)。
・受講者一人ひとりの固有の思いを大切にする。
・他の受講者の発表内容で気づいたことは、自身のシートにメモを取るよう促すとよい。
・参加型研修の3つの約束の実践を確認する。
【メモ】
ex参照
5.フィードバック講義
①相互紹介の振り返りを行う。
・プロフィールシートの相互紹介について、受講者の「ヒア&ナウ(いまここで)」の様子をポジティブにフィードバックする。
②テキスト第1章の構成内容を再確認し、このセッションで学ぶ重点ポイントを説明する。
・再度テキストに戻って、第1章-1の項目内容を再確認し、中堅職員としてのキャリアデザインのための基礎的な視点として、「2 キャリアステージの節目で考えること」の内容について、重要ポイントを説明する。
*キャリアとは、「生涯にわたる職業人生経路」「時間軸でみた職業生活パターン」であること
*したがって、キャリアは、過去-現在-未来の時間軸でとらえられるものであること
*福祉職員のキャリアは、専門的なキャリアとチームケアの一員としてのキャリアのふたつの側面でとらえられること
*キャリアデザインでは、自己期待と他者期待の融合が大切であること
*「成長(学習)曲線」および「トランジション・サイクル・モデル」の4段階は、自己イメージ(自己認知)とこれからのキャリアデザインにとって重要な視点であること
等を強調する。
③第6セッションの「キャリアデザインとアクションプランの策定」につなげる。
・この研修の最後のセッションで、テキスト第1章-3の内容に則して「中堅職員として自身のキャリアデザインを検討する」ことを述べ、巻末の「私のキャリアデザインシート」を示し、テキスト第1章-3の図表1-4を簡単に説明する。
・フィードバック講義の最後に、テキスト第1章-4、5の内容を説明し、自己管理の大切さ等を確認する。
【メモ】
(これらの点は、初任者編のテキストおよび指導の手引きを参照するとよい。)
テキストp.7
(ex. 第1セッション 導入講義・このセッションのねらいの説明(共通レジュメ参照) さて、研修オリエンテーションが終わりました。これから第1セッションの本題、「基軸科目の講義と演習」に入ります。このセッションのテーマは、「中堅職員としてのキャリアデザインと自己管理」となっています。テキスト第1章の内容を確認しながら、中堅職員としてこれからのキャリアについてデザインすること、そして自己管理していくことの意味とその留意点について検討してまいりましょう。 まず、本章の目標を確認しておきましょう。3つのことが指摘されています。 1つ目は、中堅職員は、福祉サービスの中心的担い手である。専門的能力を培い、組織やチームの一員として活動している、ということ。 2つ目は、その経験の中で培ってきた自信と関係性を基礎に次のキャリアステージをめざし啓発努力が求められること。 そして、3つ目に、中堅職員のキャリアで課題となるネガティブな側面、マンネリや中だるみについて。 こうした3つの視点をもちながら、第1章-1の「経験のなかで培ってきた実践能力」、「チームケアの中心的担い手として」の内容を確認するとよいでしょう。 第1章-1では、「経験のなかで培ってきた実践能力」に着目することが大切です。 (「実践能力(コンピテンシー)の高い人」の特徴について説明する) 次に、「チームケアの中心的担い手として」では、2つの管理サイクルを自律的に遂行することの重要性、そして、「チームケアの中心的担い手として」の役割行動を明確に意識することの重要性が述べられています。 第1章-2では、「成長(学習)曲線に則して考える」こと、「キャリアステージにおける『準備』『遭遇』『順応』『安定化』という、キャリアに関する「トランジション・サイクル・モデル」の考え方が紹介されています。いずれもキャリアデザインを考える際には、重要な視点となります。 *それぞれをテキストに則して簡単に説明する。 詳しい内容は、この後のフィードバック講義で再度確認することにいたします。ex. 第1セッション プロフィールシートの相互紹介(共通レジュメ参照) 中堅職員としてのキャリアと自身のキャリアデザインを行うための大切なポイントを確認してきました。これから、事前に作成してきた「Ⅱ 自己のプロフィールシート」を使って、自己紹介を兼ねて、その内容について相互紹介を行っていただきます。 1人5分程度で紹介をお願いします。プロフィールシートの1~3および上司コメントを紹介し、そのうえで事前学習シートの第1章の2項目を紹介してください。プロフィールシートの4および5は、明日の第6セッションで紹介していただきます。 他の人の紹介のプロセスで感じたことがあれば、自身のシートにメモをとっておいてください。)
第2セッション 基礎科目の講義と演習<福祉サービスの基本理念と倫理の理解を深める><中堅職員としてのフォロワーシップの醸成>
●第2セッションのねらい
○ 福祉サービスの基本理念と倫理の理解を深める
○ 中堅職員としてのフォロワ-シップの醸成
●第2セッションの進め方
1.導入講義
25分
① このセッションのねらいと進め方を説明する。
② 「Ⅰ テキストの事前学習シート」第2、3章部分の相互紹介を行う。
③ 理解促進テストの意味と手順を説明する。
2.理解促進テスト
(個人ワーク)
15分
① 個人ワークの進め方を説明する。
② 個人ワークを行う。
3.グループ討議
40分
① グループ討議の進め方を説明する。
② グループ討議を行う。
4.フィードバック講義
30分
① グループ討議の振り返りを行う。
② 理解促進テストの解答を提示しながら、テキスト第2章と第3章の重要ポイントを説明する。
③ 振り返りの話し合いを行う。
<使用する資料・物品>
□ 事前学習およびプロフィールシート
□ 基礎科目の講義と演習 理解促進テスト(中堅職員コース)【手引きp31、32】
1.導入講義
①このセッションのねらいと進め方を説明する。
・このセッションのねらいは、
*福祉サービスの基本理念と倫理の理解を深める(第2章)
*中堅職員としてのフォロワ-シップの醸成(第3章)
であり、理解促進テストを通じて行う。
・このセッションの進め方を説明する。
②「Ⅰ テキストの事前学習シート」の第2、3章部分の相互紹介を行う。
・理解促進テストに入る前に、テキスト第2章および第3章の各項目を俯瞰したうえで、「事前学習およびプロフィールシート」の「Ⅰ テキストの事前学習シート」の第2、3章部分を相互に紹介する。1人2分程度で終えるように促す。
③理解促進テストの意味と手順を説明する。
・理解促進テストの主旨を説明し、手順を説明する。
・理解促進テストは、通称「CCテスト」(Concept Clarification Test=概念明確化テスト)とも呼ばれるもので、知識や概念の明確化、研修内容の理解と共有化を促進するものである。
・「個人ワーク」(15分)、「グループ討議」(40分)、「フィードバック講義(正解とコメントおよび重要ポイントの確認)」(30分)で行うことを説明する。
・正しい解答を出せるかどうかも重要であるが、①わからないこと、②あいまいなこと、③見方や意見の違い等をハッキリさせることが重要であることを強調するとよい。
【メモ】
テキストp.16~42
2.理解促進テスト(個人ワーク)
①個人ワークの進め方を説明する。
・設問はすべて○か×で解答する。事前学習で学んできたことを基礎に、テキストに準拠して解答する。
・各設問には3つのマス目がついている。最初のマス目に「個人解答」、次に「グループ解答」、そして最後のマス目には「正解」を記入する。
・各設問について、×の場合にはその理由を付記する。また、( )内に指定されている「討議の視点」について、わかる範囲で記述する。
②個人ワークを行う。
・テキストは見ないで解答するよう促す。
・全体の進捗を見ながら、全員が終了したことを確認する。
・予定時間の5分前には、残り時間を促すとよい。
【メモ】
3.グループ討議
①グループ討議の進め方を説明する。
・共通レジュメでグループ討議の進め方を説明する。
・討議リーダーを選任する。討議リーダーは、討議の進行を行い、時間管理に留意すること。発言が特定のメンバーに偏らないよう留意することを促す。
②グループ討議を行う。
・最初に、個人解答のつき合わせを行う(各設問○が何人で、×が何人か)。これは、一人ひとりの理解度や受け止め方の違いを認識するためのものである。
・次いで、グループ解答を話し合いながら、取りまとめる。リーダーは「×」と回答したメンバーからその理由を説明するよう伝える。
・各設問の( )内に設定されている討議の視点について、グループとしての見解をまとめるようあわせて促す。
・グループ討議では、テキストを見ないようにして討議をさせるとよい。
・全体の進捗を見ながら、全グループが終了したことを確認する。
・予定時間の5分前には、残り時間を促すとよい。
【メモ】
4.フィードバック講義
①グループ討議の振り返りを行う。
・グループ討議について、「ヒア&ナウ(いまここで)」の様子をポジティブにフィードバックするとよい。
②理解促進テストの解答を提示しながら、テキストの第2章と第3章の重要ポイントを説明する。
・必要に応じて、テキストの参照頁を示し、マーキングさせるとよい。
③振り返りの話し合いを行う。
・フィードバック講義を行った後、5分程度時間を与えて、グループ討議の結論と正解との違いを確認させる。特に、各設問の( )内の指定事項を確認することが大切である。
・いくつかのグループの討議リーダーに感想を求めてもよい。その際、設問内容に関するグループ討議の結果とともに、グループ討議のプロセスについての感想を求めるとよい。
【メモ】
手引きp.33、34
テキスト
第2章p.16~
第3章p.30~
第3セッション 重点科目の講義と演習<チームケアと問題解決-遭遇要因分析>
●第3セッションのねらい
○ 「業務課題の解決と実践研究」を理解する
○ 「業務課題の解決と実践研究」の方法を体験的に理解する
(このセッションはオプション・プログラムが用意されている。ここでは標準研修プログラムで表記したワークショップを行うことを想定している。)
●第3セッションの進め方
1.導入講義
15分
① このセッションのねらいと進め方を説明する。
② 職場におけるポジティブ遭遇とネガティブ遭遇の要因を考え、実践研究のあり方を検討する。
2.遭遇要因分析
ワークショップ
60分
① ワークショップの進め方を説明する。
② ワークショップを行う。
3.発表
30分
① 発表の仕方を説明する。
② 成果物の発表を行う。
4.フィードバック講義
15分
① ワークショップの振り返りを行う。
② 問題解決とポジティブ遭遇の重要性を確認する。
<使用する資料・物品>
□ よかったできごと(ポジティブ遭遇)の要因分析ワークシート【手引きp35】
□ 困ったできごと(ネガティブ遭遇)の要因分析と問題解決ワークシート【手引きp36】
1.導入講義
①このセッションのねらいと進め方を説明する。
・このセッションでは、中堅職員コースの重点科目として「チームケアと問題解決-遭遇要因分析」のワークショップを行う。
・職場では、さまざまなできごとに遭遇する。ポジティブな遭遇(よかったできごと)もあれば、ネガティブな遭遇(困ったできごと)もある。
・利用者サービスの質を高める(クオリティ・マネジメント)のために、また、職員自身のキャリアアップのためには、ポジティブな遭遇体験が重要であり、ネガティブな遭遇は、問題解決していかなければならない。
・このセッションのねらいは、
*「業務課題の解決と実践研究」(第5章)を理解する
*「業務課題の解決と実践研究」の方法を体験的に理解する
ことであり、これまでの経験のなかで遭遇してきた具体的事例を出し合いながら、チームケアや問題解決のありかたを検討する。
・このセッションの進め方を説明する。
②「業務課題の解決と実践研究」(第5章)を理解する
・テキスト第5章の構成内容を再確認し、この章の重点ポイントを説明する。
【メモ】
テキストp.58~70
ex参照
2.遭遇要因分析ワークショップ
①ワークショップの進め方を説明する。
・プロフィールシートの3に記載した内容を相互紹介しながら、実践研究のあり方を検討する手順と留意点を説明する。
・まず、ポジティブ遭遇について相互紹介、便乗発展を通じて具体的事例をリストアップし、その要因(成功の方程式)を検討する。
・ポジティブ遭遇-要因分析ワークシートをまとめる。
・次に、ネガティブ遭遇について相互紹介を行い、討議事例を決定し、問題解決討議を行う。
・ネガティブ遭遇-要因分析と問題解決ワークシートをまとめる。
②ワークショップを行う。
・討議リーダーを選任し、上記の手順で時間までグループ討議を行う。
【メモ】
3.発表
①発表の仕方を説明する。
・原則として、討議リーダーもしくは書記に発表してもらう。
・発表時間は、5分程度とする。
(グループ名、討議リーダー、発表者、メンバーを発表させるとよい)。
②成果物の発表を行う。
・各グループの成果物を発表してもらう。
・グループ数が多い場合、ふたつのシートのどちらかを発表させてもよい。
(できるだけ多くのグループに発表してもらうよう配慮する)。
【メモ】
4.フィードバック講義
①ワークショップの振り返りを行う。
・ワークショップについて、「ヒア&ナウ(いまここで)」の様子をポジティブにフィードバックするとよい。
・成果物と同時に討議プロセスについてフィードバックするとよい。
・基本的には、ほめて強化し、改善点については、具体的に指摘し、建設的に提案することが大切である。
・討議リーダーに感想(内容と討議プロセスについて)を求めてもよい。
②問題解決とポジティブ遭遇の重要性を確認する。
・第5章の内容を中心に問題解決、実践研究のあり方と留意点を説明し、ポジティブ遭遇の重要性を確認する。
(利用者サービスの質の向上とキャリアアップの両面から説明するとよい)。
【メモ】
テキストp58~70
○第3セッション 遭遇要因分析ワークショップの手順と留意点(例示)
“チームケアと問題解決-遭遇要因分析”
<ワークショップの手順と留意点>
1.討議リーダー、書記を選任する (約5分)
・討議リーダー、書記を選任し、相互紹介の順番を決める。
・ワークシート(2枚)を配布する。
2.「①よかったこと(ポジティブ遭遇)」の紹介と要因分析 (約25分)
・それぞれ代表的なポジティブ遭遇事例を1事例ずつ紹介する。
・紹介事例をヒントにほかにどんな事例があったか出し合う。
(便乗発展で、1グループ10事例まで出し合う)
・ポジティブ遭遇の要因について話し合う。
(教訓、成功の要因をまとめる)
3.「②困ったこと(ネガティブ遭遇)の紹介と検討事例の選定 (約30分)
・それぞれ代表的なネガティブ遭遇事例を1事例ずつ紹介する。
・グループで問題解決をする討議事例を1事例選定する。
(自身の事例を検討してほしいというメンバーがいれば優先する)
・討議事例について、
(1)事実関係の診断(提供者への質問)
-事実関係を確認する
(2)当面どうするか
-応急対策を検討する
(3)再発防止(恒久対策)としてどうするか
-恒久対策を検討する
・(1)~(3)をグループで討議し、まとめる。
(提供者の立場を尊重しながら、建設的に)
<発表>
<フィードバック講義>
(ex. 第3セッション 導入講義・このセッションのねらいの説明(共通レジュメ参照) お疲れ様です。第2セッションまで終わりました。これから今日の最後のセッションである第3セッション「チームケアと問題解決-遭遇要因分析」のワークショップにお取り組みいただきます。このセッションは、中堅職員コースの重点科目に位置づけられています。 すでにこれまでのセッションでみてきたように、福祉サービスは、「生活の支援を必要とする人々に対する専門的なサービス」であり、チームケアを基本とするサービスです。福祉サービスの理念や倫理を押さえながら、チームの一員としてフォロワーシップやリーダーシップを発揮し、利用者に必要なサービス(最善のサービス)を提供していかなければなりません。 テキスト第1章では、各キャリアステージにおいて、「準備」「遭遇」「順応」「安定化」という段階があり、福祉職員としてのキャリアアップをめざすためには、良質な遭遇体験が重要であることを確認しました。もちろん、実際の仕事やサービス実践においては、ネガティブな問題(困ったできごと)に遭遇することがあります。ネガティブな遭遇は、問題解決し、克服していかなければなりません。「忙しい、時間がない、面倒くさい」では問題は解決しませんし、再び問題が発生し、負のスパイラルに陥ってしまいます。働きがいややりがいが失われ、「順応」や「安定化」という段階を経験することもできなくなってしまいます。ストレスで心身の健康を害してしまうことにもなりかねません。大切なことは、問題を解決し、成功体験を積み重ねていくことではないでしょうか。 皆さんは、職場でネガティブな問題に遭遇した時、どのように対応しているでしょうか。テキスト第5章の内容を確認しながら、これまでの経験を振り返ってみることにしましょう。 *ここで、第5章の内容および重要ポイントを簡潔に俯瞰しておくとよい。 このセッションでは、「チームケアと問題解決-遭遇要因分析」というテーマで、皆さんがこれまでの経験のなかで遭遇してきた具体的事例を出し合いながら、チームケアや問題解決のありかたを検討していきたいと思います。事前にお取り組みいただいた自己のプロフィールシートの3で「①よかったできごと」「②困ったできごと」をそれぞれお書きいただいています。これらを素材に、なぜ、ポジティブ遭遇ができたのか、また、なぜ、ネガティブな遭遇に出会ったのかを検討していきたいと思います。 ポジティブな遭遇は、皆さん自身の成功体験です。成功の方程式を考えることが大切です。ネガティブ遭遇は、困ったことであり、解決していかなければなりません。同じようなネガティブな遭遇がないよう「実践研究」を通じて再発防止策の検討が必要になります。 *以下、後掲のワークショップの手順と留意点を参照する。 )
第4セッション 啓発科目の講義と演習<中堅職員としての能力開発と後輩職員の指導><業務課題の解決と実践研究の実行><利用者の尊厳を守る福祉サービスとリスクマネジメント><他組織や地域の専門職との連携・協働><組織運営管理の理解促進と参画>
●第4セッションのねらい
○ 「啓発科目」5科目(テキスト第4章から8章まで)の内容の理解を深める
○ 各章の内容について自身の理解度をチェックし、これからの啓発の重点課題を明確にしていく
●第4セッションの進め方
1.導入講義
30分
① このセッションのねらいと進め方を説明する。
② 啓発科目の位置づけと構成、各科目の柱立てを確認する。
③ 「Ⅰ テキストの事前学習シート」第4~8章部分の相互紹介を行う。
2.啓発課題個人ワーク
15分
① 個人ワークの進め方を説明する。
② 個人ワークを行う。
3.グループ討議
45分
① グループ討議の進め方を説明する。
② グループ討議を行う。
4.フィードバック講義
30分
① グループ討議の振り返りを行う。
② グループ討議の結果を踏まえて、フィードバック講義を行う。
③ 啓発目標の作成。
<使用する資料・物品>
□ 事前学習およびプロフィールシート
□ 啓発課題個人ワークシート
□ グループの啓発必要度(提出用・グループ用)(各グループ1枚)【手引きp37】
□ 各グループの啓発必要度 集計表(講師・事務局各1枚)【手引きp38】
□ 電卓(事務局1台)
1.導入講義
①このセッションのねらいと進め方を説明する。
・このセッションでは、「啓発科目」5科目(テキスト第4章から第8章まで)の内容の理解を深めることである。
・学習内容が多岐にわたるため、各章の内容について自身の理解度をチェックし、これからの啓発の重点課題を明確にしていくことがセッションのねらいとなる。
②啓発科目の位置づけと構成、各科目の柱立てを確認する。
・共通レジュメを活用し、啓発科目5科目の目標と項目内容を説明し、学習すべき内容の柱立てを確認する。
・導入講義では、「啓発科目とはどういう位置づけにあるのか」、「どのような構成(柱立て)になっているのか」という枠組のみ示す。内容については、次の相互紹介に任せ、受講者が主体的に取り組むようにはたらきかける。
③「Ⅰ テキストの事前学習シート」の第4~8章部分の相互紹介を行う。
・個人ワークに入る前に、テキスト第4章から第8章についての関心領域を確認する意味で、「事前学習およびプロフィールシート」の「Ⅰ テキストの事前学習シート」を相互に紹介する。1人3分程度で終えるように促す。
【メモ】
ex参照
テキスト
第4章p.44~
第5章p.58~
第6章p.72~
第7章p.86~
第8章p.100~
2.啓発課題個人ワーク
①個人ワークの進め方を説明する。
・個人ワークシートを配布し、ワークの進め方を説明する。
・シートはA3判用紙一枚になっているが、まず、各項目の内容について、理解度を3段階でチェックしてもらう。
・理解度は、
○:よく理解している(説明ができる)
△:ある程度理解している(説明はできない)
×:あまり理解できていない
の3段階のいずれかで、シートの「理解度」(「○」「△」「×」)の下のマス目(上段)にチェックを入れる。
・25項目の中から、自身の仕事やキャリアアップとの関係で、より理解を深めたい項目(啓発すべき課題)を5~10程度選び、啓発必要度「★」印のマス目(上段)にチェックを入れる。
②個人ワークを行う。
・テキストは見ないで行うよう促す。
・全体の進捗を見ながら、全員が終了したことを確認する。
【メモ】
(理解度および啓発必要度のチェックの方法を板書する。)
3.グループ討議
①グループ討議の進め方を説明する。
・個人ワークの結果をもとに、各設問の理解度別および啓発必要度別(★印の付いた項目)のグループ内の人数を集計し、シートの所定欄に記入する。
・グループ内での集計が終わったら、各設問の啓発必要度別(★印の付いた項目)の人数のみを「グループの啓発必要度(提出用・グループ用)」に記入し、講師(または事務局)へ提出する。
・グループ内で啓発必要度の高い設問を5~10項目選ぶ。
・討議リーダーを選任し、選んだ5~10項目について、啓発の必要度を示す欄に「★」印を記入しているメンバーがなぜ啓発が必要と思ったか説明を行う。
・項目の内容理解が不確かな場合は、テキストを参照してもよい。
②グループ討議を行う。
・上記の手順で時間になるまでグループ討議を行う。
【メモ】
4.フィードバック講義
①グループ討議の振り返りを行う。
・グループ討議について「ヒア&ナウ(いまここで)」の様子をポジティブにフィードバックするとよい。
②グループ討議の結果を踏まえて、フィードバック講義を行う。
・各グループからの報告に基づいて、受講者全体の集計を行い、啓発の必要度が高い5~10項目程度を指摘し、各項目に「★」印をつけさせ、順次その内容の説明を行う。
・グループ討議の結果だけでなく、講師としての意見を加えて啓発必要度の高い項目を選択し、説明するとよい。
・集計結果に基づいて、テキストの該当頁を確認し、説明ポイントをまとめておくことが大切である。
・「★」印がついた項目は、受講者の総意として啓発が必要と認識されたものであり、△または×の理解度の人は、重点啓発課題としてほしいと述べ、当該項目の再確認を促すとよい。
③啓発目標の作成。
・グループによる啓発課題、受講者の総意による啓発課題を踏まえ、自身の啓発課題を再確認し(修正も可)、項目ごとに、何を、どのように、いつまでにどのレベルまで啓発するか、シートの右下の枠に記入する。
※ 時間がない場合は、休憩時間等を利用する。
【メモ】
ex参照
テキスト
第4章p.44~
第5章p.58~
第6章p.72~
第7章p.86~
第8章p.100~
(ex. 第4セッション 導入講義・このセッションのねらいの説明(共通レジュメ参照) おはようございます。昨日は大変お疲れ様でした。 (第1日目の振り返りを簡単に行うとよい) さて、今日は、これから3つのセッションを行います。まず、第4セッションでは、啓発科目、テキスト第4章から第8章までの内容を確認します。続いて第5セッションで、皆さんの職場での仕事やサービス実践のあり方について「行動指針」を作成していただきます。そして、最後の第6セッションでは、「キャリアデザインとアクションプランの策定」に取り組んでいただきます。 本研修課程は、キャリアパス対応の生涯研修課程です。最後の科目である自身の「キャリアデザインとアクションプランの策定」を充実したものとするために、昨日の各セッションとともに、これからの2つのセッションがあると認識し、今日も積極的に取り組んでください。 啓発科目は、5つの科目で構成されています。各科目の柱立てを確認してみましょう。 (各項目の柱立てのみ俯瞰する)個人ワークに入る前に、すでに事前学習でも学んできた内容について、相互紹介をしてみましょう。各自3分程度差し上げますのでリーダーを選び、時間厳守でお願いします。ex. 第4セッション フィードバック講義(共通レジュメ参照) お疲れ様でした。短時間でしたが、啓発科目5科目について、個人ワークで理解度をチェックしていただき、自身の仕事やキャリアアップとの関係で、より理解を深めたい(啓発が必要)と思われる項目について、それぞれ5~10項目を選んでいただきました。啓発必要度は、それぞれの理解度や立場(事業種や職種)によって異なるものですが、ここでは全体の集計結果から5~10項目を選定してみました。受講者全体に認識された啓発必要度の高い項目は、次のとおりです。皆さんのそれぞれの項目に「★」印をつけてください。「★」印のついた項目は、メンバーが選択した啓発の必要性が高い項目として認識してください。 「★」印がついた項目については、自身の理解度が○であるのか、△であるか、×であるかを検証してみてください。今日お集まりの皆さんが選んだ啓発の必要性が高い項目です。大事な啓発ポイントであると認識してください。 これから再度、5~10項目について、その内容を確認していきます。 *5~10項目の啓発の必要性が高い項目をテキストに準拠しながら説明する(今後の重点啓発課題であることを強調する)。)
第5セッション 行動指針の策定
●第5セッションのねらい
○ 中堅職員として、これから何を大切にし、どのようなことに留意すべきか(行動指針)を明らかにする
○ これまでの学んできたこと、グループでの討議をもとに、自己変革につなげる
●第5セッションの進め方
1.導入講義
10分
① このセッションのねらいと進め方を説明する。
② 行動指針の意義と策定の手順を説明する。
2.行動指針マップづくり
(グループ討議)
60分
① ワークショップの進め方を説明する。
② ワークショップを行う。
3.発表
30分
① 発表の進め方を説明する。
② グループ討議結果の発表を行う。
4.フィードバック講義
20分
① グループ討議の振り返りを行う。
② 行動指針の意義を再確認し、第6セッションにつなげる。
<使用する資料・物品>
□ 付箋紙(75mm×75mm、1人10枚程度)
□ 模造紙(各グループ1枚)
□ 付箋紙記入用の細いペン(1人1本)
□ 模造紙記入用の太いペン(3種類の色、各グループ1セット)
1.導入講義
①このセッションのねらいを説明する。
・このセッションでは、中堅職員としての「行動指針」を個人ワークとグループ討議を通じて策定することである。
②行動指針の意義と策定の手順を説明する。
・社会人として学ぶことの意義は、学んだことを仕事の場で役立て、仕事の進め方や利用者サービスのあり方を変えていくこと、実践に役立てることである。オリエンテーションで確認した「4つの輪」の「変わる」ことにつなげるために、このセッションでは、これから何を大切にし、どのようなことに留意すべきかについてそれぞれの思いを出し合い、グループで「中堅職員としての行動指針」を作成し、代表グループに発表してもらう。
【メモ】
ex参照
2.行動指針マップ(グループ討議)
①ワークショップの進め方を説明する。
・ワークショップの目標は、「私たちの行動指針マップ」を60分間で作成し、発表できるようまとめることである。
・グループには、付箋紙、模造紙、付箋紙記入用の細いペン、模造紙記入用の太いペンを用意する。
・どのような手順でワークショップを進めるかは、グループに委ねる。
・みなさんの創意とチームワーク、メンバーシップとリーダーシップを活かして、時間までによい成果物を完成できるよう頑張るよう促す。
・討議リーダーを決める、手順を協議する等について、ヒントを与えるとよい。仕事はPDCAのサイクルで行うものであることを確認する。
・事前学習およびプロフィールシートにまとめてきた内容等も参考にするよう促す。
・通常は、個人ワークでカードをつくり、類型化してマップにまとめるのが一般的な進め方になる。
②ワークショップを行う。
・「さあ、始めてください」と言ってグループに委ねる。
・共通レジュメで出来上がりイメージを提示するとよい。
・グループの進捗を見守り、非指示的な介入を行って、討議の活性化を促す必要がある。全グループがグループとしてのまとめを行えるよう配慮する。
・発表は、受講者数(グループ数)によって全グループに発表してもらえないことも想定されるが、どのグループに発表してもらうかは、討議終了時に発表するのが望ましい(指導講師としてはあらかじめ想定しておくとよい)。
【メモ】
3.発表
①発表の進め方を説明する。
・発表方法についてもグループで工夫するよう促す。事前にグループ内で相談をしておくよう促しておく。
・通常は、模造紙を前に張り出して発表してもらう。
・発表時間は、5分程度とする(グループ名、討議リーダー、発表者、メンバー名を発表させるとよい)。
*グループ数が多い場合は、発表グループの選定方法についてあらかじめ想定しておく必要がある。(①「ぜひ、発表したいと思うグループ」を優先する、②他のグル―プから推薦の多いグループを優先する:全グループの作品をあらかじめ会場に張り出し、各グループ2名の推薦委員に付箋紙2枚を渡し、投票の多いグループを優先する。投票には自分のグループを含めてもよいというルールが望ましい、③講師が推薦するグループを優先する(受講者が納得できる基準を設定する配慮が必要である)等の方法がある。
②グループ討議結果の発表を行う
・各グループの成果物を発表してもらう。
・指定コメントグループを決めておき、発表後に、指定コメントをさせると効果的である(相互の関心が高まる)。
【メモ】
4.フィードバック講義
①グループ討議の振り返りを行う。
・グループ討議について、「ヒア&ナウ(いまここで)」の様子をポジティブにフィードバックするとよい。
・成果物と同時に討議プロセスについてフィードバックするとよい。
・基本的には、ほめて強化し、改善点については、具体的に指摘し、建設的に提案することが大切である。
・討議リーダーに感想(内容と討議プロセスについて)を求めてもよい。
②行動指針の意義を再確認し、第6セッションにつなげる。
・行動指針作成の意義を再確認する。
・テキスト内容や各セッションとの関連づけを行うことも大切である。
・自身の行動指針としたい事項については、次のセッションで検討する「キャリアデザインとアクションプランの策定」で活かすように促す。
【メモ】
ex参照
○行動指針:ワークショップのバリエーション(手順指示型)
“福祉職員、中堅職員として大切にしたいこと、留意すべきこと”
1.個人ワーク
① 付箋紙(カード)を1人10枚程度配布する。
② 「私の行動指針」を10枚程度記入させる。
*事前学習シートでまとめてきた項目の中から、何枚かを作成する。
ex.
・仕事は計画的にすすめることが大切です。まず、ワークの計画を立てましょ
・付箋紙(カード)の記入方法についてルールを決めておくと効果的です。
・自分の思いを大切にするとともに、関係者(他者)期待にも目を向けましょう。
・福祉サービスを取り巻く環境や期待の変化にも目を向けることが大切です。
・「評論家」や「傍観者」にならず、当事者意識をもって取り組みましょう。
2.グループ討議
① 役割を決める(討議リーダー、発表者)。
② 個人ワークの付箋紙(カード)を相互に紹介する。
③ 似たような内容のものをいくつかの島に類型化する。
④ ほぼ同じ内容のものは1枚にまとめる。
⑤ 島に共通する行動指針の表札をつくる。
⑥ 評価基準を決めて、島の順位づけを行う。
*共通レジュメを示し、テキストで説明するとよい。
*それぞれの項目について例示を述べるとよい。
3.発表の準備
・どのように発表するかを協議して決める。
・発表の準備を行う。
(ex. 第5セッション 導入講義・このセッションのねらいの説明(共通レジュメ参照) これから第5セッションに入ります。このセッションでは、中堅職員としての皆さんのこれからの「行動指針」を検討していただきます。組織やチームの中核人材として、自身の専門性の向上やチームの一員としての役割行動、利用者サービスの質の向上をめざして、これまで学んできたことを振り返りながら、これから何を大切にし、どのようなことに留意すべきかについて、それぞれの思いを出し合い、グループで「行動指針マップ」を作成し、発表していただきます。福祉サービスの特性に留意しながら、これからどうありたいか、どうあるべきかを率直に出し合い、グループの総意でマップを作成してください。 作成の手順は、グループで相談して決めてください。 目標は、 「私たちの行動指針マップ」を60分間で作成し、発表できるようまとめることです。 グループには、付箋紙(カード)、模造紙、付箋紙記入用の細いペン、模造紙記入用の太いペン(3種類)を用意しています。 みなさんの創意とチームワーク、メンバーシップとリーダーシップを活かして、時間までによい成果物を完成するよう頑張ってください。どのようにすすめるかは自由ですが、討議リーダーを決める、手順を協議する等を最初に行うとよいかもしれませんね。仕事は、PDCAのサイクルで行うものです。 *途中で進捗等の介入を行うとよい。ex. 第5セッション フィードバック講義(共通レジュメ参照) お疲れ様でした。それぞれのグループから大変すばらしい「行動指針マップ」を発表していただきました。ひとりで考えるのではなく、メンバーそれぞれのアイデアをもとに、連携と協働でつくり上げたものです。出来上がった成果物の良し悪しに着目するだけではなく、グループとしての目標を達成するためにグループがどうであったか、一人ひとりのメンバーの働きや貢献度がどうであったかにも着目していただくとよいのではないでしょうか。 今回の研修で何回も確認してきましたが、福祉サービスの仕事は、チームケアを基礎とする仕事です。このセッションでのワークショップは、そのことを研修の場で体験するワークショップでもありました。 つくり上げた「行動指針マップ」とともに、このワークショップでの「気づき」と体験を大切にしていただければと思います。 次のセッションの「キャリアデザインとアクションプランの作成」にもぜひ活かしてください。 )
第6セッション キャリアデザインとアクションプランの策定
●第6セッションのねらい
○ これまでの自身のキャリアを振り返りながら、これからのキャリアを考える
○ 他者期待を前提にしながら、自己イメージを明確にし、自己の中長期の課題を明確にする
○ 当面の重点目標を設定し、アクションプランを策定する
●第6セッションの進め方
1.導入講義
20分
① このセッションのねらいと進め方を説明する。
② キャリアデザインの意義を再確認する。
③ 「自己のプロフィールシート」4~5の相互紹介を行う。
2.個人ワーク
50分
① 個人ワークの進め方を説明する。
② 個人ワークを行う。
3.相互紹介
30分
① 相互紹介の進め方を説明する。
② 相互紹介を行う。
4.総括講義
20分
① 2日間の研修全体の振り返りを行う。
② 本研修の目標を再確認し、モチベーションを高める
③ 実践への架け橋を行う。
<使用する資料・物品>
□ 私のキャリアデザインシート(挑戦目標とアクションプラン)
□ アドバイスシート(1人5枚)【手引きp39】
1.導入講義
①このセッションのねらいと進め方を説明する。
・キャリアデザインとアクションプランを作成することの意義を確認する。
・今回の研修全体を振り返りながら、最後の課題に取り組むよう意欲づける。
②キャリアデザインの意義を再確認する。
・第1章-3の「中堅職員としてのキャリアデザインを検討する」の内容を説明する。特に、図表1-4の内容を確認する。
③ 「自己のプロフィールシート」4~5の相互紹介を行う。
・1人1~2分で行う。
【メモ】
ex参照
テキストp.7
2.個人ワーク
①個人ワークの進め方を説明する。
・「私のキャリアデザインシート」を配布し、記述の手順を説明する。
・最初に、研修で学んだこと、気づいたことを箇条書きに記述する。
・次に、目指したい職業人としての自己イメージ(4つの問い)を記述する。「事前学習およびプロフィールシート」で書いてきたことを吟味しながら記述する。
・その次に、「私のキャリアメッセージ」を記述する。福祉の仕事に就いた動機やきっかけを振り返りながら、これからの自分がどのような職業人を目指すのかを記入する。
・「私のキャリアメッセージ」は、どのようなイメージで記述するかを例示するとよい。この部分は、最後に記述してもよいと促す。
・さらに、4つの項目について、それぞれ自身のキャリアビジョンを描いてみるよう促す(5年後、10年後、さらに中長期的視点での職業人生経路の到達イメージ)。この部分も、「事前学習およびプロフィールシート」で書いてきたことを吟味しながら記述する。
・最後に、1年から2年を目途に「重点目標とアクションプラン」を記述する。目標の3条件(何を・どのレベルまで・いつまでに)を具体化し、挑戦的で、実行の可能性のあるものを記述する。
②個人ワークを行う。
・上記の手順で個人ワークを行う。時間は40分程度。
【メモ】
3.相互紹介
①相互紹介の進め方を説明する。
・グループ内で、1人5分程度で相互紹介を行ってもらう。
・「アドバイスシート」を人数分配布し、発表者への励ましの助言、建設的なアドバイスを記入し、発表者にプレゼントする(アドバイスシートは全員の発表が終わってからプレゼントする)。
②相互紹介を行う。
・相互紹介の順番は、名簿順か、着席左手前の受講者から時計回りで行ってもらう。最後に回ってくる受講者に司会進行と時間管理を行ってもらうとよい(6人のグループの場合、35分以内で終わるよう促す)。
・一人ひとりの受講者の固有の思いを大切にする。
・他の受講者の発表内容で気づいたことは、自身のシートにメモを取るよう促すとよい。
【メモ】
ex参照
4.総括講義
①2日間の研修全体の振り返りを行う。
・グループ討議について、「ヒア&ナウ(いまここで)」の様子をポジティブにフィードバックするとよい。
・相互紹介の様子をよく観察し、フィードバックするとよい。
・特に、「私のキャリアメッセージ」に着目するとよい。
②本研修の目標を再確認し、モチベーションを高める。
・本研修の目的であるキャリアアップの道筋を描くことの意義を再確認する。
・受講者の自律的なモチベーションを大切にすることが重要である。
・自己期待と他者期待の融合、中堅職員としての役割行動、ネクストステージの展望とそのための「準備」の重要性等を確認するとよい。
③実践への架け橋を行う。
・法人や事業所もまた、職員一人ひとりのキャリアパスの支援を願っていること、上司の期待、そして、利用者や利用者家族の期待を再確認する。
・たった一度のかけがえのない職業人生を豊かにするために、自身のキャリアビジョンをもつことの大切さを強調し、節目節目でキャリアデザインを行うことの必要性を述べる。最後に、自己管理の大切さを述べる。
・実践への意欲づけをし、真摯に受講していただいたことに感謝と慰労をし、研修のまとめとする。
【メモ】
ex参照
(ex. 第6セッション 導入講義(共通レジュメ参照) さて、この研修もいよいよ最後のセッションになりました。このセッションでは、再度、第1章のキャリアデザインとセルフマネジメントの内容を確認しながら、皆さん方自身の「キャリアデザインとアクションプランの策定」にお取り組みいただきます。 策定した内容は、グループで相互紹介を行っていただきながら、さらに内容を精査していただき、皆さんのこれからのキャリアアップの指針として活用していただきたいと思っています。 テキスト巻末の「キャリアデザインシート」を活用して清書し、上司(所属長等)に報告していただくことになります。そのことによって、法人や事業所、皆さんの上司の方々からキャリアアップの支援を受けることが可能になります。 このセッションのねらいは、次の3点です。 ① これまでの自身のキャリアを振り返りながら、これからのキャリアを考える。 ② 他者期待を前提にしながら、自己イメージを明確にし、自己の中長期の課題を明確にする。 ③ 当面の重点目標を設定し、アクションプランを策定する。 最初に、第1章の内容を再確認しておきましょう。 *第1章の基本コンセプトを再確認する。 *第1章-3「中堅職員としてのキャリアデザインを検討する」で手順を説明する。 ex. 第6セッション キャリアデザインシートの相互紹介(共通レジュメ参照) お疲れ様でした。限られた時間ですのでまだ最後まで完成していない方もおられるかと思います。出来上がったところまでで差支えありませんが、これからグループのなかで相互紹介を行っていただきます。時間は、1人5分程度でお願いします。 昨日から一緒に取り組んできたグループの各メンバーがどのようなことを考え、目指そうとしているか、一人ひとりの重点目標やアクションプランに率直に耳を傾けることによって、自身のプランに新たに付け加えたい視点に気づくかもしれません。他メンバーの発表には、励ましの助言や建設的なアドバイスをしてあげることも大切です。 お手元に「アドバイスシート」を準備しました。これからの発表内容、さらに昨日から一緒にワークに取り組んできて感じたことを率直にまとめ、プレゼントしてあげてください。アドバイスシートは、全員の発表が終わったところでプレゼントすることにいたします。 発表の順番を決め、公平に時間を使うようお願いいたします。)
(ex. 第6セッション 総括講義(共通レジュメ参照) 大変お疲れ様でした。本研修のプログラムは、これですべて終了になりました。今のお気持ちは、どのようなものでしょうか。研修のまとめとして3つのことを確認しておきましょう。 第1は、本研修課程の主旨と目標についての再確認です。 第2は、本研修課程の基本的な枠組みについてです。 第3は、キャリアデザインを描くことの意味の再確認です。 上記の3点をそれぞれ説明する。 最後に、皆さんは、中堅職員としてこれからを期待される節目の時期にあるということを改めてぜひ再確認していただければと思います。次のステージに向けてどうありたいか、当面、何を目標に、どのように実現していきたいかを描いていただきました。モチベーションの源泉は、目標の魅力と実現の可能性、そして、達成した暁の報酬であるといわれております。作成いただいたキャリアデザインシートをさらに自己納得できるものとして仕上げていただくことを願っています。 「実践能力(コンピテンシー)の高い人」には、3つの特徴があるということも学んできました。1つ目は、めざすべき方向や目標を明確にイメージし、そこに至るシナリオがあること、2つ目に、その目標やシナリオを実現するための技術的能力や対人関係能力をもっていること、そして3つ目に、高い意欲をもち、行動として実践していることでした。その意味することを再確認し、明日からの職場で意欲的に実践に取り組んでいただきたいと思います。 皆さんの取り組みが、皆さんのサービスを必要とする人々に対して、「最善のサービス」を提供しようと努力していくことで、自身の職業人生を豊かにすることにつながるものではないでしょうか。仕事では、時にはつらいこともあります。しかし、つらいことを乗り越えることによって、経験を深め、キャリアを積み重ねていくことができるものです。また、未来が展望できるから、現在のつらさに我慢ができ、それを乗越えようという意欲が湧いてくるものです。 今回の研修で学んできたキャリアに関すること、サービス実践のなかで認識しなければならない他者期待、役割期待を大切にしていただきたいと思います。そして、何よりの大切なことは、自分の職業人生は自分で切り開いていくものだという強い意欲をもつことです。 福祉サービスの仕事に関わっていることに誇りと使命感をもち、チームケアの一員として自信と関係性を培い、次のステージをめざし、啓発努力されますことを期待し、終了とさせていただきます。 ありがとうございました。ご活躍を期待いたします。 )
○キャリアデザインシート3「私のキャリアメッセージ」(例示)
高等学校3年の時、母の実家のおばあさんが89歳で亡くなった。おばあさんの通夜の時、ホーム長さんが、何人ものスタッフさんと一緒に焼香に来てくれていた。年配のスタッフさんが大粒の涙にハンカチを当てているのに気がついた。“他人なのに”と不思議な気持ちで見ていた私だったが、卒業後の進路で悩んでいた私が、専門学校へ進み、介護福祉士への道を選択することになった大きなきっかけであった。
専門学校で介護福祉士の資格を取り、いま、私は、実際に介護の仕事をはじめているが、不安なことも沢山ある。でも、おばあさんの通夜で出会ったスタッフさんのことを思い出すと、勇気が湧いてくる。私もあのスタッフさんのような気持ちになれるようこれからの介護に当たりたいと思う。
ご利用者に笑顔で接し、経験を積みながら信頼されるケアスタッフになるのが、私も目標である。将来はケアマネの資格にも挑戦し、父や母が年老いて支援が必要になったときには役立つ娘でありたいとも思う。
平成○年○月○日
介護の仕事をするようになって5年目を迎えました。職場や仕事にも慣れ、施設に入所されている利用者への対応についても、特に問題を感ずることなく日々のサービス実践に取り組んでいました。そんな中での今回の研修受講でしたが、改めてこれからの自分を考えるよい機会になりました。
まず、事前学習およびプロフィールシートに取り組み、上司にコメントのお願いをしましたが、書いていただいたコメントの内容をみて、とても嬉しく思いました。「誰に対しても分け隔てのない対応は、とても大きな持ち味です」「近くご結婚されると聞いていますが、これからは家庭と仕事の両立をめざして頑張ってくれることを期待しています。職場の仲間も支援しています」とありました。温かいアドバイスに感謝の気持ちをもって研修に参加しました。
研修では、中堅職員としてのキャリアデザインに取り組みましたが、テキストに書かれていた成長曲線の「高原期」は、まさに現在の私自身ではないだろうかと気づきました。また、「ワーク・ライフ・バランス」の考え方も、これからの私にとっては、大切な視点ではないかと思いました。
そこで思い出した人がいます。いまの施設に入ったころに施設長さんだったKさんのことです。Kさんは、とても優秀な施設長さんでしたが、2年前に58歳で施設長をお辞めになり、退職して現在法人の在宅サービス部門で登録ヘルパーの仕事をされています。「両親の介護が必要となったことをきっかけに、ホームヘルプの仕事を経験してみたくなった」とおっしゃっていたと聞いています。子育てを終え30代の後半に施設に入り、プロパー職員として初めて施設長になられた方です。独学で介護福祉士やケアマネの資格もとられていました。そして今、在宅サービス部門で地域福祉に貢献されています。
Kさんは、私のこれからの職業人生のロールモデルではないかと思っています。今回の研修で描いたキャリアビジョンをめざして、私も「頑張らなければ」という思いを強くしています。
平成○年○月○日
ツール集
基礎科目の講義と演習 理解促進テスト 【中堅職員コース】
<福祉サービスの基本理念と倫理>
(個人解答 グループ解答正解)(1)福祉サービスは、利用者の困りごとを解決しながら生活全体の質の向上をめざすことが目的である。福祉職員の仕事領域は、大きくミクロ・メゾ・マクロの3つのレベルに分けることができるが、施設等で直接利用者支援に関わる職員は、ミクロレベルの仕事に集中することが使命となる。(×の場合の理由、ミクロ・メゾ・マクロの仕事領域の意味)
(個人解答 グループ解答正解)(2)サービスの売り手と買い手の間に情報の格差があることを「情報の非対称性」と呼ぶが、福祉サービスにおける利用者とサービス提供者の関係は一般の商品の買い手と売り手との関係とは異なるので、情報の非対称が起こることは少ない。(×の場合の理由、利用者への情報提供の実践)
(個人解答 グループ解答正解)(3)福祉サービスの実践とは、利用者のニーズに応じて社会資源を提供することであり、利用者の困難な状況を解決するためには利用者に代わって問題を解決することが大切である。(×の場合の理由、福祉サービスの基本構造)
(個人解答 グループ解答正解)(4)福祉職員は、利用者のニーズ、ストレングスを確認し、不足する情報を補い、利用者の自己決定を支援することが求められる。ストレングスを確認する対象となるのは、もっぱら利用者自身の意欲や身体的プラス面・強みである。(×の場合の理由、ストレングスモデルとは)
(個人解答 グループ解答正解)(5)福祉職員は、法令を守ったうえで、法令に則った適切なサービスを提供して利用者の暮らしを守る責務がある。(×の場合の理由、福祉職員の職業倫理)
<メンバーシップ・リーダーシップ>
(個人解答 グループ解答正解)(6)中堅職員には、メンバーシップの発揮が求められる。メンバーシップは、フォロワーシップとリーダーシップの2つの要素から成り立っており、この2つをバランスよく発揮していくことが望まれる。(×の場合の理由、フォロワーシップで求められる姿勢)
(個人解答 グループ解答正解)(7)サービス実践や業務遂行の場面では、失敗体験をするケースも少なくない。そのような経験をしたとき、できるだけ早く回復する力を身につけることが大切である。回復力を身につけるためには、小さな目標を掲げて成功体験を積み重ねることが有効である。(×の場合の理由、中堅職員に求められる当事者意識とは)
(個人解答 グループ解答正解)(8)中堅職員は、上司と後輩職員をつなぐ「翻訳者」「仲介者」としての役割が求められる。これは、上司と後輩の間に立つという意味ではなく、上司の指示を翻訳して正しく後輩に伝える「仲介者」としての役割が求められるという意味である。(×の場合の理由、信頼関係を築くためのコミュニケーションの心得)
(個人解答 グループ解答正解)(9)業務目標、業務計画、業務方針に沿った働き方を身につけるということはすべての職員に求められることであるが、中堅職員は、組織が掲げる目標・計画・方針について、自身がキーパーソンとなる「各部署レベル」「チームレベル」で捉えておけばよい。(×の場合の理由、目標・計画・方針を捉える4つのレベル)
(個人解答 グループ解答正解)(10)中堅職員は、チーム内の中核メンバーであるとの強い当事者意識をもち、業務レベル、チームワーク、組織目標の達成に寄与することが求められる。(×の場合の理由、中堅職員がチーム内で果たすべき役割)
基礎科目の講義と演習 理解促進テスト 解説
<福祉サービスの基本理念と倫理>
(個人解答 ×グループ解答正解)(1)福祉サービスは、利用者の困りごとを解決しながら生活全体の質の向上をめざすことが目的である。福祉職員の仕事領域は、大きくミクロ・メゾ・マクロの3つのレベルに分けることができるが、施設等で直接利用者支援に関わる職�