諏訪赤十字病院83n%83%93%83h… · Web...

Click here to load reader

Transcript of 諏訪赤十字病院83n%83%93%83h… · Web...

諏訪赤十字病院

Ⅶ.臨床研修プログラム

臨床研修プログラム(共通)

I 医療人として必要な基本姿勢・態度

(1) 患者-医師関係

SBOs: 患者を全人的に理解し、患者・家族と良好な人間関係を確立するために、

1) 患者、家族のニーズを身体・心理・社会的側面から把握できる(態度)

2) 医師、患者・家族がともに納得できる医療を行うためのインフォームド・コンセントが実施できる(問題解決)

3) 守秘義務を果たし、プライバシーへの配慮ができる(態度)

4) 患者や家族の話を受容的かつ共感的に傾聴できる(技能)

方略(番号)

SBO(番号)

方法

人数

場所

所要時間

指導者

協力者

1

1,3,4

病棟診療(OJT)

4月・5月の内科

全員

病棟

4・5月

上級医、指導医

看護師

2

2

見学

全員

病棟

4・5月

上級医、指導医

3

1,4

総合診療科研修医

・当直

1人

救命C

6~12月

上級医、指導医

評価

SBO

目的

対象領域

時期

方法

評価者

1

形成的

態度

LS3

観察記録

指導医

看護師、MSW

2

形成的

問題解決

LS2

観察記録

上級医、患者

家族、指導医

3

形成的

態度

LS1,3

観察記録

上級医、指導医

4

総括的

態度

研修修了時

観察記録

指導医

5

形成的

態度

LS3

観察記録

上級医、看護師

指導医、患者

(2) チーム医療

医療チームの構成員としての役割を理解し、保健・医療・福祉の幅広い職種からなる他のメンバーと協調するために、

1) 指導医や専門医に適切なタイミングでコンサルテーションができる。

2) 上級及び同僚医師や他の医療従事者と適切なコミュニケーションがとれる。

3) 同僚及び後輩へ教育的配慮ができる。

4) 患者の転入・転出に当たり、情報を交換できる。

5) 関係機関や諸団体の担当者とコミュニケーションがとれる。

方略(番号)

SBO

(番号)

方法

人数

場所

所要時間

媒体

指導者

協力者

1

1,2,4

病棟診療(OJT)

4月・5月の内科

全員

病棟

4・5月

上級医、指導医

看護師長

2

1,2,4,5

ロールプレイ

全員

第2会議室

2時間

( 月)

シナリオ

MSW、退院調整看護師長

3

1,2,3,4,5

救急・総合診療科

日勤・当直

1人

救命C

3ヶ月

上級医、同僚

指導医

看護師長

4

1,2,4,5

地域研修

1人

協力施設

1ヶ月

(2年目)

紹介状など

指導医

評価

SBO

目的

対象領域

方法

評価者

1

形成的

技能

観察記録

上級医、指導医

2

形成的

技能

観察記録

上級医

検査・画像技師

指導医、看護師

3

形成的

態度

観察記録

同僚、指導医

4

総括的

技能

観察記録

MSW、連携課長

指導医

5

形成的

態度

観察記録

MSW、連携課長

指導医、退院調整看護師長

(3) 問題対応能力

患者の問題を把握し、問題対応型の思考を行い、生涯にわたる自己学習の習慣を身に付けるために、

1) 臨床上の疑問点を解決するための情報を収集して評価し、当該患者への適応を判断できる(EBM =Evidence Based Medicineの実践ができる)。

2) 自己評価及び第三者による評価を踏まえた問題対応能力の改善ができる。

3) 臨床研究や治験の意義を理解し、研究や学会活動に関心を持つ。

4) 自己管理能力を身に付け、生涯にわたり基本的診療能力の向上に努める。

方略(番号)

SBO

(番号)

方法

人数

場所

所要時間

媒体

指導者

協力者

1

1,2,3,4

オリエンテーション

全員

第1会議室

2時間

PC

プロジェクタ

プロ管理者

2

1,2,3,4

EBM

全員

第2会議室

週1回

2か年

シナリオ

MSW、退院調整看護師長

3

1,3,4

学会報告会

医局会

全員

研修センター

月1回

PC

プロジェクタ

上級医

指導医

4

1,2,3,4

救急・総合診療科

日勤・当直

1人

救命C

3ヶ月

上級医、同僚

指導医

5

3

学会発表

1人

1日

指導医

評価

SBO

目的

対象領域

時期

方法

評価者

1

形成的

技能

LS2担当時

観察記録

指導医

2

形成的

問題解決

LS2担当時

観察記録

指導医

3

形成的

態度

LS2

観察記録

指導医

4

総括的

態度

LS4

観察記録

指導医

(4) 安全管理

患者及び医療従事者にとって安全な医療を遂行し、安全管理の方策を身に付け、危機管理に参画するために、

1) 医療を行う際の安全確認の考え方を理解し、実施できる。

2) 医療事故防止及び事故後の対処について、マニュアルなどに沿って行動できる。

3) 院内感染対策(Standard Precautionsを含む) を理解し、実施できる。

方略(番号)

SBO

(番号)

方法

人数

場所

所要時間

媒体

指導者

協力者

1

1,2,3

オリエンテーション

全員

第1会議室

2時間

PC

プロジェクタ

感染制御室

安全管理者

2

1,2

グループワーク

医療安全

全員

第2会議室

2時間

( 月)

PC

プロジェクタ

指導医

安全管理者

3

3

グループワーク

感染

全員

第2会議室

2時間

( 月)

PC

プロジェクタ

指導医

感染制御室

4

1,2,3

病棟・救急研修

全員

病棟・救急

応時

感染制御室

安全管理者

5

3

ICTラウンド参加

1人

病棟・救急

応時

感染制御室

評価

SBO

目的

対象領域

時期

方法

評価者

1

形成的

態度

LS1,2

観察記録

指導医

安全管理者

2

形成的

技能

LS1

観察記録

指導医

安全管理者

3

形成的

技能

LS3,5

観察記録

指導医

感染制御室

(5) 症例呈示

チーム医療の実践と自己の臨床能力向上に不可欠な、症例呈示と意見交換を行うために、

1) 症例呈示と討論ができる。

2) 臨床症例に関するカンファレンスや学術集会に参加する。

方略(番号)

SBO

(番号)

方法

人数

場所

所要時間

媒体

指導者

協力者

1

1,2

オリエンテーション

全員

第1会議室

2時間

PC

プロジェクタ

プロ責任者

2

1,2

morning report

全員

第2会議室

毎週火曜朝

PC

プロジェクタ

コーヒーと軽食

プロ責任者

指導医

3

1,2

救急カンファレンス

全員

第2会議室

毎週水曜朝

PC

プロジェクタ

コーヒーと軽食

プロ責任者

指導医(救急)

4

1,2

CPC

全員

研修センター、諏訪中央病院

担当1回

年10回

PC

プロジェクタ

夕食とお茶

出席者

指導医(病理)

5

1,2

病棟カンファ

1人

週1回

指導医

6

1,2

救急申し送り

1人

救命センター

救急ローテで毎朝

指導医

出席者

評価

SBO

目的

対象領域

時期

方法

評価者

1

形成的

技能

LS2,3,4

観察記録

指導医

2

形成的

態度

LS2,3,4

観察記録

指導医

教育研修推進室

(6) 医療の社会性

医療の持つ社会的側面の重要性を理解し、社会に貢献するために、

1) 保健医療法規・制度を理解し、適切に行動できる。

2) 医療保険、公費負担医療を理解し、適切に診療できる。

3) 医の倫理、生命倫理について理解し、適切に行動できる。

4) 医薬品や医療用具による健康被害の発生防止について理解し、適切に行動できる。

方略(番号)

SBO

(番号)

方法

人数

場所

所要時間

媒体

指導者

協力者

1

1,2,3

オリエンテーション

全員

第1会議室

2時間

PC

プロジェクタ

プロ責任者

2

1,2

グループワーク

保険制度

全員

第2会議室

2時間

( 月)

PC

プロジェクタ

医事課長

医事課員

3

3

グループワーク

医の倫理

全員

第2会議室

3時間

( 月)

PC

プロジェクタ

指導者

同僚、看護師

4

4

講義

全員

第2会議室

2時間

PC

プロジェクタ

ME、指導者

5

1,2

病棟・救急研修

全員

病棟・救急

応時

上級医、指導医、医事職員

6

3

病棟・救急研修

全員

病棟・救急

応時

医の倫理委員会、上級医、看護師

評価

SBO

目的

対象領域

時期

方法

評価者

1

形成的

技能

LS2,5

観察記録

医事課員

指導医、上級医

1

総括的

技能

研修終了時

口頭試問

医事課長

指導医

2

形成的

問題解決

LS2,5

観察記録

医事課員

指導医、上級医

3

形成的

問題解決

LS3

観察記録

指導者、同僚

4

形成的

問題解決

LS4

客観試験

ME、指導者

II 経験目標

A 経験すべき診察法・検査・手技

(1) 医療面接

患者・家族との信頼関係を構築し、診断・治療に必要な情報が得られるような医療面接を実施するために、

1) 医療面接におけるコミュニケーションの持つ意義を理解し、コミュニケーションスキルを身に付け、患

者の解釈モデル、受診動機、受療行動を把握できる。

2) 患者の病歴(主訴、現病歴、既往歴、家族歴、生活・職業歴、系統的レビュー)の聴取と記録ができる。

3) 患者・家族への適切な指示、指導ができる。

(2) 基本的な身体診察法

病態の正確な把握ができるよう、全身にわたる身体診察を系統的に実施し、記載するために、

1) 全身の観察(バイタルサインと精神状態の把握、皮膚や表在リンパ節の診察を含む)ができ、記載できる。

2) 頭頸部の診察(眼瞼・結膜、眼底、外耳道、鼻腔口腔、咽頭の観察、甲状腺の触診を含む) ができ、記載できる。

3) 胸部の診察(乳房の診察を含む) ができ、記載できる。

4) 腹部の診察(直腸診を含む) ができ、記載できる。

5) 泌尿・生殖器の診察(産婦人科的診察を含む) ができ、記載できる。

6) 骨・関節・筋肉系の診察ができ、記載できる。

7) 神経学的診察ができ、記載できる。

8) 小児の診察(生理的所見と病的所見の鑑別を含む) ができ、記載できる。

9) 精神面の診察ができ、記載できる。

(3) 基本的な臨床検査

病態と臨床経過を把握し、医療面接と身体診察から得られた情報をもとに必要な検査を自ら実施し、結果を解釈できる。

(4) 基本的手技

基本的手技の適応を決定し、実施するために、

1) 気道確保を実施できる。

2) 人工呼吸を実施できる。(バッグマスクによる徒手換気を含む)

3) 心マッサージを実施できる。

4) 圧迫止血法を実施できる。

5) 包帯法を実施できる。

6) 注射法(皮内、皮下、筋肉、点滴、静脈確保、中心静脈確保)を実施できる。

7) 採血法(静脈血、動脈血)を実施できる。

8) 穿刺法(腰椎)を実施できる。

9) 穿刺法(胸腔、腹腔)を実施できる。

10) 導尿法を実施できる。

11) ドレーン・チューブ類の管理ができる。

12) 胃管の挿入と管理ができる。

13) 局所麻酔法を実施できる。

14) 創部消毒とガーゼ交換を実施できる。

15) 簡単な切開・排膿を実施できる。

16) 皮膚縫合法を実施できる。

17) 軽度の外傷・熱傷の処置を実施できる。

18) 気管挿管を実施できる。

19) 除細動を実施できる。

(5) 基本的治療法

基本的治療法の適応を決定し、適切に実施するために、

1) 療養指導(安静度、体位、食事、入浴、排泄、環境整備を含む) ができる。

2) 薬物の作用、副作用、相互作用について理解し、薬物治療(抗菌薬、副腎皮質ステロイド薬、解熱薬、麻薬、血液製剤を含む) ができる。

3) 基本的な輸液ができる。

4) 輸血(成分輸血を含む) による効果と副作用について理解し、輸血が実施できる。

(6) 医療記録

チーム医療や法規との関連で重要な医療記録を適切に作成し、管理するために、

1) 診療録(退院時サマリーを含む) をPOS(Problem Oriented System)に従って記載し管理できる。

2) 処方箋、指示箋を作成し、管理できる。

3) 診断書、死亡診断書、死体検案書その他の証明書を作成し、管理できる。

4) CPC(臨床病理検討会)レポートを作成し、症例呈示できる。

5) 紹介状と、紹介状への返信を作成でき、それを管理できる。

(7) 診療計画

保健・医療・福祉の各側面に配慮しつつ、診療計画を作成し、評価するために、

1) 診療計画(診断、治療、患者・家族への説明を含む) を作成できる。

2) 診療ガイドラインやクリティカルパスを理解し活用できる。

3) 入退院の適応を判断できる(デイサージャリー症例を含む)。

4) QOL(Quality of Life)を考慮にいれた総合的な管理計画(リハビリテーション、社会復帰、在宅医療、介護を含む) へ参画する。

必修項目

1) 診療録の作成

2) 処方箋・指示書の作成

3) 診断書の作成

4) 死亡診断書の作成

5) CPCレポート(剖検報告)の作成、症例呈示

6) 紹介状、返信の作成

研修の最大の目的は、患者の呈する症状と身体所見、簡単な検査所見に基づいた鑑別診断、初期治療を的確に行う能力を獲得することにある。

1 頻度の高い症状    必修項目: 下線の症状を経験し、レポートを提出する

*「経験」とは、自ら診療し、鑑別診断を行うこと

1)全身倦怠感 2)不眠 3) 食欲不振 4) 体重減少、体重増加 5)浮腫 6)リンパ節腫脹 

7)発疹 8) 黄疸 9)発熱 10)頭痛 11)めまい 12)失神 13)けいれん発作 14)視力障害、視野狭窄 

15)結膜の充血 16)聴覚障害17)鼻出血 18)嗄声 19)胸痛 20)動悸 21)呼吸困難 22)咳・痰

23)嘔気・嘔吐 24)胸やけ 25)嚥下困難 26)腹痛 27)便通異常(下痢、便秘) 28)腰痛 29)関節痛 30)歩行障害 31)四肢のしびれ 32)血尿、33)排尿障害(尿失禁・排尿困難) 34)尿量異常 

35)不安・抑うつ

2 緊急を要する症状・病態    必修項目: 下線の病態を経験すること

*「経験」とは、初期治療に参加すること

1)心肺停止  2)ショック  3)意識障害 4)脳血管障害  5)急性呼吸不全6)急性心不全  

7)急性冠症候群  8)急性腹症  9)急性消化管出血 10)急性腎不全 11)流・早産及び満期産  12)急性感染症  13)外傷  14)急性中毒 15)誤飲、誤嚥 16)熱傷 17)精神科領域の救急

3 経験が求められる疾患・病態    

必修項目:

A疾患については入院患者を受け持ち、診断、検査、治療方針について症例 レポートを提出すること。

B疾患については、外来診療又は受け持ち入院患者(合併症含む。)で自ら 経験すること。外科症例(手術を含む。)を1例以上受け持ち、診断、検査、術後管理等について症例レポートを提出すること     ※全疾患(88項目)のうち70%以上を経験することが望ましい

(1) 血液・造血器・リンパ網内系疾患

B(1) 貧血(鉄欠乏貧血、二次性貧血)

(2) 白血病

(3) 悪性リンパ腫

(4) 出血傾向・紫斑病(播種性血管内凝固症候群:DIC)

(2) 神経系疾患

A(1) 脳・脊髄血管障害(脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血)

(2) 認知症疾患

(3) 脳・脊髄外傷(頭部外傷、急性硬膜外・硬膜下血腫)

(4) 変性疾患(パーキンソン病)

(5) 脳炎・髄膜炎

(3) 皮膚系疾患

B(1) 湿疹・皮膚炎群(接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎)

B(2) 蕁麻疹

(3) 薬疹

B(4) 皮膚感染症

(4) 運動器(筋骨格)系疾患

B(1) 骨折

B(2) 関節・靱帯の損傷及び障害

B(3) 骨粗鬆症

B(4) 脊柱障害(腰椎椎間板ヘルニア)

(5) 循環器系疾患

A(1) 心不全

B(2) 狭心症、心筋梗塞

(3) 心筋症

B(4) 不整脈(主要な頻脈性、徐脈性不整脈)

(5) 弁膜症(僧帽弁膜症、大動脈弁膜症)

B(6) 動脈疾患(動脈硬化症、大動脈瘤)

(7) 静脈・リンパ管疾患(深部静脈血栓症、下肢静脈瘤、リンパ浮腫)

A(8) 高血圧症(本態性、二次性高血圧症)

(6) 呼吸器系疾患

B(1) 呼吸不全

A(2) 呼吸器感染症(急性上気道炎、気管支炎、肺炎)

B(3) 閉塞性・拘束性肺疾患(気管支喘息、気管支拡張症)

(4) 肺循環障害(肺塞栓・肺梗塞)

(5) 異常呼吸(過換気症候群)

(6) 胸膜、縦隔、横隔膜疾患(自然気胸、胸膜炎)

(7) 肺癌

(7) 消化器系疾患

A(1) 食道・胃・十二指腸疾患(食道静脈瘤、胃癌、消化性潰瘍、胃・十二指腸炎)

B(2) 小腸・大腸疾患(イレウス、急性虫垂炎、痔核・痔瘻)

(3) 胆嚢・胆管疾患(胆石、胆嚢炎、胆管炎)

B(4) 肝疾患(ウイルス性肝炎、急性・慢性肝炎、肝硬変、肝癌、アルコール性肝障害、薬物性肝障害)

(5) 膵臓疾患(急性・慢性膵炎)

B(6) 横隔膜・腹壁・腹膜(腹膜炎、急性腹症、ヘルニア)

(8) 腎・尿路系(体液・電解質バランスを含む) 疾患

A(1) 腎不全(急性・慢性腎不全、透析)

(2) 原発性糸球体疾患(急性・慢性糸球体腎炎症候群、ネフローゼ症候群)

(3) 全身性疾患による腎障害(糖尿病性腎症)

B(4) 泌尿器科的腎・尿路疾患(尿路結石、尿路感染症)

(9) 妊娠分娩と生殖器疾患

B(1) 妊娠分娩(正常妊娠、流産、早産、正常分娩、産科出血、乳腺炎、産褥)

(2) 女性生殖器及びその関連疾患(月経異常<無月経を含む。>)、不正性器出血、更年期障害、外陰・腟・骨盤内感染症、骨盤内腫瘍、乳腺腫瘍)

B(3) 男性生殖器疾患(前立腺疾患、勃起障害、精巣腫瘍)

(10) 内分泌・栄養・代謝系疾患

(1) 視床下部・下垂体疾患(下垂体機能障害)

(2) 甲状腺疾患(甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症)

(3) 副腎不全

A(4) 糖代謝異常(糖尿病、糖尿病の合併症、低血糖)

B(5) 高脂血症

(6) 蛋白及び核酸代謝異常(高尿酸血症)

(11) 眼・視覚系疾患

B(1) 屈折異常(近視、遠視、乱視)

B(2) 角結膜炎

B(3) 白内障

B(4) 緑内障

(5) 糖尿病、高血圧・動脈硬化による眼底変化

(12) 耳鼻・咽喉・口腔系疾患

B(1) 中耳炎

(2) 急性・慢性副鼻腔炎

B(3) アレルギー性鼻炎

(4) 扁桃の急性・慢性炎症性疾患

(5) 外耳道・鼻腔・咽頭・喉頭・食道の代表的な異物

(13) 精神・神経系疾患

(1) 症状精神病

A(2) 認知症(血管性痴呆を含む)

(3) アルコール依存症

A(4) 気分障害(うつ病、躁うつ病を含む)

A(5) 統合失調症

(6) 不安障害(パニック症候群)

B(7) 身体表現性障害、ストレス関連障害

(14) 感染症

B(1) ウイルス感染症(インフルエンザ、麻疹、風疹、水痘、ヘルペス、流行性耳下腺炎)

B(2) 細菌感染症(ブドウ球菌、MRSA、A群レンサ球菌、クラミジア)

B(3) 結核

(4) 真菌感染症(カンジダ症)

(5) 性感染症

(6) 寄生虫疾患

(15) 免疫・アレルギー疾患

(1) 全身性エリテマトーデスとその合併症

B(2) 慢性関節リウマチ

B(3) アレルギー疾患

(16) 物理・化学的因子による疾患

(1) 中毒(アルコール、薬物)

(2) アナフィラキシー

(3) 環境要因による疾患(熱中症、寒冷による障害)

B(4) 熱傷

(17) 小児疾患

B(1) 小児けいれん性疾患

B(2) 小児ウイルス感染症(麻疹、流行性耳下腺炎、水痘、突発性発疹、インフルエンザ)

(3) 小児細菌感染症

B(4) 小児喘息

(5) 先天性心疾患

(18) 加齢と老化

B(1) 高齢者の栄養摂取障害

B(2) 老年症候群(誤嚥、転倒、失禁、褥瘡)

C 特定の医療現場の経験療

必修項目にある現場の経験とは、各現場における到達目標の項目のうち一つ以上経験すること。

(1) 救急医療

生命や機能的予後に係わる、緊急を要する病態や疾病、外傷に対して適切な対応をするために、

1) バイタルサインの把握ができる。

2) 重症度及び緊急度の把握ができる。

3) ショックの診断と治療ができる。

4) 二次救命処置 (ACLS = Advanced Cardiovascular Life Support、呼吸・循環管理

を含む) ができ、一次救命処置(BLS = Basic Life Support)を指導できる。

※ACLSは、バッグ・バルブ・マスク等を使う心肺蘇生法や除細動、気管挿管、薬剤投与等の一定のガイドラインに基づく救命処置を含み、BLSには、気道確保、心臓マッサージ、人工呼吸等機器を使用しない処置が含まれる。

5) 頻度の高い救急疾患の初期治療ができる。

6) 専門医への適切なコンサルテーションができる。

7) 大災害時の救急医療体制を理解し、自己の役割を把握できる。

必修項目: 救急医療の現場を経験すること。

(2) 予防医療

予防医療の理念を理解し、地域や臨床の場での実践に参画するために、

1) 食事・運動・休養・飲酒・禁煙指導とストレスマネージメントができる。

2) 性感染症予防、家族計画を指導できる。

3) 地域・産業・学校保健事業に参画できる。

4) 予防接種を実施できる。

必修項目:予防医療の現場を経験すること

(3) 地域医療

地域医療を必要とする患者とその家族に対して、全人的に対応するために、

1) 患者が営む日常生活や居住する地域の特性に即した医療(在宅医療を含む)について理解し、実践する。

2) 診療所の役割(病診連携への理解を含む。)について理解し、実践する。

3) へき地・離島医療について理解し、実践する。

必修項目: へき地・離島診療所、中小病院・診療所等の地域医療の現場を経験すること。

(4) 周産・小児・成育医療

周産・小児・成育医療を必要とする患者とその家族に対して、全人的に対応するために、

1) 周産期や小児の各発達段階に応じて適切な医療が提供できる。

2) 周産期や小児の各発達段階に応じて心理社会的側面への配慮ができる。

3) 虐待について説明できる。

4) 学校、家庭、職場環境に配慮し、地域との連携に参画できる。

5) 母子健康手帳を理解し活用できる。

必修項目: 周産・小児・成育医療の現場を経験すること

(5) 精神保健・医療

精神保健・医療を必要とする患者とその家族に対して、全人的に対応するために、

1) 精神症状の捉え方の基本を身につける。

2) 精神疾患に対する初期的対応と治療の実際を学ぶ。

3) デイケアなどの社会復帰や地域支援体制を理解する。

必修項目: 精神保健福祉センター、精神病院等の精神保健・医療の現場を経験すること

(6) 緩和・終末期医療

緩和・終末期医療を必要とする患者とその家族に対して、全人的に対応するために、

1) 心理社会的側面への配慮ができる。

2) 基本的な緩和ケア(WHO方式がん疼痛治療法を含む。)ができる。

3) 告知をめぐる諸問題への配慮ができる。

4) 死生観・宗教観などへの配慮ができる。

必修項目: 臨終の立ち会いを経験すること。

(7) 地域保健

地域保健を必要とする患者とその家族に対して、全人的に対応するために、保健所、介護老人保健施設、社会福祉施設、赤十字血液センター、各種検診・健診の実施施設等の地域保健の現場において

1) 保健所の役割(地域保健・健康増進への理解を含む。)について理解し、実践する。

2) 社会福祉施設等の役割について理解し、実践する。

初期臨床研修プログラム:救急総合診療科

コース責任者; 酒井龍一      

指導医; 酒井龍一、茅野千春、月岡勝晶、野首元成、塩澤良一

コースの位置づけ; 必修科として1ヶ月、選択科として1ヶ月から

I.一般目標(GIO; General Instructional Objective)

緊急を要する病態に適切に対処し、プライマリケアの外来診療を患者・家族と良い人間関係を速やかに築きつつ実施できるようになるために、地域の救急医療提供体制と患者のニーズを理解し、他科・他医療機関と協力しながら行う適切な初期診療能力を習得する。

II.行動目標(SBOs; Specific behavioral objectives)

1) プライマリケアの外来診療に必要な基本的診療を実施できる。

2) 緊急症または外傷をもつ患者の初期診療を実施できる。

3) 患者の問題を心理的かつ社会的に適切に解決できる。

4) 患者および家族とのよりよい人間関係を確立しようと努力できる。

5) チーム医療の一員として協調できる。

6) 評価され評価することを通じて研修を改善することができる。

7) 診療録に適切に記載できる。

III.学習方略(LS; Learning Strategy)

外来診療; 1~2年生共通で、総合診療科の外来診療に参加する; 週日を固定して外来を担当、

統括は月-金; 田村統括の支援を受けて外来受診患者の診療に当たる。~13時まで(原則)

振り返り; 診療に関与した外来患者リストを作成し、統括と振り返りを行う。

1年目の5月にadvanced OSCE形式でスキルアップを図る。

必修としての救急部研修; A直担当と救急部入院受持ち。

日勤帯にA直と共に救急車の対応、総合診療科walk-inに対応し外来診療を行う。

救急病床入院患者の診療。

当直; 17時~翌朝; A直担当(22時以降はwalk-inも救急車も対応)、原則として翌日は半日勤務、

17時~22時B直担当(22時までwalk-inに対応)

当直には5月から1年生も参加(5月は2年生について副直、6月以降はひとりで)

振り返り; 診療に関与した外来患者リストを作成し、救急指導医と振り返りを行う。

総合診療科病棟業務; 担当医として指導下に入院患者の診療に当たる。

Ⅳ.学習評価(Ev; Evaluation)

知識; レポート、EPOC対応

技能; 診察、技術等に関して観察記録、スケールにて評価;指導医

態度; 観察記録評価;指導医、看護師他コメディカル  

※レポートすべき項目

発熱、めまい、動悸、腰痛、排尿障害、高血圧症、呼吸器感染症、糖代謝異常(低血糖)、認知症補足

1) プライマリケアの外来診療に必要な基本的診療を実施できる

1 患者、家族との正しいコミュニケーションと適切なコンサルテーションの能力。

2 全身の診察法(内科的診察法の他に、検眼鏡・耳鏡・鼻鏡検査、直腸診・外傷の診察、

小児の診察、妊婦の診察などを含む)の実施と主要な所見の把握。

3 必要に応じて臨床検査(検尿、検便、血算、出血時間測定、血液型検査、血中尿素窒素・血糖の簡便検査、心電図等を含む)を実施し、解釈できる能力。

4 基本的な臨床検査法〔1-(3)に列挙したものの他、血清生化学、血清免疫学、細菌学的検査、薬剤感受性 検査、髄液検査、肝・腎・肺機能検査、脳波検査、各部位の単純X線・主要造影法X線検査、頭部CT・全身CT検査、超音波検査、核医学検査などを含む〕の適切な指示と解釈の能力。

5 臨床検査または治療のための各種の採血法(静脈血、動脈血)、採尿法(導尿法を含む)、注射法(皮内・皮下・筋肉・静脈注射・点滴、静脈確保法を含む)、穿刺法(腰椎・胸腔・腹腔穿刺を含む)の適応決定と実施。

6 基本的な内科的治療法(輸血・輸液法、一般的な薬剤の処方・投与法、一般的な食餌療法などを含む)の適応決定と実施。

7 簡単な外科的治療法(簡単な切開・摘出・止血・縫合法、包帯・副木・ギプス法、滅菌・消毒法を含む)の適応決定と実施。

8 末期患者の適切な管理能力(人間的・心理学的理解のうえに立った治療、家族への配慮、死後の法的処置並びに剖検の積極的な参加を含む)。

9 通常よくみられる病気や外傷をもつ患者に対して、以上の各能力を総合的に適用し、単独で処置できる問題解決力。

2) 緊急症または外傷をもつ患者の初期診療を実施できる臨床的技能を修得する。

1 まずバイタルサインを正しく把握し、生命維持に必要な処置を的確に行う能力(一次救急蘇生法としては、人工呼吸・体外心マッサージ・気管内挿管・気管切開・除細動および対ショック療法が含まれる)。

2 問診・全身の診察を、迅速かつ効率的に行う能力。

3 問診・全身の診察及び検査所見等によって得られた情報をもとにして、迅速に判断を下し、初期診療計画を立て、それを実施できる能力。

4 その後の状況の変化に応じて、計画をよりよいものに改善できる能力。

5 患者のケアのうえで必要な注意を、看護師に適切に指示する能力。

6 患者の診療を、専門的医師または高次医療機関の手に委ねるべき状況を的確に判断する能力。

7 患者を転送する必要がある場合、転送上の注意を指示する能力。

8 情報や診療内容を正確に記録でき、他の医師・医療機関の手に委ねるときには、これらの情報を適切に申し送る能力。

(注)上記の初期診療能力が求められる救急の範囲としては、次のものがあげられる。

a) 意識障害 b)脳血管障害 c)心筋梗塞・急性心不全 d)急性呼吸不全 e)急性腎不全・尿閉 f)急性感染症 g)急性中毒症 h)急性腹症 i)急性出血性疾患 j)創傷 k)四肢の外傷 l)頭部外傷 m)脊椎・脊髄外傷 n)胸部外傷 o)腹部外傷 p)熱傷 q)産科救急 r)婦人科救急 s)急性眼疾患と外傷 t)耳鼻咽喉領域の救急 u)小児救急(発熱・発疹・下痢・嘔吐・腹痛・咳・呼吸困難・痙攣・異物事故・薬物誤飲および新生児救急を含む)

3) 患者の問題を心理的かつ社会的に適切に解決できる。

4) 患者および家族とのよりよい人間関係を確立しようと努力できる。

1 保健・医療・福祉の問題を幅広く把握し、社会的かつ心理的に適切に解釈する能力。

2 地域保健医療を理解し、保健医療に従事できる能力。

V.週間スケジュール

 

7:15

 

Morning report

救急

NEJM

EBM

 8:30

救急送り

救急送り

救急送り

救急送り

救急送り

午前

外来研修

SBO 1~7

経験

OMP

SBO 1~7

省察~学び

外来研修

SBO 1~7

経験

OMP

SBO 1~7

省察~学び

外来研修

SBO 1~7

経験

OMP

SBO 1~7

省察~学び

外来研修

SBO 1~7

経験

OMP

SBO 1~7

省察~学び

外来研修

SBO 1~7

経験

OMP

SBO 1~7

省察~学び

午後

外来研修

SBO 1~7

経験

OMP

SBO 1~7

省察~学び

外来研修

SBO 1~7

経験

OMP

SBO 1~7

省察~学び

外来研修

SBO 1~7

経験

OMP

SBO 1~7

省察~学び

外来研修

SBO 1~7

経験

OMP

SBO 1~7

省察~学び

外来研修

SBO 1~7

経験

OMP

SBO 1~7

省察~学び

チーム回診

チーム回診

チーム回診

チーム回診

チーム回診

初期臨床研修プログラム:腎臓内科

コース責任者; 笠原寛      指導医; 笠原寛、立花直樹

コースの位置づけ; 必修科として1~2ヶ月、選択科として1ヶ月 から

I.一般目標(GIO:General Instructional Objective)

一般内科疾患から腎疾患、糖尿病、血液浄化必要症例等の特殊な病態を選別し、適切な診断および治療を試行するべく初期診療能力を習得する。

II.行動目標(SBOs; Specific behavioral objectives)

1. 腎臓病の主要症候に留意しつつ、的確な病歴聴取ができる(技能)。

2. 腎臓病の診療法の概略を述べ、上級医の指導の下で実践、記載、評価ができる(解釈)。

3. 上級医の指導のもと、患者や家人の立場に留意した病状説明ができる。特に、腎代替療 法の選択に際して、患者や家族のライフスタイルまでに影響が及ぶことを考慮できる。

4. 腎臓病の生活指導や食事指導の必要性を理解でき、受け持ち患者では、上級医や栄養士の指導のもと、患者や家人に適切に説明できる。

5. 腎障害の有無を検査結果から正しく判断できる。特に急性腎不全と慢性腎不全の差異について理解できる。

6. 腎障害の原因の鑑別診断に必要な検査項目や、腎臓病の管理に必要な検査項目をあげることができ、受け持ち患者では、上級医の指導のもと、的確な検査計画を立てることができる。

7. 緊急透析の適応となる病態を説明でき、そのような症例で、中心静脈カテーテル留置の手技に準じて、透析用カテーテル留置と管理ができる。

8. 腎生検の適応を説明でき、受け持ち症例では、上級医とともに、その手技や病理診断を実施できる。

9. 血液透析用バスキュラーアクセス手術や透析シャントPTAの概略を述べることができ、受け持ち症例については、上級医の指導のもとで、治療に加わり、患者指導ができる。

10. 腎臓病の主要症候や合併症に留意した適切でわかりやすい入院指示を出すことができる。

11. 上級医やコメディカルに、報告、連絡、相談を行うことができる(態度)。

12. 受け持ち患者の他科へのコンサルテーションを的確に行うことができ、紹介状や経過報告書を適切に書くことができる。

13. 受け持ち患者の診療録、退院サマリーを遅滞なく記載でき、希少例については、上級医の指導のもとで学会報告、論文作成等を実施できる。

14. 腎臓の形態と機能、腎臓病の分類の概略を述べることができる。

15. 腎臓病に対する薬物療法の機序・効果と副作用について述べることができ、受け持ち症例については、上級医の指導のもとで適切な治療法の選択とオーダー、副作用のモニターを実践できる。

16. 腎機能に応じた薬物投与量・方法を実践できる。また、腎機能低下症例では避けるべき薬剤を理解できる。

17. 水電解質や酸塩基バランスの正常を述べることができ、その異常に際しては、正しい評価と治療を行うことができる。

18. 血液浄化療法の概略を述べることができ、受け持ち症例については、上級医の指導のもとで実践ができる。

19. 糖尿病教育入院患者の検査とその評価、治療方針の決定、患者教育ができる。

20. 神経学的所見を取り、皮膚の観察をして、神経障害、皮膚(足)病変につき、評価ができる。

21. 眼科的検査、診察を依頼し評価ができる。

22. 食事内容の指示ができ、栄養士とともに食事指導ができる。

23. 運動療法を行なってよいかどうかの判断ができ、運動処方ができる。

24. 内服薬の選択・調整ができる。

25. インスリン導入の判断・インスリンの選択、調整ができる。

26. 糖尿病性昏睡の病態把握のための検査とその評価ができ、治療を行うことができる。

27. 低血糖症例に対する適切な対応ができる。

28. 合併症を有する患者の血糖コントロールが適切にできる。

29. 合併症を有する患者の合併症の治療方針を立て、治療ができる。

30. 感染症などのシックデイで入院した患者の輸液管理、インスリン指示(スライディングスケール)ができる。

31. 糖尿病合併妊娠や妊娠等脳病症例において、妊娠中、出産時の適切な血糖管理が行える。

III.学習方略(LS; Learning Strategy)  

方法

No

SBO

No

方法

時期

人数

場所

時間

媒体

指導

協力者

1

1-6

10,

11-13

15-18

入院患者の受け持ち

研修期間

1-2

病棟

患者家族

上級医

看護師

栄養士

薬剤師

臨床工学士

など

2

1,2,4-10

14-18

講義

研修

期間

1-2

透析室など

15分/回

PC

資料

指導医

上級医

3

1-6

10,15-18

模擬症例

研修期間

1-2

医局など

資料

指導医

4

3

7-9

見学

研修期間

1-2

病棟、透析室

患者

指導医

上級医

看護師

5

7-9

実技

研修期間

1-2

病棟、手術室

患者

上級医

6

13

症例報告

研修最終週

1-2

病棟、医局など

患者

指導医

7

19-31

実技研修

研修期間

病棟

随時

患者

診療録

指導医

8

19-31

カンファレンス

週1-2回

病棟

外来

随時

診療録

画像

文献

指導医

コメディカル

Ⅳ.学習評価(Ev; Evaluation)

SBO No.

対象領域

目的

方法

測定者

時期

1-18

知識、想起

技能、態度

形成的評価

観察記録

(診療録)

担当上級医

退院または研修終了後

7-9

技能

形成的評価

実技観察

担当上級医

実技実施時

1-18

知識、技能

態度

形成的評価

研修達成度チェックリスト

指導医

研修修了時

13

知識、態度

形成的評価

レポート

指導医

研修修了時

19-31

知識、技能

問題解決

形成的評価

他者評価

担当上級医

指導医

退院または研修修了時

※レポートすべき項目

血尿、腎不全、糖代謝異常、浮腫  (内科6科と外科の間にCPCレポート)

V.週間スケジュール

 

7:15

 

Morning report

救急

NEJM

EBM

8:00

腎糖尿病抄読会

ICU症例検討会

抄読会

症例検討

午前

透析回診

シャント造影、

透析回診

病棟回診

病棟回診

シャントPTA

午後

透析回診

透析患者症例検討会

腎生検

CAPD患者診察

病棟症例検討会

シャント手術

初期臨床研修プログラム:循環器科(心臓血管センター)

コース責任者; 筒井洋     指導医; 筒井洋、相澤万象、酒井貴弘

コースの位置づけ; 必修科として1~2ヶ月、選択科として1ヶ月 から

I.一般目標(GIO; General Instructional Objective)

一般臨床医として期待される循環器疾患の診断およびマネージメント能力を身に付けるため、循環器内科と心臓血管外科が連携した心臓血管センター業務に参加し必要な知識および技能を修得する。

II.行動目標(SBOs; Specific behavioral objectives)

1) 高血圧患者に合わせた降圧薬の選択を行い適切な治療を実践できる。

2) 二次性高血圧のスクリーニングができる。

3) 心不全兆候を理解し基本的診察および検査結果を解釈し心不全状態を評価できる。

4) 心不全の臨床的段階を評価しガイドラインに沿った治療を実施する。

5) 適切な問診および心電図所見から、虚血性心疾患の診断をつけることができる。(解釈)

6) 虚血性心疾患の検査および治療に参加し、虚血性心疾患の全体的なマネージメントの理解を深める。

7) 慢性心房細動の診療を行い、病態やガイドラインを理解し治療をおこなう。

8) ペースメーカー植え込みの適応を理解し、必要な検査を行いその結果を解釈ができる。

9) 問診、身体所見から末梢血管疾患を診断し、その治療に参加する。

10) 心エコー装置を使用し基本的な診断(心嚢水の有無、心機能の大雑把な評価、弁 膜症の有無)ができる。また病態評価や治療効果の判定を経験する。研修医として患者およびその家族、医療スタッフと良好な関係を築ける。(態度)

III.学習方略(LS; Learning Strategy)

初療; 循環器外来、救急外来などで胸痛・動悸・呼吸困難・失神・浮腫など循環器疾患が疑われ紹介となった患者の初療を上級医とともに行う。

病棟業務;

(1) 病棟患者の担当医となり、上級医と随時検討しつつ各種循環器疾患の診察、診断、治療に従事する。

(2) 診療内容を適切にカルテに記載し、退院サマリーを遅滞なく作成する。

(3) カンファレンスでプレゼンテーションを行い症例検討に参加し疾患に対する理解を深める。

(4) 担当患者の心エコー検査を実施し、心エコー装置の操作や画像を理解する。

血管造影;

1 冠動脈造影および治療、末梢血管造影および治療に参加する。

2 ソケイ部から大腿静脈穿刺を行い、シースの挿入を行う。

3 スワンガンツカテーテル検査を施行し圧データを分析する。

4 電気生理学的検査に参加しペースメーカーの適応を検討する。

ミニレクチャー; 研修中に虚血性心疾患、心不全、不整脈、血管疾患のミニレクチャーを受ける。

Ⅳ.学習評価(Ev; Evaluation)

知識; レポート、EPOC対応 (その他、プレゼンテーション、レクチャー他)

技能; 診察、技術等に関して観察記録、スケールにて評価; 指導医

態度; 観察記録評価; 指導医、看護師他コメディカル  

※レポートすべき項目

胸痛、心不全、浮腫、動悸、呼吸困難

V.週間スケジュール

 

7:15

 

Morning report

救急

NEJM

Chart回診

 

8:00

ICU・救急回診

ICU・救急回診

ICUカンファ

ICU・救急回診

ICU・救急回診

 

午前

病棟研修

SBO1-11

①経験

OMP

SBO1-11

②省察~学び

病棟研修

SBO1-11

経験

OMP

SBO1-11

省察~学び

病棟研修

SBO1-11

経験

OMP

SBO1-11

省察~学び

心臓カテーテル 治療・検査

SBO3,6,8

経験

OMP

SBO1-11

省察~学び

病棟研修

SBO1-11

経験

RI検査

SBO5,6

OMP

SBO1-11

省察~学び

紹介患者の対応

SBO1-11

レポート提出

SBO1-11

(問解、態度)

省察~学び

指導医コメント

SBO1-7

省察

午後

心臓カテーテル 治療・検査

SBO3,6,8

経験

OMP

SBO1-11

省察~学び

 

心臓カテーテル 治療・検査

SBO3,6,8

経験

OMP

SBO1-11

省察~学び

 

病棟研修

病棟および  

手術症例検討

SBO1-11

(問題 技能)

OMP

SBO1-11

省察~学び

 

トレッドミル負荷検査

SBO3,5,6

経験

OMP

SBO1-11

省察~学び

 

心臓カテーテル 治療・検査

SBO3,6,8

経験

OMP

SBO1-11

省察~学び

 

病棟患者での

心エコー検査

SBO10

(技能 解釈 問題解決)

 

月例振返り

セッション

SBO1-11

(態度)

初期臨床研修プログラム:消化器科

コース責任者; 武川建二     

指導医; 武川建二、小林正和、太田裕志、進士明宏、渡邊一弘

コースの位置づけ; 必修科として1~2ヶ月、選択科として1ヶ月 から

I.一般目標(GIO; General Instructional Objective)

一般的な消化器疾患の病態を理解し、問診、理学的所見、各種検査に基づいて確定診断するとともに、治療計画を立てることができる。また、患者、家族と良好な関係を築き、平穏な入院生活ができるように病棟スタッフと協力し、さらに病状安定後の診療について地域の医療機関と連携を取りつつ進めることができる。

II.行動目標(SBOs; Specific behavioral objectives)

1) 入院患者を通じて、一般的な消化器疾患の病態を理解する。

2) 消化器関連の一般的な検査、治療手技(腹腔穿刺、経鼻胃管挿入、中心静脈カテーテル挿入など)を理解し、実施できるようにする。

3) 消化器関連検査(内視鏡、透視、超音波)の適応を理解し、指導医のもと実施できるように努力する。

4) 患者および家族と良好な人間関係を確立するように努力する。

5) 看護師、MSW、薬剤師などと協力し、診療することができる。

6) 診療録に適切に記載できる。

III.学習方略(LS; Learning Strategy)

必須事項; 食欲不振、悪心・嘔気、胸焼け、嚥下困難、腹痛、黄疸、排便異常(便秘、下痢)をもつ患者、およびcommon disease として胃十二指腸潰瘍患者の経験を積む。

病棟業務; 指導医の担当する患者を中心に、指導医とともに診療に携わり、疾患の病態を把握する。検査計画、治療計画の立案を共に立て、検査の指示、処方・点滴の指示ができるようにする。指導医の病状説明を見学して経験を積み、研修期間中に良性疾患の患者の経過説明を指導医が立ち会いの下できるようにする。

各種検査・治療手技;

1 各種検査・治療手技について適応を理解し、指導医の介助にあたりつつ、検査の流れを体験する。

2 上部消化管内視鏡検査については、指導医のもとモデルによる練習で基本操作を取得した上で、主に鎮静をかけた入院患者を対象にスクリーニング検査を経験する。

3 内視鏡治療を受けた患者の術後の管理についても習得する。

4 指導医の緊急内視鏡には、当直あけ以外は参加する。

検討会;

1 毎週火曜日の内科、外科、放射線科合同カンファレンス(当院キャンサーボード)画像診断について理解を深めながら、それぞれの患者に適した治療方針が選択される過程を学ぶ。

2 毎週木曜日の消化器科カンファレンス

ⅰ) 入院患者の疾患の理解と現状に対する診療計画が立てられるのを見ながら、疾患の理解を深める。

ⅱ) Common diseaseの内視鏡画像を検証し、病理組織像との対比により、理解を図る。

Ⅳ.学習評価(Ev; Evaluation)

知識; レポート、EPOC対応

技能; 診察、技術等に関して観察記録、スケールにて評価; 指導医

態度; 観察記録評価; 指導医、看護師他コメディカル  

※レポートすべき項目

腹痛、便通異常、食道・胃・十二指腸疾患

V.週間スケジュール

 

7:15

 

Morning report

救急

NEJM

Chart回診

午前

外来研修(外来)

SBO1~6

OMP

SBO1~6

省察~学び

内視鏡研修(内視鏡室)

病棟研修

SBO1~6

OMP

SBO1~6

省察~学び

病棟研修

SBO1~6

OMP

SBO1~6

省察~学び

腹部US研修

病棟研修

SBO1~6

OMP

SBO1~6

省察~学び

内視鏡研修(内視鏡室)

病棟研修

SBO1~6

OMP

SBO1~6

省察~学び

午後

外来研修

病棟研修

内視鏡モデル研修

SBO1~6

OMP

SBO1~6

省察~学び

肝臓外来研修/内視鏡研修(隔週)

病棟研修

SBO1~6

OMP

SBO1~6

省察~学び

内視鏡研修(内視鏡室/透視室/手術室)

病棟研修

SBO1~6

OMP

SBO1~6

省察~学び

内視鏡研修(内視鏡室/透視室)

SBO1~6

OMP

SBO1~6

省察~学び

内視鏡研修(内視鏡室/透視室/手術室)

病棟研修

SBO1~6

OMP

SBO1~6

省察~学び

 

外科・放科とのカンファレンス(3階第二会議室)

 

チーム回診

消化器科カンファレンス(6西病棟)

初期臨床研修プログラム:呼吸器科

コース責任者; 蜂谷勤      指導医; 蜂谷勤

コースの位置づけ; 必修科として1~2ヶ月、選択科として1ヶ月 から

I.一般目標(GIO; General Instructional Objective)

呼吸器疾患の基本的な診断・治療の技術を習得することはもちろん、身体症候からその奥にひそむ疾病の本態を洞察する能力、さらには患者の全身状態を総合的に把握する能力を養う。また、病める者に対する深い愛情と責任感及び病態を分析する冷静な判断力、チーム医療の一員としての協調性を身につける。

II.行動目標(SBOs; Specific behavioral objectives)

1) 呼吸器科チーム医療の一員として診療に参加し、責任ある行動ができる。

2) 内科(呼吸器科)医として呼吸器疾患を経験し、理解を深める。

3) 胸部画像読影の基本を習得する。

4) 臨床検査(血算、生化学、血清検査、検尿、動脈血液ガス、肺機能検査、喀痰グラム染色、抗酸菌染色など)の結果を解釈できる。

5) 気管内挿管、気管支鏡、胸腔穿刺、胸腔ドレナージ留置の適応判断を習得し、指導医のもと適切に処置ができる。

6) 画像診断・病理診断のもとに、具体的な治療方針の立案と実践ができる。

7) 患者及びその家族との信頼関係を築き、病状説明、生活指導ができる。

8) 呼吸器感染症を通して、抗菌薬の適正治療を習得する

9) 肺癌治療を通して、抗癌剤治療をはじめ、緩和ケアも含めた全人的な医療を提供できる。

10) 看護師、MSW、薬剤師などと協力し、診療することができる。

11) 診療録に適切に記載ができる。

III.学習方略(LS; Learning Strategy)

必修事項; 発熱、胸痛、呼吸困難、咳痰を有する症例を経験する。

又、呼吸器感染症を中心に、呼吸不全、気管支喘息、間質性肺炎、COPD、自然気胸、胸膜炎、肺癌の症例を検討する。

診療業務; 指導医の担当する入院患者を中心に、指導医又は上級医とともに診療に携わり、疾患の病

態を把握する。検査・治療計画の立案について指導を受け、検査の指示、処方・点滴の指示など習得する。

各種検査・処置; それぞれの適応を理解し、指導医の介助に当たりつつ、検査・処置の流れを体験

する。毎週火曜日には、気管支鏡検査に参加し、指導を受ける。

検討会; 毎週火曜日に気管支鏡術前カンファがあり、気管支鏡検査症例につき検討する。又、外科カンファレンスにて、特に肺癌症例につき、検討する。

水曜日には呼吸器病棟カンファがあり、入院患者の疾患の理解と現状に対する診療計画がどのように立てられるかを見ながら疾患の理解を深める。

Ⅳ.学習評価(Ev; Evaluation)

知識; 症例提示、レポート、EPOC対応

技能; 診察、技術等に関して観察記録、スケールにて評価; 指導医

態度; 観察記録評価; 指導医、看護師他コメディカル  

※レポートすべき項目

咳・痰、呼吸困難、呼吸器感染症

V.週間スケジュール

 

7:15

 

Morning report

救急

NEJM

Chart回診

午前

病棟研修

SBO1-11

経験

OMP

SBO1-11

省察-学び

病棟研修

気管支鏡術前検討会

SBO1-11

経験

OMP

SBO1-11

省察-学び

病棟研修

新患外来

SBO1-11

経験

OMP

SBO1-11

省察-学び

病棟研修

SBO1-11

経験

OMP

SBO1-11

省察ー学び

病棟研修

在宅往診

SBO1-11

経験

OMP

SBO1-11

省察-学び

午後

病棟研修

SBO1-11

経験

OMP

SBO1-11

省察-学び

気管支鏡検査

外科カンファ

感染症勉強会

OMP

SBO1-11

省察-学び

RCTラウンド

病棟カンファレンス

OMP

SBO1-11

省察-学び

病棟研修

 

病棟研修

ICTラウンド

 

初期臨床研修プログラム:神経内科

コース責任者; 武川建二      指導医; 安出卓司、武川建二、木下通亨

コースの位置づけ; 必修科として1~2ヶ月、選択科として1ヶ月 から

I.一般目標(GIO; General Instructional Objective)

医師としての必要な神経内科領域の基礎的研修目標を修得する。

1) 緊急対応を要する神経疾患の初期診療に関する、基本的臨床能力を身に付ける。

2) 主要な神経疾患の診断、治療、生活指導ができるための基本的な知識、技術、態度を修得する。

3) 必要に応じて神経内科専門医に適切に紹介できる。

II.行動目標(SBOs; Specific behavioral objectives)

1) 正確な、系統的な神経学的診察ができる。

2) 病態及び神経学的所見のまとめから、障害されている神経機能・病変部位・病因を推測できる。

3) 鑑別診断をあげ、検査計画・治療計画をたてることができる。

4) 腰椎穿刺を自分で的確に実施でき、その結果を解釈できる。

5) 以下の検査の適応を決定し、結果を解釈することができる。

a)頭部単純X線写真、b)頚椎単純X線写真、c)頭部CT、d)頭部MRI、

e)脊髄MRI、f)脳波、g)神経生理検査、h)神経・筋生検、i)脳血流シンチ

6) 神経内科的緊急事態を認識し、指導医に相談できる。

III.学習方略(LS; Learning Strategy)

必須項目; 意識障害、認知症、頭痛、めまい、麻痺・筋力低下、感覚障害、痙攣、不随意運動を呈する患者を診察し、所見の記載ができる。

入院診療; 入院患者の診断・治療などをチェックし、その適正判断・修正を行う。上級医との病棟回診は、原則毎日行う。神経内科一般の回診の他、SCU(stroke care unit)回診にも参加する。

外来診療; 脳卒中をはじめとした急患に、上級医とともに対応する。急患以外の患者についても外来見学の形から参加する。

症例検討; 神経内科疾患に関しては毎朝、そのほか毎日SCU(Stroke Care Unit)での症例検討を行う。

近隣医師との症例検討会も不定期ではあるが開催されており、症例提示する。

カンファレンス; 病棟スタッフ、MSW、リハビリテーションスタッフとのカンファレンスを毎日行う。

Ⅳ.学習評価(Ev; Evaluation)

知識; レポート、EPOC対応

技能; 診察、技術等に関して観察記録、スケールにて評価;指導医

態度; 観察記録評価;指導医、看護師他コメディカル  

※レポートすべき項目

頭痛、四肢しびれ、脳・脊髄血管障害、認知症

V.週間スケジュール

 

7:15

 

Morning report

救急

NEJM

EBM

午前

カンファレンス

病棟実習

カンファレンス

訪問診療

病棟実習

カンファレンス

病棟実習

カンファレンス

病棟実習

カンファレンス

病棟実習

午後

病棟実習

カンファレンス

外来実習

カンファレンス

検査実習

画像カンファレンス

外来実習

全体カンファレンス

検査実習

生理検査カンファレンス

初期臨床研修プログラム:血液内科

コース責任者; 内山倫宏      指導医; 内山倫宏

コースの位置づけ; 必修科として1~2ヶ月、選択科として1ヶ月 から

I.一般目標(GIO; General Instructional Objective)

プライマリーケアに必要な血液内科の知識・技術の習得を通じて、各種血液疾患の診断と治療のプロセスを学ぶ

II.行動目標(SBOs; Specific behavioral objectives)

1. 血液疾患において頻度の高い症状の診療を実施できる(貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、肝脾等)

2. 血液内科としての専門的な検査所見の解釈を理解する。

3. 病棟業務において必要な基本的な手技を身に付ける。

4. 患者の心理を考えながら会話ができる。

5. 患者家族とのよりよい人間関係を構築する努力をする。

6. チーム医療の一員として医療従事者と協力して医療を実践する。

7. 診療録を適切に記載できる。

8. プレゼンテーション能力を向上させる。

   

III.学習方略 (LS; Learning Strategy)

1) 血液内科専門医と一緒に病棟患者を受け持ち、診療録に記載する。

2) 検査室で末梢血液標本と骨髄標本をよむ。

3) 血液センター、輸血制度、骨髄バンク、臍帯血バンクなどの社会的仕組みについて説明できる。

4) 疾患の臨床病期を診断し、治療法を検討できる。

5) 患者の社会的・経済的問題点を把握しソーシャルワーカー、栄養士、理学療法士などに依頼する。

6) 患者の心理的負担を認識しチームで心理的支援を行う。

7) 研修医対象の朝のカンファレンス、木曜日の病棟カンファレンスに参加する。

Ⅳ.学習評価(Ev; Evaluation)

知識; レポート、EPOC対応

技能; 診察、技術等に関して観察記録、スケールにて評価;指導医

態度; 観察記録評価;指導医、看護師他コメディカル  

※レポートすべき項目

リンパ節腫脹

V.週間スケジュール

 

7:15

 

Morning report

救急

NEJM

EBM

午前

病棟研修

SBO 1~8

病棟研修

SBO 1~8

病棟研修

SBO 1~8

病棟研修

SBO 1~8

病棟研修

SBO 1~8

午後

病棟研修

SBO 1~8

病棟研修

SBO 1~8

病棟研修

SBO 1~8

病棟研修

SBO 1~8

病棟研修

SBO 1~8

初期臨床研修プログラム:外科 

コース責任者; 三原基弘

指導医; 大橋昌彦、梶川昌二、三原基弘、丸山起誉幸、島田宏、濱中一敏、

五味邦之、小山洋、池田義明

コースの位置づけ; 必修科として6週間、選択科として1ヶ月 から

I.一般目標(GIO; General Instructional Objective)

外科は、その多くが手術という侵襲を患者さんに加えることによって治療を行うという特徴をもっている。

外科治療を成功させるためには、病気の診断、手術適応、手術時期、術前コントロール、麻酔、手術と手術手技、術前管理などを、すべてにわたって十分理解し実行されなければならない。また患者さんのおかれている心理的・社会的な関係を考慮し対処することも重要である。的確な外科治療がおこなわれれば、患者には劇的な治療効果があらわれるのも外科の特徴である。

優れた外科医(臨床医)となるためには、症例ひとつひとつを大切に積み重ねていくことが肝要である。

初期外科研修では、上記を理解し、外科医の基本的心構えの習得と、基本的外科手技の習得、外科疾患の診断と治療の対応能力を習得する。

II.行動目標(SBOs; Specific behavioral objectives)

1) 頻度の高い外科疾患の手術適応を判断することができる。

2) 術前の身体所見と検査所見から手術と麻酔のリスクを判断することができる。

3) 患者さんの医学的・心理的・社会的諸問題の把握と解決に努める。

4) 手術を受ける患者さんに対して、適切な説明による同意(IC)について指導医又は上級医に同席して学ぶ。

5) 麻酔依頼書を書くことができる。(緊急手術時)

6) 助手として手術に入り基礎的外科技術と清潔操作を習得する。

7) 手術摘出標本を適切に扱うことができる。がん取り扱い規約に則り、リンパ節分類ができる。病理検査所見から次の治療を考えることができる。

8) 簡単な創傷処置(消毒・麻酔・切開・縫合・ドレッシング)ができる。

9) 術後管理ができる。術後合併症の診断と治療を指導医と共にできる。

10) 外科感染症の診断と処置ができる。

11) チーム医療の一員として協調できる。

12) 診療録(カルテ)に適切な記載できる。

III.学習方略(LS; Learning Strategy)

1) 指導医のいずれか一人が担当となり指導する。

2) 受け持ち患者; 乳腺・甲状腺疾患 1人、胸部・腹部患者2人以上を受け持つ。指導医から指名がある。症例によっては他の医師からも指名がある。

3) 採血; 毎週月曜日朝7時に 5W、6W の患者を看護師とともに採血する。

4) 回診; 5W病棟の回診を8時45分から指導医、上級医とともに行う。所見をカルテに記載する。

5) 外科検討会; 毎週火曜日17時15分(あるいは17時30分)から第2会議室で行う。

6) 受け持ち患者についてプレゼンテーションを行う。

7) 内科・外科・放射線科・病理合同カンファレンス:毎週火曜日18時から第二会議室で行う。

8) 手術; 助手として参加する。参加できないときは外野で見学する。前日までに予定手術を確認し、必ず手術書を熟読し暗記しておくこと。糸縛りを先輩医師より教わり、常に練習しておく。

9) たとえ受け持ち患者でなくても手術等に入った患者さんには、退院まで積極的に診療にあたり、入院経過の中から外科治療に関する術後管理等の勉強をする。

10) 手術摘出標本; 規約に従ってリンパ節を分類し病理に提出する。

11) 病理検査所見をみて次の治療を考える。

12) レポート; 症例報告を書き、指導医に提出する。

13) 学会、研究会などに、機会があれば積極的に演題発表をする。

Ⅳ.学習評価(Ev; Evaluation)

知識; レポート、EPOC対応

技能; 診察、技術等に関して観察記録、スケールにて評価; 指導医

態度; 観察記録評価; 指導医、看護師他コメディカル

※レポートすべき項目

外科症例レポート、他は別紙マトリックス通り

V.週間スケジュール

 

任意

7:15

 

Morning report

救急

NEJM

EBM

 

症例検討(8:15)

症例検討(8:15)

症例検討(8:15)

症例検討(8:15)

症例検討(8:15)

午前

病棟採血(7:00-)

総廻診(8:30-)

SBO

手術

総廻診(8:30-)

OMP

手術

総廻診(8:30-)

手術

総廻診(8:30-)

手術

総廻診(8:30-)

手術

レポート提出

SBO1-7

(問解、態度)

省察~学び

指導医コメント

SBO1-7

省察

午後

手術

術IC(受持患者)

手術

術前IC(受持患者)

術前症例検討会

(5:30-)

消化器検討会

(6:00-)

情報説明会

(7:00-)

化学療法検討会

(第3週5:15-)

手術

術前IC

(受持患者)

手術

術前IC

(受持患者)

手術

術前IC

(受持患者)

入院症例検討会(5:30-)

Cancer Board

(第2週6:30-)

Skills Lab研修

SBO 6(技能)

試行

月例Branch Dr.

セッション

SBO1-7

(門解、態度)

省察~試行

初期臨床研修プログラム:小児科

コース責任者; 馬場淳      指導医; 馬場淳、落合二葉、伯耆原祥、吉江春人

コースの位置づけ; 必修科として2ヵ月、選択科として1ヵ月から

I.一般目標(GIO; General Instructional Objective)

健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいう(WHOの定義1994)。こどもの発育と発達を支え、健康な成人になるための援助ができることを小児科の研修目標とする。

II.行動目標(SBOs; Specific behavioral objectives)

 基本的な小児科疾患、および小児救急医療に対応できるように、診断・治療技術を身につける。

1) 保護者から適切な情報を得、良好な人間関係を築くことができる。

2) 小児(特に乳幼児)の診察が適切に実施できる。

3) 小児の発育・発達を理解できる。

4) 小児(特に乳幼児)の採血・検査・血管確保などの処置ができる。

5) 病態に応じた適切な栄養管理ができる。

6) 小児の薬用量を理解し、処方が適切に実施できる。

7) 伝染性疾患を診断でき、感染予防策を講じることができる。

8) 小児救急疾患に対し、最低限の対応が的確にできる。

9) 診療録に適切に記載ができる。

III.学習方略(LS; Learning Strategy)

外来診療; 1~2年生共通で、小児科外来(一般外来・慢性疾患外来)に参加する。専任の指導医を決め(指導医は1ヵ月ごとに交代)、 指導医の指導のもと、外来受診患者の診療をおこなう。採血・予防接種などの処置を必要に応じておこなう。

振り返り; 診療録を作製し、診察時に診断・治療について、指導医と検討する。

入院診療; 1~2年生共通で、入院患者診療に参加する。小児科の全ての入院患者に対し、指導医の指導のもと、検査・投薬などの指示を出す。採血・静脈確保・点滴などの処置を行う。指導医と病棟回診を一緒に行う。

振り返り; 退院時サマリーを作成し、指導医と振り返りを行う。

小児救急; 専任指導医が拘束日の時は、指導医と共に小児救急対応を担い、診断・治療をおこなう。

振り返り; 診療録を作製し、診察時に診断・治療について、指導医と検討する。

その他;  院内の乳児健診および公的な乳児健診・予防接種に指導医と伴に参加する。地域の夜間急病センターにも、指導医と共に参加する。

Ⅳ.学習評価(Ev; Evaluation)

知識: レポート、EPOC対応; 評価者、指導医

技能: 診察、技術等に関して観察記録、スケールにて評価; 評価者、指導医

診療態度: 観察記録評価; 評価者、指導医、看護師他コメディカル

必須項目

1) 一般外来にて問診・診療・治療が適切に実施できる。

1 保護者・患者(会話のできる子)から必要な情報を上手に聞きだせる。

2 会話のできない患者からは、患者の状態(動き・泣き方など)から緊急性を察知できる。

3 患児にできるかぎり不安を与えずに接し、全身の診察ができ、主要な所見が把握できる。

4 基本的な臨床検査が適切に指示でき、その結果を解釈できる。

5 基本的な小児科の治療法(食事療法・薬剤の処方・輸液など)の適応決定ができ、実施できる。

2) 小児救急疾患に最低限対応できる。

1 緊急性を察知でき、入院の必要の有無を判断できる。

2 下記の注1の症状に対し、適切な対応ができる。

3 下記の注2の疾患が診断でき、適切な対応ができる。

注1; 発熱、発疹、呼吸困難、喘鳴、咳、チアノーゼ、嘔吐、下痢、腹痛、頭痛、痙攣、意識障害など

注2; 流行性感染症(インフルエンザ、麻疹、水痘など)、川崎病、急性気管支炎・肺炎、仮性クループ、気管支喘息、急性胃腸炎、脱水症、腸重積、急性虫垂炎、熱性痙攣、てんかん、髄膜炎など

3) 小児への処方・投薬が適切に実施できる。

1 内服薬(抗生剤・解熱剤・鎮咳去痰剤など)の適切な投与量を理解し、処方できる。

2 輸液・静注用抗生剤などの適切な投与量を理解し、処方できる。

4) 小児(特に乳幼児)の適切な栄養管理ができる。

1 新生児の輸液及び哺乳量の指示が出せる。

2 消化器疾患(主に下痢・嘔吐があるとき)、腎疾患(浮腫などがあるとき)・糖尿病の食事指導ができる。

5) 小児の発達・発育を理解できる。

1 乳児健診で月齢に応じた適切な評価ができる

2 低身長、低体重に対し適切な評価ができる

6) 伝染性疾患が診断でき、他への感染予防が適切におこなえる。

1 麻疹・水痘・流行性耳下腺炎など感染力の高い疾患が診断でき、院内感染予防策を講ずることができる。

2 在宅療養期間、登園・登校の可否について適切な指導ができる。

V.週間スケジュールの例 (専任指導医のスケジュールに合わせる)

 

7:15

 

Morning report

救急

NEJM

Chart回診

午前

外来研修

SBO1-9

病棟研修

(NICUを含む)

SBO2,4,5,6,9

病棟研修

 (NICUを含む)

SBO2,4,5,6,9

外来研修

SBO1-9

病棟研修

(NICUを含む)

SBO2,4,5,6,9

午後

14:30

17:00

18:00

外来研修

産科小児科合同カンファランス

小児科外来

カンファランス

SBO1-9

外来研修

SBO1-9

小児科病棟

カンファランス

抄読会

乳児検診

(帝王切開立会)

SBO1-5

外来研修

(帝王切開立会)

SBO1-9

外来研修

SBO1-9

初期臨床研修プログラム:産婦人科

コース責任者; 高木靖      指導医; 高木靖、柿坂宜孝

コースの位置づけ; 必修科として1ヶ月、選択科として1ヶ月 から

Ⅰ.一般目標(GIO; General Instructional Objectives)

産科は妊娠の成立に始まり、妊娠経過の中で、刻々と変化する母体と発達成長を続ける胎児の双方を同時に管理し、分娩時には母児の急変に対し、迅速に対応する必要がある。一方で婦人科疾患は、感染症・腫瘍・内分泌異常など多岐にわたり、骨盤外科としての知識や技術も要する。こうした女性科としての特性を理解し、基本的な検査・診断・治療を習得する。

II.行動目標(SBOs; Specific behavioral objectives)

1) 基本検査; 膣鏡診・内診・超音波検査・子宮癌検診(頚部細胞診)の習得

2) 異常妊娠; 切迫流産・早産・多胎妊娠・IUGR・妊娠性高血圧症候群・各種合併症妊娠などの管理

3) 正常分娩の管理; 進行度の評価・膣や会陰裂傷の縫合術・分娩直後の新生児の処置や評価

4) 婦人科腫瘍・感染症の管理; 検査法・抗菌薬の選択・手術・化学療法・放射線治療

5) 女性の内分泌疾患の管理; 不妊症、更年期障害

6) 基本的産婦人科手術; 帝王切開・単純子宮全摘・腹腔鏡手術などの手技の習得

III.学習方略(LS; Learning Strategy)

外来診療; 産科/婦人科の各外来担当の指導医と共に、診察・妊婦健診を行う。人間ドック(子宮頚癌検診・細胞診・内診・超音波検査)

病棟診療; 担当患者(代表的疾患)の診療;毎日回診し、診療録を記載する。カンファレンスで症例のプレゼンテーションをする。

産科; 妊婦の超音波検査(1回/週以上)・分娩管理/第1期~産褥期(助産師と共に観察し、昼間の

分娩には全例立ち会う。会陰裂傷縫合を行う。)・患者指導業務への参加・新生児の診察

婦人科; 術前診察/術後管理・抜糸などの処置

手 術; 原則として全手術の助手(基本的手術の執刀)

症例検討会; 毎週月曜日午後: 小児科の新生児担当医師・病棟スタッフとの合同カンファレンス

抄読会; 毎週金曜日/テーマ: 担当症例に関する事や興味のある分野など

Ⅳ.学習評価(Ev; Evaluation)

知識; レポート、EPOC対応 (症例プレゼンテーションやディスカッション、診療録からの評価)

技能; 診察、技術等に関して観察記録、スケールにて評価; 指導医

態度; 観察記録評価; 指導医、看護師他コメディカル  

※レポートすべき項目

腹痛

V.週間スケジュール

 

7:15

 

Morning report

救急

NEJM

EBM

午前

・病棟(回診・処置

・診察)

・分娩管理

・外来研修

・省察~試行

・病棟(回診・処置

・診察)

・分娩管理

・外来研修

・省察~試行

・手術

・試行

・手術

・試行

・病棟(回診・処置・

・診察)

・分娩管理

・外来研修

・省察~試行

午後

・小児科-産科合同カンファレンス

・婦人科カンファレンス

・手術予定症例の検討会

・省察~学び

・病棟(回診・処置

・診察)

・分娩管理

・スライドによるミニレクチャー

・省察~学び

・手術

・試行

・手術

・試行

・病棟(回診・処置

・診察)

・分娩管理

・HSG検査

・省察~試行

 

 

 

 

・抄読会

・学び

初期臨床研修プログラム:精神科

コース責任者; 高山直人      指導医; 高山直人、丸山史、小内理人

コースの位置づけ; 必修科として1ヶ月、選択科として1ヶ月 から

I.一般目標(GIO; General Instructional Objective)

プライマリケアに必要な精神科診療能力を身につけ、患者の精神科的問題の解決アプローチについて学ぶ。高齢者の認知症・精神障害、うつ病や統合失調症の診断や治療について学ぶ。せん妄など総合病院精神科でよく見られる病態について学ぶ。

II.行動目標(SBOs; Specific behavioral objectives)

1) 先入観を持たずに患者の話に傾聴することができる。

2) 患者の人生体験の流れの中で現症を捉え、病歴を記述できる。

3) ICD-10に基づき、代表的な精神疾患の診断ができる。

4) 心理的な問題だけでなく、家族や社会的な問題について理解できる。

5) 受容的・支持的な構えを持って、患者・家族との面接および心理的サポートができる。

6) 代表的な向精神薬の作用・副作用について理解できる。

7) 受け持った入院患者と良好な関係をもち、また、スタッフとも良好な関係が持てる。

8) 統合失調症・気分障害・認知症の診断と治療方法の選択が出来る。

9) せん妄の病態理解とその対応ができるようになる。

10) 修正型電気けいれん療法の理論、適応を理解し、安全に治療を施行、評価することができる。

III.学習方略(LS; Learning Strategy)

OJT(On the job training)

外来研修; 新患の予診を行い、その後指導医の本診察の陪席をする。予診内容や態度に対する振り返

りと該当する疾患に対する学習を行う。

病棟研修; 統合失調症・気分障害・認知症の患者を主に、数人の担当医となり、指導医の指導のもと、積

極的に関わり、病棟スタッフとのチーム医療を実践する。

リエゾン・コンサルテーション業務; 他科からの依頼に対しては、担当者となり、指導医のもと、積極的に

関わり、病棟スタッフとのチーム医療を実践する。

救急医療; 自殺未遂・自殺企図の患者が救急室を受診した際の、救急医との協働や初期対応、ならび

精神科的治療の必要性の評価、および治療を経験する。

精神保健福祉法の遵守; 任意入院・医療保護入院の適応判断や書類記載について指導医のもと行う。

Off the job training

各指導医によるミニ