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広島県立油木高等学校 魅力化 + プラス プロジェクト 2018 「なりたい自分になる」ためのキャリア教育 総合的な学習の時間(地域学)& 神ゼミ ゼミ ロゴマークの説明 「示(しめすへん)は,自分の考えや物を人に見せることを意味する。 「申」の「田」は区画された農業の耕作地を意味する。 「申」の「|」は貫くものを意味する。 この町で,自らの選択軸を作り,なりたい自分の姿,知見を社会に示す。 平成 30 年 12 月 10 日 (第1版)

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  • 広島県立油木高等学校

    魅力化+プラス

    プロジェクト

    2018

    「なりたい自分になる」ためのキャリア教育

    総合的な学習の時間(地域学)& 神ゼミ

    神j i n

    ゼミ ロゴマークの説明

    「示(しめすへん)は,自分の考えや物を人に見せることを意味する。

    「申」の「田」は区画された農業の耕作地を意味する。

    「申」の「|」は貫くものを意味する。

    この町で,自らの選択軸を作り,なりたい自分の姿,知見を社会に示す。

    平成 30 年 12 月 10 日 (第1版)

  • 全国で地方創生が叫ばれる中,「高校魅力化」は

    重要なテーマの一つです。神石高原町でも平成 26

    年度から連携型中高一貫教育を開始し,通信衛星

    授業の継続,公設「はやぶさ塾」の開設,さらに

    海外交流支援事業などの取り組みを行ってきまし

    た。

    平成 29 年度からは,さらに魅力化を推進する

    ために慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)

    と地方創生に関する連携協力協定を締結し,第一

    弾として「油木高校魅力化+プロジェクト」に着

    手しました。

    本プロジェクトは,地域にとって大切で不可欠

    な高校の「更なる魅力化」と「地方創生の促進」

    実現のため高校における学習指導や公設塾活動な

    ど「教育活動全体を通じてキャリア教育の拡充を

    目指す」こととしています。

    「いい大学に入り,いい会社に入る」という安

    定のレールは,社会の変化や価値観の多様性によ

    り大きく変わりつつあります。「学校での学びが将

    来どう役に立つのか?」このことに対しての意義

    付けが難しくなっています。

    そういった中で,教室で学んでいることと,社

    会・自分の将来とのつながりを意識しながら学ぶ

    ことや,自分と社会の幸せや未来に必要なこと“自

    らが考えて行動していく探求的な学びの姿勢”が

    必要となってきます。

    一方で,2020 年度から大学入試制度が新しくな

    ります。新制度では教科学力試験に加えて,大学

    ごとの個別試験が実施され,座学だけでは身につ

    かない目的意識やリーダーシップ,コミュケーシ

    ョン能力,問題解決能力など,人物像を評価する

    入試が導入されます。

    この改革は単に大学入試改革のみならず,就職

    試験にも影響していくものと考えられます。そう

    したことへいち早く対応していくために,地方創

    生の促進を観点に,油木高校の総合的な学習の時

    間に「地域学」を取り入れ,そして新たに【神(JIN)

    ゼミ】が開設されます。

    【神ゼミ】では,今,課題となっている事例を

    見つけ,自らのアイデアを具現化し,様々なケー

    ススタディを通じて,解決の方法を探ります。

    また,油木高校の「総合的な学習の時間」と連

    動し,課題発見&解決のための実践的な方法を学

    びます。

    1.高校魅力化+(プラス)プロジェクト推進会議

    (構成)油木高校,神石高原町教育委員会,神石

    高原町(まちづくり推進課),外部専門家

    2.カリキュラム開発会議

    (構成)油木高校(総合的な学習の時間担任教諭

    等),神石高原町教育委員会担当者,神石高原

    町まちづくり推進課担当者,外部専門家

    月日 内 容

    4/2 推進会議【第1回】

    新年度事業計画について

    4/16 連絡会議

    油木高校校長,教頭,専門家

    5/14 油木高校内研修会

    カリキュラム開発会議(第1回)

    6/25 連携型中高一貫教育支援会議研修会

    「油木高校における高校魅力化とは」

    7/9,10

    総合的な学習の時間に係るヒアリング

    三和中,高原中,油木高校,三和協働支

    援センター,豊松協働支援センター

    7/31 町教育研究会夏季研修会

    「高校魅力化プロジェクトが目指すもの」

    7/31

    カリキュラム開発会議(第2回)

    カリキュラムデザイン,「目指すべき人

    材像」WS の開催について

    8/4 楽天ITスクール開始

    8/7

    推進会議【第2回】

    経過報告,進捗状況確認,協力隊員の採

    用状況,今後の予定について

    8/16 スタッフ関係

    地域おこし協力隊着任(伊藤隊員)

    8/21 魅力化推進のためのワークショップ

    「目指すべき人材像」

    8/22 カリキュラム開発会議(第3回)

    WS 結果分析

    8/27

    「総合的な学習の時間」部会(町教育研

    究会主催)三和中学校

    スタッフ会議,カリキュラム開発会議【第4回】

    地域おこし協力隊活動方針,中高連携に

    ついて

    8/29 油木高校産業ビジネス科1日体験入学

    魅力化+プロジェクト紹介

    9/7 油木高校オーブンスクール(普通,産ビ)

    魅力化+プロジェクト紹介

    9/11 カリキュラム開発会議(第5回)

    油木高校担当教諭ヒアリング

    9/12 カリキュラム開発会議

    神石地区,油木地区地域ヒアリング

    10/22 担当レベル会議

    魅力化プロジェクト成果指標について

    10/29 カリキュラム開発会議(第6回)

    目指す生徒像について

    11/1 ドローンアカデミー発足・記者会見

    11/19 中高一貫教育講演会

    隠岐島前高校の実践現場について

    12/3 カリキュラム開発会議(第7回)

    目指す生徒像について

    12/10 推進会議【第3回】

    12/17,18 協力隊第2次選考

    地域おこし協力隊面接

    1 月

    2 月 地域学模擬授業

    担当教諭,3 年生対象

    3月

    次年度以降,本格的に地域学のプログラムを変更

    し,神ゼミを開講していきます。

    目的 総合的な学習の時間(地域学)と神ゼミ 現在までの経過とこれから

    推進体制

    取組経過

    神石高原町

    油木高校

    地域おこし協力隊 専門家

    カリキュラム開発 神ゼミコーディネーター

    育てる会,

    PTA,地域等

    高校魅力化+プロジェクト推進体制

    油木高校魅力化+プラス

    プロジェクトについて

    目的,総合的な学習の時間(地域学)と神ゼミ,発足 ~ 現在

    1 2

  • 8 月に行われたワークショップに参加された油

    木高校教諭,PTA,地域の方々などからの意見を

    基に,高校魅力化コアメンバーの話し合いから言

    葉を抽出し,神石高原町の歴史や伝統など,立地

    や暮らしぶりを入れ込み,『目指す生徒像』を設定

    しました。

    ●地域DNA⑴

    「1300年の暮らし,文化の基盤に立脚」

    1300年前の暮らし,文化を今に伝える遺跡

    や古墳が数多くあるように,神石高原町は強固な

    地盤と立地から,災害に強い安定した土地と言え

    る。土地の安定は時間をかけて合意を形成するこ

    とを大切にする文化を今に残している。

    ➽長い時間をかけて形成された暮らしや文化や合

    意は普遍的な価値がある。

    ●地域DNA⑵

    「アイディアを融合し,新しい価値を創出」

    神石高原町は古くから葉煙草,神石牛,こんに

    ゃく,トマトなどのように,品種の融合・改良に

    より,新しい価値,技術を創り出し社会に発信し

    てきた歴史がある。この“創りだす”思想は「未来

    を発明する」という油木高校のメインメッセージ

    とも通底するものである。

    ➽神石高原町の“これまでと”と“これから”を切り

    拓く力(イノベーション)がある。

    ●地域の願い「なりたい姿に向かって挑戦する」

    神石高原町の教育テーマとしてあがる「なりた

    い自分」というメッセージは,当事者意識を持っ

    た意思あるビジョンを描く子どもの成長を願って

    いる。

    また,神石高原町「挑戦するまち」を掲げ,目

    的に向かって一歩踏み出すことをシビックプライ

    ドとしている。

    ➽自分らしいビジョンとそれに向かう力は,選択

    肢が無数にある社会を生き抜く指針。

    油木高校魅力化+(プラス)プロジェクトでは,

    足元の社会(ふるさと)の持続可能性と自分の幸

    せの実現のために神石高原町の1300年の暮ら

    し・文化の基盤に立脚しつつ,広い世界(グロー

    バル)から技術や知恵を取り入れ,融合・改良す

    ることで新たな価値を創出する人材を育成する。

    時代の分水嶺にあって,流れに翻弄されること

    無く,様々な世代,文化の人々と合意形成し,暮

    らしの技術を融合・改良することで新たな価値を

    創出(イノベーション)することができる。そし

    て“なりたい自分”やビジョンに向かって学び続け

    ることで持続的に行動できる力を持っている。

    『目指す生徒像』から DP(ディプロマポリシ

    ー:卒業時の学力の3要素)をつくり,必要な能

    力を探りました。

    知識・技能

    ⇒一般学力・地域内外の幅広い知識と技能,そ

    れらを相互に関連づけ,社会生活で応用する

    力を持っている。

    ⇒変化する社会と自身の足元(ふるさと)につ

    いての知識と,それを把握する技能を持って

    いる。

    ⇒生涯に亘り学び続けるためのキャリアビジ

    ョンや目標を持っている。

    思考力・判断力・表現力

    ⇒目的に応じて必要な情報を収集・分析でき,

    問題を発見し,創造的な解と計画を考えられ

    る力を持っている。

    ⇒世界・地域社会の情勢と自分の状態を客観的

    に踏まえ,自身の価値観と照らし合わせて決

    断と判断ができる力を持っている。

    ⇒自身の考えを論理的・共感的に最適な方法を

    駆使しながら発進する力を持っている。

    主体性・協働性・多様性

    ⇒自身の内発的動機に基づいて,自らの学び,

    考え,立てた解や計画を具現化・実現できる。

    ⇒多様な相手の文化や立場,考えを受け入れ,

    周囲を巻き込み協働できる。

    ⇒経験・体験の言語化を通じて振り返り,研鑽

    することができる。

    3 年間をかけて前述の能力を育成するにあたり,

    4 つの軸をもって,課題発見・解決能力育成プロ

    グラムならびに PBL は教室の中だけではなく,外

    に出て地域と関わることで生徒たちの多様な能力

    の育成につなげます。

    また,地域と油木高生が協働して地域課題に取

    り組んでいくことで,地域に開かれた教育を実践

    していく場を作っていきます。

    ❶チームビルディング

    多様な他者が協働で課題を解決するために

    必要なスキルを習得する。

    ❷課題発見・解決能力育成

    地域の問題に関する資料や情報を分析し,そ

    の中から課題を発見する。

    ❸Problem Based Learning(PBL)

    地域の情報をもとに地域の魅力や課題なら

    びに解決策を見出し,教科,学問につなげる。

    ❹リフレクション(振り返り)

    学習者のリフレクションが相互に刺激を与

    えあい,個々の学習者の主体性,協働性,多様

    性の成長を支援する。

    目指す生徒像の背景にある地域のDNA

    目指す生徒像(H30.11.23現在)

    目指すディプロマポリシー(DP)

    総合的の学習の時間&神ゼミ設計

    目指す生徒像と必要な力

    ディプロマポリシーから必要な力の抽出

    3 4

  • 【独自カリキュラムが目指すところの2つの視点】

    1.新しい時代の変化に対応した学校教育を実現

    することで,地域人材の自給持続環境を強化す

    る。

    2.社会の変化・高大接続改革による新大学入試

    に対応し,教育の面から移住定住ニーズ,進学

    ニーズに応える。

    ○現状の総合的学習の時間の分析結果

    1.教科目標は新しい学力の3要素を踏まえ設定

    されているが,目指す人材像との紐づけが行わ

    れていないことで,授業の設計事務が不明確に

    なり,教科授業の連動性が低い。

    2.地域での学習機会が不明確

    3.地域課題解決型学習をする以前の情報収集と

    分析など,倫理的思考と表現力など,基礎部分

    の授業が少ない。

    4.意欲的な学習者の受け皿や,より地域という

    フィールドで葛生するための枠組みができてい

    ないために,経験学習が不足している。

    ○新カリキュラムの考え方

    1.まず,目指す生徒像を設定し,そこから学力

    の三要素の内容の達成レベルの設定を行うこと

    で,卒業時点での資質能力の開発に総合的な学

    習の時間が担う部分を明確化すると同時に,他

    の教科と連携して開発する資質能力が明らかと

    なる。

    2.開発する資質能力の見える化と社会との紐づ

    けを行い,学習動機を高める。

    3.1年次では徹底して,地域を題材としたリテ

    ラシー教育を実施することで,地域への関心を

    高めると同時に,2年次でのPBLの基礎力を

    高める。

    4.地域でのPBLに特化した正課外の神ゼミを

    立ち上げ,授業と連動して経験学習の量を確保

    する。

    新しい時代に対応した独自のカリキュラム

    カリキュラムの現状と新カリキュラム

    新カリキュラムの設計軸と内容

    総合的な学習(地域学)でのカリキュラム

    能力を養成する授業設計

    多様な他者が協働し

    て課題を解決するため

    に必要なスキルを習得

    する。

    勉強合宿の場を用い

    て生徒同士が持つ出身

    中学校ことの壁を解消

    すると同時に,個々人

    が多様性を持っている

    ことを知り,多様な個

    がチームとして高いパ

    フォーマンスを発揮す

    るためのスキルを体験

    的に学ぶ。

    地域の問題(人口減

    少・産業・福祉等)に

    関する資料や情報を分

    析し,その中から課題

    を発見する。

    アクティブラーニン

    グ形式で,様々な資料

    や情報を知識構成型ジ

    グソー法で読み解き,

    模造紙等を用いて情報

    を総合して課題を発見

    することによってリテ

    ラシーを育成する。

    【第一段階】

    情報読解・分析

    【第二段階】

    課題発見と課題の整理

    【第三段階】

    グループ発表準備

    【第四段階】

    グループ発表,評価,

    好評

    発見した課題を基

    に,様々な角度から解

    決策を検討し,提案す

    る。更なる探究と課題

    解決に必要な学問や経

    験を学問カルタ※によ

    って理解する。

    ※学問カルタとは,生徒

    自身が自身の興味分野を

    見つけるために学問の種

    類と内容をゲーム感覚で

    学ぶことができる教材。

    【第一段階】

    課題の解決方法を広い

    視点から考える

    【第二段階】

    制約条件を踏まえて現

    実的な解決策を構想

    【第三段階】

    学問理解のための学問

    カルタをする

    【第四段階】

    グループ発表・評価

    リフレクション(内

    省)により,自身と他

    者の学びと成長を言語

    化し認識する。

    また,成長の再現性

    を高めると同時に次回

    に向けた学習姿勢の見

    直しができる。

    生徒のリフレクショ

    ンが相互に刺激を与え

    合い,個々の参加者の

    主体性・協働性・多様

    性の成長を支援する学

    び続ける集団となる。

    ※学習者(生徒)の状況を毎回授業後に担当

    教諭とコーディネーターが多角的に分析

    し,次回授業における構成要素の配分を検

    討する。 5

  • DP で抽出した力の評価指標は DP ルーブリッ

    クとしてまとめました。(DP ルーブリック表参照)

    必要な能力は【リテラシー】(与えられた情報を

    読解,分析し,再表現する能力)と【コンピテン

    シー】(行動により生まれる行動特性)に分類され,

    これらの力を教科学習ならびに総合的な学習の時

    間で養っていきます。

    リテラシーの育成に力を入れ,共通する能力の

    育成ならびに 2 年次へ向けて PBL の課題設定を

    目標とする。

    課題発見・解決能力育成プログラムは3~4時

    間を 1 回として複数回実施。

    間 学習内容

    4 3

    自己開示・チームビルディング

    ※学習合宿にてチームビルディングと課

    題発見・解決能力育成プログラムを 1 回行

    う。

    5~7

    6

    課題発見・解決能力育成プログラム

    1 回行う(適宜チームビルディングを挟

    む)

    9~12

    11

    課題発見・解決能力育成プログラム

    2 回行う(適宜チームビルディングを挟

    む)

    1 3

    学習成果発表会に向けた準備

    取り組んだ課題をまとめ,発表者を決め

    る。

    2 3

    学習成果発表会

    2年次に向けた準備

    課題設定

    3 3 2年次に向けた準備

    課題設定

    1 年次に自らが設定した課題解決に向けて個人

    PBL を中心に授業を設定。数時間に一度,その時

    に興味や抱えている問題を話し合う場を設け,フ

    ァシリテーターの経験も行う。これにより,傾聴

    力・融合力・主体性・議論力などの育成を見込む。

    また,次世代議会までに 1 回以上,実際に地域

    に出て PBL 解決に向けた活動を行うようにする。

    間 学習内容

    4~7

    10 個人 PBL・話し合いの場

    話し合いの場は 2 回程度。

    9~12

    10

    個人 PBL・話し合いの場

    話し合いの場は 2 回程度。

    12 月末に次世代議会あり。

    1~3

    個人 PBL・話し合いの場

    話し合いの場は 2 回程度。2 月に学習

    成果発表会。発表者を決める。

    2 年に引き続き,個人 PBL を進めると同時に,

    グループ PBL を設定する。

    グループ PBL によって,融合力・達成思考・協

    創力・協働性などの育成を図る。

    グループ PBL では,小学校・中学校への地域学

    出前授業を計画中。

    間 学習内容

    4~7

    10 個人 PBL・グループ PBL

    ※7 月にディベート大会あり。

    9~12

    9 個人 PBL・グループ PBL

    12 月末に学習成果発表会。

    1 2 振り返り

    高校魅力化の特徴として学校現場に人材育成の

    ノウハウを注入する側面があることから,目指す

    生徒像を人材類型に分類することで育成目標が明

    確化し,カリキュラムデザインならびに指導面が

    具体化すると考えられます。

    目指す生徒像をこれからの地域に必要な役割に再分類

    ❶ コーディネーター(アイディアを取りまとめす

    る人)➽・傾聴力・融合力

    ❷ アントレプレナー(地域資源を活用して新産業

    を興す人)➽・達成志向・協創力・主体性

    ❸ オーガナイザー(集団内外を調整し,より良い

    環境を作る人)➽・理論力・協働

    ❹ プロデューサー

    これらは DP ルーブリック表を使用し,授業の

    進行度(時間軸)による自己評価の変化をもって

    評価基準とします。

    目指す生徒像の資質能力表(案)

    1年次カリキュラム

    2年次カリキュラム

    3年次カリキュラム

    目指す生徒像の類型化(※検討中)

    区分

    説明自らの学習の様子を客観的に見つめ修正する力

    自分の進路を考え将来を設計する力

    必要な情報を入手し、精査した上で、取捨選択して自分のものとする

    複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。論理的に自分の意見や手順を構築・展開できる

    入手した知識やノウハウを関連付けて活用する

    自身の考えを論理的・共感的に最適な方法を駆使しながら発信する力を持っている

    物事に対して自分の意志・判断で責任を持って行動する

    共通の目標を達成するためにお互いの考えを尊重し、信頼関係を築くような行動をとる

    異なる文化・習慣・価値観等の相互理解を得て適切に対応し、互いに学び続けている

    能力 メタ認知 キャリア設計力 情報収集力 論理的思考力 応用力 表現力 主体性 協働性 多様性

    1学年

    自分の学習が計画通りであるか客観的に把握し何が足りないのかに気づいている

    様々な経験によって自己の適正に対する理解をしようとしている

    自ら新しい知識やノウハウの習得に努めている

    複雑な事象を整理し、構造化しようと努力している

    入手した情報や知識やノウハウが一通り関連付けられている

    自分の考え(賛否や判断、希望、予測など)を他者に論理的に表現する文章力がある

    誰かに指示されたことのみ行っている。また、何も言われなくても行動は起こすが、単なるマニュアル的行動をとる

    チームで作業できるが、目標を達成するために自ら動かない

    異なる文化・習慣・価値観等の存在を意識し、理解しようとしている

    2学年

    自分の学習スタイルを客観的に見直し必要に応じて学習方法を修正する

    自己の適性を理解しようとしたり進路について情報を集めるなどして積極的に模索している

    工夫して情報を入手し精査した上で、取捨選択して自分のものとしている

    複雑な事象を整理し、構造化できる。自分の意見や手順を論理的に展開できる

    入手した知識やノウハウを関連付け、自ら工夫して活用している

    自分の考えや判断を周囲の多様な人に論理的に表現する文章力やプレゼン力がある

    物事に対して自分の意志・判断で責任を持って行動している

    チームでの作業、行動をするとき、共通の目標を達成するためにお互いの考えを尊重し、信頼関係を築くような行動をとる

    異なる文化・習慣・価値観等を理解し、受け入れるとともに、自らの慣れ親しんだ文化・習慣・価値観等を伝えている

    3学年

    高い志を持って達成基準を設定し学習スタイルをより効果的に変更し継続している

    将来の夢の実現のために希望する進路や自己の適性を把握している。進路実現に向けて自ら 課題を見つけ努力を継続している

    絶えず変化し多様性を増す環境の中で様々な手段を駆使し、情報を入手している。信頼性が高い情報のみを選択して自分のものとしている

    絶えず変化し多様性を増す環境の中で複雑な事象を整理し、随時構造化できる。意見や手順を論理的に展開し、相手を納得させることができる

    入手した知識やノウハウを関連付け、他者が思いつかない形で活用している

    自分の考えや判断を不特定多数に論理的に表現する文章力やプレゼン力がある

    多様性(文化・習慣・価値観等)を有する集団の中で物事に対して自分の意志・判断で責任を持って行動し、その行動に工夫・独自性が見える

    多様性(文化・習慣・価値観等)を有する集団の中で作業、行動をするとき、共通の目標を達成するためにお互いを尊重し、信頼関係を構築・維持しようと自ら工夫して行動する

    異なる文化・習慣・価値観等の相互理解を得て、適切に対応し、互いに学び続けている

    知識・技能 思考力・判断力・表現力 主体性・協働性・多様性

    7 8

  • 【神ゼミ】では「自ら課題を設定し,その解決

    に向けて探求・行動し,振り返り,改善し次に活

    かしていく」学びをサポートします。

    地域学を行う普通科だけでなく,産業ビジネス科

    の生徒にも対応し,答えが一つに定まらない問題

    へのプロジェクト学習に着手。その答えを導き出

    す過程において,思考力,判断力,表現力をさら

    に伸ばすプログラムを展開します。

    【神ゼミ】でのプログラムは,AO 入試にも対

    応し,大学受験に向けてのステップとなるほか,

    大学受験以外を進路とする生徒に対しても,社会

    に出た後に必要とされる能力を実体験をもとに育

    てていきます。

    入学当初など目的がはっきりと定まっていない

    生徒に対しても,プロジェクト学習を通してそれ

    ぞれの「こんな大人になりたい」を考えられるよ

    うなプログラムになります。

    来年度に向け,現在は試験的に毎週水曜日,木

    曜日の放課後に開講しています。

    ●時間割:16:00~20:30

    ●場 所:油木高校内

    1.アカデミーの設置及び活動拠点

    アカデミーは,生徒が主体となった活動で,

    本年度においては愛好会からスタートし,教科

    学習,総合的な学習の時間,部活等と連動した

    取組へと発展的なものになるよう活動の助言や

    支援を行う計画で,来年度以降においては取組

    の継続性の観点により,神ゼミの一部,若しく

    は部活へ体制を整える予定。

    活動拠点は,「神ゼミ」が開設される油木高校

    内を活用する。

    2.活動計画の概要

    ア アカデミー参加生徒の確保及び組織化【通年】

    イ 活動カリキュラムの設定【通年】

    (航空法,ドローン操縦訓練,映像編集,

    カメラワーク,プログラミング基礎,プロ

    グラミング実習,ロボット工作など)

    ウ ドローンの活用【通年】

    ○ ドローン操作等の訓練

    ○ ドローンの実践的活用

    3.生徒が提案しているアカデミーでの活動内容

    (社会貢献活動)

    ◇ 町のブランディングに繋がる写真及び動画

    の撮影と編集及び情報発信

    ◇ 町内の有害鳥獣対策に資する活動

    ◇ 公共施設等のインフラ点検等の活動

    油木高校で行う地域学ならびに神ゼミだけでは,

    卒業時に必要な能力・資質を育てることはできま

    せん。なぜならば,小学校ならびに中学校での学

    びの上に油木高校の「地域学」が設定されている

    からです。

    つまり,小学校,中学校,高校と「地域学」

    の一貫した指針が必要となります。 『地域が求め

    ている人材へ』神石高原町の縦の連携が,重要と

    なってきます。

    神ゼミの展開

    神ゼミ開講に向けて

    ドローンアカデミー活動実績

    小・中・高連携への展開

    神ゼミ・小中高連携への展開

    地域学を中心とした学びをさらに深め,地域が求める人材へ

    9 10

  • 期待される成果

    油木高校魅力化+プラス

    プロジェクトの期待される成果

    地方創生に資する6つの成果

    新カリキュラムによる

    総合的学習の時間での新しい学力の育成

    地域課題解決,新大学入試にも対応したキャリア

    教育を経験する正課外活動として設置

    ❶ 目指す生徒像の実現

    ❷ 高校生の地域社会進出により,町づく

    りに新しい力が加わる。

    ❸ 町に育成された課題解決人材の誕生

    ❹ 課題解決人材の自給持続環境の整備

    ❺ 町の教育ブランド力 UP

    ❻ 教育による移住定住促進

    ※魅力的な教育環境が短期的には人口減,子ど

    も減少の歯止めとなり,中長期的に地方創生

    人材が地域課題を解決する事業,産業を生み

    出すことで地域の持続可能性を高める。

    魅力化の成果

    神j i n

    ゼミ

    11

    12

  • 油木高校魅力化+プロジェクト推進会議

    広島県立油木高等学校 ☎(0847)82-0006

    神石高原町役場まちづくり推進課 ☎(084

    7)89-3332

    神石高原町教育委員会教育課 ☎(084

    7)89-3341