気管挿管kenji/07.pdf気管挿管 1 挿管前準備 ① 清潔区域の設定 ②...

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気管挿管 1 挿管前準備 ① 清潔区域の設定 ② 使用器材の準備 BVM ・ 喉頭鏡 (ブレードのサイズ、ライトの確認) ・ 気管チューブ (サイズ、カフの確認) ・ スタイレット (気管チューブの湾曲に合わせ曲げる、潤滑財を散布し、気管チ ューブに挿入。先端が出ないようにする) ・ シリンジ (10ml にセットする) ・ 気管チューブ専用固定器具 ・ エアウエイチェッカー (つぶして手掌にあてて離しても、そのままつぶれた ままか確認する) ・ イージーキャップ (新品は紫色、二酸化炭素により黄色になる) 2 気管挿管手順 ① スニッフィングポジションを取るため頭の下に枕かタオル等を入れる 2 回の人工呼吸を終了したところで CPR を中断する。 ③ 左手で喉頭鏡を保持し、右手でクロスフィンガーかオトガイ下方圧迫法で開口 ④ ブレードを右口角から挿入し、舌を左によける ⑤ ブレードの先端が喉頭蓋谷まで進め、ハンドルの長軸方向に力を加え、喉頭鏡を平 行移動させる。 ⑥ 介助者にセリック法を行ってもらう ⑦ コーマックグレード1(声門のほぼ全体が視認できる)かどうか確認する ⑧ コーマックグレード2の場合は、バープ法を試みる ⑨ 右手に介助者から気管チューブを渡してもらい右口角からゆっくりと挿入する ⑩ 介助者は気管チューブの挿入する際は、右手でセリック法、左手で右口角を引く ⑪ 気管チューブの先端が声門を通過したならば、しっかり保持してスタイレットを介 助者に抜いてもらう ⑫ 気管チューブの先端が声門を1~2cm 進んだところで挿入を止める ⑬ 右手で気管チューブをしっかり保持して、喉頭鏡のブレードを抜く ⑭ 喉頭鏡のブレードを抜いたら、介助者にカフにエアを10ml 注入してもらう ⑮ 門歯のところで気管チューブの目盛りをチェックする(22cm⑯ 気管チューブnBVM を装着させ、胃への送気があるかどうか確認する ⑰ 胃への送気音が聴取されなければ、5 点聴診し、気管チューブの結露を確認する (一次確認) ⑱ 換気がよければセリック法を解除させ、心臓マッサージを命じる ⑲ 介助者に気管チューブの固定を指示する ⑳ エアウエイチェッカーを虚脱させ、BVM に接続し再膨張を確認する(4 秒以内) 21 イージーキャップを BVM に接続し 5 回換気して色調の変化を確認する

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気管挿管 1 挿管前準備 ① 清潔区域の設定 ② 使用器材の準備 ・ BVM ・ 喉頭鏡 (ブレードのサイズ、ライトの確認) ・ 気管チューブ (サイズ、カフの確認) ・ スタイレット (気管チューブの湾曲に合わせ曲げる、潤滑財を散布し、気管チ

ューブに挿入。先端が出ないようにする) ・ シリンジ (10ml にセットする) ・ 気管チューブ専用固定器具 ・ エアウエイチェッカー (つぶして手掌にあてて離しても、そのままつぶれた

ままか確認する) ・ イージーキャップ (新品は紫色、二酸化炭素により黄色になる)

2 気管挿管手順 ① スニッフィングポジションを取るため頭の下に枕かタオル等を入れる ② 2 回の人工呼吸を終了したところで CPR を中断する。 ③ 左手で喉頭鏡を保持し、右手でクロスフィンガーかオトガイ下方圧迫法で開口 ④ ブレードを右口角から挿入し、舌を左によける ⑤ ブレードの先端が喉頭蓋谷まで進め、ハンドルの長軸方向に力を加え、喉頭鏡を平

行移動させる。 ⑥ 介助者にセリック法を行ってもらう ⑦ コーマックグレード1(声門のほぼ全体が視認できる)かどうか確認する ⑧ コーマックグレード2の場合は、バープ法を試みる ⑨ 右手に介助者から気管チューブを渡してもらい右口角からゆっくりと挿入する ⑩ 介助者は気管チューブの挿入する際は、右手でセリック法、左手で右口角を引く ⑪ 気管チューブの先端が声門を通過したならば、しっかり保持してスタイレットを介

助者に抜いてもらう ⑫ 気管チューブの先端が声門を1~2cm 進んだところで挿入を止める ⑬ 右手で気管チューブをしっかり保持して、喉頭鏡のブレードを抜く ⑭ 喉頭鏡のブレードを抜いたら、介助者にカフにエアを10ml 注入してもらう ⑮ 門歯のところで気管チューブの目盛りをチェックする(22cm) ⑯ 気管チューブnBVM を装着させ、胃への送気があるかどうか確認する ⑰ 胃への送気音が聴取されなければ、5 点聴診し、気管チューブの結露を確認する

(一次確認) ⑱ 換気がよければセリック法を解除させ、心臓マッサージを命じる ⑲ 介助者に気管チューブの固定を指示する ⑳ エアウエイチェッカーを虚脱させ、BVM に接続し再膨張を確認する(4 秒以内) 21 イージーキャップを BVM に接続し 5 回換気して色調の変化を確認する

気 管 挿 管

気管挿管の適応と考えられるケース

ラリンゲアルマスクや食道閉鎖式エアウェイによる気道確保ができないもの、あるいは、

それが困難または不適切であることが明らかに予想されるものを気管挿管の適応とする。

以下に、それを具体的に示す。

1. 異物による窒息のため心肺機能停止となった事例

食事中に心停止が発症したとか、口腔内に少量の食物を認めるというだけでは適

応とするのに不十分であり、気管挿管を考慮するのは以下の場合である。

o 異物を除去したにもかかわらず、BVM法による換気が著しく困難である。

o ラリンゲアルマスクあるいは食道閉鎖式エアウェイが適切に挿入されたと考

えられるにもかかわらず、著しい換気抵抗がある。

o 喉頭展開により口腔内または声門部に比較的多量の食物塊を認める。

o

2. その他、指示医が必要と判断したもの

その例として以下のような状況が考えられる。

o 比較的多量の嘔吐物(吐血を含む)または喀血を口腔内に認める。

o 胃内容物逆流の恐れが濃厚である(明かなフルストマック)。

o 溺水患者のうち、比較的多量の胃内容物逆流を認める、あるいは肺水腫な

どによる換気困難を呈するもの。

o 心肺停止の原因として、喘息重積、緊張性気胸、肺水腫など、気管挿管以

外の方法では換気・酸素化を適切に行うことが難しい病態が想定される場

合。

o 原因を問わず、ラリンゲアルマスクや食道閉鎖式エアウェイを適切に挿入し

たと考えられるにもかかわらず、換気が著しく困難である。

Q: ラリンゲアルマスクや食道閉鎖式エアウェイを挿入して換気が困難であることが判明し

ない限り、気管挿管の適応にならないのか。

A:ラリンゲアルマスクや食道閉鎖式エアウェイによる気道確保が困難または不適切である

ことが明らかに予想される場合は、これらの器具を用いることなく気管挿管を考慮すること

が許される。

Q: 心肺停止の原因について、救急救命士からの報告だけで、指示医師が喘息重積、緊

張性気胸、あるいは肺水腫などと判断するのは困難ではないか。

A:救急救命士からの信頼できる情報として、BVM法やラリンゲアルマスクなどで換気をす

る際に著しい気道抵抗が認められ、併せて気管支喘息の既往・呼気の遷延(→喘息重積)、

胸部外傷・頸静脈怒張・胸部の鼓音(→緊張性気胸)、泡沫状ピンク色の喀痰(→肺水腫)

などがあれば気管挿管を考慮することができる。

気管挿管の適応外となるケース

1)以下の要件に該当する場合には、気管挿管を実施してはならない。

(ア)小児(およそ 15 歳未満)。

Q: 小児(15 歳未満)を救急救命士による気管挿管の適応外とする根拠は何か。

A:救急救命士テキスト追補版 p.75 にあるように、一般に小児の気管挿管は成人に比べて

難しく、病院外における成功率が低いと報告されている。これは病院における全身麻酔症

例での気管挿管実習についても同様である。なお何歳をもって成人と小児との境界とする

かについては諸説あるが、この気管挿管プロトコルに限っては成人と同様のチュ-ブサイ

ズ選択、気管挿管手技を応用できる 15 歳以上を用いた。これについては今後、救急救命

士による挿管が定着した段階でさらに低年齢層まで含まれる可能性が残されている。

(イ)状況から頚髄損傷が強く疑われる事例。たとえば、高エネルギ-事故による外傷例で

鎖骨以上の損傷を伴う場合、飛び込み後の溺水患者など。

(ウ)頭部後屈が困難である事例。

(エ)開口困難の事例。原因は疾患によるもの、死戦期の咬筋緊張によるもの、死後硬直

を呈しているものなど様々であるが、そうした原因を問わない。

(オ)喉頭鏡の挿入が困難である事例。

(カ)喉頭展開が困難である事例。

(キ)その他の理由で声帯の確認が困難な事例。

(ク)気管挿管に時間を要する、もしくは要すると予想される事例。

(ケ)その他、担当救急救命士が気管挿管不適当と考えた事例。

2)以下の要件に該当する場合には、気管挿管による転帰改善効果を期待できないため

気管挿管を考慮すべきでない。

(ア)脳血管障害による心肺機能停止が明らかである。

(イ)心筋梗塞、致死性不整脈等、循環器系の傷病に起因する心肺機能停止が明らかであ

る。

(ウ) 呼吸器系を除く部位の外傷に起因する心肺機能停止が明らかである。

ただし、上記3項目に関しては、比較的多量の嘔吐などが認められ、なおかつラリンゲア

ルマスクや食道閉鎖式エアウェイの挿入が困難な場合は気管挿管を指示することもあ

る。)

(エ)目撃者のいない縊頸による心肺機能停止。

(オ)目撃者のいない入浴中の心肺機能停止。

(カ)その他、死後硬直の出現が疑われるものや身体の著しい損壊など、「社会死」に近い

状態の傷病者は気管挿管の適応から除かれる。

Q: 「転帰を改善し得ない」に該当する場合でも、現場から収容先医療機関までの搬送時

間が長い(たとえば30分以上かかる)とき、それを考慮して気管挿管の適応とすることは可

能か。

A:現段階では患者の救命に寄与できる、または不可欠と考えられる場合にのみ救急救命

士の気管挿管が許されており、これに該当しない場合にはラリンゲアルマスクや食道閉鎖

式エアウエイを用いた気道確保に限定せざるを得ない。ただし、救急救命士による気管挿

管が定着した段階では、搬送時間が著しく長い場合など、病院前救急活動を円滑に実施

するために気管挿管の適応が拡大されることも考えられる。

Q: 溺水の状況は複雑である(海、川、風呂など)。目撃者のいない入浴中の溺水は挿管

の適応とはならず、一方、その他の場所での溺水は目撃者の有無に関係なく挿管適応と

解釈してよろしいか。

A:入浴中の溺水は、しばしば、内因性疾患(脳血管障害など)を原因としている。また、屋

内とはいえ、目撃者がいない場合には心停止後の時間経過が長いものが多い。したがっ

て、目撃者のない入浴中の溺水は、転帰が非常に不良なものの代表であると考えられる。

これに対し、屋外での溺水の多くは健康な人が不慮の事故により溺水に至るもので、冷水

による脳保護効果などもあいまって、心停止に至っても救命例および社会復帰例が少なか

らず報告されている。それゆえ、入浴中を除く溺水例については、目撃者の有無にかかわ

らず、他の除外項目がなければ挿管を考慮することができるものとする。

Q: 救急現場では、既往歴等の情報を聴取できない例が多々あり、また診断手段が限ら

れるため原因疾患を見分けるのも、しばしば困難である。「気管挿管による転帰改善効果

を期待できない」疾患と断定できない場合の気管挿管の適応をどのように考えるか。

A:意識を失う前に激しい頭痛、片麻痺、狭心痛を訴えたなど、脳血管障害や虚血性心疾

患を強く疑わせる確かな情報がある場合には、気管挿管の指示要請をすべきではない。し

かし、そのような情報がない場合には、気道確保の手段として、気管挿管を含むいくつか

の選択肢のなか最も適切な方法を選択してよい。

Q:脳血管障害や心疾患で救急救命士の気管挿管が有効でないとする方針に疑問を感じ

る。

A:現段階では、患者の救命に寄与できる、または不可欠と考えられる場合にのみ救急救

命士の気管挿管が限定されている。脳血管障害に伴う心肺停止は転帰がもともと非常に

不良であり、救急救命士の病院外気管挿管がその改善に寄与することは難しいと考えら

れる。一方、心疾患では心電図が心室細動・無脈性心室頻拍かどうか、電気的除細動を

早期かつ適切に実施できるかどうかが最大の転帰決定要因であり、病院外での気道確保

の選択は転帰に大きな影響を与えないと考えられている。

Q: AHA の指導方針では、コンビチューブまたはラリンゲアルマスク使用時(unsecured

airway)、心臓マッサージは人工呼吸に同期して実施しなければならない。一方、カフ付き

気管チューブで気道確保した場合(secured airway)は非同期でよい。同期の心マより非同

期の心マの方が単位時間あたり多くの胸骨圧迫を実施することができるため、救命効果は

高いと期待される。したがって、傷病者を現場から医療機関に搬送するにあたり、気管挿

管を積極的に適応するべきではないか。

A:「救急救命士標準テキスト追補版」でも、気管挿管時に単位時間あたり多くの胸骨圧迫

を実施できる利点が記載されている。しかし、最終転帰(心肺蘇生停止患者の社会復帰)

に反映することは証明されていない。気管挿管の操作中にBVM換気を中断することや、病

院外での気管挿管成功率が必ずしも高くないこと、食道挿管など合併症もあるという不利

な点も考慮せねばならない。まずは、本プロトコルによって開始される気管挿管によって最

終転帰が改善されることを示すことが先決であろう。

気管挿管の手順

( ⇒ 気管挿管プロトコルを参照)

1) 医師の指示(オンライン・メディカルコントロール)を受ける。

Q: ラリンゲアルマスクや食道閉鎖式エアウェイによる気道確保の指示をうけたが、それら

にて換気が充分でないとき、再度、気管挿管の指示要請が必要か? できれば、従来器具

の使用を指示要請したときに併せて、うまくいかなかったら気管挿管まで行うとの指示も受

けておくと時間の節約になる。

A:医師の指示のもとにラリンゲアルマスクや食道閉鎖式エアウェイを挿入したが適切な換

気ができないとき、次にどのような気道確保の方針をとるかについては医師の指示をあら

ためて受けることを原則とする。また、当初から従来法による換気に困難が予想されるた

め気管挿管を考慮する場合には、その適応理由、禁忌となる要件がないことを伝えるべき

である。ただし、救急救命士による気管挿管が定着した段階では、これらの流れをご質問

のように簡略化することも可能になると考えられる。

2) 必要に応じ、安全かつ確実に気管挿管を実施できる場所へ移動する。

3) 気管挿管の物品を準備する --- 吸引、喉頭鏡、気管チュ-ブ(複数のサイズ)、カフ

用注射器など。

4) スニッフィングポジションをとる --- 枕の高さ、位置の調整。

5) 口腔内を吸引し、高流量酸素を用いた BVM法で十分に酸素化をおこなう。

6) 必要により心臓マッサ-ジの中断を指示する。

7) セリック法による介助を指示する(本法はカフエアーの注入まで続ける)。

8) 開口、喉頭鏡挿入 --- 異物や分泌物等を認めれば吸引あるいはマギール鉗子で除

去する。

9) 喉頭を展開し、気管挿管をおこなう。

本操作にかける時間は1回につき30秒まで、2回までの施行とする。挿管困難例で

はBVM法で換気しながら医師に報告して、次の気道確保法を決定する。なお30秒

以内に挿入できなかった場合も1回の挿管操作に数える(2回目の挿管操作に際し

ては、初回の失敗の原因を考え、スニッフィングポジションの修正やスタイレットの

曲がりを工夫する)。

気管へのチュ-ブ挿入は安全に静かに行い、強い抵抗のある場合は中止し、無理

な挿入は避ける。

日本人の場合、挿入の深さは気管チューブカフが声帯を2cm越える位置、あるい

は成人男性は門歯で 21~24cm、女性は 19~22cm を目安とする。

Q: 気管チューブの固定の位置について、厚生労働省のプロトコル(案)では成人男性は

門歯で 21cm、女性は 19cm を目安とすると記載している。一方、標準テキスト追補版は男

性 22~24cm、女性 20~22cm となっている。統一する必要はないのか。

A:気管チュ-ブの適切な固定の位置については、教科書的にも記載が統一されていない。

深く挿入し過ぎると片側挿管の恐れがあり、逆に、浅すぎると事故抜管やカフによる声帯

損傷の恐れがある。体格や体形によって適正な長さはかなり違うため、気管挿管後の観察

によって確認するのが原則である。したがって、このプロトコルでは折衷的なゆるやかな目

安を記載した。なお挿管操作の際、カフが声帯を通り過ぎて(成人で)2cm超える位置まで

直視下にチュ-ブを挿入することが最も重要である。

10)カフエアーを注入し、換気バックなどに接続して人工呼吸を開始する。

気管チュ-ブは低圧カフ付きのものを使用し、カフへの注入空気の量は10ml または換気

に伴う空気漏れがなくなる量とする。気管挿管後の1回換気量は 10~15ml/kg、換気は心

臓マッサ-ジに同期させず5秒に1回とする。自己心拍再開後は4~5秒に1回とし、軽度

の過換気を目標とする。できるだけリザーバ付きの BVM を用い、10L/分以上の酸素流量

とする。

11)気管内に正しく挿管されたことを、心臓マッサ-ジを中断したまま、上記の 10)に引き続

いて手早く確認する。

換気により両胸部が挙上することを視認し、上腹部の聴診で胃への送気音が聴取

されないことを確認する。なお、胸部が全く挙上しないか、胃部への送気音が聴取

される場合は速やかに気管チュ-ブを抜去し、30 秒間のCPR を実施した上で再度

の気管挿管を試みる --- 2回まで実施。食道挿管かどうか紛らわしい場合は再度

喉頭展開して、チュ-ブが声門を通過していることを確認してもよい。

胸部4カ所(左右の前胸部、中腋窩線)および胃部の計5点を聴診する。なお、呼吸

音を聴取しない場合は気管チュ-ブを抜去し、30 秒間のCPR を実施した上で再度

の気管挿管を試みる。

Q: 挿管直後に上腹部で聴診する。さらに、胸部4個所と上腹部での5点聴診を求めるの

は、上腹部の聴診が重複するのではないか。

A:米国心臓協会(AHA)の指導法では、挿管直後の換気の際に胸部の挙上を視認し、同

時に胃への送気音が聞こえないかどうか(聴診でなくてもよい)確認する。病院内ではこの

方法でよいが、騒がしい救急現場では聴診器を用いるのがより確実であろうと思う。なお、

AHA でも胸部4カ所の聴診後に再度、胃への送気音の確認を奨めているので、このプロト

コルでも念のために再度上腹部の聴診を行うこととした。

12)心臓マッサージを再開する。

13)チュ-ブを固定する --- 原則として専用固定器具(チュ-ブホルダー)を使用。

14)適切に気管挿管されていることを、以下の手段を組み合わせて確認する。

チュ-ブ内壁が呼気によって曇り、それが換気にあわせて上下することを視認す

る。

食道検知器や呼気CO2 モニターを使用する(できれば両者を)。

Q: 気管挿管後の二次確認は食道検知器または呼気CO2モニターのどちらか一つでよい

と思うが、いかが。

A:気管挿管後の二次確認の方法には、それぞれ長所短所がある。挿管後にチュ-ブが

気管に挿入されていることを確実に判定するためには、できるだけ、これらを併せて用いる

のが理想的である。

15)可能な限り指示医へ報告したうえ、CPR を継続しながら医療機関へ患者を搬送する。

なお、気管チューブの挿入後は、用手による気道確保を行わず、頭部の位置を水平に保

つ。また、胃内容物の逆流がある時は、吸引・清拭を行う。

気管挿管に2回とも失敗した場合は、従来法にて気道の確保を試みる。この際の気道確

保手段の選択は、ラリンゲアルマスク、コンビチューブを同列とする。従来法でも換気が得

られない場合は、BVM法を行いながら搬送する。

Q: 気管挿管前にラリンゲアルマスクや食道閉鎖式エアウェイを使用して充分な換気が得

られなかったため気管挿管を選んだ場合でも、気管挿管に失敗したあと、再度ラリンゲア

ルマスクや食道閉鎖式エアウェイを挿入するか?

A:気管挿管に2回失敗した後は、ラリンゲアルマスク、食道閉鎖式エアウェイ、BVM法の

いずれかを用いて換気を試みるしかない。いずれを選択するかは、そこに至るまでの経過

を含めて救急救命士の判断に委ねられる。困難な状況ではあるが、できるだけ有効な換

気ができる方法を選択し、蘇生処置を行いながら搬送を急ぐ。

気管挿管の合併症

気管挿管には種々の合併症があり、代表的なものを以下に例示する。こうした合併症を認

めた場合には、救急救命士と初診医の双方が検証票に記載する。

(ア) 食道挿管

(イ) 片肺挿管

(ウ) 喉頭鏡あるいは気管チューブの過剰な力による歯牙損傷、上気道損傷

(エ) 無理な挿管操作あるいは正常咽頭反射による嘔吐と誤嚥

(オ) 挿管操作延長による低酸素血症

(カ) 頚椎症患者に対する過伸展による頚椎骨折

(キ) 外傷症例において頚髄損傷の悪化

(ク) 低体温症例における気道刺激による心室性不整脈、心室細動の出現

(ケ) 気道刺激による迷走神経反射による徐脈

(コ) 無理な挿管操作、過剰な加圧による気胸の発症、あるいは既存の気胸の増悪

Q: CPA の救急現場を多く経験している救急救命士は様々な状況で臨機応変に活動して

いるが、医師は搬送後の患者に接触しているだけで、現場を本当に知っているのだろう

か。

A:ご指摘のように、救急医療にたずさわる医師が救急車同乗などの経験を通して救急現

場への理解を深めることは重要である。各地域MC協議会として救急車同乗などの研修・

交流の機会を設けていただきたい。一方、救急救命士も現場経験に頼るだけでなく、医学

的な助言に耳を傾け、病院関係者との密接な情報交換、協力体制を築くことは必須であ

る。

Q: この気管挿管プロトコルは救急医療機関の指示医師に周知徹底されるか。

A:病院関係者への適切な情報提供は、県および地域MC協議会の責任である。しかし、

他方で、救急救命士も地域の医師との交流を深め、気管挿管に関する共通認識を形成す

べく努力していただきたい。この共通理解が形成されない限り、救急救命士の気管挿管が

定着するのは難しい。

気管挿管プロトコール(要点)

○気管挿管の適応と考えられる症例は次のものとする。

1)異物による窒息の心肺機能停止症例で LMA・EGTA 等による気道確保が困難なもの。

2)LMA・EGTA 等により安定した気道確保が困難であり、気管挿管以外では患者の予後を改善

しえないと、MC登録指示医師が判断した心肺機能停止症例。

次の症例を適応とする。

① 20 分間以上の長時間搬送の間、他の気道確保法では安定した気道確保が難しいと予測される症例

② 発生現場から救急車への移送中に安定した気道確保が困難である症例

③ 気道熱傷、喉頭蓋炎、喉頭浮腫等の上気道の狭窄により他の気道確保法では気道確保が困難であ

る症例

④ 溺水、食物摂取等に起因する多量の胃逆流物等の液体が口腔・咽頭にあり、他の気道確保法では

挿入または気道確保が困難であると予測される症例

⑤ 顔面外傷等による口腔・咽喉内の大量出血により他の気道確保法では気道確保が困難であると予

測される症例

⑥ その他の理由で他の気道確保法では気道確保が困難な症例

○気管挿管の適応外となる症例は次のものとする。

1)8歳未満

2)状況から頸髄損傷が強く疑われる事例。

3)頭部後屈困難例。

4)開口困難と考えられる例。

5)喉頭鏡挿入困難例。

6)喉頭鏡挿入後喉頭展開困難例。

7)その他の理由で声帯確認困難例。

8)時間を要する、もしくは要すると考えられる例。

9)その他救急救命士が気管挿管不適当と考えた例。

○挿管の種類は、当面、喉頭鏡を用いた直視下経口挿管のみとする。

○挿入に要する時間は1回30秒以内として、挿入試行は2回までとする。30秒以内に挿入できなか

った場合も1回の挿入試行として数える。

○気管挿管失敗の際は、従来法にて気道の確保を試みる。

救急救命士講義用試験問題

1.鼻は呼吸ガスの通路、吸気の( )、および( )を司っている。

2. 舌において、意識がなくなれば付着部筋組織が弛緩して( )となる。

3. 気道は喉頭下端から肺門に至るまでの( )と、それより末梢の( )に分けら

れる。

4. 気管が左右の気管支に分かれるところを気管( )と言う。

5. 右主気管支は、左に比べ太く( )、正中線に対する角度が( )

6. 気管チューブや異物は、( )主気管支に入りやすい。

7. 右肺は( )葉に、左肺は( )葉になっている。

8. 熟練した麻酔科医での挿管困難の頻度は約( )%である。

9. 挿管困難の原因を5つ挙げよ。

10.換気困難の原因を5つ挙げよ。

11.気管挿管が不可能な場合の第一の緊急処置は( )である。

12.気道の最狭部は、大人では声門裂、乳児では( )である。

13.小児の挿管において大人との違いから、注意する点を3つ挙げよ。

14.大人の一回換気量は約( )m1 である。

15.肺気量を測定する機査法を( )という。

16.分時換気量は、一回換気量×( )で表される。

17.解剖学的死腔量は大人で約( )m1 である。

18.胸腔内圧は呼気終末で約( )~( )cmH20の( )圧である。

19.肺コンプライアンスとは、肺の( )の指機である。

20.末梢化学受容体である頸( )小体は、動脈( )分圧の低下に反応する。

21.フルストマックとは、( )内容物が充満していることである。

22.食事後強いストレスを受けると( )の動きが停止することがある。

23.酸度の強い胃液を誤嚥すると( )肺炎となることがある。

24.頭側が高くなった体位を( )位という。

25.セリック法では、( )軟骨を頚椎に押し当てる。

26.仰臥位では肺血流は肺の背側ほど( )する。

27.換気血流比の値が( )とき死腔様効果、( )ときシャント様効果という。

28.気管挿管により吸気の加温( )、気道粘膜の( )機能が障害される。

29.人工呼吸関連肺炎は( )と呼ばれる。

30.呼吸不全に対する人工呼吸により呼吸( )を軽減できる。

31.陽圧呼吸により心拍出量は( )し、中心静脈圧は( )する。

32.人工呼吸により脳圧は( )、尿量は( )する。

33.人工呼吸の基本的換気モードには、( )規定と( )規定がある。

34.吸気と呼気の時間の比は、1:( )である。

35.PEEP とは、( )陽圧である。

36.気管チューブにかかわる合併症には、チューブの( ),( )、チューブに

よる( )がある。

37.高い気道内圧で換気すると、( )になることがある。急激な血圧低下、 酸素化悪化が

みられるとき( )性気胸という。

38.人工呼吸中にもっともよく見られる肺併症は( )である。

39.患者搬送中で、人工呼吸中の注意点を6つ挙げよ。

40.心肺停止に至る上気道閉塞の原因を6つ挙げよ。

41.喉頭鏡のブレードには、( )型と直ブレードがある。

42.成人男子に使用する気管チューブのサイズは( )mmである。

43.気管チューブ位置確認器具には( )検出器と、( )挿管判定器具がある。

44.頭部を挙上し後屈させるのを( )ポジションという。

45.挿管開口操作には、( )法と、( )法がある。

46.喉頭鏡ブレード先端は( )まで進める。

47.BURP 法とは、甲状軟骨を( )、( )、背側へ圧抑することである。

48.気管チューブの深さは,成人男性で門歯より( )cm である。

49.口腔内異物を除去する鉗子を( )鉗子という。

50.病院前心肺停止における緊急気管挿管のメリットを3つ挙げよ。

51.病院前心肺停止における緊急気管挿管のデメリットを2つ挙げよ。

52.挿管以外の気道確保用器具には( )マスク、( )チューブ、

( )エアウエイなどがある。

53.一般的な気管吸引の注意点を6つあげよ。

54.気管チューブ位置確認の一次確認では、まず( )を聴診し、同時に( )の

膨らみを確認する。次に、左右の前胸部、( )を聴診、再度上腹部を聴診する。

55.食道挿管と判断したら、直ちに気管チューブを( )し、( )秒間人工呼吸する。

救急救命士講義用試験問題 解答

1.鼻は呼吸ガスの通路、吸気の(加温加湿)、および(嗅覚)を司っている。 p23

2. 舌において、意識がなくなれば付着部筋組織が弛緩して(舌根沈下)となる。p24

3. 気道は喉頭下端から肺門に至るまでの(気管)と、それより末梢の(気管支)に分けられる。

p25

4. 気管が左右の気管支に分かれるところを気管(分岐部)と言う。p25

5. 右主気管支は、左に比べ太く(短く)、正中線に対する角度が(20°~25°)。p25

6. 気管チューブや異物は、(右)主気管支に入りやすい。 p25

7. 右肺は(3 )葉に、左肺は(2)葉になっている。p26

8. 熟練した麻酔科医での挿管困難の頻度は約(3)%である。 p26

9. 挿管困難の原因を5つ挙げよ。 p27

1 もっとも多い原因は、側頭下顎骨関節機能障害

2 仰臥位をとらせる

高度脊椎変形

3 口を開ける

a 開口不能 b 顔面外傷 c 口唇の瘢痕拘縮 d 顎関節可動制限 e 咬筋の変化

4 ブレードを挿入する

a 口腔内、咽頭の腫瘤 b 歯牙異常 c 顔面外傷

5 頭部を後屈する

a 短頸 b 頸椎の可動制限 c 頸部皮膚瘢痕拘縮、腫瘤 d 筋の変形

6 下を圧排し、舌根部を押さえる

a 口蓋裂 b 小顎 c 巨舌 d 上顎異常 c 舌部の腫瘤

7 喉頭蓋を直視し、喉頭を展開する

a 歯牙の異常 b 口蓋裂 c 喉頭腫瘤 d 小顎・上顎異常 e 頸部皮膚瘢痕拘縮、腫瘤

f 筋の変形、頸椎の可動制限 g 喉頭・喉頭蓋の異常

8 チューブを挿入する

a 喉頭の異常、腫瘤 c 気管狭窄、走行異常

10.換気困難の原因を5つ挙げよ。 p27

a 喉頭痙攣 b 気管支痙攣 c 喘息発作 d 気胸 e 胸腔内液貯留(血液など)

f 病的肥満 g 口・鼻の奇形 h 気道狭窄・閉塞 I その他(歯がない、あごひげ、舌根沈下)

11.気管挿管が不可能な場合の第一の緊急処置は(BVM 換気)である。p26

12. 気道の最狭部は、大人では声門裂、乳児では(輪状軟骨部)である。p27

13.小児の挿管において大人との違いから、注意する点を3つ挙げよ。 p27

1 薄い枕を敷いて十分なスニッフィングポジションにすること

2 先端の広い直ブレードを用いて喉頭蓋を直接起こすこと

3 気管チューブが声門裂を通過しても輪状軟骨部を通りにくいこと(粘膜損傷を起こしやす

い)

4 気管が短いので片側挿管や脱落しやすいこと

14.大人の一回換気量は約(500)m1 である。p28

15.肺気量を測定する機査法を(スパイロメータ)という。p28

16.分時換気量は、一回換気量×(呼吸数)で表される。 p28

17.解剖学的死腔量は大人で約(150)m1 である。 p28

18.胸腔内圧は呼気終末で約(-2)~(-4)cmH20の(陰)圧である。 p29

19.肺コンプライアンスとは、肺の(伸展性)の指機である。p29

20.末梢化学受容体である頸(動脈)小体は、動脈(血酸素)分圧の低下に反応する。 p29

21.フルストマックとは、(胃)内容物が充満していることである。 p31

22.食事後強いストレスを受けると(消化管)の動きが停止することがある。p31

23.酸度の強い胃液を誤嚥すると(誤嚥性)肺炎となることがある。p32

24.頭側が高くなった体位を(セミファウラー)位という。 p32

25.セリック法では、(輪状)軟骨を頚椎に押し当てる。 p32

26.仰臥位では肺血流は肺の背側ほど(増大)する。p32

27.換気血流比の値が(大きい)とき死腔様効果、(小さい)ときシャント様効果という。p32

28.気管挿管により吸気の加温(加湿)、気道粘膜の(線毛)機能が障害される。 p33

29.人工呼吸関連肺炎は(VAP)と呼ばれる。p34

30.呼吸不全に対する人工呼吸により呼吸(仕事量)を軽減できる。p34

31.陽圧呼吸により心拍出量は(減少)し、中心静脈圧は(上昇)する。p35

32.人工呼吸により脳圧は(上昇)、尿量は(減少)する。 p35

33.人工呼吸の基本的換気モードには、(量)規定と(圧)規定がある。 p35

34.吸気と呼気の時間の比は、1:(2)である。p35

35.PEEP とは、(呼気終末)陽圧である。p35

36.気管チューブにかかわる合併症には、チューブの(位置異常),(閉塞)、チューブによる(気

道の損傷)がある。p36

37.高い気道内圧で換気すると、(気胸)になることがある。急激な血圧低下、 酸素化悪化がみら

れるとき(緊張)性気胸という。 p37

38.人工呼吸中にもっともよく見られる肺併症は(無気肺)である。 p37

39.患者搬送中で、人工呼吸中の注意点を6つ挙げよ。p37

1 胸郭の挙上・動き

2 両肺の呼吸音の確認

3 気管チューブの位置の確認

4 四肢末梢の皮膚の色調

5 SPO2、心電図などのモニターの確認(心拍再開後)

6 バイタルサインの確認(心拍再開後)

40.心肺停止に至る上気道閉塞の原因を6つ挙げよ。 p38

1 上気道の異物、窒息

2 上気道の感染(急性喉頭蓋炎、クループ、咽後膿瘍)

3 上気道の外傷(顔面骨骨折、咽頭・喉頭穿通創、喉頭・咽頭鈍的外傷、気管損傷)

4 気道熱傷(上気道)、顔面熱傷

5 上気道頸部の腫瘍(舌癌、喉頭癌、甲状腺癌など)

6 喉頭痙攣、喉頭浮腫

41.喉頭鏡のブレードには、(マッキントッシュ)型と直ブレードがある。p40

42.成人男子に使用する気管チューブのサイズは(7~8)mmである。 p41

43.気管チューブ位置確認器具には(呼気二酸化炭素)検出器と、(食道)挿管判定器具がある。 p41

44.頭部を挙上し後屈させるのを(スニッフィング)ポジションという。 p41

45.挿管開口操作には、(クロスフィンガー)法と、(オトガイ下方圧迫)法がある。 p42

46.喉頭鏡ブレード先端は(喉頭蓋谷)まで進める。 p43

47.BURP 法とは、甲状軟骨を(右側)、(頭側)、背側へ圧抑することである。 p43

48.気管チューブの深さは,成人男性で門歯より(22~24)cm である。 p44

49.口腔内異物を除去する鉗子を(マギール)鉗子という。p45

50.病院前心肺停止における緊急気管挿管のメリットを3つ挙げよ。p45

1 体位の変化や高い気道内圧においても気管からのエアリークが少ない。

2 搬送中や心臓マッサージを続けながらの換気が可能である。

3 胃内への空気の流入がない

4 気管内分泌物の吸引が行える

5 病院到着時にエピネフリンなど蘇生薬剤の投与ルートとして使用できる

51.病院前心肺停止における緊急気管挿管のデメリットを2つ挙げよ。p45

1 技術的な困難性(気管挿管成功率の低さ)

2 重篤な合併症の発生

52.挿管以外の気道確保用器具には(ラリンゲアル)マスク、(コンビ)チューブ、(食道閉鎖式)

エアウエイなどがある。p45

53.一般的な気管吸引の注意点を6つあげよ。 p46

1 吸引前に十分な酸素化を行うこと

2 適切な清潔操作で行うこと

3 吸引時間は 15 秒以内にとどめること

4 吸引圧は-80~-120mmHg とすること

5 吸引カテーテルの直径は気管内チューブの内径の 50%を超えないこと

6 吸引操作中は心電図やパルスオキシメータなどモニターの変化に注意すること

54.気管チューブ位置確認の一次確認では、まず(上腹部)を聴診し、同時に(胸郭)の膨らみを

確認する。次に、左右の前胸部、(側胸部)を聴診、再度上腹部を聴診する。 p47

55.食道挿管と判断したら、直ちに気管チューブを(抜去)し、(30)秒間人工呼吸する。 p47

平成 16年度第1回気管挿管講習 終了テスト 平成16年4月26日 試験時間50分

1 正しいものはどれか。 a 彎曲型(マッキントッシュ型)喉頭鏡は喉頭蓋谷にブレード先端を挿入して喉頭展開をする。 b ハンドルとブレードは通常はずすことができるが、使用前に正常にライトが点灯するなど

の点検が必要である。 c 成人では通常1番、ないし2番のブレードを用いる。 d 通常、喉頭鏡を右手で操作する場合、喉頭鏡のブレードで軟部組織を右側によける。 e ブレード挿入時には可能な限り愛護的に行い、歯牙損傷や軟部組織損傷に注意を払う。

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 2 誤っているものはどれか。 1 高度の挿管困難が予測された場合、挿管せずに搬送することも考慮すべきである。 2 小顎症、短頸などは代表的な挿管困難を予想される体型である。 3 高度肥満者の場合では挿管できても換気時に高い気道内圧が必要になることがある。 4 挿管困難症が予想された場合、頸部はスニッフィングポジションよりも、可能な限り後屈

させた体位を第1選択とする 5 喉頭展開をして声門が見えにくい場合、介助者にBURP法を施行してもらう。 3 正しいものはどれか。 a 喉頭鏡のブレードを正しい位置に挿入したら、ハンドルを前上方に引き上げる様に喉頭展

開する。 b 気管チューブを受け取る時は正しく持つためにチューブを視認する。 c スタイレットはチューブを完全に正しい位置まで進めてから抜去する。 d カフに空気を注入する場合、空気漏れを防ぐために可能な限り高い圧力にする。 e 食道挿管を避けるためには、気管チューブの声門通過を直視すべきである。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e 4 誤ったものはどれか。 1 気管挿管の一次確認法とは、身体所見により確認する方法である。 2 一次確認法で気管挿管が確かだとしても、二次確認法を行うべきである。 3 膨張式食道挿管感知器(EDD)は確実な一次確認法である。 4 五点聴診法では六回聴診することになる。 5 胸郭の動きが不均一の場合、片肺挿管以外の原因も考慮する。

5 救急現場での心肺停止を来たす疾患として可能性の低いものはどれか。 1 高位頸髄損傷 2 重度心筋梗塞 3 喘息重積発作 4 慢性硬膜下血腫 5 重症不整脈 6 正しいものはどれか。 a Mallanpati分類とは喉頭展開時の声門の見え方で分類される。 b Cormack分類でグレード5と言えば、挿管不能を意味する。 c 一般に、手術時よりも心肺停止患者で挿管困難に遭遇する可能性が高い。 d 挿管困難症例であっても、他の気道確保(LMAなど)が有効な場合もある。 e 喉頭展開に失敗したら、30秒間のCPRを行い再度試みる。

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 7 酸素療法の合併症はどれか。 a CO2ナルコーシス b 吸気性無気肺 c 気胸 d 空気塞栓症 e 縦隔気腫

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e 8 気管及び気管支について誤りはどれか。 1 気管分岐部は第4-6胸椎レベルである。 2 気管挿管チューブは右主気管支に入りやすい。 3 左主気管支は、右に比較して呼気に虚脱しやすい。 4 成人の気管の直径は約1.5-2.0cmである。 5 左右主気管支が気管長軸の延長線となす角度は異なる。 9 呼気終末陽圧(PEEP)呼吸の効果はどれか。 1 シャント量の増加 2 拡散障害の増悪 3 機能的残気量の減少 4 酸素化能の改善 5 心拍出量の増加

10 正しいものはどれか。 1 肺血栓塞栓症では死腔換気率が増加する。 2 無気肺ではシャント率が低下する。 3 肺全体では換気と血流の比(換気/血流)は2.0である。 4 拡散障害は高CO2血症をきたす。 5 小気管支喘息では低CO2血症をきたす。 11 無脈性電気活動(PEA)を呈する病態はどれか。 a 低酸素症 b アシドーシス c 肺塞栓症 d 低Na血症 e 脳ヘルニア

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 12 心肺機能停止(CPA)をきたす原因が上気道閉塞のものはどれか。 1 筋無力症候群 2 パラコート中毒 3 一酸化炭素中毒 4 気道熱傷 5 有機リン中毒 13 人工呼吸器による陽圧呼吸の合併症はどれか。 a 血胸 b 気胸 c 皮下気腫 d 気腹 e 心拍出量増加

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 14 気管吸引について正しいものはどれか。 1 吸引時間は 30秒以内とする。 2 吸引圧は-10~-20mmHgで行う。 3 吸引カテーテルは気管挿管チューブの内径に近いものが良い。 4 吸引中はモニタの変化に注意する。 5 清潔操作は不必要である。

15 誤っているものはどれか。 1 気管挿管は経口挿管が一般的である。 2 気管挿管をしたら食道挿管や片肺挿管でないかを最初の換気ですぐ確認する。 3 気管切開は声帯からの位置が遠く、声帯への悪影響が少ない。 4 甲状腺は輪状甲状間膜より頭側にある。 5 アナフィラキシーなど、声帯の浮腫が強い場合には輪状甲状間膜切開が行われることもある。 16 呼吸生理の理解に役立つ記号の意味で誤っているのはどれか。 a 第1文字のP・・・・分圧 b 第1文字のS・・・・飽和度 c 第2文字のa・・・・動脈 d 第2文字のE・・・・吸気 e 第 2文字のA・・・・動脈

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e 17 誤っているのはどれか。 1 嚥下運動で誤嚥しないのは常に声門が開いているからである。 2 フルストマックでは胃管が挿入されている場合でも胃内容物が口腔内へ逆流することが

ある。 3 腹膜炎患者では食物摂取の有無にかかわらず胃内容物が停滞している。 4 食後早期に外傷などの強いストレスを受けていると受傷後数10時間たっても胃内に食

物残渣が存在している場合がある。 5 救急現場ではすべての傷病者をフルストマックとみなして対応すべきである。 18 正しいものはどれか。 1 胸腔内圧は肺内のどの部分でも均一である。 2 酸素の拡散速度は二酸化炭素の 20倍である。 3 肺循環は体循環に等しい血液量を受け入れており、平均肺動脈圧と体血圧はほぼ同じである。 4 肺内の換気と血流は均等で効率よいガス交換が行われている。 5 肺内シャント血流と換気血流比の低下により肺胞と動脈血の酸素分圧には格差が生じる・ 19 上気道閉塞について誤っているものはどれか。 1 上気道が閉塞すると数秒で低血圧となり心停止に至る。 2 乳幼児での上気道の異物はおもちゃ、ピーナッツなどが多く、気道の完全閉塞よりも部分

閉塞をきたすことが多い。 3 上気道の炎症(急性扁桃炎など)で気道閉塞を起こすことがある。 4 顔面外傷では口腔内出血により、軟部組織の腫脹がなくても上気道閉塞をおこすことがある。 5 酸やアルカリの誤嚥により上気道閉塞を起こすことがある。

20 気管挿管に伴う危険因子に関して誤っているものはどれか。 1 救急現場では理想的な体位(スニッフィングポジション)がとりづらい。 2 自発呼吸がない場合には気管挿管の判定が難しい。 3 留置した気管チューブが気管内にあるのか食道内にあるのかはっきり分からない場合に

は他の気道確保法に切り替える。 4 搬送中の気管チューブの事故抜去予防はテープ固定のみでは不十分で専用固定器具を用

いるか用手的に気管チューブを保持する。 5 自己心拍再開した場合、傷病者が気管チューブの違和感を訴えたら搬送中でも抜管するべ

きである。 21 誤っているものはどれか。 1 心肺停止傷病者では体動がないので喉頭展開しやすい。 2 心肺停止傷病者では肺循環がないために呼気二酸化炭素が検出されにくい。 3 救急救命士が心肺停止傷病者に気管挿管する際、気管チューブが声門を通過するのを直視

下に確認することができない場合、盲目的に行うことも必要である。 4 食道挿管の確実な確認方法はない。 5 突然換気不能になった場合は事故抜去を疑う。 22 食道挿管の確認法で誤っているものはどれか。 1 聴診 2 胸郭の上下運動 3 気管チューブの曇り 4 パルスオキシメーター 5 喉頭鏡による再直視 23 気管挿管を試みるのに許容される時間はどれが適切か。 1 30秒以内 2 1分以内 3 1分 30秒以内 4 2分以内 5 3分以内 24 気管挿管困難時の対応で正しいものはどれか。 1 イージーキャップⅡで色の変化が見られなければ、直ちに抜去する。 2 気管切開を行う。 3 気管挿管の試みは3回までは行う。 4 食道挿管してもすぐに抜去しない。 5 心肺蘇生を 30秒間行い、気管挿管をもう一度だけ試みる。

25 気管挿管後の一次確認手技でないものはどれか。 1 気管チューブ内の結露を確認する。 2 胸壁の動きを視診する。 3 上腹部で聴診する。 4 左右の前頸部で聴診する。 5 左右の前および側胸部で聴診する。 26 気管挿管後の心肺蘇生法として正しいものはどれか。 1 酸素濃度は21%で十分である。 2 人工呼吸中の吸気時間は 1秒未満にする。 3 人工呼吸は 10秒に 1回行う。 4 心臓マッサージは人工呼吸と非同期で行う。 5 バッグバルブマスクは不要となる。 27 気管挿管時に主として術者が行う行為はどれか。 1 カフに空気を入れる。 2 喉頭鏡を抜く。 3 スタイレットを抜く。 4 セリック法を行う。 5 挿管側の口角を軽く引く。 28 喉頭展開に関して正しいものはどれか。 1 開口時には異物もチェックする。 2 喉頭蓋に通常直接ブレードの先端をかける。 3 歯牙損傷はまれである。 4 舌は通常右によけながら挿入する。 5 ブレードを深く挿入したほうが喉頭蓋を確認しやすい。 29 気管チューブが正しく気管内に挿入されていない可能性を示す所見はどれか。 a バッグ・バルブ換気により胸郭の動き(膨らみ)が確認できない。 b 気管チューブ壁に呼気による湿潤が認められない。 c 左右の前胸部・側胸部で呼吸音を聴取できない。 d 呼気中に二酸化炭素が検出できない。

1:a,c,d 2:a,b 3:b,c 4:d 5:a,b,c,d

30 手洗いによる人工的付着菌除去効果について正しいものはどれか。 1 石鹸+流水による10秒の手洗いでの除菌率は1/10である。 2 石鹸+流水による100秒の手洗いでの除菌率は1/100である。 3 消毒液+流水による 10秒の手洗いでの除菌率は1/100である。 4 消毒液+流水による 100秒の手洗いでの除菌率は1/1000でる。 5 速乾性すり込み式消毒剤による除菌率は1/1000である。 31 事後検証について誤っているものはどれか。 1 医師は救急現場活動を医学的に検証する。 2 消防本部の指導的救急救命士が業務管理的検証を行う。 3 常に搬送先医療機関の担当医師が検証を行う。 4 検証結果は救急救命士個人のデータとして管理され、再教育に生かされる。 5 検証結果の蓄積により、プロトコールの適切性も検討される。 32 全身麻酔症例での気管挿管病院実習に対するインフォームドコンセントについて誤ってい

るものはどれか。 1 麻酔科医が患者に実技内容を説明し同意を得る際には、救急救命士も同席する。 2 患者への説明は麻酔科医の責任で行われる。 3 救急救命士による気管挿管を拒否しても不利益を受けないことを説明しなければならない。 4 気管挿管手技に伴う合併症については、家族のみに説明し同意を得ればよい。 5 説明内容と同意の署名の文章はカルテに保存しておく。 33 自己心拍が存在する場合、気管チューブの位置確認法として最も信頼できるのはどれか。 1 呼吸音の聴取 2 呼気二酸化炭素の検出 3 気管チューブ内の結露、湿潤 4 胃内の空気の流入音が聞こえない 5 胸郭の膨らみが認められる 34 気管挿管後の急性期合併症でないものはどれか。 1 咽頭痛 2 片肺挿管 3 気管チューブの屈曲、閉鎖 4 低酸素血症 5 高炭酸ガス血症

35 メディカルコントロールについて誤っているものはどれか。 1 事後検証は off-lineメディカルコントロールである。 2 医師が医学的検証を行う。 3 プロトコール作成は on-lineメディカルコントロールである。 4 事後検証は検証医が行う。 5 検証結果は再教育、プロトール作成にも反映される。

36 メディカルコントロール協議会について誤っているものはどれか。 1 都道府県メディカルコントロール協議会と地域メディカルコントロール協議会がある。 2 協議会の構成メンバーは医師と救急隊員である。 3 地域メディカルコントロール協議会ではプロトコール作成を行う。 4 都道府県メディカルコントロール協議会において地域メディカルコントロール協議会が

設置される。 5 地域メディカルコントロール協議会が具体的な方針を作成する。 37 事後検証について正しいものはどれか。 1 医師は救急活動に関しては検証しない。 2 搬送先の医師が検証することがある。 3 消防本部が業務管理的検証を行うことはない。 4 プロトコール自体を検証することはない。 5 MC医は検証の対象にならない。 38 救急救命士の関わる法律に対し、誤っているものはどれか。 1 救急救命士が特定行為を医師の指示なしに単独で実施した場合は半年以下の懲役に処せ

られることがある。 2 医療過誤とは医療サイドに過失がある場合をいう。 3 過失の主なものは医学領域では注意義務違反である。 4 刑法上の救急救命士の悪意のない医療行為で傷病者が亡くなった場合、法に触れるとすれ

ば業務上過失致死罪である。 5 救急救命士処置録は救命救急処置を施された日から 5年間の保存が義務付けられている。 39 気管挿管に関し誤っているものはどれか。 1 気管挿管の事後検証は救急救命士の質の向上に有用である。 2 アメリカのパラメディックの心肺停止患者への挿管の成功率は96%である。 3 アメリカのEMTの呼吸停止患者への挿管の成功率は51%以下である。 4 気管挿管による事故を減らすために現場活動指針が必要である。 5 事後検証記録には気管挿管チューブのサイズの記録は必要ない。

40 救急救命士の気管挿管に関し、正しいものはどれか。 1 救急救命士は年間 30時間の病院実習を行うことが勧められている。 2 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として 32時限の気管挿管追加講習を受講しなけ

ればならない。 3 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として日本麻酔科学会専門医の指導下で全身麻

酔症例を対象に実習しなければならない。 4 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として日本救急医学会専門医の指導下で心肺停

止患者を対象に実習しなければならない。 5 救急救命士の挿管認定は厚生労働大臣が交付する。

平成 16年度第1回気管挿管講習 終了テスト

問題 1 2 問題21 3 問題 2 4 問題22 4 問題 3 2 問題23 1 問題 4 3 問題24 5 問題 5 4 問題25 4 問題 6 5 問題26 4 問題 7 1 問題27 2 問題 8 3 問題28 1 問題 9 4 問題29 5 問題10 1 問題30 4 問題11 1 問題31 3 問題12 4 問題32 4 問題13 4 問題33 2 問題14 4 問題34 1 問題15 3 問題34 3 問題16 5 問題36 2 問題17 1 問題37 2 問題18 5 問題38 5 問題19 1 問題39 5 問題20 5 問題40 3

平成 16年度第1回気管挿管講習 終了テスト 解答 平成16年4月26日 試験時間50分

1 正しいものはどれか。 a 彎曲型(マッキントッシュ型)喉頭鏡は喉頭蓋谷にブレード先端を挿入して喉頭展開をする。 b ハンドルとブレードは通常はずすことができるが、使用前に正常にライトが点灯するなど

の点検が必要である。 c 成人では通常3番のブレードを一般的に用いる。 d 通常、喉頭鏡を左手で操作し、喉頭鏡のブレードで軟部組織を左側によける。 e ブレード挿入時には可能な限り愛護的に行い、歯牙損傷や軟部組織損傷に注意を払う。

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 2 誤っているものはどれか。 1 高度の挿管困難が予測された場合、挿管せずに搬送することも考慮すべきである。 2 小顎症、短頸などは代表的な挿管困難を予想される体型である。 3 高度肥満者の場合では挿管できても換気時に高い気道内圧が必要になることがある。 4 挿管困難症が予想された場合、喉頭展開時に BURP法を併用する。 5 喉頭展開をして声門が見えにくい場合、介助者にBURP法を施行してもらう。 3 正しいものはどれか。 a 喉頭鏡のブレードを正しい位置に挿入したら、ハンドルを前上方に引き上げる様に喉頭展

開する。 b 気管チューブを受け取るさいは、声門から目をそらさずにチューブを受け取る。 c スタイレットはチューブが声門を通過した時点で抜去する。 d カフに空気を注入する場合、いきなり 10mℓ以上のエアを注入してはならない。 e 食道挿管を避けるためには、気管チューブの声門通過を直視すべきである。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e 4 誤ったものはどれか。 1 気管挿管の一次確認法とは、身体所見により確認する方法である。 2 一次確認法で気管挿管が確かだとしても、二次確認法を行うべきである。 3 膨張式食道挿管感知器(EDD)は二次確認法である。 4 五点聴診法では六回聴診することになる。 5 胸郭の動きが不均一の場合、片肺挿管以外の原因も考慮する。

5 救急現場での心肺停止を来たす疾患として可能性の低いものはどれか。 1 高位頸髄損傷 2 重度心筋梗塞 3 喘息重積発作 4 慢性硬膜下血腫 5 重症不整脈 6 正しいものはどれか。 a Mallanpati分類とは開口させ、軟口蓋、口蓋垂、口蓋扁桃、咽頭後壁の見え方により挿管困

難症例を予測する方法である。 b Cormack分類でグレード3と言えば、挿管不能を意味する。(分類は 4まで) c 一般に、手術時よりも心肺停止患者で挿管困難に遭遇する可能性が高い。 d 挿管困難症例であっても、他の気道確保(LMAなど)が有効な場合もある。 e 喉頭展開に失敗したら、30秒間のCPRを行い再度試みる。

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 7 酸素療法の合併症はどれか。 a CO2ナルコーシス b 吸気性無気肺 c 気胸 d 空気塞栓症 e 縦隔気腫

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e 8 気管及び気管支について誤りはどれか。 1 気管分岐部は第4-6胸椎レベルである。 2 気管挿管チューブは右主気管支に入りやすい。 3 左主気管支は、右に比較して呼気に虚脱しやすい。? 4 成人の気管の直径は約1.5-2.0cmである。 5 左右主気管支が気管長軸の延長線となす角度は異なる。 9 呼気終末陽圧(PEEP)呼吸の効果はどれか。 1 シャント量の低下 2 拡散障害の改善 3 機能的残気量の増加 4 酸素化能の改善 5 心拍出量の減少

10 正しいものはどれか。 1 肺血栓塞栓症では死腔換気率が増加する。 2 無気肺ではシャント率が増加する。 3 肺全体では換気と血流の比(換気/血流)は 1.0~0.8である。 4 拡散障害は、医療現場で問題になることはほとんどない。 5 小気管支喘息では低CO2血症をきたす。? 11 無脈性電気活動(PEA)を呈する病態はどれか。 a 低酸素症 b アシドーシス c 肺塞栓症 d 低Na血症 e 脳ヘルニア

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 12 心肺機能停止(CPA)をきたす原因が上気道閉塞のものはどれか。 1 筋無力症候群 2 パラコート中毒 3 一酸化炭素中毒 4 気道熱傷 5 有機リン中毒 13 人工呼吸器による陽圧呼吸の合併症はどれか。 a 血胸はあまりない b 気胸 c 皮下気腫 d 気腹 e 心拍出量低下

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 14 気管吸引について正しいものはどれか。 1 吸引時間は 15秒以内とする。 2 吸引圧は-80~-120mmHgで行う。 3 吸引カテーテルは気管挿管チューブの内径の50%を超えないこと。 4 吸引中はモニタの変化に注意する。 5 清潔操作は必要である。

15 誤っているものはどれか。 1 気管挿管は経口挿管が一般的である。 2 気管挿管をしたら食道挿管や片肺挿管でないかを最初の換気ですぐ確認する。 3 気管切開は第2~3気管軟骨輪上に実施され、声帯へ影響を及ぼす。 4 甲状腺は輪状甲状間膜より頭側にある。 5 アナフィラキシーなど、声帯の浮腫が強い場合には輪状甲状間膜切開が行われることもある。 16 呼吸生理の理解に役立つ記号の意味で誤っているのはどれか。 a 第1文字のP・・・・分圧(P) b 第1文字のS・・・・飽和度(S) c 第2文字のa・・・・動脈(Aa) d 第2文字のE・・・・吸気( e 第 2文字のA・・・・動脈

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e 17 誤っているのはどれか。 1 嚥下運動で誤嚥しないのは常に声門が閉じているからである。 2 フルストマックでは胃管が挿入されている場合でも胃内容物が口腔内へ逆流することが

ある。 3 腹膜炎患者では食物摂取の有無にかかわらず胃内容物が停滞している。 4 食後早期に外傷などの強いストレスを受けていると受傷後数10時間たっても胃内に食

物残渣が存在している場合がある。 5 救急現場ではすべての傷病者をフルストマックとみなして対応すべきである。 18 正しいものはどれか。 1 胸腔内圧は肺内のどの部分でも均一ではない。 2 二酸化炭素の拡散速度は酸素の 20倍である。 3 肺循環は体循環に等しい血液量を受け入れるが、平均肺動脈圧は体血圧の約 1/6と低い。 4 肺内の換気と血流は不均等に分布している。 5 肺内シャント血流と換気血流比の低下により肺胞と動脈血の酸素分圧には格差が生じる・ 19 上気道閉塞について誤っているものはどれか。 1 上気道が閉塞すると 5~12分後に低血圧となり心停止に至る。 2 乳幼児での上気道の異物はおもちゃ、ピーナッツなどが多く、気道の完全閉塞よりも部分

閉塞をきたすことが多い。 3 上気道の炎症(急性扁桃炎など)で気道閉塞を起こすことがある。 4 顔面外傷では口腔内出血により、軟部組織の腫脹がなくても上気道閉塞をおこすことがある。 5 酸やアルカリの誤嚥により上気道閉塞を起こすことがある。

20 気管挿管に伴う危険因子に関して誤っているものはどれか。 1 救急現場では理想的な体位(スニッフィングポジション)がとりづらい。 2 自発呼吸がない場合には気管挿管の判定が難しい。 3 留置した気管チューブが気管内にあるのか食道内にあるのかはっきり分からない場合に

は他の気道確保法に切り替える。 4 搬送中の気管チューブの事故抜去予防はテープ固定のみでは不十分で専用固定器具を用

いるか用手的に気管チューブを保持する。 5 自己心拍再開した場合、傷病者が気管チューブの違和感を訴えたら搬送中でも抜管するべき

でない。 21 誤っているものはどれか。 1 心肺停止傷病者では体動がないので喉頭展開しやすい。 2 心肺停止傷病者では肺循環がないために呼気二酸化炭素が検出されにくい。 3 救急救命士が心肺停止傷病者に気管挿管する際、気管チューブが声門を通過するのを直視

下に確認することができない場合、盲目的に行ってはならない。 4 食道挿管の確実な確認方法はない。 5 突然換気不能になった場合は事故抜去を疑う。 22 食道挿管の確認法で誤っているものはどれか。 1 聴診 2 胸郭の上下運動 3 気管チューブの曇り 4 パルスオキシメーターでは確認出来ない。 5 喉頭鏡による再直視 23 気管挿管を試みるのに許容される時間はどれが適切か。 1 30秒以内 2 1分以内 3 1分 30秒以内 4 2分以内 5 3分以内 24 気管挿管困難時の対応で正しいものはどれか。 1 イージーキャップⅡで色の変化が見られなくともすぐに抜去しない。 2 気管切開は出来ない。 3 気管挿管の試みは2回までは行う。 4 食道挿管は、直ちに抜去する。 5 心肺蘇生を 30秒間行い、気管挿管をもう一度だけ試みる。

25 気管挿管後の一次確認手技でないものはどれか。 1 気管チューブ内の結露を確認する。 2 胸壁の動きを視診する。 3 上腹部で聴診する。 4 左右の前胸部で聴診する。 5 左右の前および側胸部で聴診する。 26 気管挿管後の心肺蘇生法として正しいものはどれか。 1 酸素濃度は100%で換気する。 2 人工呼吸中の吸気時間は2秒かけて行う。 3 人工呼吸は5秒に 1回行う。 4 心臓マッサージは人工呼吸と非同期で行う。 5 バッグバルブマスクは必要である。 27 気管挿管時に主として術者が行う行為はどれか。 1 カフに空気を入れる。 2 喉頭鏡を抜く。 3 スタイレットを抜く。 4 セリック法を行う。 5 挿管側の口角を軽く引く。 28 喉頭展開に関して正しいものはどれか。 1 開口時には異物もチェックする。 2 喉頭蓋谷に通常直接ブレードの先端を入れる。 3 歯牙損傷がある。 4 舌は通常左によけながら挿入する。 5 ブレードを舌根部に沿って下咽頭まで進め、喉頭蓋を探す。 29 気管チューブが正しく気管内に挿入されていない可能性を示す所見はどれか。 a バッグ・バルブ換気により胸郭の動き(膨らみ)が確認できない。 b 気管チューブ壁に呼気による湿潤が認められない。 c 左右の前胸部・側胸部で呼吸音を聴取できない。 d 呼気中に二酸化炭素が検出できない。

1:a,c,d 2:a,b 3:b,c 4:d 5:a,b,c,d

30 手洗いによる人工的付着菌除去効果について正しいものはどれか。 1 石鹸+流水による15秒の手洗いでの除菌率は1/10である。 2 石鹸+流水による30秒の手洗いでの除菌率は1/100である。 3 消毒液+流水による 10秒の手洗いでの除菌率は1/1000である。 4 消毒液+流水による 100秒の手洗いでの除菌率は1/1000でる。 5 速乾性すり込み式消毒剤による除菌率は1/10000である。 31 事後検証について誤っているものはどれか。 1 医師は救急現場活動を医学的に検証する。 2 消防本部の指導的救急救命士が業務管理的検証を行う。 3 搬送先医療機関の担当医師ではなく検証医が検証を行う。 4 検証結果は救急救命士個人のデータとして管理され、再教育に生かされる。 5 検証結果の蓄積により、プロトコールの適切性も検討される。 32 全身麻酔症例での気管挿管病院実習に対するインフォームドコンセントについて誤ってい

るものはどれか。 1 麻酔科医が患者に実技内容を説明し同意を得る際には、救急救命士も同席する。 2 患者への説明は麻酔科医の責任で行われる。 3 救急救命士による気管挿管を拒否しても不利益を受けないことを説明しなければならない。 4 気管挿管手技に伴う合併症については、患者本人に説明し同意を得なければならない。 5 説明内容と同意の署名の文章はカルテに保存しておく。 33 自己心拍が存在する場合、気管チューブの位置確認法として最も信頼できるのはどれか。 1 呼吸音の聴取 2 呼気二酸化炭素の検出 3 気管チューブ内の結露、湿潤 4 胃内の空気の流入音が聞こえない 5 胸郭の膨らみが認められる 34 気管挿管後の急性期合併症でないものはどれか。 1 咽頭痛 2 片肺挿管 3 気管チューブの屈曲、閉鎖 4 低酸素血症 5 高炭酸ガス血症

35 メディカルコントロールについて誤っているものはどれか。 1 事後検証は off-lineメディカルコントロールである。 2 医師が医学的検証を行う。 3 プロトコール作成は off -lineメディカルコントロールである。 4 事後検証は検証医が行う。 5 検証結果は再教育、プロトール作成にも反映される。

36 メディカルコントロール協議会について誤っているものはどれか。 1 都道府県メディカルコントロール協議会と地域メディカルコントロール協議会がある。 2 協議会の構成メンバーは医療機関と消防機関の職員である。 3 地域メディカルコントロール協議会ではプロトコール作成を行う。 4 都道府県メディカルコントロール協議会において地域メディカルコントロール協議会が

設置される。 5 地域メディカルコントロール協議会が具体的な方針を作成する。 37 事後検証について正しいものはどれか。 1 医師は救急活動に関しては検証する。 2 搬送先の医師が検証することがある。 3 消防本部が業務管理的検証を行うことがある。 4 プロトコール自体を検証することがある。 5 MC医は検証の対象になる。 38 救急救命士の関わる法律に対し、誤っているものはどれか。 1 救急救命士が特定行為を医師の指示なしに単独で実施した場合は半年以下の懲役に処せ

られることがある。 2 医療過誤とは医療サイドに過失がある場合をいう。 3 過失の主なものは医学領域では注意義務違反である。 4 刑法上の救急救命士の悪意のない医療行為で傷病者が亡くなった場合、法に触れるとすれ

ば業務上過失致死罪である。 5 救急救命士処置録は記載した日から 5年間の保存が義務付けられている。 39 気管挿管に関し誤っているものはどれか。 1 気管挿管の事後検証は救急救命士の質の向上に有用である。 2 アメリカのパラメディックの心肺停止患者への挿管の成功率は96%である。 3 アメリカのEMTの呼吸停止患者への挿管の成功率は51%以下である。 4 気管挿管による事故を減らすために現場活動指針が必要である。 5 事後検証記録には気管挿管チューブのサイズの記録は必要である。

40 救急救命士の気管挿管に関し、正しいものはどれか。 1 救急救命士は2年間で128時間以上の病院実習を行うことが勧められている。 2 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として62時限の気管挿管追加講習を受講しなけ

ればならない。 3 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として日本麻酔科学会専門医の指導下で全身麻

酔症例を対象に実習しなければならない。 4 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として日本麻酔科学会専門医の指導下で全身麻

酔症例を対象に実習しなければならない。 5 救急救命士の挿管認定は厚生労働大臣が交付する。

平成 16年度第1回気管挿管講習 終了テスト

問題 1 2 問題21 3 問題 2 4 問題22 4 問題 3 2 問題23 1 問題 4 3 問題24 5 問題 5 4 問題25 4 問題 6 5 問題26 4 問題 7 1 問題27 2 問題 8 3 問題28 1 問題 9 4 問題29 5 問題10 1 問題30 4 問題11 1 問題31 3 問題12 4 問題32 4 問題13 4 問題33 2 問題14 4 問題34 1 問題15 3 問題35 3 問題16 5 問題36 2 問題17 1 問題37 2 問題18 5 問題38 5 問題19 1 問題39 5 問題20 5 問題40 3

平成 16年度第2回気管挿管講習 終了テスト 平成16年 月 日 試験時間50分

1 鼻腔・口腔・咽頭の構造で正しい組み合わせはどれか。 a 鼻腔の側壁は3段の鼻甲介が突出している。 b 口腔は口腔前庭と固有口腔に分けられる。 c 口蓋扁桃は集合唾液腺で、表面には多数の小窩がある。 d 咽頭後壁には咳嗽反射を誘発する神経組織が発達している。 e 意識がなくなれば舌の付着筋組織が弛緩して舌根沈下する。

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 2 喉頭、気管・気管支、肺、縦隔の構造で正しいものはどれか。 1 喉頭は第4,5,6胸椎の前方に位置している。 2 喉頭腔は喉頭前庭、声門上腔、声門下腔に区分される。 3 右主気管支は、正中線に対する角度は 40~45°である。 4 気管支動脈は胸部大動脈から分岐している。 5 縦隔は胸骨上縁で閉じている。 3 小児と成人の構造の違いで正しいものはどれか。 1 小児の気管に対する鼻孔の内径は成人とほぼ同経である。 2 気道の最狭部は乳児では喉頭前庭ヒダである。 3 成人に比し、小児の主気管支は正中軸に対する角度が大きい。 4 乳児期は口呼吸が多く、換気不全になりやすい。 5 気道は、12歳で大きさ以外はようやく成人と同じになる。 4 正しいものはどれか。 a 気管の解剖は、成人も小児もまったく同じである。 b 小児では、口腔容積に占める舌の割合は、成人に比べて大きい。 c 高度の挿管困難が予想された場合は、挿管せずに搬送することも考慮すべきである。 d 気道の最狭部は、成人も小児も同じで声門である。 e 小児では気管チューブ挿入後加圧時にリークが認める場合は、カフ付チューブに入れ替える。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e

5 正しいものはどれか。 a 分時肺気量は、1回換気量を呼吸数で割ったものである。 b 胸腔内圧は陽圧である。 c 肺活量は、全肺気量から残気量を引いたものである。 d 肺の伸展性が低下した「硬い肺」は肺コンプライアンスが低下している。 e 気道が細くなると気道抵抗は低下する。

1:a,b 2:a,c 3:b,c 4:c,d 5:d,e 6 正しいものはどれか。 a 呼吸中枢は大脳皮質に存在する。 b 大脳、脳幹や科学受容体などから呼吸中枢に刺激が送られて、呼吸が調節される。 c 動脈血酸素分圧の低下や動脈血炭酸ガス分圧の上昇により、換気量が増加する。 d 嘔吐反射も咳嗽反射も求心路は迷走神経である。 e 咽頭、喉頭には自律神経はほとんど分布していない。

1:a,b 2:a,c 3:b,c 4:c,d 5:d,e 7 誤っているのはどれか。 1 嚥下運動の誤嚥防止メカニズムのひとつに嚥下時の声門の閉鎖がある。 2 意識障害患者では嘔吐がなくても食道括約筋が弛緩し胃内容物が口腔内へ逆流すること

がある。 3 バッグ・バルブ・マスクによる人工呼吸でも胃内に大量にガスが送り込まれフルストマッ

クになることがある。 4 食後早期に外傷などの強いストレスを受けていても受傷後数10時間たてば胃内に食物残

渣が存在していることはない。 5 救急現場ではすべての傷病者をフルストマックとみなして対応すべきである。 8 誤っているのはどれか。 1 肺内のガス分布は肺自身の重量により胸腔内圧が肺の部分によって異なるため均一でない。 2 二酸化炭素の拡散速度は酸素のそれの約 20倍である。 3 肺循環は体循環に等しい血液量を受け入れているが、血管抵抗が低いため、平均肺動脈圧

は体血圧の約1/6と低い。 4 肺内の換気と血流は均等で効率よいガス交換が行われている。 5 肺内シャント血流と換気血流比の低下により肺胞と動脈血の酸素分圧には格差が生じる。

9 上気道閉塞について誤っているのはどれか。 1 上気道が閉塞すると一過性に血圧は上昇し、次第に低血圧となり5~12分後に心停止に

いたる。 2 高齢者では嚥下反射が低下しているため、柔らかくて変形しやすい食物を詰まらせて完全

閉塞による窒息を起こしやすい。 3 上気道の感染(急性扁桃炎、急性喉頭蓋炎)で気道閉塞を起こすことがある。 4 気道熱傷では喉頭浮腫が起こる可能性があるが気道の確保が必要になることはない。 5 顔面・頸部・口腔内が酸やアルカリに暴露した場合上気道閉塞を起こすことがある。 10 心停止が呼吸停止に先行する病態の正しい組み合わせはどれか。 a 大動脈瘤破裂 b 肺血栓塞栓症 c 脳血管障害 d 有機リン中毒 e 緊張性気胸

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 11 上気道閉塞が原因で心肺停止に至る病態の正しい組み合わせはどれか。 a 気管支喘息 b 顔面熱傷 c 喉頭浮腫 d クループ e サリン中毒

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 12 次のうち誤っているものはどれか。 1 異物による窒息の院外心肺停止は、救急救命士の気管挿管の適応となる。 2 気管挿管を施行中に声帯確認が困難であることが判明した場合はただちに気管挿管を中

止する。 3 自発呼吸が微弱で舌根沈下を認められる心臓機能停止は、気管挿管の適応となる。 4 適切なメディカルコントロール体制下で、病者の状況から気管挿管以外では患者予後を改

善しえないと指導医が判断した院外心肺停止は、気管挿管の適応となる。 5 小児の院外心肺停止は、救急救命士による気管挿管の適応とならない。

13 陽圧換気について正しいものはどれか。 1 心拍出量は減少する。 2 静脈還流量は増加する。 3 尿量は減少する。 4 血圧は上昇する。 5 脳圧は低下する。 14 正しいものはどれか。 1 気管チューブは右口角から挿入する。 2 気管チューブの先端が声門を越えた位置で固定する。 3 気管チューブの深さは成人男性で門歯から18cmである。 4 テープで固定すると事後抜管を予防できる。 5 気管挿管に要する時間は最長3分である。 15 正しいものはどれか。 1 吸引前の酸素下は不要である。 2 吸引は不潔操作で行ってもよい。 3 吸引時間は1分以内とする。 4 吸引カテーテルは気管チューブと同じ直径のものを使用する。 5 吸引後直ちに人工呼吸を行う。 16 一般的な気管吸引の注意点について、間違いはどれか。 a 吸引前に十分な酸素化を行うこと b 適切な清潔操作で行うこと c 吸引時間は30秒以内とする d 吸引圧は-80cm~-120mmHgとすること e 吸引カテーテルの直径は気管チューブの内径の60%を超えない事

1:a,b 2:b,c 3:c,d 4:c,e 5:d,e 17 気管チューブ位置確認について誤りはどれか。 1 身体所見による確認法を一次確認法という。 2 確認にはまず前胸部にて呼吸音を聞く。 3 器具を使用した確認法を二次確認法という。 4 エアウェイチェッカーは、再膨張を利用している。 5 呼気二酸化炭素検出器利用は、二次確認法である。

18 二次確認法について間違いはどれか。 a エアウェイチェッカーが、4秒以内に再膨張すれば気管挿管と考える。 b 正しく気管挿管されていてもエアウェイチェッカーが再膨張しないこともある。 c 食道挿管でエアウェイチェッカーが再膨張することはない。 d 正しく気管挿管されていると必ず呼気二酸化炭素が検出される。 e 食道挿管で呼気二酸化炭素が検出されることがある。

1:a,b 2:b,c 3:c,d 4:c,e 5:d,e 19 正しいものはどれか。 a 患者の外見上、小顎症や短頸である場合は挿管困難にはなりにくい。 b Mallampati分類はクラス1から4まであり、クラス4は硬口蓋のみ視認できる。 c 外傷例では喉頭展開時には正中位をとるようにする。 d 挿管困難が予測される場合、開口の程度は3横指以下である。 e BURP法とは、喉頭展開時に甲状軟骨を後方、上方、左方

1:a,b 2:b,c 3:c,d 4:c,e 5:d,e 20 誤っているものはどれか。 1 喉頭展開した時の挿管困難を予測する方法として、Cormackグレードがある。 2 Cormackグレード4は、喉頭蓋のみが視認できる。 3 喉頭展開を2回繰返しても気管挿管できなかった場合、他の気道確保法を考える。 4 気管挿管に伴う合併症として、時間が経ってから判明するものに声帯麻痺や気管狭窄がある。 5 喉頭鏡を用いて喉頭展開する場合、歯牙損傷に十分注意する。 21 正しいものはどれか。 a 挿管時に抵抗がわずかであれば、気管チューブは声帯を通過させてもよい。 b 気管チューブは、声門を通過して3~4cmのところで進めるのを止める。 c 気管チューブが深すぎると右主気管支に入りやすくなる。 d CPR中や胸部外傷の患者では、気管挿管された後も聴診上左右差がないことを確認する。 e 気管挿管後カフエアーは10ml以上入れ、足りなければ23ml追加注入する。

1:a,b 2:b,c 3:c,d 4:c,e 5:d,e

22 救急救命士の関わる法律に関し、誤っているものはどれか。 1 救急救命士が特定行為を医師の指示なしに単独で実施した場合は、半年以下の懲役に処せ

られることがある。 2 医療過誤とは医療サイドに過失がある場合を言う。 3 過失の主なものは医学領域では注意義務違反である。 4 刑法上の救急救命士の悪意のない医療行為で傷病者がなくなった場合、法に触れるとすれ ば、業務上過失致死罪である。 5 救急救命士処置録は救急救命処置を施された日から5年間の保存が義務図けられている。 23 メディカルコントロール協議会について誤っているものはどれか。 1 都道府県メディカルコントロール協議会と地域メディカルコントロール協議会がある。 2 協議会の構成メンバーは医師と救急隊である。 3 地域メディカルコントロール協議会ではプロトコール作成を行う。 4 都道府県メディカルコントロール協議会において地域メディカルコントロール協議会が

設置される。 5 地域メディカルコントロール協議会が具体的な方針の作成を担う。 24 救急救命士の気管挿管に関し、正しいのはどれか。 1 救急救命士は年間30時間の病院実習を行うことが勧められている。 2 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として32時限の気管挿管追加講習を受講しな

ければならない。 3 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として日本麻酔科学会専門医の指導下で全身麻

酔症例を対象に実習しなければならない。 4 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として日本救急医学会専門医の指導下で心肺停

止患者を対象に実習しなければならない。 5 救急救命士の気管挿管認定証は厚生労働大臣が交付する。 25 インフォームドコンセントに含まれる項目は以下のどれか。 a 処置の具体的内容 b 処置により得られる利益 c 処置により起こりうる合併症 d 処置を行わなかった場合に予測される事態

1:a,b 2:a,b,c 3:a,c 4:a,c,d 5:a~dのすべて

26 事後検証について正しい記述はどれか。 a 消防本部の指導的救急救命士が、業務管理的検証を行う。 b あらかじめ現場活動方針を作成する必要がある。 c 医学的検証は、医師が行う。 d 事後検証の結果は、救急業務の質の向上につながる。

1:a,b 2:b,c 3:c,d 4:a,c,d 5:a~dのすべて 27 救急搬送活動記録・事後検証票について記載すべき項目はどれか。 a 気道確保の手段として気管挿管を選択した理由 b 気管挿管手技が不成功の場合、試みた回数 c 気管挿管の指示要請に対し、医師の指示が得られなかった場合の担当医氏名 d 気管挿管実施時刻

1:a,b,c 2:b,c,d 3:a,b,d 4:a,c,d 5:a~dのすべて 28 気管チューブの事故抜去対策として誤りはどれか。 a 搬送中も気管チューブの位置異常が生じる可能性を念頭に置く必要がある。 b 搬送中の振動による事故抜去を予防するため、気管チューブは通常より深く留置するべき

である。 c 気管チューブの専用固定器具が使用できない場合、テープを使用して両側上顎と強固に固

定する。 d 事故抜去時には直ちに再挿管の準備をしなければならない。 e 呼気中二酸化炭素の連続測定(カプノグラフ)を装着することが望ましい。

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 29 気管挿管後の搬送中、換気不全に陥った。誤りはどれか。 a 直ちに気管チューブを抜去する必要がある。 b 喉頭鏡を使用して声門を通過しているか直視下に再確認した。 c 気管が異物などで閉塞している可能性がある。 d バッグバルブマスクに分泌物が付着している可能性がある。 e 外傷でなければ緊張性気胸の可能性はない。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e

30 病院前での気管挿管について適切なものはどれか。 a 心電図モニター上、心室細動を呈していたため、除細動前に急いで気管挿管した。 b 換気した酸素が口腔内からもれるため、抜管してみるとカフが破損していた。挿管前にカ

フリークテストを十分していたので、不良品である可能性が高い。 c 既往歴に頚椎の手術がある症例の喉頭展開が難しかったため、速やかに気管挿管をあきら

め、ラリンジアルマスクを選択した。 d 気管チューブの材質は、熱で柔らかくなるため、途中で折れないように注意する必要がある。 e 気管チューブが適切な位置まで挿入されたことを直視下に確認して、スタイレットを抜去

した。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e

31 気管挿管の確認として正しいものはどれか。 1 聴診で正しい判断がほぼ可能である。 2 呼気にチューブ内が曇る現象は、体温や環境温に左右される。 3 呼気二酸化炭素検出器は最も有用な装置である。 4 心窩部の聴診は聴診の最後に行うことに意味がある。 5 喉頭鏡により再直視は決して行ってはならない。 32 現場における気管挿管が病院搬入後食道挿管であったことが判明した場合、誤っていること

はどれか。 1 直ちに傷病者家族に説明を行う。 2 事後検証票を正確に記載する。 3 医師により、直ちに適切な気道確保法に切り替えてもらう。 4 地域メディカルコントロール協議会へ報告する。 5 事故報告書を詳細に記載する。 33 留置した気管チューブが気管内か否かの判断つかない場合、正しくない対処はどれか。 1 気管チューブを抜去し、用手気道確保に切り替えた。 2 再度喉頭展開を行い、直視下に確認した。 3 ひとまず救急車内へ傷病者を収容し、搬送を開始した。 4 オンラインメディカルコントロールを受けた。 5 気管チューブを抜去し、ラリンゲアルマスクを挿入した。

34 気管挿管実習に際してのインフォームドコンセントに関して、正しいものはどれか。 a 緊張感の強い患者の場合、刺激しないよう、同意書をとらないこともある。 b インフォームドコンセントを得る法的責任者は麻酔科医である。 c 実習に伴う主な合併症として、歯牙の損傷、口唇・口腔内の損傷、嗄声、咽頭痛について

説明しなくてはならない。 d 同意書原本はカルテに綴じ込み、複写もしくはコピーを患者に渡す。 e 不安感の強い老人の場合、手術終了後に同意書をとることもある。

1:a,b,c 2:b,c,d 3:a,c,d 4:b,c,e 5:c,d,e 35 正しいものはどれか。 1 GOSは全静脈麻酔の略である。 2 ラボナール(イソゾール)は白色溶液である。 3 悪性高熱症の主症状は高熱、筋硬直、ミオグロビン尿、頻脈・不整脈などである。 4 硬膜外麻酔では、チューブ留置により薬液の追加投与、持続投与ができる。 5 全身麻酔中は15分ごとに血圧を測定する。

36 正しいものはどれか。 1 一般的に麻酔器は半閉鎖回路を用いているため、回路内に配置されたソーダライムにより

CO2を吸収している。 2 麻酔器のポップオフ弁(APL弁)は常に閉じておく。 3 麻酔導入時、右手でマスクを保持し、左手でバックによる加圧をする。 4 マスキュラックス(ベクロニウム)投与後、約15秒で十分な筋弛緩が得られる。 5 通常の麻酔導入は、まず筋弛緩薬を投与し、筋弛緩の効果が見られてきたら、ディプリバ

ン(プロポフォール)などの鎮静薬を投与する。 37 手洗いによる人工的付着菌除去率について正しいものはどれか。 1 石鹸+流水による5秒の手洗いで菌除去率は1/10である。 2 石鹸+流水による60秒の手洗いで菌除去率は1/100である。 3 消毒液+流水による10秒の手洗いでの菌除去率は1/100である。 4 消毒液+流水による100秒の手洗いでの菌除去率は1/1000である。 5 速乾性すり込み式消毒剤による菌除去率は1/1000である。 38 スタンダードプリコーションについて誤っているものはどれか。 1 ユニバーサルプリコーションを拡大したものである。 2 感染経路別予防策が含まれる。 3 唾液は感染予防の対象となる。 4 咳嗽のある傷病者にマスクを装着させる。 5 滅菌ガウンを着用する。

39 消毒薬の使い方について正しいものはどれか。 1 皮膚の消毒には次亜塩素酸ナトリウムが使用される。 2 手術室における手指消毒にはポビドンヨード含有液がよく使用される。 3 床の消毒には多量のエタノールを用いる。 4 加熱滅菌は耐性菌をつくるので極力避ける。 5 手術の消毒にグルコン酸クロルヘキシジンは禁忌である。 40 気管挿管後の確認操作手順で正しいのはどれか。 a カフエアの注入

b 上腹部・胸壁の動きの視認 c 呼吸音の確認 d エアウェイチェッカーの使用 e 心臓マッサージの再開 1:a-b-c-d-e 2:a-b-c-e-d 3:a-b-e-c-d

4:a-e-b-c-d 5:e-a-b-c-d

平成 16年度第2回気管挿管講習 終了テスト

問題 1 2 問題21 3 問題 2 4 問題22 5 問題 3 3 問題23 2 問題 4 3 問題24 3 問題 5 4 問題25 5 問題 6 3 問題26 5 問題 7 4 問題27 5 問題 8 4 問題28 4 問題 9 4 問題29 2 問題10 2 問題30 4 問題11 4 問題31 2 問題12 3 問題32 1 問題13 3 問題33 3 問題14 1 問題34 2 問題15 5 問題35 3 問題16 4 問題36 1 問題17 2 問題37 4 問題18 3 問題38 5 問題19 2 問題39 2 問題20 2 問題40 2

平成 16年度第2回気管挿管講習 終了テスト 解答 平成16年 月 日 試験時間50分

1 鼻腔・口腔・咽頭の構造で正しい組み合わせはどれか。 a 鼻腔の側壁は3段の鼻甲介が突出している。 b 口腔は口腔前庭と固有口腔に分けられる。 c 口蓋扁桃は集合リンパ小節で、表面には多数の小窩がある。 d 咽頭後壁には嘔吐反射を誘発する神経組織が発達している。 e 意識がなくなれば舌の付着筋組織が弛緩して舌根沈下する。

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 2 喉頭、気管・気管支、肺、縦隔の構造で正しいものはどれか。 1 喉頭は第4,5,6頸椎の前方に位置している。 2 喉頭腔は喉頭前庭、喉頭室、声門下腔に区分される。 3 右主気管支は、正中線に対する角度は 20~25°である。 4 気管支動脈は胸部大動脈から分岐している。 5 縦隔の上方は境界がなく頸部につながっている。 3 小児と成人の構造の違いで正しいものはどれか。 1 小児の気管に対する鼻孔の内径は成人と異なる。 2 気道の最狭部は乳児では輪状軟骨部である。 3 成人に比し、小児の主気管支は正中軸に対する角度が大きい。 4 乳児期は鼻呼吸が多く、換気不全になりやすい。 5 気道は、8歳で大きさ以外はようやく成人と同じになる。 4 正しいものはどれか。 a 気管の解剖は、成人と小児では異なる。 b 小児では、口腔容積に占める舌の割合は、成人に比べて大きい。 c 高度の挿管困難が予想された場合は、挿管せずに搬送することも考慮すべきである。 d 気道の最狭部は、成人では声門裂、小児では輪状軟骨部である。 e 小児では気管チューブ挿入後加圧時に少しリークする太さを選ぶ。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e

5 正しいものはどれか。 a 分時肺気量は、1回換気量と呼吸数の積に等しい。 b 胸腔内圧は陰圧である。 c 肺活量は、全肺気量から残気量を引いたものである。 d 肺の伸展性が低下した「硬い肺」は肺コンプライアンスが低下している。 e 気道が細くなると気道抵抗は増加する。

1:a,b 2:a,c 3:b,c 4:c,d 5:d,e 6 正しいものはどれか。 a 呼吸中枢は延髄から橋上部に存在する。 b 大脳、脳幹や科学受容体などから呼吸中枢に刺激が送られて、呼吸が調節される。 c 動脈血酸素分圧の低下や動脈血炭酸ガス分圧の上昇により、換気量が増加する。 d 嘔吐反射の求心路は舌咽頭神経、三叉神経である。咳嗽反射の求心路は迷走神経である。 e 咽頭、喉頭には交感神経、副交感神経が密に分布している。

1:a,b 2:a,c 3:b,c 4:c,d 5:d,e 7 誤っているのはどれか。 1 嚥下運動の誤嚥防止メカニズムのひとつに嚥下時の声門の閉鎖がある。 2 意識障害患者では嘔吐がなくても食道括約筋が弛緩し胃内容物が口腔内へ逆流すること

がある。 3 バッグ・バルブ・マスクによる人工呼吸でも胃内に大量にガスが送り込まれフルストマッ

クになることがある。 4 食後早期に外傷などの強いストレスを受けていても受傷後数10時間たっても胃内に食物

残渣が存在している。 5 救急現場ではすべての傷病者をフルストマックとみなして対応すべきである。 8 誤っているのはどれか。 1 肺内のガス分布は肺自身の重量により胸腔内圧が肺の部分によって異なるため均一でない。 2 二酸化炭素の拡散速度は酸素のそれの約 20倍である。 3 肺循環は体循環に等しい血液量を受け入れているが、血管抵抗が低いため、平均肺動脈圧

は体血圧の約1/6と低い。 4 肺内の換気と血流は不均等で効率よいガス交換が行われない。 5 肺内シャント血流と換気血流比の低下により肺胞と動脈血の酸素分圧には格差が生じる。

9 上気道閉塞について誤っているのはどれか。 1 上気道が閉塞すると一過性に血圧は上昇し、次第に低血圧となり5~12分後に心停止に

いたる。 2 高齢者では嚥下反射が低下しているため、柔らかくて変形しやすい食物を詰まらせて完全

閉塞による窒息を起こしやすい。 3 上気道の感染(急性扁桃炎、急性喉頭蓋炎)で気道閉塞を起こすことがある。 4 気道熱傷では喉頭浮腫が起こる可能性があり、気道の確保が必要になる。 5 顔面・頸部・口腔内が酸やアルカリに暴露した場合上気道閉塞を起こすことがある。 10 心停止が呼吸停止に先行する病態の正しい組み合わせはどれか。 a 大動脈瘤破裂 b 肺血栓塞栓症 c 脳血管障害 d 有機リン中毒 e 緊張性気胸 (肺血栓塞栓症、緊張性気胸では、循環不全による心停止が呼吸停止に先行する。)

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 11 上気道閉塞が原因で心肺停止に至る病態の正しい組み合わせはどれか。 a 気管支喘息(呼吸器系の原因で上気道ではない) b 顔面熱傷 c 喉頭浮腫 d クループ e サリン中毒(呼吸筋麻痺で起こる)

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 12 次のうち誤っているものはどれか。 1 異物による窒息の院外心肺停止は、救急救命士の気管挿管の適応となる。 2 気管挿管を施行中に声帯確認が困難であることが判明した場合はただちに気管挿管を中

止する。 3 適切なメディカルコントロール体制下で、病者の状況から気管挿管以外では患者予後を改

善しえないと指導医が判断した院外心肺停止は、気管挿管の適応となる。 4 適切なメディカルコントロール体制下で、病者の状況から気管挿管以外では患者予後を改

善しえないと指導医が判断した院外心肺停止は、気管挿管の適応となる。 5 小児の院外心肺停止は、救急救命士による気管挿管の適応とならない。

13 陽圧換気について正しいものはどれか。? 1 心拍出量は減少する。 2 静脈還流量は減少する。 3 尿量は減少する。 4 血圧は低下する。 5 脳圧は上昇する。 14 正しいものはどれか。 1 気管チューブは右口角から挿入する。 2 気管チューブの先端が声門を1~2cmほど通過したところで固定する。 3 気管チューブの深さは成人男性で門歯から22~24cmである。 4 専用固定器具で固定すると事後抜管を予防できる。 5 気管挿管に要する時間は最長30秒である。 15 正しいものはどれか。 1 吸引前の酸素化は必要である。 2 吸引は不潔操作で行ってはだめ。 3 吸引時間は15秒以内とする。 4 吸引カテーテルは気管チューブの内径の50%を超えないこと。 5 吸引後直ちに人工呼吸を行う。 16 一般的な気管吸引の注意点について、間違いはどれか。 a 吸引前に十分な酸素化を行うこと b 適切な清潔操作で行うこと c 吸引時間は15秒以内とする d 吸引圧は-80cm~-120mmHgとすること e 吸引カテーテルの直径は気管チューブの内径の50%を超えない事

1:a,b 2:b,c 3:c,d 4:c,e 5:d,e 17 気管チューブ位置確認について誤りはどれか。 1 身体所見による確認法を一次確認法という。 2 確認にはまず上腹部にて送気音を聞く。 3 器具を使用した確認法を二次確認法という。 4 エアウェイチェッカーは、再膨張を利用している。 5 呼気二酸化炭素検出器利用は、二次確認法である。

18 二次確認法について間違いはどれか。 a エアウェイチェッカーが、4秒以内に再膨張すれば気管挿管と考える。 b 正しく気管挿管されていてもエアウェイチェッカーが再膨張しないこともある。 c 食道挿管でエアウェイチェッカーが再膨張することもある。 d 正しく気管挿管されていても呼気二酸化炭素が検出されないことがある。 e 食道挿管で呼気二酸化炭素が検出されることがある。

1:a,b 2:b,c 3:c,d 4:c,e 5:d,e 19 正しいものはどれか。 a 患者の外見上、小顎症や短頸である場合は挿管困難にはなる。 b Mallampati分類はクラス1から4まであり、クラス4は硬口蓋のみ視認できる。 c 外傷例では喉頭展開時には正中位をとるようにする。 d 挿管困難が予測される場合、開口の程度は2横指以下である。 e BURP法とは、喉頭展開時に甲状軟骨を後方、上方、右方、圧迫する。

1:a,b 2:b,c 3:c,d 4:c,e 5:d,e 20 誤っているものはどれか。 1 喉頭展開した時の挿管困難を予測する方法として、Cormackグレードがある。 2 Cormackグレード4は、舌根部のみが視認できる。 3 喉頭展開を2回繰返しても気管挿管できなかった場合、他の気道確保法を考える。 4 気管挿管に伴う合併症として、時間が経ってから判明するものに声帯麻痺や気管狭窄がある。 5 喉頭鏡を用いて喉頭展開する場合、歯牙損傷に十分注意する。 21 正しいものはどれか。 a 挿管時に抵抗がないことを確認し、声帯を通過させる。 b 気管チューブは、声門を通過して1~2cmのところで進めるのを止める。 c 気管チューブが深すぎると右主気管支に入りやすくなる。 d CPR中や胸部外傷の患者では、気管挿管された後も聴診上左右差がないことを確認する。 e 気管挿管後カフエアーは10ml以上注入してはならない。

1:a,b 2:b,c 3:c,d 4:c,e 5:d,e

22 救急救命士の関わる法律に関し、誤っているものはどれか。 1 救急救命士が特定行為を医師の指示なしに単独で実施した場合は、半年以下の懲役に処せ

られることがある。 2 医療過誤とは医療サイドに過失がある場合を言う。 3 過失の主なものは医学領域では注意義務違反である。 4 刑法上の救急救命士の悪意のない医療行為で傷病者がなくなった場合、法に触れるとすれば、

業務上過失致死罪である。 5 救急救命士処置録は記載の日から5年間の保存が義務図けられている。 23 メディカルコントロール協議会について誤っているものはどれか。 1 都道府県メディカルコントロール協議会と地域メディカルコントロール協議会がある。 2 協議会の構成メンバーは医療機関と消防機関の職員である。 3 地域メディカルコントロール協議会ではプロトコール作成を行う。 4 都道府県メディカルコントロール協議会において地域メディカルコントロール協議会が

設置される。 5 地域メディカルコントロール協議会が具体的な方針の作成を担う。 24 救急救命士の気管挿管に関し、正しいのはどれか。 1 救急救命士は2年間に128時間の病院実習を行うことが勧められている。 2 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として62時限の気管挿管追加講習を受講しな

ければならない。 3 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として日本麻酔科学会専門医の指導下で全身麻

酔症例を対象に実習しなければならない。 4 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として日本麻酔科学会専門医の指導下で心肺停

止患者を対象に実習しなければならない。 5 救急救命士の気管挿管認定証は都道府県が交付する。 25 インフォームドコンセントに含まれる項目は以下のどれか。 a 処置の具体的内容 b 処置により得られる利益 c 処置により起こりうる合併症 d 処置を行わなかった場合に予測される事態

1:a,b 2:a,b,c 3:a,c 4:a,c,d 5:a~dのすべて

26 事後検証について正しい記述はどれか。 a 消防本部の指導的救急救命士が、業務管理的検証を行う。 b あらかじめ現場活動方針を作成する必要がある。 c 医学的検証は、医師が行う。 d 事後検証の結果は、救急業務の質の向上につながる。

1:a,b 2:b,c 3:c,d 4:a,c,d 5:a~dのすべて 27 救急搬送活動記録・事後検証票について記載すべき項目はどれか。 a 気道確保の手段として気管挿管を選択した理由 b 気管挿管手技が不成功の場合、試みた回数 c 気管挿管の指示要請に対し、医師の指示が得られなかった場合の担当医氏名 d 気管挿管実施時刻

1:a,b,c 2:b,c,d 3:a,b,d 4:a,c,d 5:a~dのすべて 28 気管チューブの事故抜去対策として誤りはどれか。 a 搬送中も気管チューブの位置異常が生じる可能性を念頭に置く必要がある。 b 搬送中の振動による事故抜去を予防するため、気管チューブは専用の固定器具を使用するべ

きである。 c 気管チューブの専用固定器具が使用できない場合、テープ固定だけでなく気管挿管実施者が

口角のところで気管チューブをしっかりと左手で保持することが必要である。 d 事故抜去時には、BVMや他の特定行為による気道確保に切り替える。 e 呼気中二酸化炭素の連続測定(カプノグラフ)を装着することが望ましい。

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 29 気管挿管後の搬送中、換気不全に陥った。誤りはどれか。 a 直ちに気管チューブを抜去するのではなく確認が必要である。 b 喉頭鏡を使用して声門を通過しているか直視下に再確認した。 c 気管が異物などで閉塞している可能性がある。 d バッグバルブマスクに分泌物が付着している可能性がある。 e 外傷でなくとも緊張性気胸の可能性はある。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e

30 病院前での気管挿管について適切なものはどれか。 a 心電図モニター上、心室細動を呈していたため、気管挿管前に除細動急いでした。 b 換気した酸素が口腔内からもれるため、抜管してみるとカフが破損していた。挿管前にカ

フリークテストを十分する必要がある。 c 既往歴に頚椎の手術がある症例の喉頭展開が難しかったため、速やかに気管挿管をあきら

め、ラリンジアルマスクを選択した。 d 気管チューブの材質は、熱で柔らかくなるため、途中で折れないように注意する必要がある。 e 気管チューブが声門を通過されたことを直視下に確認して、スタイレットを抜去した。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e

31 気管挿管の確認として正しいものはどれか。 1 聴診で正しい判断が可能とはいえない。 2 呼気にチューブ内が曇る現象は、体温や環境温に左右される。 3 呼気二酸化炭素検出器は誤挿管を判断する二次確認の器具である。 4 心窩部の聴診は聴診の最初に行うことに意味がある。 5 喉頭鏡により再直視を行ってもよい。 32 現場における気管挿管が病院搬入後食道挿管であったことが判明した場合、誤っていること

はどれか。 1 直ちに傷病者家族に説明を行うことはない。 2 事後検証票を正確に記載する。 3 医師により、直ちに適切な気道確保法に切り替えてもらう。 4 地域メディカルコントロール協議会へ報告する。 5 事故報告書を詳細に記載する。 33 留置した気管チューブが気管内か否かの判断つかない場合、正しくない対処はどれか。 1 気管チューブを抜去し、用手気道確保に切り替えた。 2 再度喉頭展開を行い、直視下に確認した。 3 ひとまず救急車内へ傷病者を収容し、搬送を開始してはならない。 4 オンラインメディカルコントロールを受けた。 5 気管チューブを抜去し、ラリンゲアルマスクを挿入した。

34 気管挿管実習に際してのインフォームドコンセントに関して、正しいものはどれか。 a 緊張感の強い患者の場合であっても気管挿管実習を承諾したならば同意書をとる。 b インフォームドコンセントを得る法的責任者は麻酔科医である。 c 実習に伴う主な合併症として、歯牙の損傷、口唇・口腔内の損傷、嗄声、咽頭痛について

説明しなくてはならない。 d 同意書原本はカルテに綴じ込み、複写もしくはコピーを患者に渡す。 e 不安感の強い老人の場合であっても、気管挿管実習を承諾したならば同意書をとる。

1:a,b,c 2:b,c,d 3:a,c,d 4:b,c,e 5:c,d,e 35 正しいものはどれか。 1 TIVAは全静脈麻酔の略である。GOS:グラスゴー 全身麻酔:Ga 2 ラボナール(イソゾール)は淡黄溶液である。 3 悪性高熱症の主症状は高熱、筋硬直、ミオグロビン尿、頻脈・不整脈などである。 4 硬膜外麻酔では、カテーテル留置により薬液の追加投与、持続投与ができる。 5 全身麻酔中は3~5分ごとに血圧を測定する。

36 正しいものはどれか。 1 一般的に麻酔器は半閉鎖回路を用いているため、回路内に配置されたソーダライムにより

CO2を吸収している。 2 麻酔器のポップオフ弁(APL弁)は、機種によっては常に閉じておく。 3 麻酔導入時、左手でマスクを保持し、右手でバックによる加圧をする。 4 マスキュラックス(ベクロニウム)投与後、約2~3分で筋弛緩が得られる。 5 通常の麻酔導入は、鎮静薬のディプリバン(プロポフォール)などと筋弛緩薬を組み合わせ

て投与する。 37 手洗いによる人工的付着菌除去率について正しいものはどれか。 1 石鹸+流水による15秒の手洗いで菌除去率は1/10である。 2 石鹸+流水による30秒の手洗いで菌除去率は1/100である。 3 消毒液+流水による10秒の手洗いでの菌除去率は1/1000である。 4 消毒液+流水による100秒の手洗いでの菌除去率は1/1000である。 5 速乾性すり込み式消毒剤による菌除去率は1/10000である。 38 スタンダードプリコーションについて誤っているものはどれか。 1 ユニバーサルプリコーションを拡大したものである。 2 感染経路別予防策が含まれる。 3 唾液は感染予防の対象となる。 4 咳嗽のある傷病者にマスクを装着させる。 5 感染防護衣ガウンを着用する。

39 消毒薬の使い方について正しいものはどれか。 1 皮膚の消毒にはポビドンヨードが使用される。 2 手術室における手指消毒にはポビドンヨード含有液がよく使用される。 3 床の消毒には多量の次亜塩素酸ナトリウムを用いる。 4 加熱滅菌は耐性菌をつくらない。 5 手術の消毒にグルコン酸クロルヘキシジンは使用できる。 40 気管挿管後の確認操作手順で正しいのはどれか。? a カフエアの注入

b 上腹部・胸壁の動きの視認 c 呼吸音の確認 d エアウェイチェッカーの使用 e 心臓マッサージの再開 1:a-b-c-d-e 2:a-b-c-e-d 3:a-b-e-c-d

4:a-e-b-c-d 5:e-a-b-c-d

平成 16年度第2回気管挿管講習 終了テスト

問題 1 2 問題21 3 問題 2 4 問題22 5 問題 3 3 問題23 2 問題 4 3 問題24 3 問題 5 4 問題25 5 問題 6 3 問題26 5 問題 7 4 問題27 5 問題 8 4 問題28 4 問題 9 4 問題29 2 問題10 2 問題30 4 問題11 4 問題31 2 問題12 3 問題32 1 問題13 3 問題33 3 問題14 1 問題34 2 問題15 5 問題35 3 問題16 4 問題36 1 問題17 2 問題37 4 問題18 3 問題38 5 問題19 2 問題39 2 問題20 2 問題40 2

平成 16年度第3回気管挿管講習 終了テスト 平成16年 月 日 試験時間50分

1 鼻腔・口腔・咽頭の構造で誤っているのはどれか。 1 鼻腔は外鼻腔と鼻前庭からなる。 2 舌の前方2/3は舌体、後方1/3は舌根と呼ばれる。 3 咽頭は鼻咽頭、口腔咽頭、喉頭咽頭に大別される。 4 舌の舌背と舌根には舌乳頭が、舌下には舌扁桃が多数分布している。 5 咽頭後壁には、嘔吐反射を誘発する神経組織が発達している。 2 ディフィカルトエアウェイについて誤っているのはどれか。 1 挿管困難の原因で最も多いのは、開口障害である。 2 BVM換気は気管挿管困難時のファーストチョイスである。 3 マランパティ分類は挿管困難の予測に用いられる。 4 BVM換気を阻害する因子の1つに「あごひげ」がある。 5 挿管困難に関与する解剖学的因子の1つに口蓋裂がある。 3 小児と成人の構造のちがいで誤っている組み合わせはどれか。 a 小児は1歳まで鼻呼吸である。 b 小児は口腔容積に占める舌の割合が成人に比し小さい。 c 8歳以下の喉頭は、第1、2頸椎に位置する。 d 小児の喉頭蓋は成人に比し相対的に短い。 e 乳児の気道の最狭部は輪状軟骨部である。

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 4 正しいものはどれか。 a 気管の解剖は、成人も小児もまったく同じである。 b 小児では、口腔容積に占める舌の割合は、成人に比べて大きい。 c 高度の挿管困難が予想された場合は、挿管せずに搬送することも考慮すべきである。 d 気道の最狭部は、成人も小児も同じで声門である。 e 小児では気管チューブ挿入後加圧時にリークが認める場合は、カフ付チューブに入れ替える。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e

5 正しいものはどれか。 a 分時肺気量は、1回換気量を呼吸数で割ったものである。 b 胸腔内圧は陽圧である。 c 肺活量は、全肺気量から残気量を引いたものである。 d 肺の伸展性が低下した「硬い肺」は肺コンプライアンスが低下している。 e 気道が細くなると気道抵抗は低下する。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e 6 正しいものはどれか。 a 呼吸中枢は大脳皮質に存在する。 b 大脳、脳幹や科学受容体などから呼吸中枢に刺激が送られて、呼吸が調節される。 c 動脈血酸素分圧の低下や動脈血炭酸ガス分圧の上昇により、換気量が増加する。 d 嘔吐反射も咳嗽反射も求心路は迷走神経である。 e 咽頭、喉頭には自律神経はほとんど分布していない。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e 7 誤っているのはどれか。 1 嚥下運動の誤嚥防止メカニズムのひとつに嚥下時の声門の閉鎖がある。 2 意識障害患者では嘔吐がなくても食道括約筋が弛緩し胃内容物が口腔内へ逆流すること

がある。 3 バッグ・バルブ・マスクによる人工呼吸でも胃内に大量にガスが送り込まれフルストマッ

クになることがある。 4 食後早期に外傷などの強いストレスを受けていても受傷後数10時間たてば胃内に食物残

渣が存在していることはない。 5 救急現場ではすべての傷病者をフルストマックとみなして対応すべきである。 8 誤っているのはどれか。 1 肺内のガス分布は肺自身の重量により胸腔内圧が肺の部分によって異なるため均一でない。 2 二酸化炭素の拡散速度は酸素のそれの約 20倍である。 3 肺循環は体循環に等しい血液量を受け入れているが、血管抵抗が低いため、平均肺動脈圧

は体血圧の約1/6と低い。 4 肺内の換気と血流は均等で効率よいガス交換が行われている。 5 肺内シャント血流と換気血流比の低下により肺胞と動脈血の酸素分圧には格差が生じる。

9 上気道閉塞について誤っているのはどれか。 1 上気道が閉塞すると一過性に血圧は上昇し、次第に低血圧となり5~12分後に心停止に

いたる。 2 高齢者では嚥下反射が低下しているため、柔らかくて変形しやすい食物を詰まらせて完全

閉塞による窒息を起こしやすい。 3 上気道の感染(急性扁桃炎、急性喉頭蓋炎)で気道閉塞を起こすことがある。 4 気道熱傷では喉頭浮腫が起こる可能性があるが気道の確保が必要になることはない。 5 顔面・頸部・口腔内が酸やアルカリに暴露した場合上気道閉塞を起こすことがある。 10 心停止が呼吸停止に先行する病態の正しい組み合わせはどれか。 a 肺血栓塞栓症 b 緊張性気胸 c 有機リン中毒 d クモ膜下出血 e 急性心筋梗塞

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 11 上気道閉塞が原因で心肺停止に至る病態の正しい組み合わせはどれか。 a サリン中毒 b 気管支喘息大発作 c 喉頭痙攣 d クループ e 顔面熱傷

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 12 上気道閉塞について誤っているのはどれか。 a 高齢者では嚥下反射が低下しているため食物などで上気道閉塞を起こしやすい。 b 上気道の感染で上気道閉塞を起こすことがある。 c 頭頸部が酸、アルカリに暴露した場合は上気道閉塞を起こすことがある。 d 顔面外傷では気道まで熱傷が及ぶことは稀で上気道閉塞も起こりにくい。 e 異物による上気道閉塞の院外心肺停止は救急救命士の気管挿管の適応とならない。 13 次のうち誤っているのはどれか。 1 異物による窒息の院外心肺停止は救急救命士の気管挿管の適応となる。 2 気管挿管を施行中に声帯確認が困難であると判明した場合は直ちに気管挿管を中止する。 3 自発呼吸が微弱で舌根沈下も認められる心臓機能停止は気管挿管の適応となる。 4 適切なMC体制下で傷病の状況から気管挿管以外では患者予後を改善し得ないと指導医

が判断した院外心肺停止は気管挿管の適応となる。 5 小児の院外心肺停止は救急救命士による気管挿管の適応とならない。

14 気管挿管の影響として誤っているのはどれか。 1 吸気の加温、加湿が障害される。 2 気道粘膜の繊毛機能が障害される。 3 喀痰排泄が容易になる。 4 肺感染症が増加する。 5 発声が障害される。 15 陽圧換気の影響として誤っているのはどれか。 1 陽圧換気では肺内シャントにより酸素化能が障害される。 2 陽圧換気では呼吸仕事量を増大させる。 3 陽圧換気では静脈還流量が減少する。 4 陽圧換気では吸気時に胸腔内圧が陽圧となる。 5 陽圧換気では尿量が減少する。 16 人工呼吸器の設定について誤っているのはどれか。 1 基本的な換気モードは量規定と圧規定に分けられる。 2 量規定の換気では設定した量の吸入気が送気される。 3 圧規定の換気では設定した気道内圧に達するまで送気される。 4 PEEPは吸気の終末に陽圧をかける換気モードである。 5 吸気呼気時間比は1:2に設定されていることが多い。 17 一般的な気管吸引の注意点について間違いはどれか。 a 吸引前に十分な酸素化を行うこと。 b 適切な清潔操作で行うこと。 c 吸引圧は-80~-120mmHgとすること。 d 吸引時間は60秒以内にとどめること。 e 吸引カテーテルの直径は気管チューブの内径の30%を超えないこと。

1:a,b 2a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e 18 気管チューブ位置確認について誤りはどれか。 1 身体所見による確認法を一次確認法という。 2 確認はまず前胸部にて呼吸音を聞く。 3 器具を使用した確認法を二次確認法という。 4 エアウェイチェッカーは再膨張を利用している。 5 呼気二酸化炭素検出器利用は、二次確認法である。

19 気管チューブ位置確認方法について、正しい順番はどれか。 a 上腹部を聴診し胸郭の膨らみを確認する。 b 左右の前胸部を聴診する。 c 再度上腹部を聴診する。 d 左右の側胸部を聴診する。 e 器具を使用した確認法を行う。 1:a,b,c,d,e 2:b,c,a,d,e 3:c,a,d,b,e 4:c,e,a,b,d 5:a,b,d,c,e 20 正しいものはどれか。 a 患者の外見上、小顎症や短頸である場合は挿管困難には成りにくい。 b マランパティ分類はクラス1から4まであり、クラス4は硬口蓋のみ視認できる。 c 外傷例では喉頭展開時には正中位をとるようにする。 d 挿管困難が予測される場合、開口の程度は3横指以下である。 e BURP法とは喉頭展開時に甲状軟骨を後方、上方、左方へ圧迫する方法である。

1:a,b 2:b,c 3:c,d 4:d,e 21 誤っているのはどれか。 1 喉頭展開したときの挿管困難を予測する方法としてコーマックグレードがある。 2 コーマックグレード4は喉頭蓋のみが視認できる。 3 喉頭展開を2回繰り返しても気管挿管できなかった場合、他の気道確保法を考える。 4 気管挿管に伴う合併症として、声帯麻痺や気管狭窄がある。 5 喉頭鏡を用いて喉頭展開する場合、歯牙損傷には十分注意する。 22 正しいものはどれか。 a 挿管時の抵抗が僅かであれば、気管チューブは声帯を通過させてもよい。 b 挿管チューブは声門を通過して3~4cmのところで先端をとめる。 c 気管チューブが深すぎると右主気管支に入りやすくなる。 d CPR中や胸部外傷の患者では、気管挿管された後も聴診上左右差がないことを確認する。 e 気管挿管後カフエアーは10ml以上いれ、足りなければ23ml追加注入する。

1:a,e 2:b,c 3:c,d 4:d,e

23 救急救命士の法律に関し、誤っているのはどれか。 1 救急救命士が特定行為を医師の指示なしに単独で実施した場合は、半年以下の懲役に処せ

られることがある。 2 医療過誤とは医療サイドに過失がある場合をいう。 3 過失の主なものは医学領域では注意義務違反ではる。 4 刑法上の救急救命士の悪意のない医療行為で傷病者が亡くなった場合、法に触れるとすれ

ば業務上過失致死罪である。 5 救急救命士処置記録は救急救命処置を施された日から5年間の保存が義務付けられている。 24 MC協議会について誤っているのはどれか 1 都道府県MC協議会と地域MC協議会がある。 2 協議会の構成メンバーは医師と救急隊員である。 3 地域MC協議会でプロトコール作成を行う。 4 都道府県MC協議会において地域MC協議会が設置される。 5 地域MC協議会が具体的な方針の作成を担う。 25 救急救命士の気管挿管に関し正しいものはどれか。 1 救急救命士は年間30時間の病院実習を行うことが勧められている。 2 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として32時限の気管挿管追加講習を受講しな

ければならない。 3 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として日本麻酔科学会専門医の指導下で全身麻

酔症例を対象に実習しなければならない。 4 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として日本救急医学会専門医の指導下で心肺停

止患者を対象に実習しなければならない。 5 救急救命士の気管挿管認定証は厚生労働大臣が交付する。 26 ICに含まれる項目は以下のどれか。 a 処置の具体的内容 b 処置により得られる利益 c 処置により起こりうる合併症 d 処置を行わなかった場合に予測される事態

1:a,b 2:a,b,c 3:a,c 4:a,c 5:a~dのすべて 27 事後検証について誤った記述はどれか。 1 消防本部の指導的救急救命士が、業務管理的検証を行う。 2 あらかじめ現場活動方針を作成する必要がある。 3 医学的検証は、医師が行う。 4 事後検証の結果は、消防本部のデータとして整理・蓄積しておく必要がある。 5 事後検証の結果データは救急救命士の再教育や研修会に生かしてはいけない。

28 救急搬送活動記録・事後検証票について記載すべき項目はどれか。 a 気道確保の手段として気管挿管を選択した理由 b 気管挿管手技が不成功の場合、試みた回数 c 気管挿管の指示要請に対し、医師の指示が得られなかった場合の担当医氏名 d 気管挿管実施時刻

1:a,b,c 2:b,c,d 3:a,b,d 4:a,c,d 5:a~dのすべて 29 気管チューブの事故抜去対策として誤りはどれか。 a 搬送中も気管チューブの位置異常が生じる可能性を念頭に置く必要がある。 b 搬送中の振動による事故抜去を予防するため、気管チューブは通常より深く留置するべき

である。 c 気管チューブの専用固定器具が使用できない場合、テープを使用して両側上顎と強固に固

定する。 d 事故抜去時には直ちに再挿管の準備をしなければならない。 e 呼気中二酸化炭素の連続測定(カプノグラフ)を装着することが望ましい。

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 30 気管挿管後の搬送中、換気不全に陥った。誤りはどれか。 a 直ちに気管チューブを抜去する必要がある。 b 喉頭鏡を使用して声門を通過しているか直視下に再確認した。 c 気管が異物などで閉塞している可能性がある。 d バッグバルブマスクに分泌物が付着している可能性がある。 e 外傷でなければ緊張性気胸の可能性はない。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e 31 病院前での気管挿管について適切なものはどれか。 a 心電図モニター上、心室細動を呈していたため、除細動前に急いで気管挿管した。 b 換気した酸素が口腔内からもれるため、抜管してみるとカフが破損していた。挿管前にカ

フリークテストを十分していたので、不良品である可能性が高い。 c 既往歴に頚椎の手術がある症例の喉頭展開が難しかったため、速やかに気管挿管をあきら

め、ラリンジアルマスクを選択した。 d 気管チューブの材質は、熱で柔らかくなるため、途中で折れないように注意する必要がある。 e 気管チューブが適切な位置まで挿入されたことを直視下に確認して、スタイレットを抜去

した。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e

32 次の5つのうち誤っているのはどれか。1つ答えよ。 1 気管挿管の合併症の殆どが現場での救急救命処置の段階で判明する。 2 気管挿管で歯牙が取れたので保管した。 3 気管チューブ抜管後に判明する最も多い合併症は嗄声と上気道狭窄である。 4 スタイレットを気管チューブの先端より出さないよう心がける。 5 気管挿管に伴う合併症は診療担当医、MC協議会の担当医、救急救命士で協議する。 33 次の3つのうち誤っているのはどれか。1つ答えよ。 1 医療訴訟の殆どが民事訴訟(損害賠償請求)である。 2 呼吸音の確認をしていれば食道挿管は注意義務違反には当たらない。 3 気管挿管が困難と判断されれば、ラリンゲアルマスク、食道閉鎖式エアウェイに切り替える。 34 次の3つのうち誤っているのはどれか。1つ答えよ。 1 米国では非心肺停止事例にもトレーニングを受けたパラメディックに気管挿管が許可さ

れている。 2 米国で気管挿管ができるのは医師とパラメディックだけである。 3 合併症は気管挿管に固執した結果、愛護的操作を怠ったため発生することが多い。 35 気管挿管実習に際してのICに関して、正しいものはどれか。 a ICを得る法的責任者は麻酔科医である。 b 緊張感の強い患者の場合、刺激しないよう同意書をとらないこともある。 c 実習に伴う主な合併症として、歯牙の損傷、口唇・口腔内の損傷、嗄声、咽頭痛について

説明しなくてはならない。 d 同意書原本はカルテに綴じ込み、複写もしくはコピーを患者に渡す。 e 不安感の強い老人の場合、手術終了後に同意書をとることもある。

1:a,b,c 2:b,c,d 3:a,c,d 4:b,c,e 5:c,d,e 36 正しいものはどれか。 a 悪性高熱症の主症状は高熱、筋硬直、ミオグロビン尿、頻脈・不整脈などである。 b ASA分類では、ASA1度は再重症例である。ASA5度は特に合併症がなく気管挿管

実習の対象となる。 c 麻酔器のポップオフ弁(ALP弁)は常に閉じておく。 d 全身麻酔中は15分ごとに血圧を測定する。 e 硬膜外麻酔では、チューブ留置により薬液の追加投与、持続投与ができる。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e

37 正しいものはどれか。 a 一般的に麻酔器は半閉鎖回路を用いているため、回路内に配置されたソーダライムにより

CO2を吸収している。 b 麻酔導入時、右手でマスクを保持し、左手でバックによる加圧をする。 c 麻酔前の絶飲食は、誤嚥性肺炎を防止する上で重要である。 4 マスキュラックス(ベクロニウム)投与後、約15秒で十分な筋弛緩が得られる。 5 通常の麻酔導入は、まず筋弛緩薬を投与し、筋弛緩の効果が見られてきたら、ディプリバ

ン(プロポフォール)などの鎮静薬を投与する。

1:a,c 2:b,d 3:c,d 4:d,e 5:a,e 38 手洗いによる人工的付着菌除去率について正しいものはどれか。 1 石鹸+流水による5秒の手洗いで菌除去率は1/10である。 2 石鹸+流水による60秒の手洗いで菌除去率は1/100である。 3 消毒液+流水による10秒の手洗いでの菌除去率は1/100である。 4 消毒液+流水による100秒の手洗いでの菌除去率は1/1000である。 5 速乾性すり込み式消毒剤による菌除去率は1/1000である。 39 スタンダードプリコーションについて正しいものはどれか。 1 ユニバーサルプリコーションを意図的に縮小したものである。 2 感染経路別予防策は重要ではないので含まない。 3 唾液は感染予防の対象にならない。 4 咳嗽のある傷病者にマスクを着用させる必要はない。 5 滅菌ガウンの着用は不要である。 40 消毒薬の使い方について正しいものはどれか。 1 皮膚の消毒には次亜塩素酸ナトリウムが最も適している。 2 手術室における手指消毒にはポビドンヨード含有液がよく使用される。 3 血液の付いた手術機器の消毒には大量のエタノールを用いる。 4 加熱滅菌は耐性菌を最も作りやすい。 5 手術野の消毒にグルコン酸クロルヘキシジンは禁忌である。

平成 16年度第3回気管挿管講習 終了テスト

問題 1 4 問題21 2 問題 2 1 問題22 3 問題 3 4 問題23 5 問題 4 3 問題24 2 問題 5 4 問題25 3 問題 6 3 問題26 5 問題 7 4 問題27 5 問題 8 4 問題28 5 問題 9 4 問題29 4 問題10 2 問題30 2 問題11 5 問題31 4 問題12 5 問題32 1 問題13 3 問題33 2 問題14 3 問題34 2 問題15 2 問題35 3 問題16 4 問題36 5 問題17 5 問題37 1 問題18 2 問題38 4 問題19 5 問題39 5 問題20 2 問題40 2

平成 16年度第3回気管挿管講習 終了テスト 解答 平成16年 月 日 試験時間50分

1 鼻腔・口腔・咽頭の構造で誤っているのはどれか。 1 鼻腔は外鼻腔と鼻前庭からなる。 2 舌の前方2/3は舌体、後方1/3は舌根と呼ばれる。 3 咽頭は鼻咽頭、口腔咽頭、喉頭咽頭に大別される。 4 舌の舌背と舌根には舌乳頭が、舌縁には舌扁桃が多数分布している。 5 咽頭後壁には、嘔吐反射を誘発する神経組織が発達している。 2 ディフィカルトエアウェイについて誤っているのはどれか。 1 挿管困難の原因で最も多いのは、側頭下顎関節機能障害である。 2 BVM換気は気管挿管困難時のファーストチョイスである。 3 マランパティ分類は挿管困難の予測に用いられる。 4 BVM換気を阻害する因子の1つに「あごひげ」がある。 5 挿管困難に関与する解剖学的因子の1つに口蓋裂がある。 3 小児と成人の構造のちがいで誤っている組み合わせはどれか。 a 小児は1歳まで鼻呼吸である。 b 小児は口腔容積に占める舌の割合が成人に比し大きい。 c 8歳以下の喉頭は、第3、4頸椎に位置する。 d 小児の喉頭蓋は成人に比し相対的に長い。 e 乳児の気道の最狭部は輪状軟骨部である。

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 4 正しいものはどれか。 a 気管の解剖は、成人と小児では違う。 b 小児では、口腔容積に占める舌の割合は、成人に比べて大きい。 c 高度の挿管困難が予想された場合は、挿管せずに搬送することも考慮すべきである。 d 気道の最狭部は、成人は声門裂、小児は輪状軟骨部である。 e 小児では気管チューブ挿入後加圧時にリークする太さを選ぶ。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e

5 正しいものはどれか。 a 分時肺気量は、1回換気量と呼吸数の積に等しい。 b 胸腔内圧は陰圧である。 c 肺活量は、全肺気量から残気量を引いたものである。 d 肺の伸展性が低下した「硬い肺」は肺コンプライアンスが低下している。 e 気道が細くなると気道抵抗は増加する。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e 6 正しいものはどれか。 a 呼吸中枢は延髄から橋上部に存在する。 b 大脳、脳幹や科学受容体などから呼吸中枢に刺激が送られて、呼吸が調節される。 c 動脈血酸素分圧の低下や動脈血炭酸ガス分圧の上昇により、換気量が増加する。 d 嘔吐反射の求心路は舌咽頭神経、三叉神経である。咳嗽反射の求心路は迷走神経である。 e 咽頭、喉頭には交感神経、副交感神経が密に分布している。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e 7 誤っているのはどれか。 1 嚥下運動の誤嚥防止メカニズムのひとつに嚥下時の声門の閉鎖がある。 2 意識障害患者では嘔吐がなくても食道括約筋が弛緩し胃内容物が口腔内へ逆流すること

がある。 3 バッグ・バルブ・マスクによる人工呼吸でも胃内に大量にガスが送り込まれフルストマッ

クになることがある。 4 食後早期に外傷などの強いストレスを受けていても受傷後数10時間たっても胃内に食物

残渣が存在している。 5 救急現場ではすべての傷病者をフルストマックとみなして対応すべきである。 8 誤っているのはどれか。 1 肺内のガス分布は肺自身の重量により胸腔内圧が肺の部分によって異なるため均一でない。 2 二酸化炭素の拡散速度は酸素のそれの約 20倍である。 3 肺循環は体循環に等しい血液量を受け入れているが、血管抵抗が低いため、平均肺動脈圧

は体血圧の約1/6と低い。 4 肺内の換気と血流は不均等で効率よいガス交換が行われない。 5 肺内シャント血流と換気血流比の低下により肺胞と動脈血の酸素分圧には格差が生じる。

9 上気道閉塞について誤っているのはどれか。 1 上気道が閉塞すると一過性に血圧は上昇し、次第に低血圧となり5~12分後に心停止に

いたる。 2 高齢者では嚥下反射が低下しているため、柔らかくて変形しやすい食物を詰まらせて完全

閉塞による窒息を起こしやすい。 3 上気道の感染(急性扁桃炎、急性喉頭蓋炎)で気道閉塞を起こすことがある。 4 気道熱傷では喉頭浮腫が起こる可能性があり、気道の確保が必要になることがある。 5 顔面・頸部・口腔内が酸やアルカリに暴露した場合上気道閉塞を起こすことがある。 10 心停止が呼吸停止に先行する病態の正しい組み合わせはどれか。 a 肺血栓塞栓症 b 緊張性気胸 c 有機リン中毒 d クモ膜下出血 e 急性心筋梗塞 (肺血栓塞栓症、緊張性気胸では、循環不全による心停止が呼吸停止に先行する。)

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 11 上気道閉塞が原因で心肺停止に至る病態の正しい組み合わせはどれか。 a サリン中毒 (呼吸筋麻痺で起こる) b 気管支喘息大発作(呼吸器系の原因で上気道ではない) c 喉頭痙攣 d クループ e 顔面熱傷

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 12 上気道閉塞について誤っているのはどれか。 1 高齢者では嚥下反射が低下しているため食物などで上気道閉塞を起こしやすい。 2 上気道の感染で上気道閉塞を起こすことがある。 3 頭頸部が酸、アルカリに暴露した場合は上気道閉塞を起こすことがある。 4 顔面外傷では気道まで熱傷が及ぶことは稀で上気道閉塞も起こりにくい。 5 異物による上気道閉塞の院外心肺停止は救急救命士の気管挿管の適応とる。 13 次のうち誤っているのはどれか。 1 異物による窒息の院外心肺停止は救急救命士の気管挿管の適応となる。 2 気管挿管を施行中に声帯確認が困難であると判明した場合は直ちに気管挿管を中止する。 3 自発呼吸が微弱で舌根沈下も認められる心臓機能停止は気管挿管の適応とはならない。 4 適切なMC体制下で傷病の状況から気管挿管以外では患者予後を改善し得ないと指導医

が判断した院外心肺停止は気管挿管の適応となる。 5 小児の院外心肺停止は救急救命士による気管挿管の適応とならない。

14 気管挿管の影響として誤っているのはどれか。 1 吸気の加温、加湿が障害される。 2 気道粘膜の繊毛機能が障害される。 3 喀痰排泄ができない。 4 肺感染症が増加する。 5 発声が障害される。 15 陽圧換気の影響として誤っているのはどれか。 1 陽圧換気では肺内シャントにより酸素化能が障害される。 2 陽圧換気では呼吸仕事量を軽減させる。 3 陽圧換気では静脈還流量が減少する。 4 陽圧換気では吸気時に胸腔内圧が陽圧となる。 5 陽圧換気では尿量が減少する。 16 人工呼吸器の設定について誤っているのはどれか。 1 基本的な換気モードは量規定と圧規定に分けられる。 2 量規定の換気では設定した量の吸入気が送気される。 3 圧規定の換気では設定した気道内圧に達するまで送気される。 4 PEEPは呼気の終末に陽圧をかける換気モードである。 5 吸気呼気時間比は1:2に設定されていることが多い。 17 一般的な気管吸引の注意点について間違いはどれか。 a 吸引前に十分な酸素化を行うこと。 b 適切な清潔操作で行うこと。 c 吸引圧は-80~-120mmHgとすること。 d 吸引時間は15秒以内にとどめること。 e 吸引カテーテルの直径は気管チューブの内径の50%を超えないこと。

1:a,b 2a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e 18 気管チューブ位置確認について誤りはどれか。 1 身体所見による確認法を一次確認法という。 2 確認はまず上腹部にて呼吸音を聞く。 3 器具を使用した確認法を二次確認法という。 4 エアウェイチェッカーは再膨張を利用している。 5 呼気二酸化炭素検出器利用は、二次確認法である。

19 気管チューブ位置確認方法について、正しい順番はどれか。 a 上腹部を聴診し胸郭の膨らみを確認する。 b 左右の前胸部を聴診する。 c 再度上腹部を聴診する。 d 左右の側胸部を聴診する。 e 器具を使用した確認法を行う。 1:a,b,c,d,e 2:b,c,a,d,e 3:c,a,d,b,e 4:c,e,a,b,d 5:a,b,d,c,e 20 正しいものはどれか。 a 患者の外見上、小顎症や短頸である場合は挿管困難になる。 b マランパティ分類はクラス1から4まであり、クラス4は硬口蓋のみ視認できる。 c 外傷例では喉頭展開時には正中位をとるようにする。 d 挿管困難が予測される場合、開口の程度は2横指以下である。 e BURP法とは喉頭展開時に甲状軟骨を後方、上方、右方へ圧迫する方法である。

1:a,b 2:b,c 3:c,d 4:d,e 21 誤っているのはどれか。 1 喉頭展開したときの挿管困難を予測する方法としてコーマックグレードがある。 2 コーマックグレード4は舌根部のみが視認できる。 3 喉頭展開を2回繰り返しても気管挿管できなかった場合、他の気道確保法を考える。 4 気管挿管に伴う合併症として、声帯麻痺や気管狭窄がある。 5 喉頭鏡を用いて喉頭展開する場合、歯牙損傷には十分注意する。 22 正しいものはどれか。 a 挿管時の抵抗があれば、気管チューブは声帯を通過させてはだめ。 b 挿管チューブは声門を通過して1~2cmのところで先端をとめる。 c 気管チューブが深すぎると右主気管支に入りやすくなる。 d CPR中や胸部外傷の患者では、気管挿管された後も聴診上左右差がないことを確認する。 e 気管挿管後カフエアーは10ml以上注入してはならない。

1:a,e 2:b,c 3:c,d 4:d,e

23 救急救命士の法律に関し、誤っているのはどれか。 1 救急救命士が特定行為を医師の指示なしに単独で実施した場合は、半年以下の懲役に処せ

られることがある。 2 医療過誤とは医療サイドに過失がある場合をいう。 3 過失の主なものは医学領域では注意義務違反ではる。 4 刑法上の救急救命士の悪意のない医療行為で傷病者が亡くなった場合、法に触れるとすれ

ば業務上過失致死罪である。 5 救急救命士処置記録は記載の日から5年間の保存が義務付けられている。 24 MC協議会について誤っているのはどれか 1 都道府県MC協議会と地域MC協議会がある。 2 協議会の構成メンバーは医療機関と消防機関の職員である。 3 地域MC協議会でプロトコール作成を行う。 4 都道府県MC協議会において地域MC協議会が設置される。 5 地域MC協議会が具体的な方針の作成を担う。 25 救急救命士の気管挿管に関し正しいものはどれか。 1 救急救命士は2年間に128時間の病院実習を行うことが勧められている。 2 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として62時限の気管挿管追加講習を受講しな

ければならない。 3 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として日本麻酔科学会専門医の指導下で全身麻

酔症例を対象に実習しなければならない。 4 救急救命士は気管挿管を実施できる条件として日本麻酔科学会専門医の指導下で全身麻

酔症例を対象に実習しなければならない。 5 救急救命士の気管挿管認定証は都道府県が交付する。 26 ICに含まれる項目は以下のどれか。 a 処置の具体的内容 b 処置により得られる利益 c 処置により起こりうる合併症 d 処置を行わなかった場合に予測される事態

1:a,b 2:a,b,c 3:a,c 4:a,c 5:a~dのすべて 27 事後検証について誤った記述はどれか。 1 消防本部の指導的救急救命士が、業務管理的検証を行う。 2 あらかじめ現場活動方針を作成する必要がある。 3 医学的検証は、医師が行う。 4 事後検証の結果は、消防本部のデータとして整理・蓄積しておく必要がある。 5 事後検証の結果データは救急救命士の再教育や研修会に生かす。

28 救急搬送活動記録・事後検証票について記載すべき項目はどれか。 a 気道確保の手段として気管挿管を選択した理由 b 気管挿管手技が不成功の場合、試みた回数 c 気管挿管の指示要請に対し、医師の指示が得られなかった場合の担当医氏名 d 気管挿管実施時刻

1:a,b,c 2:b,c,d 3:a,b,d 4:a,c,d 5:a~dのすべて 29 気管チューブの事故抜去対策として誤りはどれか。 a 搬送中も気管チューブの位置異常が生じる可能性を念頭に置く必要がある。 b 搬送中の振動による事故抜去を予防するため、気管チューブは専用の固定器具を使用するべ

きである。 c 気管チューブの専用固定器具が使用できない場合、テープ固定だけでなく気管挿管実施者が

口角のところで気管チューブをしっかりと左手で保持することが必要である。 d 事故抜去時には BVMや他の特定行為による気道確保に切り替える。 e 呼気中二酸化炭素の連続測定(カプノグラフ)を装着することが望ましい。

1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e 30 気管挿管後の搬送中、換気不全に陥った。誤りはどれか。 a 直ちに気管チューブを抜去してはならない。 b 喉頭鏡を使用して声門を通過しているか直視下に再確認した。 c 気管が異物などで閉塞している可能性がある。 d バッグバルブマスクに分泌物が付着している可能性がある。 e 外傷でなくとも緊張性気胸の可能性もある。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e 31 病院前での気管挿管について適切なものはどれか。 a 心電図モニター上、心室細動を呈していたため、気管挿管前に急いで除細動した。 b 換気した酸素が口腔内からもれるため、抜管してみるとカフが破損していた。挿管前にカ

フリークテストを十分する必要がある。 c 既往歴に頚椎の手術がある症例の喉頭展開が難しかったため、速やかに気管挿管をあきら

め、ラリンジアルマスクを選択した。 d 気管チューブの材質は、熱で柔らかくなるため、途中で折れないように注意する必要がある。 e 気管チューブが声門を通過されたことを直視下に確認して、スタイレットを抜去した。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e

32 次の5つのうち誤っているのはどれか。1つ答えよ。 1 気管挿管の合併症の殆どが現場での救急救命処置の段階では判明しない。 2 気管挿管で歯牙が取れたので保管した。 3 気管チューブ抜管後に判明する最も多い合併症は嗄声と上気道狭窄である。 4 スタイレットを気管チューブの先端より出さないよう心がける。 5 気管挿管に伴う合併症は診療担当医、MC協議会の担当医、救急救命士で協議する。 33 次の3つのうち誤っているのはどれか。1つ答えよ。 1 医療訴訟の殆どが民事訴訟(損害賠償請求)である。 2 呼吸音の確認をしても食道挿管は注意義務違反に当たる。 3 気管挿管が困難と判断されれば、ラリンゲアルマスク、食道閉鎖式エアウェイに切り替える。 34 次の3つのうち誤っているのはどれか。1つ答えよ。 1 米国では非心肺停止事例にもトレーニングを受けたパラメディックに気管挿管が許可さ

れている。 2 米国で気管挿管ができるのは医師と特別に訓練されたパラメディックだけである。 3 合併症は気管挿管に固執した結果、愛護的操作を怠ったため発生することが多い。 35 気管挿管実習に際してのICに関して、正しいものはどれか。 a ICを得る法的責任者は麻酔科医である。 b 緊張感の強い患者の場合であっても気管挿管実習を承諾したならば同意書をとる。。 c 実習に伴う主な合併症として、歯牙の損傷、口唇・口腔内の損傷、嗄声、咽頭痛について

説明しなくてはならない。 d 同意書原本はカルテに綴じ込み、複写もしくはコピーを患者に渡す。 e 不安感の強い老人の場合、気管挿管実習を承諾したならば同意書をとる。

1:a,b,c 2:b,c,d 3:a,c,d 4:b,c,e 5:c,d,e 36 正しいものはどれか。 ? a 悪性高熱症(全身麻酔の併発症)の主症状は高熱、筋硬直、ミオグロビン尿、頻脈・不整脈

などである。 b ASA分類では、ASA5度は再重症例である。ASA1度は特に合併症がなく気管挿管

実習の対象となる。 c 麻酔器のポップオフ弁(ALP弁)は、機種によっては常に閉じておく。 d 全身麻酔中は3~5分ごとに血圧を測定する。 e 硬膜外麻酔では、カテーテル留置により薬液の追加投与、持続投与ができる。

1:a,b 2:a,e 3:b,c 4:c,d 5:d,e

37 正しいものはどれか。 a 一般的に麻酔器は半閉鎖回路を用いているため、回路内に配置されたソーダライムにより

CO2を吸収している。 b 麻酔導入時、左手でマスクを保持し、右手でバックによる加圧をする。 c 麻酔前の絶飲食は、誤嚥性肺炎を防止する上で重要である。 4 マスキュラックス(ベクロニウム)投与後、約2~3分で十分な筋弛緩が得られる。 5 通常の麻酔導入は、鎮静薬のディプリバン(プロポフォール)などと筋弛緩薬を組み合わせ

て投与する。

1:a,c 2:b,d 3:c,d 4:d,e 5:a,e 38 手洗いによる人工的付着菌除去率について正しいものはどれか。 1 石鹸+流水による15秒の手洗いで菌除去率は1/10である。 2 石鹸+流水による30秒の手洗いで菌除去率は1/100である。 3 消毒液+流水による10秒の手洗いでの菌除去率は1/1000である。 4 消毒液+流水による100秒の手洗いでの菌除去率は1/1000である。 5 速乾性すり込み式消毒剤による菌除去率は1/10000である。 39 スタンダードプリコーションについて正しいものはどれか。 1 ユニバーサルプリコーションを拡大したものである。 2 感染経路別予防策は重要である。 3 唾液は感染予防の対象になる。 4 咳嗽のある傷病者にマスクを着用させる必要がある。 5 滅菌ガウンの着用は不要である。 40 消毒薬の使い方について正しいものはどれか。 1 皮膚の消毒にはポビドンヨードが最も適している。 2 手術室における手指消毒にはポビドンヨード含有液がよく使用される。 3 血液の付いた手術機器の消毒には大量の次亜塩素酸ナトリウムエタノールを用いる。 4 加熱滅菌は耐性菌を作りずらい。 5 手術室の消毒にグルコン酸クロルヘキシジンは使用される。

平成 16年度第3回気管挿管講習 終了テスト

問題 1 4 問題21 2 問題 2 1 問題22 3 問題 3 4 問題23 5 問題 4 3 問題24 2 問題 5 4 問題25 3 問題 6 3 問題26 5 問題 7 4 問題27 5 問題 8 4 問題28 5 問題 9 4 問題29 4 問題10 2 問題30 2 問題11 5 問題31 4 問題12 5 問題32 1 問題13 3 問題33 2 問題14 3 問題34 2 問題15 2 問題35 3 問題16 4 問題36 5 問題17 5 問題37 1 問題18 2 問題38 4 問題19 5 問題39 5 問題20 2 問題40 2

平成 17年度第1回気管挿管講習 プレテスト 平成17年7月25日 試験時間50分

下記の文章で正しいものには○、誤っているものには×を別紙に記入せよ。 1 生理学的に気道は鼻腔からはじまる。 2 鼻甲介により、吸気と粘膜の接触面積が拡大する。 3 健康な成人の呼吸回数は約16回/分である。 4 キーゼルバッハ部は後鼻孔に位置する。 5 換気が減少すると二酸化炭素も減少する。 6 ガス交換は肺胞のみで行われる。 7 健康な成人の動脈血酸素飽和度は約45%である。 8 意識レベルJCS20で舌根沈下を認める。 9 過換気状態では血中の二酸化炭素は増加する。 10 気管は第5頸椎からはじまり、第6胸椎で分岐する。 11 気管支異物は右気管支に嵌入しやすい。 12 片肺挿管の頻度は左気管支に多い。 13 気管支動脈は肺を栄養している。 14 胸腔内圧は通常陰圧である。 15 胸膜腔は2種類の胸膜で形成される空間である。 16 成人の1回換気量は約3500mlである。 17 呼吸管理資器材は年齢や身長をもとに選択する。 18 嚥下は舌、咽頭鼻部の筋収縮運動により行われる。 19 舌、喉頭、副鼻腔は構音に関与する。 20 肥満は挿管困難の危険因子である。 21 分時換気量は1回換気量と呼吸数の積で求める。 22 彎曲型喉頭鏡のブレードの先端は喉頭蓋谷にある。 23 喉頭展開は上顎を支点に、喉頭鏡を挙上する。 24 成人の努力性に換気可能な最大量を肺活量といい、約4600mlである。 25 肺コンプライアンスは、肺活量のみから推定できる。 26 小児は成人より肺コンプライアンスが大きい。 27 成人の機能的残気量は2300mlである。 28 誤嚥直後から、細菌性肺炎を発症する。 29 PaO2240mmHgまたはSpO275%で意識が消失する。

30 心肺停止状態の原因として脳血管障害が最多である。 31 血清カリウム値の異常は心室性不整脈の誘発因子となる。 32 心拍出量が得られない不整脈を心停止とする。 33 頸髄損傷の原因は頸部への直達打撃が主因となる。 34 気管挿管の適応は支障のない喉頭展開が前提となる。 35 肺血栓塞栓症では急激な心肺停止が見られる。 36 ハチ刺傷後の嗄声は気管挿管が禁忌である。 37 誤嚥性肺炎は胃液の気管・気管支内への流入で起こる。 38 人工呼吸は静脈還流量を減少させる。 39 陽圧呼吸は組織への酸素供給量を増加させる。 40 陽圧呼吸は心拍出量を減少させる。 41 人工呼吸では回路内の加湿・加温は不要である。 42 気管挿管により生理学的死腔は増大する。 43 妥当な1回換気量の設定は気道内圧の設定に優先する。 44 ガス交換作用を営まない気道部分を解剖学的死腔という。 45 呼気終末陽圧(PEEP)は動脈血の酸素化を改善する。 46 コンプライアンスが低下しているときのバッグ・マスクの人工呼吸ではバッグが硬く感ずる。 47 各種、気道確保で気管挿管が最も優れている。 48 高濃度酸素(90%以上)を24時間以上投与すると酸素中毒が出現する。 49 スニッフィングポジションではオトガイ部を挙上する。 50 一酸化炭素中毒では酸素飽和度が上昇しない。 51 低酸素症の緊急性は一般的に低い。 52 セリック法は介助者が示指、拇指を用いて圧迫する。 53 BURP法は原則的に介助者が圧迫する。 54 空気中には酸素が20%、窒素は約0.03%存在する。 55 挿管時は気管チューブが声門を通過するのを直視下で確認する。 56 気管チューブの長さは換気可能であれば短いほど良い。 57 身体所見による確認法を一次確認法という。 58 気管チューブの位置確認の聴診は前胸部から開始する。 59 頸髄が断裂しても呼吸は維持される。 60 二次確認法とは器具を使用した確認法である。 61 成人の全肺気量は約5800mlである。 62 食道挿管判定器具かETCO2モニターのどちらかで判断する。 63 院外心肺停止状態では気管挿管後、ETCO2が検出されないことがある。 64 気管挿管チューブを食道に挿管しても呼吸管理はできる。 65 自己膨張式エァーチェッカーは食道挿管では直ちに再膨張する。

66 シリンジ式エァーチェッカーは気管挿管ではプランジャーが容易に引ける。 67 気道内圧は急激に低下することはない。 68 気管吸引はチューブをらせん状に引き抜く。 69 太い吸引カテーテルを使用して吸引効率を上げる。 70 吸引チューブは感染防止のため滅菌が必要である。 71 気管吸引後はバッグ・バルブ・マスクによる人工呼吸が必要である。 72 気管挿管に用いる喉頭鏡のブレードは成人用のみで十分である。 73 開口不良例でも気管挿管は可能である。 74 都道府県メディカルコントロール協議会はガイドラインの策定を行う。 75 地域メディカルコントロール協議会は救急活動の指示、再教育、検証を行う。 76 弱い自発呼吸が残存しているとき、気管挿管の適応はある。 77 病院実習の整備はメディカルコントロールに含まれる。 78 搬送先医療機関の医師が医学的検証を行う。 79 プロトコールの適切性は事後検証に含まれる。 80 救急救命士は3年間で128時間以上の病院実習を勧められている。 81 挿管チューブのカフ漏れは殆どないので確認は不要である。 82 小児も全身麻酔症例の挿管実習に含まれる。 83 日本集中治療学会指導医の下で全身麻酔症例、30例以上に気管挿管を行う。 84 緊急手術に対する全身麻酔症例も気管挿管の実習対象となる。 85 胸部単純X線写真は挿管後のチューブ位置の確認に有用である。 86 インフォームドコンセントの概念は1990年に東京で示された。 87 頭部後屈困難例も気管挿管の適応はある。 88 特定行為を単独で実施した場合、半年以下の懲役に処せられることがある。 89 医療事故に伴う法的責任は刑事罰、行政罰に大別される。 90 救急救命処置録は処置を実施した日から5年間の保存義務がある。 91 頸髄損傷が強く疑われる事例は挿管の適応外である。 92 気管チューブ抜管後に最も多い合併症は肺炎である。 93 挿管前に外すことのできる義歯は取り除いておく。 94 挿管時の歯牙損傷では状況を担当医に報告する。 95 挿管時、呼吸なしかつ脈拍ありの傷病者は気管挿管の適応である。 96 歯牙損傷はインフォームドコンセントの概念に含まれる。 97 気管挿管後の送気音聴取で挿管されたことを確認する。 98 一次確認法と二次確認法で食道挿管を除外できる。 99 気管挿管後のチューブの閉塞は合併症である。 100食道挿管を疑えば一次、二次確認施行後に抜管する。

平成 17年度第1回気管挿管講習 プレテスト 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 1 ○ 21 ○ 41 × 61 ○ 81 × 2 ○ 22 ○ 42 × 62 × 82 × 3 ○ 23 × 43 × 63 ○ 83 × 4 × 24 ○ 44 ○ 64 × 84 × 5 × 25 × 45 ○ 65 × 85 ○ 6 ○不 26 ○ 46 ○ 66 ○ 86 × 7 × 27 × 47 × 67 × 87 × 8 ○ 28 × 48 ○ 68 ○ 88 ○ 9 × 29 ○ 49 × 69 × 89 × 10 × 30 × 50 ○ 70 ○ 90 × 11 ○ 31 ○ 51 × 71 ○ 91 ○ 12 × 32 ○ 52 ○ 72 × 92 × 13 ○ 33 × 53 × 73 × 93 ○ 14 ○ 34 ○ 54 × 74 ○ 94 ○ 15 ○ 35 ○ 55 ○ 75 ○ 95 × 16 × 36 ○ 56 ○不 76 × 96 ○ 17 ○ 37 ○ 57 ○ 77 ○ 97 ○ 18 × 38 ○ 58 × 78 × 98 × 19 ○ 39 × 59 × 79 ○ 99 ○ 20 ○ 40 ○ 60 ○ 80 × 100 ×

平成 17年度第1回気管挿管講習 プレテスト 平成17年7月25日 試験時間50分

下記の文章で正しいものには○、誤っているものには×を別紙に記入せよ。 1 生理学的に気道は鼻腔からはじまる。 ○ 2 鼻甲介により、吸気と粘膜の接触面積が拡大する。 ○ 3 健康な成人の呼吸回数は約16回/分である。 ○ 4 キーゼルバッハ部は前鼻孔に位置する。 × 5 換気が減少すると動脈血中の炭酸ガスが増加する。 × 6 ガス交換は肺胞のみで行われる。 ○ 7 健康な成人の動脈血酸素飽和度は約90%以上である。 × 8 意識レベルJCS20で舌根沈下を認める。 ○ 9 過換気状態では血中の二酸化炭素は減少する。 × 10 気管は第6頸椎からはじまり、第5胸椎で分岐する。 × 11 気管支異物は右気管支に嵌入しやすい。 ○ 12 片肺挿管の頻度は右気管支に多い。 × 13 気管支動脈は肺を栄養している。 ○ 14 胸腔内圧は通常陰圧である。 ○ 15 胸膜腔は2種類の胸膜で形成される空間である。 ○ 16 成人の1回換気量は成人男性で約500mℓ、女性で350mℓである。 × 17 呼吸管理資器材は年齢や身長をもとに選択する。 ○ 18 嚥下は、口腔、咽頭領域を支配する三叉神経、舌咽神経、迷走神経によって引き起こされ

る反射運動である。 × 19 舌、喉頭、副鼻腔は構音に関与する。 ○ 20 肥満は挿管困難の危険因子である。 ○ 21 分時換気量は1回換気量と呼吸数の積で求める。 ○ 22 彎曲型喉頭鏡のブレードの先端は喉頭蓋谷にある。 ○ 23 喉頭展開は上顎を支点に、喉頭鏡を挙上してはならない。 × 24 成人の努力性に換気可能な最大量を肺活量といい、約4600mlである。 ○ 25 肺コンプライアンスは、肺活量のみからでは推定できない。 × 26 小児は成人より肺コンプライアンスが大きい。 ○ 27 成人の機能的残気量は2000mlである。 × 28 誤嚥直後では、細菌性肺炎を発症しない。 × 29 PaO2240mmHgまたはSpO275%で意識が消失する。 ○ 30 心肺停止状態の原因として心血管障害が最多である。 ×

31 血清カリウム値の異常は心室性不整脈の誘発因子となる。 ○ 32 心拍出量が得られない不整脈を心停止とする。 ○ 33 頸髄損傷の原因は頭部への打撃が主因となる。 × 34 気管挿管の適応は支障のない喉頭展開が前提となる。 ○ 35 肺血栓塞栓症では急激な心肺停止が見られる。 ○ 36 ハチ刺傷後の嗄声は気管挿管が禁忌である。 ○ 37 誤嚥性肺炎は胃液の気管・気管支内への流入で起こる。 ○ 38 人工呼吸は静脈還流量を減少させる。 ○ 39 陽圧呼吸は組織への酸素供給量を低下させる。 × 40 陽圧呼吸は心拍出量を減少させる。 ○ 41 人工呼吸では回路内の加湿・加温は必要である。 × 42 気管挿管しても生理学的死腔は変化しない。 × 43 妥当な1回換気量の設定は気道内圧の設定に優先しない。 × 44 ガス交換作用を営まない気道部分を解剖学的死腔という。 ○ 45 呼気終末陽圧(PEEP)は動脈血の酸素化を改善する。 ○ 46 コンプライアンスが低下しているときのバッグ・マスクの人工呼吸ではバッグが硬く感ずる。○ 47 各種、気道確保で気管挿管が最も優れている。 × 48 高濃度酸素(90%以上)を24時間以上投与すると酸素中毒が出現する。 ○ 49 スニッフィングポジションはオトガイ部を挙上することではない。 × 50 一酸化炭素中毒では酸素飽和度が上昇しない。 ○ 51 低酸素症の緊急性は一般的に高い。 × 52 セリック法は介助者が示指、拇指を用いて圧迫する。 ○ 53 BURP法は原則的には術者が圧迫する。 × 54 空気中には酸素が21%、窒素は約78%存在する。 × 55 挿管時は気管チューブが声門を通過するのを直視下で確認する。 ○ 56 気管チューブの長さは換気可能であれば短いほど良い。 × 57 身体所見による確認法を一次確認法という。 ○ 58 気管チューブの位置確認の聴診は上腹部から開始する。 × 59 頸髄が断裂されると呼吸は維持できない。 × 60 二次確認法とは器具を使用した確認法である。 ○ 61 成人の全肺気量は約5800mlである。 ○ 62 食道挿管判定器具かETCO2モニターのどちらかで判断する。 × 63 院外心肺停止状態では気管挿管後、ETCO2が検出されないことがある。 ○ 64 気管挿管チューブを食道に挿管したら呼吸管理はできない。 × 65 自己膨張式エァーチェッカーは食道挿管では再膨張しない。 × 66 シリンジ式エァーチェッカーは気管挿管ではプランジャーが容易に引ける。 ○

67 気道内圧は急激に低下することがある。 × 68 気管吸引はチューブをらせん状に引き抜く。 ○ 69 気管吸引の吸引カテーテルは気管チューブ・気管切開チューブの内径の 1/2 以下の太さのもの。 × 70 吸引チューブは感染防止のため滅菌が必要である。 ○ 71 気管吸引後はバッグ・バルブ・マスクによる人工呼吸が必要である。 ○ 72 気管挿管に用いる喉頭鏡のブレードは成人用のみでは不十分である。 × 73 開口不良例では気管挿管は不可能である。 × 74 都道府県メディカルコントロール協議会はガイドラインの策定を行う。 ○ 75 地域メディカルコントロール協議会は救急活動の指示、再教育、検証を行う。 ○ 76 弱い自発呼吸が残存しているときは、気管挿管の適応ではない。 × 77 病院実習の整備はメディカルコントロールに含まれる。 ○ 78 地域メディカルコントロール協議会の医師が医学的検証を行う。 × 79 プロトコールの適切性は事後検証に含まれる。 ○ 80 救急救命士は2年間で128時間以上の病院実習を勧められている。 × 81 挿管チューブのカフ漏れは殆どないが確認は必要である。 × 82 小児の全身麻酔症例は挿管実習に含まれない。 × 83 日本麻酔科学会麻酔科専門医以上の資格を有する医師の下で全身麻酔症例、30例以上に気管

挿管を行う。 × 84 緊急手術に対する全身麻酔症例は気管挿管の実習対象とならない。 × 85 胸部単純X線写真は挿管後のチューブ位置の確認に有用である。 ○ 86 インフォームドコンセントの原点は1964年の「ヘルシンキ宣言」にあるといわれる。 × 87 頭部後屈困難例は気管挿管の適応外である。 × 88 特定行為を単独で実施した場合、半年以下の懲役に処せられることがある。 ○ 89 医療事故に伴う法的責任は刑事責任、民事責任、行政責任の3つに大別される。 × 90 救急救命処置録は記載した日から5年間の保存義務がある。 × 91 頸髄損傷が強く疑われる事例は挿管の適応外である。 ○ 92 気管チューブ抜管後に最も多い合併症は咽頭痛、嗄声である。 × 93 挿管前に外すことのできる義歯は取り除いておく。 ○ 94 挿管時の歯牙損傷では状況を担当医に報告する。 ○ 95 挿管時、呼吸なしかつ脈拍ありの傷病者は気管挿管の適応外である。 × 96 歯牙損傷はインフォームドコンセントの概念に含まれる。 ○ 97 気管挿管後の送気音聴取で挿管されたことを確認する。 ○ 98 一次確認法と二次確認法だけでは食道挿管を除外できない。 × 99 気管挿管後のチューブの閉塞は合併症である。 ○ 100食道挿管を疑えば直ちに抜管する。 ×

平成 17年度第1回気管挿管講習 プレテスト 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 1 ○ 21 ○ 41 × 61 ○ 81 × 2 ○ 22 ○ 42 × 62 × 82 × 3 ○ 23 × 43 × 63 ○ 83 × 4 × 24 ○ 44 ○ 64 × 84 × 5 × 25 × 45 ○ 65 × 85 ○ 6 ○不 26 ○ 46 ○ 66 ○ 86 × 7 × 27 × 47 × 67 × 87 × 8 ○ 28 × 48 ○ 68 ○ 88 ○ 9 × 29 ○ 49 × 69 × 89 × 10 × 30 × 50 ○ 70 ○ 90 × 11 ○ 31 ○ 51 × 71 ○ 91 ○ 12 × 32 ○ 52 ○ 72 × 92 × 13 ○ 33 × 53 × 73 × 93 ○ 14 ○ 34 ○ 54 × 74 ○ 94 ○ 15 ○ 35 ○ 55 ○ 75 ○ 95 × 16 × 36 ○ 56 ○不 76 × 96 ○ 17 ○ 37 ○ 57 ○ 77 ○ 97 ○ 18 × 38 ○ 58 × 78 × 98 × 19 ○ 39 × 59 × 79 ○ 99 ○ 20 ○ 40 ○ 60 ○ 80 × 100 ×

平成 17年度第2回気管挿管講習 プレテスト 平成18年1月30日 試験時間50分

下記の文章で正しいものには○、誤っているものには×を別紙に記入せよ。 1 抗生物質投与によるアナフィラキシーショックは開胸心マッサージの適応がある。 2 生体の全血液量の約75%は体循環に、約25%は肺循環に存在する。 3 心肺機能停止例で感染の恐れがあっても原則として口対口の人工呼吸を行う。 4 突発的な意識障害と血圧低下を伴う激しい胸痛患者の緊急度は高い。 5 直腸の深部温と体表の腋窩温度に差はない。 6 絞頸では扼痕が認められ、かつ瞳孔の左右不同がみられる。 7 バセドウ病では頸部の腫脹や眼球の突出がみられる。 8 突発的心肺機能停止例の対光反射は認められない。 9 カーラーの曲線は緊急度を心停止、呼吸停止、大量出血の順に示している。 10 アダムス・ストークス症候群では40/分以下の徐脈、痙攣失神がみられる。 11 心房細動のことを絶対性不整脈という。 12 健康な人(成人)の心拍数は 60~80回/分、1回の心拍出血液量は 60~90mlである。 13 狭心症の疼痛には除細動が最も有効である。 14 無脈性電気活動も除細動の適応がある。 15 心タンポナーデは電気的除細動の絶対的の適応である。 16 振子気・シーソー呼吸では酸素飽和度は正常値を維持している。 17 健康な成人の呼吸数は 15~20回/分、1回の呼吸気量は 400ml~500mlである。 18 成人男性は胸腹式呼吸が多く、乳児は腹式呼吸を示す。 19 橋出血では中枢性過換気がみられる。 20 解離性大動脈破裂では激しい前胸部痛と背部痛を訴える。 21 血圧の左右差、上下差は主として脳幹損傷でみられる。 22 運動性四肢麻痺は小脳失調に特有の症状である。 23 遷延性意識障害と植物状態は同義語ではない。 24 失外套症候群では認知機能は存わっている。 25 心タンポナーデでは坐位・半坐位で頸静脈怒張が認められない。 26 循環のサインでは 2回の呼気吹き込み後の自発呼吸、咳込み、体動などをみる。 27 心音減弱、血圧の低下、静脈圧上昇が心タンポナーデのベックの三徴である。 28 Cormack gradⅠはⅢに比べて気管挿管が困難である。 29 心肺機能停止例でも咽頭反射は認められる。 30 ブラックアイやバトル徴候は頭蓋底骨折を疑う所見である。 31 気管挿管前に気管チューブのカフ漏れのないことを確認する。

32 気管挿管時は気管チューブが声門の通過を直視下に確認する。 33 胸腔内は通常は陰圧―15cmH2Oで、開放性気胸になっても陰圧である。 34 カーレンスの気管チューブは専ら全身麻酔に広く利用されている。 35 肥満で猪首の人は気管挿管し易い。 36 気管挿管後のカフの過膨張は局所の圧迫壊死の原因となる。 37 健康な成人のガス交換は専ら肺胞のみで行われている。 38 握雪感は触診で、捻髪音は聴診器で聞こえるが、肺破裂で起こる。 39 気管支喘息では嗄声と吸気の延長がみられる。 40 誤嚥性肺炎は胃液の気管・気管支内への流入で起こる。 41 声帯確認困難例には盲目的に手指誘導して気管挿管する。 42 急性循環器系の傷病に起因する心肺機能停止例は直ちに気管挿管する。 43 気管挿管の資格取得者は日本全国どこでも適応があれば自主的に挿管できる。 44 気管挿管の適応があれば挿管できるまで遂行する。 45 小児喘息の突発的心肺機能停止例には直ちに気管挿管する。 46 目撃者のいない入浴中の心肺機能停止例は気管挿管は実施しない。 47 ガス交換作用を機能しない気道部分は解剖学的死腔である。 48 スニッフィングポジションはオトガイ部を挙上することである。 49 身体所見による挿管の確認法は一次確認法である。 50 軽症の眠剤急性中毒例では瞳孔の左右差はなく、対光反射は保たれている。 51 健康な人の呼気中には 79%の窒素が含まれており、吸気中も 79%の窒素濃度である。 52 糖尿病性ケトアシドーシスではフレイルチェストが必発する。 53 調節呼吸管理中でもビオー呼吸やクスマウル大呼吸は認められる。 54 呼気時には脈拍が大きく、吸気時に小さくなる脈拍は奇脈である。 55 水平共同偏視はてんかん発作でよくみられる。 56 高度救命救急センターには、広範熱傷、指趾切断、急性中毒など特殊疾患が搬送される。 57 ライダーがオートバイから放り出され意識障害のあるとき救急ヘリの出動要請は可能である。 58 重症が疑われる中毒例は救急ヘリの出動要請ができる。 59 脳血管障害による心肺機能停止例はすべて気管挿管の適応がある。 60 目撃者のいない縊頸による心肺機能停止例は気管挿管する必要はない。 61 喉頭鏡挿入困難例は気管挿管の絶対的適応である。 62 呼吸中枢は大脳の皮質に存在する。 63 心筋の拍動、即ち調律は小脳の支配で行われている。 64 体温は脳下垂体前葉の支配を受けている。 65 ブローカーの言語中枢は右前頭葉に限局として存在する。 66 声帯確認困難例は気管挿管の適応外である。 67 異物による窒息の心肺機能停止例は気管挿管の適応である。

68 高カリウム血症患者の心電図はしばしば平坦を示す。 69 一酸化炭素中毒では酸素飽和度の低下がみられる。 70 絞頸では共同偏視のみられることが多い。 71 徐脈は脳圧亢進、甲状腺機能の低下、極度の驚愕などでみられる。 72 各種のショック時には収縮期血圧が90mmHg以下に低下する。 73 健康成人の脈圧は通常15mmHg以内である。 74 収縮期血圧が 160mmHg以上、または拡張期血圧が 90mmHg以上は高血圧症である。 75 アナフィラキシーショックでは抹消血管の収縮がみられる。 76 心静止状態でも橈骨動脈の拍動は触れる。 77 呼吸機能停止でも動脈血の酸素飽和度は維持されている。 78 空気中の酸素は約16%、窒素は約24%である。 79 気管チューブを食道内に挿管しても換気は可能である。 80 気管挿管後は対話の発語が不能である。 81 心肺機能が停止すると、瞳孔は縮瞳する。 82 窒息状態では瞳孔の左右不同がみられる。 83 セリック法は気管挿管を容易にする。 84 BURP法は開口不良例にのみ適応である。 85 低酸素血症の酸素飽和度は一般的に標準値を示す。 86 陽圧呼吸は心拍出量を著しく増加させる。 87 肺血栓塞栓症は突発的に呼吸困難を訴える。 88 頭部後屈困難例は気管挿管の適応外である。 89 成人の肺機能的残気量は約2300mlである。 90 気管挿管の一次確認法は器具の使用を前提とする。 91 頸髄損傷が強く疑われる外傷例は気管挿管の適応外である。 92 小児に気管挿管すれば検証例に含まれる。 93 呼気終末陽圧は動脈血の酸素化を促進する。 94 人工呼吸は静脈還流を減少させる。 95 陽圧呼吸は心拍出量を減少させる。 96 気道確保に気管挿管が他の方法より優れている。 97 キーゼルバッハ部位は後鼻孔に位置し、出血し難い。 98 気管は第 5頸椎にはじまり、第 6胸椎で分岐する。 99 気管支異物は右気管支に嵌入することが多い。 100 突発的な心肺機能停止例は全例に AEDの適応がある。

平成 17年度第2回気管挿管講習 プレテスト 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 1 × 21 × 41 × 61 × 81 × 2 ○ 22 × 42 × 62 × 82 × 3 × 23 × 43 × 63 × 83 ○ 4 ○ 24 × 44 × 64 × 84 ○ 5 × 25 × 45 × 65 × 85 × 6 × 26 ○ 46 ○ 66 ○ 86 × 7 ○ 27 ○ 47 ○ 67 ○ 87 ○ 8 ○ 28 × 48 × 68 × 88 ○ 9 ○ 29 × 49 ○ 69 × 89 ○ 10 ○ 30 ○ 50 ○ 70 × 90 × 11 ○ 31 ○ 51 ○ 71 ○ 91 ○ 12 ○ 32 ○ 52 × 72 ○ 92 ○ 13 × 33 × 53 ○ 73 × 93 ○ 14 × 34 × 54 ○ 74 ○ 94 ○ 15 × 35 × 55 × 75 × 95 ○ 16 × 36 ○ 56 ○ 76 × 96 ○ 17 ○ 37 ○ 57 ○ 77 × 97 × 18 ○ 38 × 58 ○ 78 × 98 × 19 ○ 39 × 59 × 79 × 99 ○ 20 ○ 40 ○ 60 ○ 80 ○ 100 ×

平成 17年度第2回気管挿管講習 プレテスト 平成18年1月30日 試験時間50分

正しいものには○、誤っている×は朱文字で正文に訂正した。 1 抗生物質投与によるアナフィラキシーショックは開胸心マッサージの適応外である。 × 2 生体の全血液量の約75%は体循環に、約25%は肺循環に存在する。 ○ 3 心肺機能停止例で感染の恐れがある場合は、口対口の人工呼吸を実施しない。 × 4 突発的な意識障害と血圧低下を伴う激しい胸痛患者の緊急度は高い。 ○ 5 直腸の深部温と体表の腋窩温度に差はある。 × 6 絞頸では扼痕が認められるが、瞳孔の左右不同はみられない。 × 7 バセドウ病では頸部の腫脹や眼球の突出がみられる。 ○ 8 突発的心肺機能停止例の対光反射は認められない。 ○ 9 カーラーの曲線は緊急度を心停止、呼吸停止、大量出血の順に示している。 ○ 10 アダムス・ストークス症候群では40/分以下の徐脈、痙攣失神がみられる。 ○ 11 心房細動のことを絶対性不整脈という。 ○ 12 健康な人(成人)の心拍数は60~80回/分、1回の心拍出血液量は60~90mlである。 ○ 13 狭心症の疼痛に除細動は実施してはならない。 × 14 無脈性電気活動は除細動の適応外である。 × 15 心タンポナーデは電気的除細動の適応外である。 × 16 振子気・シーソー呼吸では酸素飽和度は正常値を維持できない場合がある。 × 17 健康な成人の呼吸数は 15~20回/分、1回の呼吸気量は 400ml~500mlである。 ○ 18 成人男性は胸腹式呼吸が多く、乳児は腹式呼吸を示す。 ○ 19 橋出血では中枢性過換気がみられる。 ○ 20 解離性大動脈破裂では激しい前胸部痛と背部痛を訴える。 ○ 21 血圧の左右差、上下差は主として脳幹損傷ではみられない。 × 22 運動性四肢麻痺は小脳失調に特有の症状ではない。 × 23 遷延性意識障害と植物状態は同義語である。 × 24 失外套症候群では認知機能は存わっていない。 × 25 心タンポナーデでは坐位・半坐位で頸静脈怒張が認められる。 × 26 循環のサインでは 2回の呼気吹き込み後の自発呼吸、咳込み、体動などをみる。 ○ 27 心音減弱、血圧の低下、静脈圧上昇が心タンポナーデのベックの三徴である。 ○ 28 Cormack gradⅢはⅠに比べて気管挿管が困難である。 × 29 心肺機能停止例でも咽頭反射は認められない。 × 30 ブラックアイやバトル徴候は頭蓋底骨折を疑う所見である。 ○ 31 気管挿管前に気管チューブのカフ漏れのないことを確認する。 ○

32 気管挿管時は気管チューブが声門の通過を直視下に確認する。 ○ 33 胸腔内は通常は陰圧で、安静呼気時 -2~-4cmH2O,安静吸気時 -6~-7cmH2O で、開放

性気胸になると陰圧でなくなる。 × 34 カーレンスの気管チューブは全身麻酔に広く利用されていない。 × 35 肥満で猪首の人は気管挿管し難い。 × 36 気管挿管後のカフの過膨張は局所の圧迫壊死の原因となる。 ○ 37 健康な成人のガス交換は専ら肺胞のみで行われている。 ○ 38 握雪感は触診で、捻髪音は聴診器で聞こえるが、皮下気腫で起こる。 × 39 気管支喘息では喘鳴と呼気の延長がみられる。 × 40 誤嚥性肺炎は胃液の気管・気管支内への流入で起こる。 ○ 41 声帯確認困難例には盲目的に手指誘導して気管挿管してはならない。 × 42 気道異物の傷病に起因する心肺機能停止例は気管挿管の適応症例である。 × 43 気管挿管の資格取得者は日本全国どこでも適応があれば自主的に挿管できない。 × 44 気管挿管の適応であっても挿管は 3回以上おこなってはならない。 × 45 小児喘息の突発的心肺機能停止例だからといって直ちに気管挿管してはならない。 × 46 目撃者のいない入浴中の心肺機能停止例は気管挿管は実施しない。 ○ 47 ガス交換作用を機能しない気道部分は解剖学的死腔である。 ○ 48 スニッフィングポジションはオトガイ部を挙上することでなない。 × 49 身体所見による挿管の確認法は一次確認法である。 ○ 50 軽症の眠剤急性中毒例では瞳孔の左右差はなく、対光反射は保たれている。 ○ 51 健康な人の呼気中には 79%の窒素が含まれており、吸気中も 79%の窒素濃度である。 ○ 52 糖尿病性ケトアシドーシスではクスマウル大呼吸が認められる場合がある。 × 53 調節呼吸管理中でもビオー呼吸やクスマウル大呼吸は認められる。 ○ 54 呼気時には脈拍が大きく、吸気時に小さくなる脈拍は奇脈である。 ○ 55 上方への共同偏視はてんかん発作でよくみられる。 × 56 高度救命救急センターには、広範熱傷、指趾切断、急性中毒など特殊疾患が搬送される。 ○ 57 ライダーがオートバイから放り出され意識障害のあるとき救急ヘリの出動要請は可能である。○ 58 重症が疑われる中毒例は救急ヘリの出動要請ができる。 ○ 59 脳血管障害による心肺機能停止例だからといって全て気管挿管の適応ではない。 × 60 目撃者のいない縊頸による心肺機能停止例は気管挿管する必要はない。 ○ 61 喉頭鏡挿入困難例は気管挿管の適応外である。 × 62 呼吸中枢は脳幹の橋から延髄にかけての部分に存在する。 × 63 心筋の拍動、即ち調律は心臓の「洞房結節」と呼ばれている部分から発生する。 × 64 体温の中枢は視床下部の視索前野・前視床下部に位置する。 × 65 ブローカーの言語中枢は左前頭葉に限局として存在する。 × 66 声帯確認困難例は気管挿管の適応外である。 ○

67 異物による窒息の心肺機能停止例は気管挿管の適応である。 ○ 68 高カリウム血症患者の心電図はテント状 T波、P波の消失、QRS 幅延長。 × 69 一酸化炭素中毒では酸素飽和度の低下はみられない。 × 70 絞頸では共同偏視はみられない。 × 71 徐脈は脳圧亢進、甲状腺機能の低下、極度の驚愕などでみられる。 ○ 72 各種のショック時には収縮期血圧が90mmHg以下に低下する。 ○ 73 健康成人の脈圧は通常50mmHg以内である。 × 74 収縮期血圧が 160mmHg 以上、または拡張期血圧が 90mmHg 以上は高血圧症である。○

75 アナフィラキシーショックでは抹消血管の拡張がみられる。 × 76 心静止状態では橈骨動脈の拍動は触れない。 × 77 呼吸機能停止では動脈血の酸素飽和度は維持されない。 × 78 空気中の酸素は約21%、窒素は約78%である。 × 79 気管チューブを食道内に挿管しては換気は不可能である。 × 80 気管挿管後は対話の発語が不能である。 ○ 81 心肺機能が停止すると、瞳孔は散瞳する。 × 82 窒息状態では瞳孔の左右不同はみられない。 × 83 セリック法は気管挿管を容易にする。 ○ 84 BURP法は開口不良例にのみ適応である。 ○ 85 低酸素血症の酸素飽和度は低い値を示す。 × 86 陽圧呼吸は心拍出量を低下させる。 × 87 肺血栓塞栓症は突発的に呼吸困難を訴える。 ○ 88 頭部後屈困難例は気管挿管の適応外である。 ○ 89 成人の肺機能的残気量は約2300mlである。 ○ 90 気管挿管の一次確認法は器具を使用しない。 × 91 頸髄損傷が強く疑われる外傷例は気管挿管の適応外である。 ○ 92 小児に気管挿管すれば検証例に含まれる。 ○ 93 呼気終末陽圧は動脈血の酸素化を促進する。 ○ 94 人工呼吸は静脈還流を減少させる。 ○ 95 陽圧呼吸は心拍出量を減少させる。 ○ 96 気道確保に気管挿管が他の方法より優れている。 ○ 97 キーゼルバッハ部位は前鼻孔に位置し、出血し易い。 × 98 気管は第6頸椎にはじまり、第5胸椎で分岐する。 × 99 気管支異物は右気管支に嵌入することが多い。 ○ 100 突発的な心肺機能停止例だからといって AEDの適応があるわけではない。 ×

平成 17年度第2回気管挿管講習 プレテスト

問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 1 × 21 × 41 × 61 × 81 × 2 ○ 22 × 42 × 62 × 82 × 3 × 23 × 43 × 63 × 83 ○ 4 ○ 24 × 44 × 64 × 84 ○ 5 × 25 × 45 × 65 × 85 × 6 × 26 ○ 46 ○ 66 ○ 86 × 7 ○ 27 ○ 47 ○ 67 ○ 87 ○ 8 ○ 28 × 48 × 68 × 88 ○ 9 ○ 29 × 49 ○ 69 × 89 ○ 10 ○ 30 ○ 50 ○ 70 × 90 × 11 ○ 31 ○ 51 ○ 71 ○ 91 ○ 12 ○ 32 ○ 52 × 72 ○ 92 ○ 13 × 33 × 53 ○ 73 × 93 ○ 14 × 34 × 54 ○ 74 ○ 94 ○ 15 × 35 × 55 × 75 × 95 ○ 16 × 36 ○ 56 ○ 76 × 96 ○ 17 ○ 37 ○ 57 ○ 77 × 97 × 18 ○ 38 × 58 ○ 78 × 98 × 19 ○ 39 × 59 × 79 × 99 ○ 20 ○ 40 ○ 60 ○ 80 ○ 100 ×

平成19年度第1回気管挿管講習 プレテスト 平成19年7月30日 試験時間50分

下記の文章で正しいものには○、誤っているものには×を別紙に記入せよ。 1 大量の出血で高度の貧血があると口唇や四肢の爪床にチアノーゼがみられない。 2 急性喉頭蓋炎で腫脹が強くても呼吸困難を来たすことはない。 3 急性仮性クループではしばしばばち指を認めることがある。 4 気管支喘息では呼気の延長と喘息が発作時に出現する。 5 過換気症候群では吸気性喘鳴と泡沫痰を認めるのが特徴である。 6 チョークサインは窒息状態に特有の所見である。 7 パルスオキシメーターの96%は動脈血ガス分析のほぼ90mmHgに相当する。 8 意識のある異物による気道閉塞には腹部突き上げ、背部叩打を施す。 9 搬送中の患者の SpO2が90%以下は酸素の投与を行う。 10 緊張性気胸にスクイジング、タッピングなどは有効な救急処置である。 11 間欠熱は日内変動が1℃以上で、平熱のときもある。 12 体温が1℃上昇しても脈拍数や代謝には影響がみられない。 13 嚥下痛、流涎を認める咽頭膿瘍や急性喉頭蓋炎の緊急度は高い。 14 高熱と重症度は必ずしも平行しないことが多い。 15 甲状腺クリーゼでは頻脈、高熱、発汗などが認められる。 16 悪寒・戦慄と高熱の病態では通常血圧の上昇が見られる。 17 原因不明の発熱に輸入感染症やペットからの人獣感染のこともある。 18 ウイルス性の髄膜炎・脳症では項部硬直の症状が欠如する。 19 国際蘇生連絡協議会の新ガイドラインは患者が無反応であれば直ちに生命徴候なしと判断する。 20 新ガイドラインの胸骨圧迫は100回/分の速さで実施する。 21 胸骨圧迫と人工呼吸の比は30対2が 1サイクルである。 22 循環のサイン、あえぎ呼吸は 1分以上かけて正確に観察する。 23 小児の10回/分以下の徐呼吸は速やかに気管挿管の適応がある。 24 心肺停止例は、そこに居合わせた bystanderによる積極的な蘇生は救命率向上に役立つ。 25 輸液路の確保とアドレナリンの投与はMC指導医の指示がなく実施し、事後報告でも容認される。 26 AEDは心肺停止の全例に適応が認められていて、実施すると心拍が再開する。 27 災害時派遣医療チームは登録すれば大災害時誰でも積極的に参加できる。 28 意識障害の JCS30では blumberg徴候が正確に判断できる。 29 開口障害患者の気管挿管は困難である。 30 下顎脱臼例の気道確保は原則として気管挿管のみである。 31 除皮質肢位の意識レベルは JCSではⅡ桁30である。

32 見当識には主として時間、場所、人に関する認識で判断する。 33 小児の意識レベルも成人に準じて判断を応用する。 34 せん妄の内容には錯覚、幻覚、妄想などが含まれている。 35 気管挿管にマッコイ喉頭鏡のブレードのカーブを利用すると容易である。 36 胸骨圧迫は垂直に強く、早く、休まずリズミカルに圧迫する。 37 新心肺蘇生のガイドラインでは1歳以上に AEDの適応があると拡大された。 38 成人用の AEDパッドを小児に利用できるが、小児用を成人には利用できない。 39 小脳出血や脳幹部梗塞では回転性めまいがみられる。 40 前庭神経炎では耳鳴り、難聴などを蝸牛症状は伴わない。 41 末梢性めまい例は耳鼻科が選択医療機関である。 42 中枢性めまいで嘔気、嘔吐、誤嚥などをおこすことはまずみられない。 43 腹腔内の大量出血で筋性防御を認めることはほとんどない。 44 急性腸間膜動脈閉塞症で血便、下血、腸管麻痺を認めることはない。 45 消化管の穿孔は緊急度も重症度も高く、緊急手術の適応がある。 46 大量の腹腔内遊離ガスは仰臥位で肺肝境界が不明となる。 47 気道異物で意識・反応のない例は心肺蘇生・喉頭鏡・マギール鉗子で異物の除去を試みる。 48 フレイルチェストでは低酸素血症、換気不全は起こらない。 49 肺浮腫では血性泡沫喀痰の持続的排出がみられる。 50 ナットクラッカー症候群では血尿や腹痛は出現しない。 51 尿路の悪性腫瘍の初発症状の約80%に無症候性肉眼的血尿がみられる。 52 発生原因を問わず、凝血塊による膀胱タンポナーデの緊急度は高い。 53 子宮外妊娠による腹腔内出血ショックの病態は緊急手術の適応となる。 54 肺血栓塞栓症の緊急度と重症度は共に低い。 55 キーゼルバッハ部位は鼻出血し易く、ベロックタンポンなどで出血する。 56 胎盤早期剥離は緊急帝王切開術を必要とする。 57 メズサの頭は肝硬変症例の臍を中心に放射状の静脈怒張のことである。 58 腹壁瘢痕ヘルニアは手術部位に出現する。 59 麻痺性イレウスでは腸蠕動の減弱から腸雑音が消失する。 60 坐滅症候群は筋組織の壊死によって起こり、ミオグロビン血症がみられる。 61 爪床圧迫テストで2秒以上かかれば末梢循環障害と判断する。 62 スプーン状の爪はコンパートメント症候群でみられる。 63 脊髄損傷、有機リン中毒、房室ブロックでは徐脈がみられる。 64 異物、喀痰、血液などで一側の気管支が閉塞すると末梢は無気肺となる。 65 横隔神経麻痺では呼吸時に胸郭運動の抑制はみられない。 66 甲状腺機能亢進症では甲状腺腫、徐脈、縮瞳がみられる。 67 先天性斜視の多くは複視を訴える。

68 熱発は視床下部近傍の体温調節中枢が刺激されて起こる。 69 粟粒結核ではほとんど咳嗽、喀痰が出現しない。 70 無尿で血清クレアチニン6.5mg/dl以上は血液透析の適応がある。 71 急性冠症候群で再灌流療法の対象はごく少数である。 72 激しい胸痛が約10~20分以上持続するのは狭心症特有の症状である。 73 動悸を訴えるとき、心拍の亢進などの異常を認めることはまずない。 74 慢性動脈閉塞症では上下肢で血圧に差がみられることが多い。 75 腹腔内液体貯留は約1500mlを超えると腹部が膨隆する。 76 急性胃粘膜病変の穿孔を起こす頻度は高い。 77 長重積はメタボリック症候群に高率に合併する。 78 メッケル憩室内には異所性胃粘膜が発生し、潰瘍の発生率が高い。 79 出血性ショックで指数1の出血量は推定で約1000mlである。 80 吻合部潰瘍は食道手術後に必発する。 81 虚血性大腸炎はS状結腸に好発し、びらん、壊死巣から出血する。 82 食道静脈瘤の破裂は膵仮性嚢胞に合併することが多い。 83 血尿の程度と疾患の重症度は必ずしも相関しないことが多い。 84 慢性硬膜下水腫、転移性脳腫瘍は緊急度、重症度ともに高い。 85 後頭蓋窩の小脳出血の重症度、緊急度は共に必ずしも高くない。 86 頭痛、嘔吐、うつ血乳頭は慢性の頭蓋内亢進の三徴である。 87 ブルジンスキー徴候、項部硬直、白血球増多は髄膜刺激症状の三徴である。 88 パンダの眼徴候は頭蓋底骨折による髄液鼻漏をみることがある。 89 腹壁の板状硬は汎発性腹膜炎でみられる所見である。 90 原発性肝癌破裂、腹部大動脈破裂は緊急度も重症度も高い。 91 熱発を伴う腹痛、黄疸患者は予後不良のことは少ない。 92 意識障害を伴う熱中症の緊急度は低い。 93 肺血栓塞栓症で胸痛を訴えることは少ない。 94 痙攣発作が長時間続いても緊急度は低いことが多い。 95 BURP法は開口不良例に有効である。 96 頸椎損傷の疑われるときの気道確保は下顎挙上法が第1選択である。 97 気管挿管前に気管チューブのカフ漏れのないことを確認してから使用する。 98 健康な人の呼気中には69%の窒素が、吸気中には79%が含まれている。 99 遷延性意識障害例では記銘力だけが温存されている。 100救急救命士で気管挿管資格取得者は全国どこでも自主的に挿管することができる。

平成19年度第1回気管挿管講習 プレテスト 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 1 ○ 21 ○ 41 ○ 61 ○ 81 ○ 2 × 22 × 42 × 62 × 82 × 3 × 23 × 43 × 63 ○ 83 ○ 4 ○ 24 ○ 44 × 64 ○ 84 × 5 × 25 × 45 ○ 65 × 85 × 6 ○ 26 × 46 ○ 66 × 86 ○ 7 ○ 27 × 47 ○ 67 × 87 × 8 ○ 28 × 48 × 68 ○ 88 ○ 9 × 29 ○ 49 × 69 × 89 ○ 10 × 30 × 50 × 70 ○ 90 ○ 11 ○ 31 × 51 ○ 71 × 91 × 12 × 32 ○ 52 ○ 72 × 92 × 13 ○ 33 ○ 53 ○ 73 × 93 × 14 × 34 ○ 54 × 74 ○ 94 × 15 ○ 35 ○ 55 ○ 75 ○ 95 × 16 × 36 ○ 56 ○ 76 × 96 ○ 17 ○ 37 ○ 57 ○ 77 × 97 ○ 18 × 38 ○ 58 ○ 78 ○ 98 × 19 ○ 39 ○ 59 ○ 79 ○ 99 × 20 ○ 40 × 60 ○ 80 × 100 ×

平成19年度第1回気管挿管講習 プレテスト 平成19年7月30日 試験時間50分

正しいものには○、誤っている×は朱文字で正文に訂正した。 1 大量の出血で高度の貧血があると口唇や四肢の爪床にチアノーゼがみられない。 ○ 2 急性喉頭蓋炎で腫脹が強くなり呼吸困難を来たすことがある。 × 3 急性仮性クループは声門下の粘膜がはれたり、気道の分泌物が増えたりすることにより気道が狭

くなり、呼吸困難を生じる。ばち指:代表的疾患としては肺癌、間質性肺炎などの慢性肺疾患、

チアノーゼ性心疾患、肝硬変、感染性心内膜炎、クローン病、潰瘍性大腸炎などがを認めること

がある。 × 4 気管支喘息では呼気の延長と喘息が発作時に出現する。 ○ 5 左心不全(心臓喘息)では喘鳴と泡沫痰を認めるのが特徴である。 × 6 チョークサインは窒息状態に特有の所見である。 ○ 7 パルスオキシメーターの96%は動脈血ガス分析のほぼ90mmHgに相当する。 ○ 8 意識のある異物による気道閉塞には腹部突き上げ、背部叩打を施す。 ○ 9 搬送中の患者の SpO2が96%以下は酸素の投与を行う。 × 10 気管支喘息にスクイジング、タッピングなどは有効な救急処置である。 × 11 間欠熱は日内変動が1℃以上で、平熱のときもある。 ○ 12 体温が1℃上昇すると脈拍数や代謝に影響がみられる。 × 13 嚥下痛、流涎を認める咽頭膿瘍や急性喉頭蓋炎の緊急度は高い。 ○ 14 高熱と重症度は平行することが多い。 × 15 甲状腺クリーゼでは頻脈、高熱、発汗などが認められる。 ○ 16 悪寒・戦慄と高熱の病態では通常血圧の上昇が見られない。 × 17 原因不明の発熱に輸入感染症やペットからの人獣感染のこともある。 ○ 18 ウイルス性の髄膜炎・脳症では髄膜刺激症状は、みられないことが多い。 × 19 国際蘇生連絡協議会の新ガイドラインは患者が無反応であれば直ちに生命徴候なしと判断する。 ○ 20 新ガイドラインの胸骨圧迫は100回/分の速さで実施する。 ○ 21 胸骨圧迫と人工呼吸の比は30対2が 1サイクルである。 ○ 22 脈、あえぎ呼吸は 10秒以内で正確に観察する。 × 23 小児の10回/分以下の徐呼吸は気管挿管の適応ではない。 × 24 心肺停止例は、そこに居合わせた bystanderによる積極的な蘇生は救命率向上に役立つ。 ○ 25 輸液路の確保とアドレナリンの投与は MC指導医の指示で実施しする。 ×

26 AEDは心肺停止の全例に適応するものではない。 × 27 災害時派遣医療チームは登録しても大災害時誰でも積極的できるものではない。 × 28 意識障害の JCS30では blumberg徴候は正確に判断できない。 ×

29 開口障害患者の気管挿管は困難である。 ○ 30 下顎脱臼例の気道確保は気管挿管が困難である。 × 31 除皮質肢位の意識レベルは JCSではⅢ桁200である。 × 32 見当識には主として時間、場所、人に関する認識で判断する。 ○ 33 小児の意識レベルも成人に準じて判断を応用する。 ○ 34 せん妄の内容には錯覚、幻覚、妄想などが含まれている。 ○ 35 気管挿管にマッコイ喉頭鏡のブレードのカーブを利用すると容易である。 ○ 36 胸骨圧迫は垂直に強く、早く、休まずリズミカルに圧迫する。 ○ 37 新心肺蘇生のガイドラインでは1歳以上に AEDの適応があると拡大された。 ○ 38 成人用の AEDパッドを小児に利用できるが、小児用を成人には利用できない。 ○ 39 小脳出血や脳幹部梗塞では回転性めまいがみられる。 ○ 40 前庭神経炎では耳鳴り、難聴などを蝸牛症状を伴う。 × 41 末梢性めまい例は耳鼻科が選択医療機関である。 ○ 42 中枢性めまいで嘔気、嘔吐、誤嚥などをおこすことがある。 × 43 腹腔内の大量出血で筋性防御を認めることはほとんどない。 × 44 急性腸間膜動脈閉塞症で血便、下血、腸管麻痺を認める。 × 45 消化管の穿孔は緊急度も重症度も高く、緊急手術の適応がある。 ○ 46 大量の腹腔内遊離ガスは仰臥位で肺肝境界が不明となる。 ○ 47 気道異物で意識・反応のない例は心肺蘇生・喉頭鏡・マギール鉗子で異物の除去を試みる。 ○ 48 フレイルチェストでは低酸素血症、換気不全が起こる。 × 49 肺浮腫(肺水腫)では血性泡沫喀痰の排出がみられる。 × 50 ナットクラッカー症候群では無症状で血尿が認められる場合が多い。 × 51 尿路の悪性腫瘍の初発症状の約80%に無症候性肉眼的血尿がみられる。 ○ 52 発生原因を問わず、凝血塊による膀胱タンポナーデの緊急度は高い。 ○ 53 子宮外妊娠による腹腔内出血ショックの病態は緊急手術の適応となる。 ○ 54 肺血栓塞栓症の緊急度と重症度は共に高い。 × 55 キーゼルバッハ部位は鼻出血し易く、ベロックタンポンなどで出血する。 ○ 56 胎盤早期剥離は緊急帝王切開術を必要とする。 ○ 57 メズサの頭は肝硬変症例の臍を中心に放射状の静脈怒張のことである。 ○ 58 腹壁瘢痕ヘルニアは手術部位に出現する。 ○ 59 麻痺性イレウスでは腸蠕動の減弱から腸雑音が消失する。 ○ 60 坐滅症候群は筋組織の壊死によって起こり、ミオグロビン血症がみられる。 ○ 61 爪床圧迫テストで2秒以上かかれば末梢循環障害と判断する。 ○ 62 スプーン状の爪は種々の原因で軟らかく、また薄くなった爪甲に、機械的な外力が作用すること

により生じる。 × 63 脊髄損傷、有機リン中毒、房室ブロックでは徐脈がみられる。 ○

64 異物、喀痰、血液などで一側の気管支が閉塞すると末梢は無気肺となる。 ○ 65 横隔神経麻痺では呼吸時に胸郭運動の抑制がみられる。 × 66 甲状腺機能亢進症では甲状腺腫、頻脈、散瞳がみられる。 × 67 先天性斜視の多くは複視を訴えない。 × 68 熱発は視床下部近傍の体温調節中枢が刺激されて起こる。 ○ 69 粟粒結核では咳嗽、喀痰が出現する。 × 70 無尿で血清クレアチニン6.5mg/dl以上は血液透析の適応がある。 ○ 71 急性冠症候群は再灌流療法の対象である。 × 72 激しい胸痛が約10~20分以上持続するのは心筋梗塞特有の症状である。 × 73 動悸を訴えるとき、心拍の亢進などの異常を認めることがある。 × 74 慢性動脈閉塞症では上下肢で血圧に差がみられることが多い。 ○ 75 腹腔内液体貯留は約1500mlを超えると腹部が膨隆する。 ○ 76 急性胃粘膜病変とは、以前からの出血性びらん、急性出血性胃炎、急性潰瘍などと呼ばれていた

胃の粘膜障害による出血性の病気の総称。 × 77 腸重積とメタボリック症候群は関係がない。 × 78 メッケル憩室内には異所性胃粘膜が発生し、潰瘍の発生率が高い。 ○ 79 出血性ショックで指数1の出血量は推定で約1000mlである。 ○ 80 吻合部潰瘍は術後1~2年後に胃と十二指腸または小腸とつなぎ合わせた吻合部に出

来る潰瘍。 × 81 虚血性大腸炎はS状結腸に好発し、びらん、壊死巣から出血する。 ○ 82 膵仮性嚢胞は、周囲の血管に障害を起こして動脈瘤などの合併症を引き起こす危険性がある。 × 83 血尿の程度と疾患の重症度は必ずしも相関しないことが多い。 ○ 84 慢性硬膜下水腫は緊急度、重症度ともに低い。転移性脳腫瘍の重症度は高い。 × 85 後頭蓋窩の小脳出血の重症度、緊急度は共に高い。 × 86 頭痛、嘔吐、うつ血乳頭は慢性の頭蓋内亢進の三徴である。 ○ 87 ブルジンスキー徴候は、患者を仰臥位にさせ、検者は片方の手を患者の頭の下に置き、もう片方

の手を胸の上に置いて、体幹が挙上しないように頭部をゆっくり前屈させると伸展していた両下

肢が自動的に股関節と膝関節で屈曲し、立ち膝になる場合である。 × 88 パンダの眼徴候は頭蓋底骨折による髄液鼻漏をみることがある。 ○ 89 腹壁の板状硬は汎発性腹膜炎でみられる所見である。 ○ 90 原発性肝癌破裂、腹部大動脈破裂は緊急度も重症度も高い。 ○ 91 熱発を伴う腹痛、黄疸患者は予後不良のことが多い。 × 92 意識障害を伴う熱中症の緊急度は高い。 × 93 肺血栓塞栓症で胸痛を訴えることがある。 × 94 痙攣発作が長時間続いた場合に緊急度は高いことが多い。 × 95 BURP法は喉頭展開時に声帯が見え難いときに有効である。 ×

96 頸椎損傷の疑われるときの気道確保は下顎挙上法が第1選択である。 ○ 97 気管挿管前に気管チューブのカフ漏れのないことを確認してから使用する。 ○ 98 健康な人では、呼気中、吸気中にも窒素は79%が含まれている。 × 99 遷延性意識障害例は植物状態である。 × 100救急救命士で気管挿管資格取得者は全国どこでも自主的に挿管することはできない。 ×

平成19年度第1回気管挿管講習 プレテスト 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 1 ○ 21 ○ 41 ○ 61 ○ 81 ○ 2 × 22 × 42 × 62 × 82 × 3 × 23 × 43 × 63 ○ 83 ○ 4 ○ 24 ○ 44 × 64 ○ 84 × 5 × 25 × 45 ○ 65 × 85 × 6 ○ 26 × 46 ○ 66 × 86 ○ 7 ○ 27 × 47 ○ 67 × 87 × 8 ○ 28 × 48 × 68 ○ 88 ○ 9 × 29 ○ 49 × 69 × 89 ○ 10 × 30 × 50 × 70 ○ 90 ○ 11 ○ 31 × 51 ○ 71 × 91 × 12 × 32 ○ 52 ○ 72 × 92 × 13 ○ 33 ○ 53 ○ 73 × 93 × 14 × 34 ○ 54 × 74 ○ 94 × 15 ○ 35 ○ 55 ○ 75 ○ 95 × 16 × 36 ○ 56 ○ 76 × 96 ○ 17 ○ 37 ○ 57 ○ 77 × 97 ○ 18 × 38 ○ 58 ○ 78 ○ 98 × 19 ○ 39 ○ 59 ○ 79 ○ 99 × 20 ○ 40 × 60 ○ 80 × 100 ×

平成19年度第2回気管挿管講習 プレテスト 平成20年1月28日 試験時間50分

下記の文章で正しいものには○、誤っているものには×を別紙に記入せよ。 1 災害時のトリアージにSTART方式は有用である。 2 心的外傷後ストレス障害は衝撃や恐怖の再体験で起る。 3 ウツタイン様式は外傷性救急搬送例別の集積。 4 血圧測定は必ずしも上肢を優先しないで測定する。 5 Ⅲ度の房室ブロックに経胸壁ペーシングは第1選択である。 6 妊婦への電気ショックは禁忌である。 7 外傷性心タンポナーデの診断には超音波検査が有用である。 8 蜂毒のアナフィラキシー反応にエピペンの自己注射が承認されている。 9 アナフィラキシーで咽頭や喉頭浮腫を起こすことはない。 10 電撃症の心肺停止にAEDの適応はない。 11 頸髄の完全断裂では四肢麻痺がみられる。 12 心肺蘇生法の新ガイドラインの胸骨圧迫と人工呼吸は30対2の比である。 13 胸骨圧迫は80回/分のテンポで実施する。 14 マスクによる酸素の投与は1ℓ/毎の量で行う。 15 パルスオキシメーターで酸素飽和度が96%以下はO2投与の適応である。 16 Automated external defibrillator:AEDは心静止にも有効で心拍再開がみられる。 17 AEDは心房細動、心房粗動に有効である。 18 患者の前胸部が濡れていて電極パッドを貼っても効果に変わりはない。 19 AEDの施行に小児用の電極パッドは成人に利用しない。 20 AEDは制限なく心拍再開が得られるまで何回でも実施する。 21 収縮期血圧が140mmHg、拡張期血圧が90mmHg以上は高血圧症である。 22 血圧の左右差は急性大動脈解離、大動脈炎症候群でみられる。 23 対麻痺は弛緩性でかわることはない。 24 片麻痺は小脳の出血、梗塞で起る。 25 片麻痺患者で意識障害をみることはない。 26 心肺蘇生時は10ℓ/分以上の高流量酸素付加が推奨されている。 27 気管挿管は喉頭鏡を用いるか、盲目的に挿管できるまで行う。 28 入浴中の心肺機能停止は気管挿管の適応がある。 29 気管挿管は原則として3回以上は禁じられている。 30 異物による窒息は気管挿管の適応がある。 31 食道に挿管しても調節呼吸管理は可能である。

32 頭部後屈困難例も気管挿管が適応である。 33 気管挿管が確実であれば他の方法による確認は不要である。 34 気管操作の延長は低酸素血症をまねく。 35 挿管チューブの深さは、男性は門歯から21cm、女性は19cmが目安である。 36 半昏睡状態では角膜反射は存在する。 37 深昏睡状態では深部腱反射は明らかに認められる。 38 不適当な言語・大声を発するのは GCSの V3である。 39 除脳硬直の肢位は JCSはⅢ桁200である。 40 痛み刺激で逃避反応のあるものは GCSのM6である。 41 命令により全く四肢を動かさなければ GCSのM5である。 42 高度の低酸素血症では散瞳がみられる。 43 脳幹部損傷では縮瞳が認められる。 44 気道熱傷では酸素飽和度の変動は見られない。 45 過換気症候群では PaCO2の減少がみられる。 46 ホルネル症候群では眼裂の狭小がみられる。 47 結核は主として接触感染である。 48 悪性症候群は人獣共通感染で惹起する。 49 腸管出血性大腸菌 O157は第3類感染症である。 50 遷延性意識障害では知的能力は維持されている。 51 救急救命士の気管挿管は地域MC指導医の具体的な指示のもとに実施する。 52 高濃度の酸素を24時間以上大量に投与し続けると酸素中毒に陥る。 53 陽圧呼吸は心拍出量を著しく増加させる。 54 呼気終末陽圧は動脈血の酸素化を促進させる。 55 除脳硬直、除皮質肢位の予後は良好である。 56 直腸の中枢温と腋窩温に差はない。 57 セリック法は気管挿管を容易にする一助となる。 58 救急救命処置録は要点のみとし、6ヶ月の保存義務がある。 59 運動性四肢麻痺は小脳失調に特有の症状である。 60 気管支喘息では呼気の延長と喘鳴がみられる。 61 BURP法は開口不良例に適応がある。 62 Cormack gradeⅠはⅢに比べて気管挿管が困難である。 63 ブローカーの言語中枢は右前頭葉に限局して存在する。 64 ファウラー位:半坐位は急性腹症患者の疼痛軽減に有効である。 65 健康成人の脈圧は通常15mmHg以下である。 66 延髄・橋の脳幹に呼吸中枢があり、血中二酸化炭素が呼吸リズムを司っている。 67 ブラックアイ、バトル徴候、髄液耳漏などは頭蓋底骨折を疑う所見である。

68 カーレンスの気管チューブは使い易さから全身麻酔に広く利用されている。 69 気管挿管後のカフの過膨張は局所の圧迫壊死の原因となる。 70 市販の気管チューブでカフ漏れはないから挿管前のテストは不要である。 71 上方への共同偏視はてんかん発作でよくみられる所見である。 72 後鼻孔にはキーゼルバッハ部位があり、出血することは稀である。 73 急性喉頭蓋炎では急激に呼吸困難に陥ることがある。 74 心不全の患者にショック体位は禁忌である。 75 吸気中の酸素濃度は約24%、呼気中は約17%である。 76 アドレナリンの投与は8歳以上の心機能停止例が適応である。 77 急性心筋梗塞では心拍出量が増大する。 78 心肺機能停止例であっても、小児は気管挿管の適応はない。 79 甲状腺機能亢進症では体温の低下、徐脈がみられる。 80 橋出血では頻呼吸、中枢性過換気がみられる。 81 陥没呼吸は亀背患者に特有の所見である。 82 奇異呼吸は動揺胸壁にみられる。 83 心肺機能停止例であっても気管挿管に導入麻酔は不可欠である。 84 大量出血では出血性ショック死することはない。 85 Adams-Stokes症候群では意識障害、痙攣、徐脈がみられる。 86 高エネルギー外傷で四肢の損傷は最も少ない。 87 酸素ボンベ内の湿度はほぼ0%である。 88 門脈の終末である内痔核から出血することはない。 89 肺血栓塞栓症は突発的な咳嗽、呼吸困難を訴える。 90 気管支異物は解剖学的に左気管支に嵌入することが多い。 91 起坐位では静脈還流血液量が減少する。 92 不安定狭心症の全胸部痛には除細動が最も有効である。 93 1~8歳までの小児の胸骨圧迫は両手でも、片手でも実施できる。 94 スニッフィングポジションはオトガイ部を挙上することである。 95 バセドウ氏病の主症状は頸部腫瘤、頻脈、眼球突出などである。 96 成人の肺機能的残気量は約2,000mlである。 97 合成ペニシリンショック病態には開胸心マッサージが絶対的の適応がある。 98 メニエール病患者の訴える回転性めまいは特有の症状である。 99 新ガイドラインによる心房細動に対する除細動は3回までである。 100カーラーの曲線は心停止、呼吸停止、出血、薬物中毒などの時間と死亡率の関係を示している。

平成19年度第2回気管挿管講習 プレテスト 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 1 ○ 21 ○ 41 × 61 ○ 81 × 2 ○ 22 ○ 42 ○ 62 × 82 ○ 3 × 23 × 43 ○ 63 × 83 × 4 × 24 × 44 × 64 ○ 84 × 5 ○ 25 × 45 ○ 65 × 85 ○ 6 × 26 ○ 46 ○ 66 ○ 86 × 7 ○ 27 × 47 × 67 ○ 87 ○ 8 ○ 28 × 48 × 68 × 88 × 9 × 29 ○ 49 ○ 69 ○ 89 ○ 10 × 30 ○ 50 × 70 × 90 × 11 ○ 31 × 51 ○ 71 ○ 91 ○ 12 ○ 32 × 52 ○ 72 × 92 × 13 × 33 × 53 × 73 ○ 93 ○ 14 × 34 ○ 54 ○ 74 × 94 × 15 ○ 35 ○ 55 × 75 ○ 95 ○ 16 × 36 ○ 56 × 76 ○ 96 ○ 17 ○ 37 × 57 ○ 77 × 97 × 18 × 38 ○ 58 × 78 ○ 98 ○ 19 ○ 39 ○ 59 × 79 × 99 × 20 × 40 × 60 ○ 80 ○ 100 ○

平成19年度第2回気管挿管講習 プレテスト 平成20年1月28日 試験時間50分

正しいものには○、誤っている×は朱文字で正文に訂正した。 1 災害時のトリアージにSTART方式は有用である。 ○ 2 心的外傷後ストレス障害は衝撃や恐怖の再体験で起る。 ○ 3 ウツタイン様式は院外心肺機能停止症例を対象とした統一された記録方法。 × 4 血圧測定は「心臓の高さにある上腕の血圧を座って計測した値」が基準。 × 5 Ⅲ度の房室ブロックに経胸壁ペーシングは第1選択である。 ○ 6 妊婦への電気ショックは禁忌ではない。 × 7 外傷性心タンポナーデの診断には超音波検査が有用である。 ○ 8 蜂毒のアナフィラキシー反応にエピペンの自己注射が承認されている。 ○ 9 アナフィラキシーで咽頭や喉頭浮腫を起こす。 × 10 電撃症の心肺停止にAEDの適応はある。 × 11 頸髄の完全断裂では四肢麻痺がみられる。 ○ 12 心肺蘇生法の新ガイドラインの胸骨圧迫と人工呼吸は30対2の比である。 ○ 13 胸骨圧迫は100回/分のテンポで実施する。 × 14 マスクによる酸素の投与は4ℓ/毎の量で行う。 × 15 パルスオキシメーターで酸素飽和度が96%以下はO2投与の適応である。 ○ 16 Automated external defibrillator:AEDは心静止では有効な心拍再開がみられない。 × 17 AEDは心房細動、心房粗動に有効である。 ○ 18 患者の前胸部が濡れていて電極パッドを貼っても効果はない。 × 19 AEDの施行に小児用の電極パッドは成人に利用しない。 ○ 20 AEDは電気ショックを1回行ない、その後はすみやかに胸骨圧迫から開始してCPRを5サイクル

(約2分間)実施する。。 ×

21 収縮期血圧が140mmHg、拡張期血圧が90mmHg以上は高血圧症である。 ○ 22 血圧の左右差は急性大動脈解離、大動脈炎症候群でみられる。 ○ 23 対麻痺は弛緩性でわかる。 × 24 片麻痺の原因となる障害部位は脳の大脳皮質及び内包や脳幹部から脊髄まで多岐にわたる。原因

疾患もくも膜下出血、脳内出血、脳腫瘍、脊髄腫瘍など様々な原因がある。 × 小脳出血は突然の回転性めまい、激しい頭痛、嘔吐で発症する。手足に麻痺はない。 25 片麻痺患者では意識障害をみることがある。 × 26 心肺蘇生時は10ℓ/分以上の高流量酸素付加が推奨されている。 ○ 27 気管挿管は喉頭鏡を用いる。盲目的に挿管してはならない。 × 28 入浴中の心肺機能停止は気管挿管の適応がある。 ×

29 気管挿管は原則として3回以上は禁じられている。 ○ 30 異物による窒息は気管挿管の適応がある。 ○ 31 食道に挿管しては調節呼吸管理は不可能である。 × 32 頭部後屈困難例は気管挿管の困難症例である。 × 33 気管挿管が確実であっても一次確認・二次確認は必要である。 × 34 気管操作の延長は低酸素血症をまねく。 ○ 35 挿管チューブの深さは、男性は門歯から21cm、女性は19cmが目安である。 ○ 36 半昏睡状態では角膜反射は存在する。 ○ 37 深昏睡状態では深部腱反射は明らかに認められない。 × 38 不適当な言語・大声を発するのは GCSの V3である。 ○ 39 除脳硬直の肢位は JCSはⅢ桁200である。 ○ 40 痛み刺激で逃避反応のあるものは GCSのM4である。 × 41 命令により全く四肢を動かさなければ GCSのM1である。 × 42 高度の低酸素血症では散瞳がみられる。 ○ 43 脳幹部損傷では縮瞳が認められる。 ○ 44 気道熱傷では酸素飽和度の変動は見られる。 × 45 過換気症候群では PaCO2の減少がみられる。 ○ 46 ホルネル症候群では眼裂の狭小がみられる。 ○ 47 結核は主として空気感染である。 × 48 悪性症候群は高熱、発汗、振戦、頻脈等の症状を特徴とし、向精神薬を使用する際には常に考慮

すべき重大な副作用である。 × 49 腸管出血性大腸菌 O157は第3類感染症である。 ○ 50 遷延性意識障害は重度の昏睡状態を指す病状。俗にいう植物状態。 × 51 救急救命士の気管挿管は地域MC指導医の具体的な指示のもとに実施する。 ○ 52 高濃度の酸素を24時間以上大量に投与し続けると酸素中毒に陥る。 ○ 53 陽圧呼吸は心拍出量を著しく低下させる。 × 54 呼気終末陽圧は動脈血の酸素化を促進させる。 ○ 55 除脳硬直、除皮質肢位の予後は不良である。 × 56 直腸の中枢温と腋窩温の差は約 1℃である。 × 57 セリック法は気管挿管を容易にする一助となる。 ○ 58 救急救命処置録は要点のみとし、5年間の保存義務がある。 × 59 運動性四肢麻痺は小脳失調では見られない。(運動障害で麻痺ではない) × 60 気管支喘息では呼気の延長と喘鳴がみられる。 ○ 61 BURP法は開口不良例に適応がある。 ○ 62 Cormack gradeⅢはⅠに比べて気管挿管が困難である。 × 63 ブローカーの言語中枢は左前頭葉に限局して存在する。 ×

64 ファウラー位:半坐位は急性腹症患者の疼痛軽減に有効である。 ○ 65 健康成人の脈圧は通常50mmHg以下である。 × 66 延髄・橋の脳幹に呼吸中枢があり、血中二酸化炭素が呼吸リズムを司っている。 ○ 67 ブラックアイ、バトル徴候、髄液耳漏などは頭蓋底骨折を疑う所見である。 ○ 68 カーレンスの気管チューブは左右の肺を別々に換気する方法。特殊な気管チューブ。 ×

69 気管挿管後のカフの過膨張は局所の圧迫壊死の原因となる。 ○ 70 市販の気管チューブであってもカフ漏れはないか挿管前にテストを行う。 × 71 上方への共同偏視はてんかん発作でよくみられる所見である。 ○ 72 前鼻孔にはキーゼルバッハ部位があり、出血する部位である。 × 73 急性喉頭蓋炎では急激に呼吸困難に陥ることがある。 ○ 74 心不全の患者にショック体位は禁忌である。 × 75 吸気中の酸素濃度は約24%、呼気中は約17%である。 ○ 76 アドレナリンの投与は8歳以上の心機能停止例が適応である。 ○ 77 急性心筋梗塞では心拍出量が低下する。 × 78 心肺機能停止例であっても、小児は気管挿管の適応はない。 ○ 79 甲状腺機能亢進症では体温の上昇、頻脈がみられる。 × 80 橋出血では頻呼吸、中枢性過換気がみられる。 ○ 81 陥没呼吸は吸気性の呼吸困難で、喘息発作で見られる場合がある。 × 82 奇異呼吸は動揺胸壁にみられる。 ○ 83 心肺機能停止例では、気管挿管に導入麻酔は不要である。 × 84 大量出血では出血性ショックで死することがある。 × 85 Adams-Stokes症候群では意識障害、痙攣、徐脈がみられる。 ○ 86 高エネルギー外傷で四肢の損傷は最も多い。 × 87 酸素ボンベ内の湿度はほぼ0%である。 ○ 88 門脈の終末である内痔核から出血することがある。 × 89 肺血栓塞栓症は突発的な咳嗽、呼吸困難を訴える。 ○ 90 気管支異物は解剖学的に右気管支に嵌入することが多い。 × 91 起坐位では静脈還流血液量が減少する。 ○ 92 不安定狭心症の全胸部痛だけでは除細動を実施してはならない。 × 93 1~8歳までの小児の胸骨圧迫は両手でも、片手でも実施できる。 ○ 94 スニッフィングポジションは頭を高くし、軽く後屈し下顎を挙上させる。 × 95 バセドウ氏病の主症状は頸部腫瘤、頻脈、眼球突出などである。 ○ 96 成人の肺機能的残気量は約2,000mlである。 ○ 97 合成ペニシリンショック病態には開胸心マッサージが絶対的の適応ではない。 × 98 メニエール病患者の訴える回転性めまいは特有の症状である。 ○ 100カーラーの曲線は心停止、呼吸停止、出血、薬物中毒などの時間と死亡率の関係を示している。○

平成19年度第2回気管挿管講習 プレテスト 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 1 ○ 21 ○ 41 × 61 ○ 81 × 2 ○ 22 ○ 42 ○ 62 × 82 ○ 3 × 23 × 43 ○ 63 × 83 × 4 × 24 × 44 × 64 ○ 84 × 5 ○ 25 × 45 ○ 65 × 85 ○ 6 × 26 ○ 46 ○ 66 ○ 86 × 7 ○ 27 × 47 × 67 ○ 87 ○ 8 ○ 28 × 48 × 68 × 88 × 9 × 29 ○ 49 ○ 69 ○ 89 ○ 10 × 30 ○ 50 × 70 × 90 × 11 ○ 31 × 51 ○ 71 ○ 91 ○ 12 ○ 32 × 52 ○ 72 × 92 × 13 × 33 × 53 × 73 ○ 93 ○ 14 × 34 ○ 54 ○ 74 × 94 × 15 ○ 35 ○ 55 × 75 ○ 95 ○ 16 × 36 ○ 56 × 76 ○ 96 ○ 17 ○ 37 × 57 ○ 77 × 97 × 18 × 38 ○ 58 × 78 ○ 98 ○ 19 ○ 39 ○ 59 × 79 × 99 × 20 × 40 × 60 ○ 80 ○ 100 ○

平成20年度気管挿管講習 プレテスト 平成21年2月16日 試験時間50分

下記の文章で正しいものには○、誤っているものには×を別紙に記入せよ。 1 呼気中と吸気中の窒素濃度に差は見られない。 2 Crush症候群で急性腎不全の症状が出現したら血液透析の適応がある。 3 健康人の呼気中と吸気中の酸素濃度に差はみられない。 4 C型肝炎ウィルスは主として飛沫感染で発症する。 5 完全房室ブロックは徐脈で致死的不整脈である。 6 陥没呼吸は肺線維症に特有の所見である。 7 心電図モニターで心室細動、心室頻拍は AEDの適応がある。 8 健康人の血圧測定で左右差は原則としてみられない。 9 広範の急性心筋梗塞では激しい胸痛と心拍出量の増加がみられる。 10 除皮質硬直、除脳硬直の姿勢の意識レベルは3-3-9方式では200である。 11 気管挿管後の全身的管理は専ら手術者が指揮して行う。 12 心電図モニターの心静止は AEDで心拍再開のため絶対的適応がある。 13 有機リン中毒では流涎、散瞳、徐脈などがみられる。 14 カーレンス気管チューブは挿管し易さから一般的に汎用されている。 15 気管内異物は解剖学的に右側に嵌入する頻度が高い。 16 気管挿管の適応例は挿管できるまで繰り返し何回でも実施する。 17 Cormack grade ⅠはⅢに比べ、気管挿管が困難である。 18 健康な成人の吸気中の酸素濃度は24~26%で、呼気時に約17%含まれている。 19 BURP法は開口不良例の挿管に有用である。 20 後鼻孔のキーゼルバッハ部位は出血し易く、止血には十分なタンポナーデを行う。 21 急性喉頭蓋炎では高熱、急激な呼吸困難をみることが多い。 22 陽圧呼吸中は心拍出量の著しい増加が認められる。 23 突発的に意識障害と血圧低下を来たす病態は緊急度も重症度も高い。 24 Mobitz Ⅱ型の房室ブロックは心電図モニターで頻脈がみられる。 25 Adams‐Stokes症候群では失神、痙攣、徐脈などがみられる。 26 DMATは被災地の病院へ向い、支援、瓦礫の下からの救出・救助を行う。 27 開胸心マッサージは左乳頭の第5肋間で行う。 28 A型の出血性ショック患者に B型の輸血を救命のため行った。 29 ドクターヘリによる救急搬送は患者家族が要請できる。 30 腹腔内液体貯留が約1500mlを超えると腹部膨満し、波動が触れる。 31 無尿で血清クレアチニン値が6.5㎎/㎗以上は血液透析療法の適応がある。

32 下顎脱臼患者は開口が十分のため気管挿管は容易である。 33 新ガイドラインの胸骨圧迫は100回/分の速度で実施する。 34 見当識には主として時間、場所、人に関する認識で判断する。 35 輸液路の確保とアドレナリン投与は救急救命士の現場判断で実施する。 36 パルスオキシメーターの SpO2 96%は動脈血ガス分析のほぼ90mmHgに相当する。 37 チョークサインは各国共通の窒息状態として取扱われている。 38 過換気症候群は特有の喘鳴、泡沫血痰などがみられる。 39 せん妄の内容には錯覚、幻覚、妄想などが含まれる。 40 気管挿管に L型喉頭鏡で無理に開口すれば誤挿管の防止に役立つ。 41 血尿の程度と疾病の重症度は必ずしも相関しないことが多い。 42 急性冠症候群で再灌流療法の対象例は極めて少なく、例外的である。 43 意識障害(JCS30)の患者でも反跳痛は正確に表現できる。 44 小児の意識レベルも成人に準じて評価を応用する。 45 SpO2 91%以下は救急搬送中に酸素投与を行う。 46 胸骨圧迫と人工呼吸の比は30対2である。 47 緊張性気胸にタッピング、スクイージングは有効の救急処置である。 48 後頭蓋窩の小脳出血の重症度と緊急度は共に低い。 49 頭蓋低骨折では、髄液鼻漏、髄液耳漏、ブラックアイなどがみられる。 50 妊娠後期の頭蓋内病変の発生頻度は高血圧症患者と比較して差がみられない。 51 瞳孔左右不同は三叉神経の損傷で出現する。 52 心タンポナーデでは、脈圧の変動は殆ど認められない。 53 橋出血では呼吸数が増え、かつ中枢性過換気がみられる。 54 甲状腺機能亢進症では徐脈と体温低下がみられる。 55 頸髄下部の完全横断裂ではチェーンストークス型呼吸を呈する。 56 延髄が高度に障害されると失調性呼吸がみられ、ついには呼吸停止となる。 57 呼気時に脈拍が大きくなり、吸気時に小さくなるのは奇脈である。 58 ふぐ中毒はテトロドドキシンの作用によって筋肉強直性痙攣が誘発される。 59 破傷風菌は芽胞性グラム陽性嫌気性桿菌である。 60 破傷風菌体外毒素のテタノリジンは溶血を促進する。 61 熱中症で中枢神経系の障害を起こすことはない。 62 凍傷による低体温はしばしば shivering:筋肉の震えを起こす。 63 喘息発作では咳嗽、呼気の延長で PaO2の低下がみられる。 64 喘息重積発中の喘鳴の消失は重篤を回避したときである。 65 生体が低酸素状態で耐えられる酸素濃度の下限は約8%である。 66 高山病は 3000m以上の高所へ急に上がり、低圧、低酸素、低温に順応不能で起こる。 67 高山病は可能な限り現場での治療を優先する。

68 破傷風の後弓反張は菌体外毒素のテタノスパスミンの作用に起因する。 69 ガス壊疽は芽胞形成桿菌の感染で、潜伏期間は6~7時間である。 70 ガス壊疽の治療は健康と患肢の境界で切断するのが最も有効である。 71 液浸症候群は溺水状態の当初からみられる。 72 一酸化炭素中毒で Co‐Hb濃度が50%を超えても意識は清明である。 73 広範囲熱傷の初期に血色素尿が認められる。 74 頭蓋内の病変の初期に消化管出血が認められる。 75 食道内挿管であっても体内酸素の有効性に変わりない。 76 急性腎不全で無尿患者の膀胱内には尿が充満している。 77 卵巣嚢腫の頸捻転は緊急手術の適応外である。 78 妊娠後半期28週以降の前置胎盤は痙攣発作を起こすことが多い。 79 後期高齢者には失語症を伴うことがある。 80 肺塞栓症には血栓性静脈炎を随伴することが多い。 81 解離性大動脈瘤はすべて緊急手術の適応がある。 82 結腸ポリポーシスで下血を起こすことはまずない。 83 タール便は上部消化管からの出血でおこる。 84 子癇で間代性痙攣を起こすことはない。 85 気道熱傷では痰に「すす」が混じり、原則として気管切開して管理する。 86 Co‐Hb濃度(%)は Coオキシメーターで測定する。 87 消化管の穿孔による汎発性腹膜炎の重症度、緊急度は高く、緊急手術の適応がある。 88 小児の腸重積は粘血便がみられ、腹部単純撮影で遊離ガス像が認められる。 89 小脳出血。脳幹部梗塞では回転性眩暈がみられる。 90 急性腸間膜動脈閉塞症では血便、下血がみられることはない。 91 肝臓の病的破裂による大量の腹腔内出血で筋性防御はみられない。 92 前庭神経炎では、耳鳴、難聴などの蝸牛症状を訴えることはない。 93 AEDの実施に成人用のパッドを小児に利用できるが、小児用のパッドは成人には使用できない。 94 中枢性眩暈では嘔気、嘔吐の他に誤嚥などを起こす。 95 発熱を伴う無痛性の黄疸患者の重症度は低い。 96 腹壁の板状硬汎発性腹膜炎でみられる所見で重症度も緊急度も高い。 97 慢性硬膜下水腫、転移性脳腫瘤患者の重症度と緊急度は高い。 98 脳梗塞の初期に対する組織プラスミノーゲンアクチベータ(t-PA)治療は発症後3時間以内が

有効である。 99 硫化水素ガス発生の二次災害に及ぼす影響が甚大であるゆえ、現場で患者の衣服などを除去すべ

きである。 100国際蘇生連絡協議会のガイドラインは START 方式のチェックで無反応の患者は生命徴候なしと

判断する。

平成20年度気管挿管講習 プレテスト

問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 1 ○ 21 ○ 41 ○ 61 × 81 × 2 ○ 22 × 42 × 62 ○ 82 × 3 × 23 ○ 43 × 63 ○ 83 ○ 4 × 24 × 44 ○ 64 × 84 × 5 ○ 25 ○ 45 × 65 × 85 × 6 × 26 ○ 46 ○ 66 ○ 86 ○ 7 ○ 27 ○ 47 × 67 × 87 ○ 8 ○ 28 × 48 × 68 ○ 88 × 9 × 29 × 49 ○ 69 ○ 89 ○ 10 ○ 30 ○ 50 × 70 × 90 × 11 × 31 ○ 51 × 71 × 91 × 12 × 32 × 52 × 72 × 92 × 13 ○ 33 ○ 53 ○ 73 ○ 93 ○ 14 × 34 ○ 54 × 74 ○ 94 ○ 15 ○ 35 × 55 × 75 × 95 × 16 × 36 ○ 56 ○ 76 × 96 ○ 17 × 37 ○ 57 ○ 77 × 97 × 18 ○ 38 × 58 × 78 × 98 ○ 19 ○ 39 ○ 59 ○ 79 ○ 99 ○ 20 × 40 × 60 ○ 80 ○ 100 ○

平成20年度気管挿管講習 プレテスト 解答 平成21年2月16日 試験時間50分

正しいものには○、誤っている×は朱文字で正文に訂正した。 1 呼気中と吸気中の窒素濃度に差は見られない。 ○ 2 Crush症候群で急性腎不全の症状が出現したら血液透析の適応がある。○ 3 健康人の呼気中と吸気中の酸素濃度に差はみられる。 × 4 C型肝炎ウィルスは主として血液感染で発症する。 × 5 完全房室ブロックは徐脈で致死的不整脈である。 ○ 6 陥没呼吸は気道異物(上気道の狭窄や閉塞)に特有の所見である。 ×

肺線維症は、浅くて速い(浅表性呼吸)で肺活量が低下している 7 心電図モニターで心室細動、心室頻拍は AEDの適応がある。 ○ 8 健康人の血圧測定で左右差は原則としてみられない。 ○ 9 広範の急性心筋梗塞では激しい胸痛と心拍出量の低下がみられる。 × 10 除皮質硬直、除脳硬直の姿勢の意識レベルは3-3-9方式では200である。 ○ 11 気管挿管後の全身的管理は麻酔科の医師が指揮して行う。 × 12 心電図モニターの VF・VTは AEDで心拍再開のため絶対的適応がある。 × 13 有機リン中毒では流涎、散瞳、徐脈などがみられる。 ○ 14 カーレンス気管チューブは左右の肺を別々に換気する方法で、特殊な気管チューブである。 × 15 気管内異物は解剖学的に右側に嵌入する頻度が高い。 ○ 16 気管挿管の適応例は挿管の試行は原則として合計で最大2回までとする。 × 17 Cormack grade ⅢはⅠに比べ、気管挿管が困難である。 × 18 健康な成人の吸気中の酸素濃度は24~26%で、呼気時に約17%含まれている。○ 19 BURP法は開口不良例の挿管に有用である。 ○ 20 前鼻孔のキーゼルバッハ部位は出血し易く、止血には十分なタンポナーデを行う。 × 21 急性喉頭蓋炎では高熱、急激な呼吸困難をみることが多い。 ○ 22 陽圧呼吸中は心拍出量の著しい低下が認められる。 × 23 突発的に意識障害と血圧低下を来たす病態は緊急度も重症度も高い。 ○ 24 Mobitz Ⅱ型の房室ブロックは心電図モニターで除脈がみられる。 × 25 Adams‐Stokes症候群では失神、痙攣、徐脈などがみられる。 ○ 26 DMATは被災地の病院へ向い、支援、瓦礫の下からの救出・救助を行う。 ○ 27 開胸心マッサージは左乳頭の第5肋間で行う。 ○ 28 A型の出血性ショック患者に A型、O型の輸血を救命のため行った。B型、AB型はだめ。 × 29 ドクターヘリによる救急搬送は患者家族が要請できない。 × 30 腹腔内液体貯留が約1500mlを超えると腹部膨満し、波動が触れる。 ○

31 無尿で血清クレアチニン値が6.5㎎/㎗以上は血液透析療法の適応がある。 ○ 32 下顎脱臼患者は開口が不十分のため気管挿管は難しい。 × 33 新ガイドラインの胸骨圧迫は100回/分の速度で実施する。 ○ 34 見当識には主として時間、場所、人に関する認識で判断する。 ○ 35 輸液路の確保とアドレナリン投与は救急救命士の現場判断で実施できない。 × 36 パルスオキシメーターの SpO2 96%は動脈血ガス分析のほぼ90mmHgに相当する。 ○ 37 チョークサインは各国共通の窒息状態として取扱われている。 ○ 38 肺水腫(心臓喘息)は特有の喘鳴、泡沫血痰などがみられる。 × 39 せん妄の内容には錯覚、幻覚、妄想などが含まれる。 ○ 40 気管挿管に L型喉頭鏡(主として喉頭蓋の発達していない新生児や乳幼児に対して使用する)で

無理に開口すれば誤挿管の防止に役立たない。 × 41 血尿の程度と疾病の重症度は必ずしも相関しないことが多い。 ○ 42 再灌流療法は閉塞した血管を再び開通させる治療法で、急性冠症候群には有効な治療法である。

× 43 JCS3は、反跳痛は正確に表現できる。JCS30は強い痛みでやっと開眼できる状態なので無理。

× 44 小児の意識レベルも成人に準じて評価を応用する。 ○ 45 SpO2 96%以下は救急搬送中に酸素投与を行う。 × 46 胸骨圧迫と人工呼吸の比は30対2である。 ○ 47 気管支喘息にタッピング、スクイージングは有効の救急処置である。 × 48 後頭蓋窩の小脳出血の重症度と緊急度は共に高い。 × 49 頭蓋低骨折では、髄液鼻漏、髄液耳漏、ブラックアイなどがみられる。 ○ 50 妊娠後期の頭蓋内病変の発生頻度は高血圧症患者と比較して差がみられる。 × 51 瞳孔左右不同は動眼神経、頸部交感神経の損傷で出現する。 ×

三叉神経=角膜反射消失、顔面の知覚障害、咀嚼筋麻痺。 52 心タンポナーデでは、脈圧の変動がある。(奇脈)。 × 53 橋出血では呼吸数が増え、かつ中枢性過換気がみられる。 ○ 54 甲状腺機能低下症では徐脈と体温低下がみられる。(亢進は逆) × 55 大脳半球深部及び間脳、まれに橋上部の障害でチェーンストークス型呼吸を呈する。 × 56 延髄が高度に障害されると失調性呼吸がみられ、ついには呼吸停止となる。 ○ 57 呼気時に脈拍が大きくなり、吸気時に小さくなるのは奇脈である。 ○ 58 ふぐ中毒はテトロドドキシンの作用によって呼吸筋麻痺により呼吸不全が誘発される。 × 59 破傷風菌は芽胞性グラム陽性嫌気性桿菌である。 ○ 60 破傷風菌体外毒素のテタノリジンは溶血を促進する。 ○ 61 熱中症で中枢神経系の障害を起こす。 × 62 凍傷による低体温はしばしば shivering:筋肉の震えを起こす。 ○

63 喘息発作では咳嗽、呼気の延長で PaO2の低下がみられる。 ○ 64 喘息重積発中の喘鳴の消失は呼吸停止の可能性もある。 × 65 生体が低酸素状態で耐えられる酸素濃度の下限は約18%である。 × 66 高山病は 3000m以上の高所へ急に上がり、低圧、低酸素、低温に順応不能で起こる。 ○ 67 高山病はすみやかに下山処置のうえ、医療機関に収容する。 × 68 破傷風の後弓反張は菌体外毒素のテタノスパスミンの作用に起因する。 ○ 69 ガス壊疽は芽胞形成桿菌の感染で、潜伏期間は6~7時間である。 ○ 70 ガス壊疽の治療は症状の拡大を阻止する目的で、広範囲且つ深部まで切開する。 × 71 液浸症候群は突然の冷水との接触の際に副交感神経の反射により心停止を起こすものをいう。

× 72 一酸化炭素中毒で Co‐Hb濃度が10%までは意識は清明である。 × 73 広範囲熱傷の初期に血色素尿が認められる。 ○ 74 頭蓋内の病変の初期に消化管出血が認められる。 ○ 75 食道内挿管では、体内酸素の有効性はない。 × 76 腎後性腎不全で無尿患者の膀胱内には尿が充満している。 × 77 卵巣嚢腫の頸捻転は緊急手術の適応である。 × 78 妊娠後半期28週以降の前置胎盤は大量の性器出血を起こす危険性がある。 × 79 後期高齢者には失語症を伴うことがある。 ○ 80 肺塞栓症には血栓性静脈炎を随伴することが多い。 ○ 81 stanford A 型では緊急ないし早期手術の適応である。stanfordB型は解離腔が下行大動脈にとど

まっている例で、通常は降圧療法を行い、手術はしない。 × 82 結腸ポリポーシスで下血を起こす。 × 83 タール便は上部消化管からの出血でおこる。 ○ 84 子癇で強直性痙攣、その後間代性痙攣が続く。 × 85 気道熱傷では痰に「すす」が混じり、原則として気管挿管して管理する。 × 86 Co‐Hb濃度(%)は Coオキシメーターで測定する。 ○ 87 消化管の穿孔による汎発性腹膜炎の重症度、緊急度は高く、緊急手術の適応がある。 ○ 88 小児の腸重積は粘血便がみられ、腹部単純撮影で遊離ガス像は認められない。 × 89 小脳出血。脳幹部梗塞では回転性眩暈がみられる。 ○ 90 急性腸間膜動脈閉塞症では血便、下血がみられる。 × 91 肝臓の病的破裂による大量の腹腔内出血で筋性防御はみられる。 × 92 前庭神経炎では、耳鳴、難聴などの蝸牛症状を訴える。 × 93 AEDの実施に成人用のパッドを小児に利用できるが小児用のパッドは成人には使用できない。○ 94 中枢性眩暈では嘔気、嘔吐の他に誤嚥などを起こす。 ○ 95 発熱を伴う無痛性の黄疸患者の重症度は高い。 × 96 腹壁の板状硬汎発性腹膜炎でみられる所見で重症度も緊急度も高い。 ○

97 慢性硬膜下水腫、転移性脳腫瘤患者の重症度と緊急度は低い。 × 98 脳梗塞の初期に対する組織プラスミノーゲンアクチベータ(t-PA)治療は発症後3時間以内が

有効である。 ○ 99 硫化水素ガス発生の二次災害に及ぼす影響が甚大であるゆえ、現場で患者の衣服などを除去すべ

きである。 ○ 100国際蘇生連絡協議会のガイドラインは START 方式のチェックで無反応の患者は生命徴候なしと

判断する。 ○

平成20年度気管挿管講習 プレテスト

問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 問題 回答 1 ○ 21 ○ 41 ○ 61 × 81 × 2 ○ 22 × 42 × 62 ○ 82 × 3 × 23 ○ 43 × 63 ○ 83 ○ 4 × 24 × 44 ○ 64 × 84 × 5 ○ 25 ○ 45 × 65 × 85 × 6 × 26 ○ 46 ○ 66 ○ 86 ○ 7 ○ 27 ○ 47 × 67 × 87 ○ 8 ○ 28 × 48 × 68 ○ 88 × 9 × 29 × 49 ○ 69 ○ 89 ○ 10 ○ 30 ○ 50 × 70 × 90 × 11 × 31 ○ 51 × 71 × 91 × 12 × 32 × 52 × 72 × 92 × 13 ○ 33 ○ 53 ○ 73 ○ 93 ○ 14 × 34 ○ 54 × 74 ○ 94 ○ 15 ○ 35 × 55 × 75 × 95 × 16 × 36 ○ 56 ○ 76 × 96 ○ 17 × 37 ○ 57 ○ 77 × 97 × 18 ○ 38 × 58 × 78 × 98 ○ 19 ○ 39 ○ 59 ○ 79 ○ 99 ○ 20 × 40 × 60 ○ 80 ○ 100 ○