深 川 棋 遊...

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                         2016年 3月 27日

第2回日露青年チェス・将棋交流の実施報告

                             将棋を世界に広める会

                             理事 北 昌宏

日露青年交流センター様のご支援を頂き、日露青年交流事業として 2016年 3月 6日から 3

月 12日まで以下の日程にてモスクワ訪問し、日露学生によるチェス・将棋の相互交流プロ

グラムを実施する事が出来ました。プログラムには、羽生名人、ピノー理事にも一部参加頂

きました。日程通り進まないことが多かったですが、皆様のご協力を得られて無事終了する

事が出来ました。

プログラム期間中は、ロシア将棋協会様、ロシアチェス連盟様、モスクワ大学様、ロシア諸民

族友好大学様、日本国外務省様、在モスクワ日本大使館様、日本センター様、他には大変お世

話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。

尚、参加された学生は下記の通りです。(敬称略)2014年夏に行われた第 1回交流会に参加

された学生を中心に、競技会も行い 10名の学生(一名社会人)が選考されました。

水留 啓   慶應義塾大学大学院文学研究科

岸本 昴大  一橋大学法学部

谷下道大   東京大学大学院農学生命科学研究科 

室井 何予子 武蔵野大学教育学部児童教育学科

安西 佑介  東京大学

高橋 英晃  京都大学理学部数学科

草間 敬太  京都大学医学部

田尻 健太  京都大学文学部

小林 憲治  龍谷大学

戸国 峻   鳥取県観光交流局

尚、団長として

北 昌宏   将棋を世界に広める会

外務省から

吉川 英寿  外務省欧州局ロシア交流室

が同行されました。

今回のプログラム実施を総括すると、

1 第 2回大会は、開催を危ぶまれた時期もありましたが、結果として日露青年交流という

点では、非常に成果が上がったと思われます。日露の学生達が、真剣にかつ友好的にチェ

ス・将棋を競技する姿勢は、感動的でした。日本が世界に誇る伝統文化である将棋と歴

史的にも文化的にもロシアの国技(ロシアではチェスは、スポーツに分類される)であ

るチェスの交流を通じて、お互いのチェス・将棋に対する文化的背景・姿勢・競技につ

いての考え方を知ることができたことは、意義があったと思います。またお互いの人格

を認め合い、英語で親しく、自分の言葉でコミュ二ケーションがはかれたことは、非常に

意味があったと思います。

2 個人的にも、チェスの競技会館、国立公共技術図書館チェス文化センターのチェス展示

室を訪問できたことは、非常に勉強になりました。チェスという競技の背景にある文

化・歴史に対する理解を深めることができたことは意義がありました。

3 また、チェス競技場、モスクワ大学、モスクワ市内の見学の際に交通手段として地下鉄を

利用したことで、モスクワの一般市民の生活にも触れることができた点は、非常に有意

義であったと考えます。

4 同行頂いた羽生名人には、子供創造センターで、ロシアの将棋愛好者を相手に 20面指導

対局、大使公邸で日露学生ペア 10組を相手にした指導対局を協力頂き、非常にお世話に

なりました。大いに感謝しています。羽生名人のおかげで、ロシア国内外のマスコミでも、

今回のプログラムは大きく取り上げて頂き、今後のロシアでの将棋の普及に非常に効果

があるものと期待されます。

5 一番の収穫は、モスクワ大学他の学生達と日本の学生達が、非常に仲良く食事したり行

動できたことだったかも知れません。今後の日露の友好関係に繋がることを記念してい

ます。

第2回、チェス・将棋交流会の公式対局結果は、以下の通りでした。(日本側からみた成績

です)8人のチームが、チェス・将棋を交互に競技する事で、合計 64試合行う事が出来まし

た。

1回戦、将棋 8-0、チェス 0-8

2回戦、将棋 7-1、チェス 3-5

3回戦、将棋 6-2、チェス 1-7

4回戦、将棋 8-0、チェス 0-6(2引き分け)

ロシア側も良く将棋を研究されており、第 1回大会と較べ、かなり実力の向上が見受けられ

ました。

チェスに関しては、日本側も事前準備の甲斐あって、非公式対局で、紅一点の室井さんが、チ

ェスで1勝されたことは特筆に値します。

大会終了後に、モスクワ大学で、簡単な打ち上げ式を行い、モスクワ大学から各参加者に記

念品が受容されました。

最後に、当会としましては、今後、第三回、チェス・将棋交流会を継続して行くことが、重要

な課題ですので、関係各位殿の一層のご支援を宜しくお願い致します。

以上

以下は、プログラムの日程に沿った写真です。ご参考頂ければ幸いです。

1 チェスラウンジ

3月 7日に行われた第一ラウンドの会場のチェスラウンジです。現在のロシア連邦の副首相

のドボルコビッチ様の名を冠した会場です。会場内には、多くのチェスに関する書物・記念

品が展示されていました。

2 チェスクラブ

3月 8日に行われた第二ラウンドの会場となったチェスクラブです。

歴代のチェス世界チャンピオンの写真が飾ってありました。

3 子供創造センターでの羽生名人の指導対局の模様です。

羽生名人は 3時間かけて丁寧に指導されていました。

公式対局のない日本の学生 2名も別室でロシアの子供相手に将棋の指導を行いました。

参加された方が、You Tubeで当日の模様を紹介されていますので、ご興味のある方はご参考

頂きたく。

指導対局後の集合写真です。

4 ロシア国立公共技術図書館

3月 9日に行われた第 3ラウンドの会場となったロシア国立公共技術図書館チェス文化セ

ンターの写真です。展示物の多さに圧倒されました。日本の将棋盤・駒も展示されていまし

た。

チェス文化センターで行われた競技の模様です。

全員真剣です。

5 大使公邸での集合写真です。

ロシアの学生とペアを組んで、羽生名人との指導対局(10試合同時)がこの後行われまし

た。

今回の指導対局の設営に関しては、ロシア将棋連盟様、在モスクワ日本大使館の方々にも大

変お世話になりました。改めてお礼を申し上げます。

上月大使ご夫妻とロシア将棋協会のシネルニコフ会長、ピノー理事との写真です。

歓迎レセプションでの上月大使のご挨拶の様子です。

ご挨拶のなかで、「将棋は日本の伝統文化であり、クールジャパンの一環として広めて欲し

い」との安倍首相のお言葉を引用され、ロシアでも将棋を広めてゆくお手伝いをしたいとあ

りがたいお言葉を頂きました。また海外出身の将棋のプロとしてカロリーナ女流 3級のこと

も触れられました。

6 モスクワ大学

第4ラウンドが行われたモスクワ大学の地質博物館の写真です。

モスクワ大学の関係者・学生達との集合写真です。

中央にいる男性がモスクワ大学チェス部の責任者バグザル氏で彼の協力なしには、チェ

ス・将棋の交流会は実現できませんでした。

大会後の懇親会の様子です。

7 モスクワ市内観光の写真です。

モスクワ大学の学生たちの案内で、市内観光を楽しみました。

ロシア人は、個人的には大半の方が親切で、「おもてなし」の心をお持ちです。

今後の日露の友好関係がますます発展する事を祈念しています。

8 シュレメチボ空港での集合写真です。

これでモスクワとはお別れです。一抹の寂しい思いと次回の日本での出会いを期待してい

ます。

おまけの写真です。