パソコンの選び方 -...
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はじめに
高いパソコンほどいいパソコンとは限らない
スペックを見てもよくわからない
スペックではわからないこともある
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パソコンのスペック
CPU
メモリ
ストレージ
など
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CPU
クロック数
キャッシュ容量
コア数
消費電力
TDP
マイクロアーキテクチャ
プロセスルール
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マイクロアーキテクチャ
命令セット
パイプライン
分岐予測
スーパースカラー
アウトオブオーダー
投機実行
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マイクロアーキテクチャの変遷
P5 Pentium
P6 Pentium pro Pentium II Pentium III Pentium M Core
Netburst Pentium 4 Pentium D
Core Core 2, Pentium, Celeron
Nehalem Core i7,i5,i3, Pentium
Sandy Bridge→Ivy Bridge Core i7,i5,i3, Pentium, Celeron
Haswell→Broadwell Core i7,i5,i3, Pentium, Celeron
同じ名前のCPUでも世代によって中身は大きく異なる
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CPUの比較
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Core i7 4790K Celeron G1840T
コア数 4 2
CPUクロック 4.0GHz(4.4GHz) 2.0GHz
GPUクロック 350MHz(1.25GHz) 200MHz(1.05GHz)
L3キャッシュ 8MB 2MB
TDP 88W 35W
価格 $339 $42
機能(Corei7のみ) Turbo BoostHyper ThreadingVT-dTSX-NIMy WiFiIdentity ProtectionAES New InstructionsOS GuardAnti-Theft
CPUの選択
新しくて安いものがお得
クロック数,コア数は気にしない
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メモリ
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規格
容量
規格
DIMM DDR3 SDRAM(PC3-12800)とは? DIMM
基板の形状 DIMM:デスクトップ用 S.O.DIMM:ノート用
DDR3 SDRAM SDRAM(synchronous DRAM)
クロックで動作 パイプライン
DDR(Double-Data-Rate) SDRAM 1クロックで2倍のデータを読み込む
クロックの立ち上がり/立ち下がり両方を利用
2ビットのプリフェッチ
DDR2 外部クロックが内部クロックの2倍 4ビットのプリフェッチ
DDR3 外部クロックが内部クロックの4倍 8ビットのプリフェッチ
規格の異なるメモリは使えない
12800はデータ転送速度(12800MB/秒)を表す 数値が違うものでも使用できる
最も遅いメモリの速度に合わされる
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メモリの買い方
メモリはCPUよりも重要 メモリのせいで遅いPCは多い
メモリには「適切な容量」がある 足りないと話にならない 多すぎても意味はない
メモリは多くても速くならない DRAMは結構電力を食う
メモリ増設でノートPCのバッテリ時間が短く
単位容量あたりの価格は一定ではない 小さい方が損の場合も
メモリには「買い時」がある 新しい規格は値段が高い だんだん値段が下がってくる 古くなるとまた値段が上がる
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現在のメモリのスペック
チップ規格 モジュール規格メモリクロック
(MHz)バスクロック
(MHz)
データ転送速度(転送回数)
(MT/秒)
転送速度(GB/秒)
DDR3-800 PC3-6400 100 400 800 6.400
DDR3-1066 PC3-8500 133 533 1,066 8.533
DDR3-1333 PC3-10600 166 667 1,333 10.667
DDR3-1600 PC3-12800 200 800 1,600 12.800
DDR3-1866 PC3-14900 233 933 1,866 14.933
DDR3-2133 PC3-17000 266 1066 2,133 17.067
DDR3-2400 PC3-19200 300 1200 2,400 19.200
DDR3-2666 PC3-21333 333 1333 2,666 21.333
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グラフィック
今のパソコンはグラフィック機能はマザーボード(CPUの中)に入っている
外付けビデオカードの役割
3Dレンダリングを行う
3Dゲームをしないのであれば気にしなくても良い
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3Dレンダリング
3次元データを元に,2次元の画面上の絵を構成する
この場所にある
この形の物体を
ここから光があたっている状態で
この位置から見ると
どのように見えるか
を計算する
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3Dレンダリングの特徴
膨大な量の計算が必要
計算のパターンは単純
並列処理が可能
リアルタイムで行うために,シンプルな構造の計算装置を大量に並べて一気に計算を行う 多いものでは500~1600個
単純な計算能力ではCPUを上回る 大規模計算にビデオカードを使うこともある
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ストレージ
今のPCの性能を決める要素として非常に重要
「やってられないくらい遅い」の原因はたいていこれ
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ストレージ
HDD 容量
回転数
シークタイム
SSD NAND
コントローラ
インターフェース SATA or PCIe
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HDDのスペック
モデル番号 ST4000DM000
ST3000DM001 ST500LT015
容量 4TB 3TB 500GB
回転数 5900rpm 7200rpm 5400rpm
キャッシュ容量 64MB 64MB 16MB
平均シーク時間/読取り 12ms <8.5ms 12ms
平均シーク時間/書込み 12ms <9.5ms 12ms
平均データ転送速度(読取り/書き込み)
146MB/s 156MB/s ?
最大連続データ転送速度 180MB/s 210MB/s 118.5MB/s
動作時平均消費電力 5.6W 8.0W 1.2W
アイドル時平均消費電力 4.0W 5.4W 0.45W
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SSDのスペック
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モデル番号 MZ-7TE1T0B/IT MZ-7TE250B/IT
容量 1TB 250GB
キャッシュ容量 1GB 256MB
ランダム読取り時間 0.1ms(10000IOPS)
0.1ms
ランダム書込み時間 0.028ms(36000IOPS)
0.028ms
データ転送速度/読取り 540MB/s 540MB/s
データ転送速度/書込み 520MB/s 520MB/s
動作時平均消費電力 4.4W 4.4W
アイドル時平均消費電力 0.05W 0.05W
ストレージ
容量がいらなければSSD一択
容量が必要な場合はハイブリッドHDD
2つ以上使う場合
OSとアプリケーションをSSDに
HDDはデータ専用に
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ネットワーク
有線LAN
無線LAN
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有線LAN
事実上Gigabit Ether(1Gbps)一択
実際は100Mbpsでも困ることはない
薄型ノートPCではポートがないものも多い
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無線LAN
規格 IEEE802.11a,b,g,n,ac MIMO
アクセスポイントが対応していないと使用できない あまり気にしなくても良い
最新のPCはそれなりの規格に対応している いずれにせよ遅い速度(11g)での通信は可能 無線LANの速度がネックになることは少ない
WWWの応答時間は多くの要素に関連する サーバまでのネットワークの状況 サーバの処理能力 サーバの負荷
WWWサイトによって早いところと遅いところがある場合,無線LANがネックではない
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ビデオ出力端子
アナログ RGB(D-sub15pin)
DVI-D 解像度に上限(1920x1200)
Displayport HDMI
音声も出力 解像度に上限(バージョンによって異なる)
接続するディスプレイの入力端子を確認する必要がある プロジェクタはまだRGBが主流
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ディスプレイ
解像度 応答速度
遅いと残像が
視野角 見る場所によって見え方が
コントラスト 色域
画面上と印刷で色が違う理由 sRGB, AdobeRGB
表面処理 グレア,ノングレア
駆動方式 TN, VA, IPS
バックライト 冷陰極管 LED
入力端子(外付けの場合)
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キーボード
キースイッチ メンブレン メカニカル パンタグラフ 静電容量無接点
キー配列 US配列 JIS配列 変則的な配列
Enterの横にキーがある 右側のキーの幅が狭い
キーピッチ ストローク 荷重変化 キートップ
指が引っかかるものも
取り付け方法 タイプすると真ん中がたわむもの
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ポインティングデバイス
マウス ボール式 光学式
トラックボール ボール経
タッチパッド タッチパッドの位置
ホームポジションからずれているもの
トラックポイント
スイッチの構造
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熱設計
熱源の配置 手に触れる場所に熱源があるとつらい
エアフロー(空気の通り道)
どう冷やすか ファン
ファンレス
きちんと熱設計できていないと部品の寿命が短くなる可能性も
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耐久性
Thinkpadの品質テスト
自由落下試験(電源オン)
開閉試験
LCDストレステスト
片持ち落下試験
防塵試験
拷問試験/防滴下試験
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メンテナンス性
分解,部品交換のしやすさ
保守マニュアルの整備
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重量
持ち運ぶなら軽いほうが良い
限度を超えるといずれ「持ち運ばなくなる」
ノートPCの重さの上限(主観)
学内で持ち運ぶ場合:1.5kg
出張に持っていく場合:1kg
重量バランス
実際の重量と持った時の重さは違う
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形状
「薄い=軽い」ではない
薄さと軽さのトレードオフ
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素材
アルミ製筐体は触ると冷たい
冬場は地味につらい
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まとめ
パソコンを買うとき,チェックするポイントはいっぱいあります
完璧なパソコンはありません
どこかで妥協が必要
優先順位を間違えないこと
よく考えて,後悔のない買い物をしましょう
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