データ処理の方法誤差の伝搬

V = V ± ¢V ± ±V

誤差は統計誤差，系統誤差の順

a �a �a

V = V (a, b, h)

¢V = ¢V (a, b, h, ¢a, ¢b, ¢h)

±V = ±V (a, b, h, ±a, ±b, ±h)

円柱の体積計算

誤差の伝搬

� = a + b ⇥ (a±�a) + (b±�b)

⇥±�⇥ = a + b±�a±�b

±�⇥ = ±(�a + �b)

ab

☟

` と a の関係に注目

±�a±�b

• 統計誤差で考える（系統誤差も同様の考え）

誤差の伝搬

• 多変数なので偏微分で考える

�

aa a + �aa��a

�

⇥ + �⇥ =�⇥

�a�a

�⇥

微分の考え方

変化の度合い，変化率a の測定誤差が ` に与える影響は？

⇥ = � · a + a0

⇥��⇥

（傾き）

⇥⇤

⇥a= 1,

⇥⇤

⇥b= 1

� = a + b

�⇤ =⇥⇤

⇥a�a +

⇥⇤

⇥b�b

誤差伝搬の数学的解釈

• （偏）微分が，誤差の伝搬を表している．

¢` = ¢a + ¢b

誤差の伝搬

S = a · b! (a ± �a)⇥ (b ± �b)

a

b

±�a

±�b

±�a

S ± �S = ab ± a�b ± b�a ± �a · �b

±�S = ±a�b ± b�a ± �a · �b

☟

誤差伝搬の数学的解釈

S(a, b) = a · b

�S =⇥S

⇥a�a +

⇥S

⇥b�b

⇥S

⇥a= b,

⇥S

⇥b= a

• （偏）微分が，誤差の伝搬を表している．

¢S = b¢a + a¢b

誤差伝搬の式

• 統計誤差と系統誤差は別々にたし合わせる • 各実験ごとに伝搬式は示してあるが，自分でも計算して確かめておく

�S =

⇤�⇥S

⇥a�a

⇥2

+�

⇥S

⇥b�b

⇥2

�⇤ =

⇤�⇥⇤

⇥a�a

⇥2

+�

⇥⇤

⇥b�b

⇥2

�⇤ =⇥⇤

⇥a�a +

⇥⇤

⇥b�b

�S =⇥S

⇥a�a +

⇥S

⇥b�b ☞

☞

円柱の体積計算

統計誤差は，誤差伝搬(page 55)により

0.17%　☞　6.336… mm3

� = 3.1415926 · · ·数値化し，可能な限り桁を稼ぐ

誤差は統計誤差，系統誤差の順

�V

V=

�

4

�0.005

14.685 + 14.725

�2

+ 4

�0.009

14.685 + 14.725

�2

+

�0.034

21.943

�2

�V

V=

�

4

�0.001

14.685 + 14.725

�2

+ 4

�0.001

14.685 + 14.725

�2

+

�0.001

21.943

�2

�V

V=

�

4

�0.005

14.685 + 14.725

�2

+ 4

�0.009

14.685 + 14.725

�2

+

�0.034

21.943

�2

円柱の体積計算

統計誤差は，誤差伝搬(page 55)により

0.17%　☞　6.336… mm3

� = 3.1415926 · · ·数値化し，可能な限り桁を稼ぐ

系統誤差は，誤差伝搬(page 55)により

0.01%　☞　0.397… mm3

�V

V=

�

4

�0.001

14.685 + 14.725

�2

+ 4

�0.001

14.685 + 14.725

�2

+

�0.001

21.943

�2

系統誤差は，誤差伝搬(page 55)により

0.01%　☞　0.397… mm3

• 体積： • 統計誤差： • 系統誤差：

円柱の体積計算

有効桁数は「系統誤差」で決まる

測定結果の表示• 体積： • 統計誤差： • 系統誤差：

測定結果の表示

小数点を揃えて

「系統誤差」の一桁目までを有効とする

指数表現の正規化をする

測定結果の表示• 体積： • 統計誤差： • 系統誤差：

有効桁数は「系統誤差」で決まる

したがって，書き方としては...

測定の結果，円柱の体積は　　　　　　　　　　　　　　　　となった．ただし，誤差はそれぞれ統計誤差，系統誤差を表している．

などとなる．

測定結果の表示

誤差の意味• 正規分布を仮定する

P (x) =1�2�⇥

exp�� (x� �x�)2

2⇥2

�

標準偏差

�2 =⇥2

N

平均誤差

� 確率誤差⇥ = 0.6745�

最大値の1/e

面積50%

x

P (x)N�

�x�

¾

誤差の意味• ２つの値の同意性

面積の68.3%

x

P (x)N�

x1 ±�x1

X1X2

x1 ±�x1は とは等価X1

は とは違うX2

σ 68.26%2σ 95.44%3σ 99.7%

3σを外れたらほぼ違う¾

誤差の意味• 測定値同士の同意性

x

P (x)N�

x1 ±�x1x2 ±�x2

x3 ±�x3

x1 ±�x1は とは等価は とは違う

x2 ±�x2

x3 ±�x3

かも...

考察の課題• ノギスとマイクロメータによる長さの測定と，それを使って計算された体積測定のそれぞれの精度を検討する（直接測定と間接測定の違いと関係）．

• ノギスとマイクロメータの測定精度の違いを考察できるようにする（測定器具の精度の違いが，どのように現れるのか）．

レポート提出の約束• 表紙をつける（実験ノートを確認）

• 実験期日、共同実験者などを明記する • チェックリストで内容をチェックする • チェックのないレポートは受け取らない

• いい加減だと判断されたレポートも採点しない • 実験の翌週にレポートを提出する

• 授業開始時に提出

万が一、実験が…

• 再実験は，実験室が空いている時間ならば受け付ける • 事前に

• 実験者名 • 実験クラス、班 • 再実験希望日 を

Physics.Office@map.kogakuin.ac.jp まで届け出をし，許可を受ける．

連絡・通信• 教員に連絡を取りたい場合は，

• 物理準備室（ 1W-332 )

• 渡部の居室（ 1S-324 ） を訪ねる（あまり確実ではない）．

• 「Physics.Exp@map.kogakuin.ac.jp」にメールを出す（比較的、レスポンスが速い）．

• 教員からの連絡（含テキストの誤植連絡）は， • Kuportによる連絡 • 掲示（物理実験室前，実験室内）による連絡 による．