牛づくりは草づくり、草づくりは土づくり。

火の国阿蘇の恵みのブランド

阿部寛樹

阿部牧場

あるがまま、という貴さ。

人と自然が共作する阿蘇。

食のミシュランガイドと呼ばれる国際味覚審査機構で、

日本のミルクとして史上初の三つ星を受けた。

瞠目の栄誉、阿部寛樹さんには重ねてのよろこびがありました。

「二〇一二年の水害のあとに刈り取った牧草で育てた牛」

その牛たちの恵んでくれたミルクが受けた評価だったからだ。

困難のあとの、ごほうびである。

ミルクは牛が、牛は草が、草は土が育みます。

それ以外のなにものでもない。

阿蘇には日本はおろか世界にも類を見ない草があるじゃないか。

これを生かさない手はない。そう信じてきました。

結果として、ヨーロッパの人びとを驚嘆させたところの

深い風味と、やわらかい甘みが生まれた。

阿蘇の干し草の匂いのする牛乳を

これからも搾りつづけていく。