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9.27.015T / JP Related drawing, no modifications permitted without approval of the authorized person. 1 ATEX CAT3 向け Bronkhorst ® 製品の安全な運転のための手引き 保護方式について ATEX CAT3 向け Bronkhorst ® 製機器の保護方式は右記の通りです。 II 3 G Ex nA IIC T4 Gc II 3 D Ex tc IIIC T70°C Dc ガス 保護方式は EN 60079-15 に基づいています。この欧州規格は、爆発性ガス雰囲気下での使用を意図 した保護タイプ”n”の、グループ II の電気機器の構造、試験、マーキングに関する要求事項を定めた ものです。火花を発生させない電気機器と、この規格で規定された方法で保護されていない場合に、 爆発性ガス雰囲気において周囲のガスに点火し得るアークや火花を発生させる部品や回路を含む機 器および高温となる表面を有する機器に適用されます。 粉塵 保護方式は EN 60079-31 に基づいています。この欧州規格は、火災や爆発の危険を伴う程度の量の 可燃性粉塵が存在する環境下での使用を意図して、カバーで保護され、制限された温度の下で使用さ れる電気機器に適用されます。点火保護は、カバーの最大表面温度の制限と、「ダストタイト」「ダス トプロテクト」機能を有するカバーによるカバー内部への粉塵の侵入の制限に基づいています。 コードの解説: II = グループ II の機器 (鉱山以外) 3 = カテゴリー3 (ゾーン 2 またはゾーン 22) G = 爆発性雰囲気:ガス (Gas) nA = 保護タイプ nA (火花を発生させない) IIC = 機器グループ T4 = 温度クラス (最大表面温度 135°C) Gc = IEC 機器保護レベル D = 爆発性雰囲気:粉塵 (Dust) tc = 保護タイプ tc (耐炎性の覆い) IIIC = 機器グループ T70°C = 温度クラス (最大表面温度 70°C) Dc = IEC 機器保護ラベル 上記よりも危険な温度クラスに属するガスが 1 つあります;CS 2 は温度クラス T5 となります。この ガスは弊社のサーマル式マスフローメーターで測定頂けません。

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ATEX CAT3向け Bronkhorst®製品の安全な運転のための手引き

保護方式について

ATEX CAT3向け Bronkhorst®製機器の保護方式は右記の通りです。 II 3 G Ex nA IIC T4 Gc

II 3 D Ex tc IIIC T70°C Dc

ガス

保護方式は EN 60079-15に基づいています。この欧州規格は、爆発性ガス雰囲気下での使用を意図

した保護タイプ”n”の、グループ II の電気機器の構造、試験、マーキングに関する要求事項を定めた

ものです。火花を発生させない電気機器と、この規格で規定された方法で保護されていない場合に、

爆発性ガス雰囲気において周囲のガスに点火し得るアークや火花を発生させる部品や回路を含む機

器および高温となる表面を有する機器に適用されます。

粉塵

保護方式は EN 60079-31に基づいています。この欧州規格は、火災や爆発の危険を伴う程度の量の

可燃性粉塵が存在する環境下での使用を意図して、カバーで保護され、制限された温度の下で使用さ

れる電気機器に適用されます。点火保護は、カバーの最大表面温度の制限と、「ダストタイト」「ダス

トプロテクト」機能を有するカバーによるカバー内部への粉塵の侵入の制限に基づいています。

コードの解説:

II = グループ IIの機器 (鉱山以外)

3 = カテゴリー3 (ゾーン 2またはゾーン 22)

G = 爆発性雰囲気:ガス (Gas)

nA = 保護タイプ nA (火花を発生させない)

IIC = 機器グループ

T4 = 温度クラス (最大表面温度 135°C)

Gc = IEC機器保護レベル

D = 爆発性雰囲気:粉塵 (Dust)

tc = 保護タイプ tc (耐炎性の覆い)

IIIC = 機器グループ

T70°C = 温度クラス (最大表面温度 70°C)

Dc = IEC機器保護ラベル

上記よりも危険な温度クラスに属するガスが 1つあります;CS2は温度クラス T5となります。この

ガスは弊社のサーマル式マスフローメーターで測定頂けません。

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適用範囲

ATEX CAT3向け Bronkhorst®製品はカテゴリー3(ゾーン 2またはゾーン 22)および安全場所でご利用

頂けます。

ATEX CAT3 向け Bronkhorst®製品は燃焼性または爆発性の流体が通る配管に接続され配管の一部と

なり、この機器が含む安全規格に適合します。

製品群

ATEX CAT3 向け Bronkhorst®製品には様々な流量域、圧力域、通信規格にあわせたメーター、コン

トローラ、制御バルブといった多様な製品がございます。

ATEX CAT3向け Bronkhorst®製品は、型番に含まれる下記の部分により識別することができます。

F-xxxxI (IN-FLOWシリーズ):型式検定証明書番号:KEMA 10ATEX0111 X

Txx (IN-FLOW CTAシリーズ):型式検定証明書番号:KEMA 10ATEX0111 X

P-xxxxI (IN-PRESSシリーズ):型式検定証明書番号:KEMA 10ATEX0111 X

LxxI (LIQUI-FLOWシリーズ):型式検定証明書番号:KEMA 10ATEX0111 X

M1x (mini CORI-FLOWシリーズ):型式検定証明書番号:KEMA 10ATEX0111 X

M5x (CORI-FLOWシリーズ):型式検定証明書番号:KEMA 10ATEX0111 X

機器設置手順

ATEX CAT3 向け Bronkhorst®製品を設置する前に、機器に添付されたラベルにより下記を確認する

ことが重要です。

- 流量/圧力レンジ

- 測定される流体名

- 上下流圧力

- 入出力信号

赤い圧力テスト実施ステッカーにテスト実施圧力が記載されています。運転圧力と安全マージン

を考慮して十分な圧力であることを確認下さい。

配管が清浄であること。清浄でオイル・ミストのない流体とするために、インラインフィルタを

設置して下さい。

メーター/コントローラを配管に取り付け、継手の供給元の指示書に従い継手を締めて下さい。

圧力を加える前に、システムのリークがないことを確認して下さい。

(mini CORI-FLOWシリーズ M15について)指示書の通りに輸送用保護ボルトが取り外され、代わ

りにキャップが取り付けられていることを確認願います。キャップが適切に取り付けられていない場

合、防爆保護は無効です。

設置方法のご案内:EN 60079-14

ATEX CAT3向け Bronkhorst®製品の設置に際しては、EN 60079-14に定められた方法に従って下さ

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い。

電気接続

ATEXゾーン 2危険場所でのご利用にあたっては、下記の規定に従わなくてはいけません。

1) 侵入保護等級 (Ingress protection: IP)を満たすために、コネクタ製造元の組み立てガイドラインに

従ってください。メーカー純正ケーブルのご利用をお薦め致します。

2) 全てのコネクタは確実に強固に締められている必要があります。

3) 全ての使用されていないコネクタには、侵入保護等級(IP)達成のために適切なキャップを取り付け

なくてはいけません。

4) コネクタの取り外し後および取り付け前に、コネクタ部に微量の水が混入していないか確認して

下さい。もし水がある場合、取り除いて下さい。

5) T-パートケーブル、ビギンターミネータ、エンドターミネータは安全場所においてご利用頂けます。

危険場所で用いる必要がある場合、認証のとれた(Exd, Exe, ExnA)端子ボックス/中継ボックスで防護

される場合に限りご利用頂けます。

6) EN 60079-0および EN 60079-15の規定により、全ての電気コネクタ(バルブコネクタ、ケーブル

グランドを含む)は 7ジュールの機械的衝撃から保護されなくてはいけません(下記の図→をご覧下さ

い)。このため機器を適切なカバーに収める必要があります。いかなる理由であれこの指示から逸脱

する場合、以下の図で示される電気接続部について、外部からの衝撃からの保護についてお客様の責

任の下注意を払う必要があります。

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これらの重要な部位は、機械的衝撃による損傷を防ぐように、適切な覆いまたは適切な保護具・方法

で保護されなくてはいけません。Bronkhorst®は電気接続部やケーブルグランドを保護するためのス

テンレス鋼製のカバーを提供致します。このカバーは現場での着脱が可能です。着脱に際し、機器を

配管から取り外したり、電気配線を取り外したりする必要はありません。

注意;

もし機械的衝撃からの保護カバーが適切に取り付けられてない場合、あるいは設置すらされていない

場合、防爆保護は無効となります。

加えて、下記の規定に従わなくてはいけません。

1) 図に従い、”A”部分で留まるようにカバーを置いて下さい。

2) 図に示された順番でボルトを取り付けて下さい。

3) 図に示された順番で、ボルトを均等に所定のトルク”M”まで締めて下さい。

4) カバーを取り付ける際は、コイルケーブルを損傷しないよう注意を払って下さい。

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システムのパージ

可燃性ガスが用いられる場合、窒素(N2)、アルゴン(Ar)などの不活性ガスで 30分以上プロセスをパー

ジして下さい。たとえばシラン(SiH4)など、腐食性や反応性のある流体を用いる系では、不活性ガス

によるパージは絶対的に必要です。空気に曝されていた配管に腐食性・反応性流体が導入されると、

空気や空気中の水分との反応により詰まりやシステムの腐食の原因となり得ます。

システムを空気に曝す場合も同様にパージを行い、こうした流体を排除して下さい。ただし、腐食性

流体向けのシステムでは、極力システムを空気に曝さないことを推奨致します。

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運転

電源投入とウォームアップ

電源投入前に、機器の配線図に従って配線が適切に実施されていることを確認して下さい。

システムに圧力を加える前に電源投入し、圧力を下げた後で電源遮断することをお薦め致します。

配管接続が適切で、リークがないことを確認して下さい。もし必要であれば、適切な流体でパージを

行って下さい。

ウォームアップと機器の安定のために、電源投入から運転まで 30分以上のウォームアップ時間を設

けて下さい。ウォームアップ時間中、流体の加圧の有無は問いません。

スタートアップ

配管が清浄でダストやミストがないこと、流体が適切なフィルタで十分に清浄化されていることを確

認して下さい。急激な圧力変動による衝撃を避け、徐々に実際の運転圧力まで昇圧して下さい。流体

の供給を止める際も、ショックのないように停止して下さい。

運転条件

各々の機器はお客様の運転条件にあわせて校正・調整されています。実際のプロセス条件が設計条件

と大きく異なる場合、バルブオリフィスの制約により適正に動作しない場合があります。

流量計の性能と精度は、プロセス条件の変化により比熱や粘度といった流体の性質が変化した場合に

は大きく影響される場合があります。

メンテナンス

清浄なガスを用いている場合、日常的なメンテナンスは必要ありません。

軽微な汚染であれば、清浄で乾燥した不活性ガスを流して機器を清掃することができます。

汚染が激しい場合、機器内部を清掃し、再校正を実施する必要があります。Bronkhorst High-Tech B.V.

はトレーニングを受けたサービススタッフを養成・配置しております。機器の清掃と再校正について

は、販売店または Bronkhorst®ローカルオフィスまでご相談下さい。機器のメンテナンスが適正に行

われない場合、深刻な人身傷害または/および設備損傷が発生し得ます。サービス作業は訓練を受け

て資格を有するスタッフに委託下さい。

トラブルシューティング

機器が適正に動作しているか確認するためには、機器をプロセス配管から取り外し、圧力を掛けない

状態で(流体を流さずに)点検することを推奨いたします。機器が汚染されている場合、入口側の食い

込み継手またはフランジを取り外した上で目視で確認して下さい。機器の電源を入り切りして反応を

見ることで、電気的な故障の有無を確認して下さい。その上で、ガス(または液体)を満たして圧力を

掛け、挙動を見て下さい。リークが疑われる場合、漏れ検出液(スヌープ液)を機器カバー内に用いな

いで下さい。センサーキャピラリーユニットや PCボードのショートによる故障の原因となります。

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※本書は ESI ATEX CAT3 (EN) (No. 9.27.015)をもとにブロンコスト・ジャパンが邦訳致しました。

※本書内の図は取扱説明書 ESI ATEX CAT3 (EN) (No. 9.27.015)から転載したものです。これらの図

は認証を受けたものであり、許認可なく改変することは認められておりません。

2016年(平成 28年)9月 12日

ブロンコスト・ジャパン株式会社

TEL: 03-3645-1371

FAX: 03-3645-1377

Email: [email protected]