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希希Cu-Zr希希希希希希希希希希希希希希希希希希希希希希希希 ※村村村村 村村村村 (村村村村村(村)) 村村村村 村 村村村村村村村 村 村村村村村 村村村村村村村 、一()、() 1. 希 希 村村村村村村村村村村村村村村村 村村村村村村村村村村村村村村村村村村 村村 、. 村村 村村村村村 村村村村村村村村村村3 mm村村村村村村村村村 村村村村村村村村 村村村Cu3~5 at% Zr村村村村村村村村村村村村村村村村村村村2.2 GPa村村村村村村村村村村 1Cu0.5~2 at% Zr村村村村村村 CuZr村村村村村村村村村村村村村村村村村83% IACS村村村村村村村村村 2村村村村村村村 村村村村村村村 村村村村村村村村村村村村 .、 15 mm村村村村 Cu2.5 at% Zr村村村村村村村村村 村村村村村村村村村 1.8 GPa 村村村村村村村村村村村13.8 m村村村村村村村村村村村村村村村村村村村 3村村村村村 NfHyCZ ® 村村村村村 村村村村村村村村村村村村村村村村 村村村村村村村村村村村村村村村村村村 村村村村村村村村村村村 村村村 、体 90% IACS村村村村村村村村村村村村 Sn村村村村村村村村村村村村村Cu0.09at%Zr村村村村村村村村村村 村村 4村村村村村村村 村村村村村村村村村 .、 200400 MPa村村村 村村 村村村村村村村村村村村村村村 村村村村村村村村村村村村村村 村 .、 Zr村村村村村村村 村村村村村村村村CuZr村村村 村村村村村村村村村村村村村村村村村村村村村 、. 村村村村村 村村村村村 Cu0.2at%Zr村村村村村村村村村村村 村村村村村 村村村村村村村村村村村村村村村村村村村村 村村村村村村村村村村 村村村村 、、 90% IACS400 MPa村村村村Cu村村村村村村村村村村村. 2. 希希希希 村村村村 村村村村村村 3村村村村村 Cu50 mass% Zr村村村村村 村村村村村cored wire村村村村村Cu0.2 at% Zr村村村村村村 村村村村村村村村村村村村村村村村村村村14 mm村村村村村村村村 村村村 村村2 mm村村村村村村10 mm村村村村 村村村村村村村村村村村村村村村 村村村村村村923 K村1 h村村村村村村村村村村村村村村村村村村 村ITMT Intermediate Thermo Mechanical Treatment 村村村村村村村村村村村村村村村 村村 ). 0.08 0.02 mm村村村村村村ITMT村村村村村村村村村72%99.996%村村村村 村村村村村村村村村村村村村村村村村村村村村村村 村村村村村村村村村村村村村村村 、( ICP-AES 村村村 村村 村村村村村村村村村 AlSiPFeSn村5村村村村村村村 5村村村村村村村村 村村村村村村村村村 .、 SEM村村村TEM村村村村村村村 村村村 村村村村村村村村村村村 村村村村村村村村 X村村村村EDX 村村 村村村村村村 )、 NBD 村村 村村村 )、 X村村村村村村村村村村村 村村村村村 村村村村村村村村 .、 村村村村村村村村村村村村村村村村村村村村村村村 村村村村村村村村 .、 JIS B7721 0.5村村村村村村村村村村村村村村村村村村村3. 希希希希希 3.1 希希希希希希希希希希 Fig. 1村 村村村村 Cu0.2 at% Zr村村村村村村村村村村SEM 村村村村 村村村村村村村村村村村村村村村 村村 .、 Cu村村村村村村村村村村1m 村村村村村村村村10 m村村村村村村村村村村村(Cu村Cu 5 Zr村村村村村 村)村村村村村村 村村村村村村村村村村村村村村村 75.5% IACS村村村村村村村村村村村 村村村村村村村村村村 5村村村村村村村村村村村村0.01 mass%村村村村村 村村村村村村村村村 、. 3.2 希希希希希希希希希希希希希希 Fig. 2(a)(b)村 村村 0.6 mm(1/d = 1.7)村村村 村村村村村村村村村村村2村村ITMT村村村村村村村村0.08 mm村1/d = 12.5村村村村村村村村(村村村村村(A)) 村村村村村村村村村村 0.03 mm (1/d = 33.3)村村村村村村(村村村村村(B))村村村村村村村 (a)村村村()村村村(b)村村村村()村村村村村村(1/d)村村村村村村 村村村村村村村村村村村Fig a村村村村村村村村村村村村村0.6 mm (1/d =1.7) 村村村村村 =89.0% IACS村村村村 村村 村村村村村村 村2.2% IACS 村村村 村村村 0.3 mm (1 / d =3.3村村村村村村村村村村村村村村村村1/d =3.3村村村 村村村村村村 村村村村村村村村村 1/ d =12.5(村村0.08 mm)村村村村 90.8% IACS村村村村 村村 村村 .一、 0.6 mm (1/ d = 1.7) 村村村村村村村村村村村村村村村村村村村(村村村村村村村1/d村村村村村村 村村村村村村0.03 mm (1/d = 33.3)村村村村村村村村村村村村村村村村村78.2% IACS村村村村村村Fig. 2(b) 村村村村村村村村村村村 村村0.6 mm(1/ d =1.7)村村村村村村村村村村460 MPa村村村村 村村村 284 MPa 村村村村 村村村村村村村村村 504 MPa村村村村村村村村村村村村村村 1/d村村村村村村村村村1/d =6.7(村村0.15 mm)村村村村村村村 村村村村1/d = 12.5村村村村527 MPa村村村村 村村 .一、Fig. 2(b)村村村村村村村村村村村 村村村0.6 mm村村村村村550 MPa 村村村村 村村村村 .、 1/d村村村村村村村村村村村村村村村村村村村村1/d =33.3村村824 MPa 村村村村 村村村 村村 .、 0.6 mm (1 / d =1.7)村村村村村村村村村村村村村村村村村村村87 MPa村村村村村村村村村村村0.6 mm村村村村村村村村(村村村村村)村 村村 (A)村村79%村村(B)村村99 村村村村村村村村村村 %. 3.3 希希希希希希希希希希希希希希希 Fig. 3 (a)(b)村 村村村村 村村村 村村 % IACS村村村 村村村村(1/d = 1.7)村村村 村村 % IACS村村村村村村村 (1/d = 3.3)村村村村村SEM村村村村(a)村村510 m 村Cu村村村村村村村1 m村村村村村村村村村村村村村村村村Cu 5 Zr村村村 Fig. 1 SEM-BEI image of the transverse cross-section of a cast Cu-0.2 at% Zr alloy rod.

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希 薄 Cu-Zr 合 金 の 導 電 率 と 強 度 に 及 ぼ す 加 工 お よ び 熱 処 理 の

影 響

※ 村 松 尚 国 、 中 島 崇 成 ( 日 本 ガ イ シ ( 株 ))、 門 前 亮 一 ( 金 沢大 ・ 教 授 ) 、 福 岡 俊 彦 ( 金 沢 大 ・ 院 生 )

1. 緒   言  電 子 部 品 に 用 い ら れ る 銅合 金 に は 、 高 強 度 と 高 導 電性 の 両 立 が 求 め ら れ る . 著者 ら は 、 基 礎 研 究 で 銅 鋳 型を 使 用 し て 直 径 3 mm の 丸 棒 材を 鋳 造 し 、 こ れ を 強 加 工 した 亜 共 晶 Cu3~5 at% Zr 合 金 線 材 では ナ ノ 層 状 組 織 が 生 成 し て最 高 2.2 GPa の 引 張 強 度 を 示 すこ と 1 ) 、 Cu0.5~2 at% Zr 合 金 線 材で は CuZr 系 化 合 物 相 の ナ ノ 分散 組 織 が 生 成 し て 83% IACS の 高導 電 率 を 示 す こ と 2 ) を 報 告し て き た . 応 用 研 究 で も 、垂 直 上 方 連 続 鋳 造 法 で 直 径 15 mm の 亜 共 晶 Cu2.5 at% Zr 合 金 丸 棒材 を 作 製 し 、 こ れ を 伸 線 加工 し て 1.8 GPa を 超 え る 引 張 強度 を 持 つ 13.8 m 線 材 の 作 製 に成 功 し た こ と を 報 告 し て きた 3 ) . こ の 線 材 は Nf - HyCZ®

の 商 標 名 で 、 高 抗 張 力 を 必要 と す る 放 電 加 工 用 の 電 極線 な ど へ 応 用 が 期 待 さ れ てい る .

最 近 、 送 電 ケ ー ブ ル な どの 導 体 線 に は 90% IACS を 超 え る高 導 電 率 が 要 求 さ れ 、 Snメ ッ キ し た 軟 銅 線 や 析 出 型の Cu0.09at%Zr 合 金 な ど が 提 案 され て い る 4 ) . し か し な が ら 、こ れ ら の 引 張 強 度 は 200 - 400 MPa で あ り 、 強 度 が 十 分 で ない と の 問 題 が あ っ た . 著 者ら は こ の 問 題 解 決 の た め 、低 Zr 濃 度 の 亜 共 晶 組 成 域 にお け る 希 薄 CuZr 合 金 で 、 高 導電 率 が 得 ら れ る 線 材 の 研 究を 行 っ て い る . 本 研 究 で は 、こ の 希 薄 な Cu0.2at%Zr 合 金 を 連続 鋳 造 で 作 製 し 、 線 材 化 に

及 ぼ す 加 工 お よ び 熱 処 理 の影 響 を 調 べ る と 共 に 、 導 電率 と 引 張 強 度 が 、 そ れ ぞ れ90% IACS 、 400 MPa を 超 え る Cu 合金 の 開 発 を 目 的 と し た .

2. 実 験 方 法供 試 材 は 、 前 報 と 同 様 に

3 ) 、 無 酸 素 銅 と Cu50 mass% Zr 母合 金 粉 末 を 封 入 し た cored wire とを 用 い て Cu0.2 at% Zr 合 金 組 成 とな る よ う に 溶 解 し 、 垂 直 上方 連 続 鋳 造 法 で 直 径 14 mm の丸 棒 を 作 製 し た . こ の 表 面を 2   mm 面 削 し て 直 径 10 mm とし た 後 、 室 温 で の 混 合 圧 延ま た は ダ イ ス 引 き 抜 き 伸 線と 923 K で 1 h の 焼 鈍 と を 組 み 合わ せ た 中 間 加 工 熱 処 理( ITMT : Intermediate Thermo - Mechanical Treatment ) を 任 意 の 回 数 繰 り 返し て 行 っ た . 直 径 0.08 - 0.02 mmの 最 終 線 材 は 、 ITMT の 最 後 に断 面 減 少 率 72% - 99.996%と し た連 続 伸 線 加 工 を 行 っ て 作 製し た .

鋳 造 丸 棒 材 の 不 純 物 は 、 誘導 結 合 プ ラ ズ マ 発 光 分 光 分析 ( ICP-AES ) 法 を 用 い て 、 導電 率 に 有 害 で あ るAl 、 Si、 P 、 Fe 、 Sn の 5 元 素 を主 と し て 5 ) 定 量 分 析 を 行 った . ミ ク ロ 組 織 観 察 は 、 SEMお よ び TEM を 用 い て 行 っ た .ま た 各 相 お よ び 析 出 物 の 同定 は 、 エ ネ ル ギ ー 分 散 型 X 線分 光 ( EDX ) 法 、 ナ ノ 電 子 線回 折 ( NBD ) 法 、 お よ び X 線回 折 法 を 用 い て 行 っ た . 導電 率 は 、 常 温 で プ ロ ー ブ 式お よ び 四 端 子 式 の 電 気 抵 抗測 定 装 置 を 用 い て 調 べ た .

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ま た 引 張 強 度 は 、 JIS B7721 0.5 級の 精 密 万 能 型 引 張 試 験 機 を用 い て 調 べ た .

3. 結 果 と 考 察3.1   鋳 造 材 の 組 織 と 導 電 率  Fig. 1 は 、 鋳 造 し た Cu0.2 at% Zr合 金 丸 棒 材 の 横 断 面 の SEM 像で あ る . デ ン ド ラ イ ト 組 織は 観 察 さ れ ず 、 母 相 Cu の 粒界 お よ び 粒 内 中 に 、 1m 以 下の 粒 状 ま た は 10 m程 度 の 板 状と な る 共 晶 相 (Cu と Cu5Zr 化 合 物の 混 相 ) が 観 察 さ れ た . こ の組 織 を 持 つ 鋳 造 材 の 導 電 率は 75.5% IACS で あ っ た . こ の 鋳造 材 で は 、 前 述 の 導 電 率 に有 害 な 5 つ の 不 純 物 元 素 は いず れ も 0.01 mass% 未 満 で あ り 、痕 跡 程 度 で あ っ た .

3.2   加 工 お よ び 熱 処 理 と 線材 の 特 性

Fig. 2(a) 、 (b) は 、 直 径 0.6 mm(1/d = 1.7) の ワ イ ヤ ー を ス タ ー ト 材と し て 、 2 回 の ITMT を 行 っ た後 で 直 径 0.08 mm( 1/d = 12.5 ) の 最終 伸 線 加 工 ( 図 中 の 工 程 (A))、お よ び 焼 鈍 な し で 直 径 0.03 mm (1/d = 33.3) ま で 伸 線 加 工 ( 図 中 の工 程 (B))を 行 っ た と き の (a) 導電 率 () お よ び (b) 引 張 強 度 ()を 線 径 の 逆 数 (1/d) の 関 数 と して プ ロ ッ ト し た も の で あ る .Figa 中 の 工 程 に お い て 、直 径 0.6 mm (1/d =1.7) の 線 材 で は =89.0% IACS で あ っ た . こ れ を 焼鈍 す る と は 2.2% IACS 増 加 し 、さ ら に 0.3 mm(1/d =3.3 ま で 伸 線 加

工 す る と は 再 び 低 下 し た .1/d =3.3 以 降 、 伸 線 加 工 後 の はほ ぼ 飽 和 し て お り 、 1/d =12.5( 直径 0.08 mm) に お い て 90.8% IACS にな っ た . 一 方 、 直 径 0.6 mm (1/d = 1.7) の 線 材 を 焼 鈍 な し の 伸 線加 工 を 行 っ た と き ( 工 程 、 は 1/d の 増 加 に 伴 い 低 下 し てい る . 0.03 mm (1/d = 33.3) ま で 伸 線加 工 を 行 う と 、 鋳 造 材 の に近 い 78.2% IACS ま で 低 下 し た .

Fig. 2(b) 中 の 工 程 に お い て 、直 径 0.6 mm(1/d =1.7)の 線 材 で は 引張 強 度 は 460 MPa で あ っ た .焼 鈍 後 284 MPa に 低 下 し 、 再 び伸 線 加 工 す る と 504 MPa に 増 加し た . 伸 線 加 工 後 の は 最 初1/d の 増 加 と 共 に 増 加 し 、 1/d =6.7( 直 径 0.15 mm) 以 降 で は 飽 和傾 向 に あ り 、 1/d = 12.5 に お い て527 MPa に な っ た . 一 方 、 Fig. 2(b)中 の 工 程 に お い て 、 は直 径 0.6 mm の 線 材 で は 550 MPa であ っ た . そ し て 、 1/d が 大 きく な る に 従 っ て は 著 し く 増加 し て お り 、 1/d =33.3 で は 824 MPaに な っ た . な お 、 直 径 0.6 mm(1/d =1.7) の 試 料 の に は 工 程 と と の 間 で 87 MPa の 差 が あ った . こ れ は 直 径 0.6 mm ま で の伸 線 加 工 率 ( 断 面 減 少 率 ) が 、工 程 (A) で は 79% 、 工 程 (B) で は99 % と 異 な る た め で あ る .

3.3   熱 処 理 お よ び 加 工 後 の線 材 の 組 織

Fig. 3 (a) 、 (b) は 、 そ れ ぞ れ % IACS の 焼 鈍 し た 線 材 (1/d = 1.7)、 % IACS の 伸 線 し た 線材 (1/d = 3.3) の 縦 断 面 の SEM 像 であ る . (a) で は 、 5 - 10 m の Cuの 再 結 晶 粒 内 に 、 1 m 以 下 の分 断 さ れ た 板 状 お よ び 粒 状の Cu5Zr 化 合 物 が 、 伸 線 方 向 に沿 っ て 点 在 し て い た . 一 方 、(b) で は 、 (a) と ほ ぼ 同 じ 頻 度で 化 合 物 が 存 在 し て い た .Cu の 結 晶 粒 は 、 粒 状 の Cu5Zr 化合 物 と 同 程 度 ま で 、 細 長 く伸 線 方 向 に 伸 長 し て い る の

Fig. 1 SEM-BEI image of the transverse cross-section of a cast Cu-0.2 at% Zr alloy rod.

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が 観 察 さ れ た . Fig. 2(a) 、 (b) 中の 工 程 (A) に お け る 焼 鈍 と 伸線 加 工 に 伴 う と の 変 化 は 、転 位 、 粒 界 等 の 欠 陥 密 度 の変 化 と 密 接 な 関 係 が あ る と言 え る .

3.4   導 電 率 と 引 張 強 度 と の両 立 化

Fig. 4 は 、 ITMT の 焼 鈍 回 数 (N)を 2 、 3 、 6 、 11 回 と し て 作 製し た 、 直 径 が 0.08- 0.02 mmで 工程 の 異 な る Cu0.2 at% Zr 合 金 最 終線 材 の 導 電 率 () 、 引 張 強 度() の 変 化 で あ る . は 、 N = 2で は CS で あ る が 、 N = 3 では 90.0% IACS と 大 き く な っ た .そ の 後 、 N の 増 加 に 伴 い は緩 や か 増 加 し 、 N = 11で は 91.7% IACS で あ っ た . こ の 時 の 線材 の 直 径 は 0.02 mm( 1/d = 50.0 ) であ っ た . 一 方 、 は 、 N = 2 では 824 MPa で あ る が 、 N が 6 ま で減 少 し 、 527 MPa に な っ た . その 後 、 は 緩 や か 増 加 し 、 N = 11 で は 632 MPa で あ っ た . こ れら は 、 亜 共 晶 組 成 域 に お ける 希 薄 Cu0.2 at% Zr 合 金 線 材 の と の 最 適 化 を 図 る た め に 、ITMT の 影 響 が 重 要 で あ る こ とを 示 し て い る .

4. 結   言1. 低 Zr 濃 度 の 希 薄 Cu0.2 at% Zr

合 金 鋳 造 材 で は 、 デ ン ドラ イ ト 組 織 が 生 成 せ ず 、板 状 ま た は 粒 状 の 共 晶 相が 観 察 さ れ た .

2. 中 間 加 工 熱 処 理 ( ITMT )の 焼 鈍 回 数 ( N ) に よ って 、 最 終 線 材 の 導 電 率( ) や 引 張 強 度 ( ) は変 化 し た .

3. ITMT で 、 焼 鈍 を 11 回 行 っ

た Cu0.2 at% Zr 合 金 の 直 径 0.02 mm ( 1/d = 50.0 ) 線 材 は 、 = 91.7% IACS 、 = 632 MPaの 特 性を 示 し た .

 

参 考 文 献1) 村 松 尚 国 , 木 村 久 道 , 井

上 明 久 : 日 本 金 属 学 会 誌 , 75 (2011), 159 - 165.

2) 村 松 尚 国 , 木 村 久 道 , 井上 明 久 : 銅 と 銅 合 金 , 51 (2012), 31 - 36.

3) 村 松 尚 国 , 赤 岩 正 章 : 銅と 銅 合 金 , 51 (2015), 179 - 184.

4) 松 井 量 , 市 川 貴 朗 , 青 山正 義 , 岡 田 良 平 : 銅 と 銅合 金 , 41 (2002), 233 - 236.

Fig. 2 Dependence of (a) the electrical conductivity ( and (b) the ultimate tensile strength () on the inverse index of wire diameter (1/d) for Cu0.2 at% Zr alloy wires.

Fig. 4 Dependence of the electrical conductivity () and the ultimate tensile strength () on the number of intermediate annealing (N) for Cu0.2 at% Zr alloy wires.

50

60

70

80

90

100

0 2 4 6 8 10 12

Ele

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(%IA

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Ulti

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, /M

Pa

Number of intermediate annealing, N /time

1000

900

800

700

600

500

Fig. 3 SEM-BEI images of Cu0.2at%Zr alloy wires (a) after annealing at 1/d = 1.7 and (b) after wire-

drawing at 1/d = 3.3 during the process (A) in Fig. 2.

(b)(a)

(b)(a)

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5) 小 松 伸 也 : 銅 と 銅 合 金 , 41 (2002), 1 - 9.